【本セミナーで学べること】
・SiCの結晶構造および表面形態の基礎
・SiC半導体表面形態の制御技術
・SiC表面におけるステップバンチング・アンバンチングとそのメカニズム
【講座概要】
SiCはパワーデバイス材料としての利用が急速に進んでいる。SiCの表面は、シリコンと炭素からなる高さ0.25
nmの層が積層した構造を持ち、表面の段差はその最小単位が0.25 nmとなる。このような段差をステップと呼び、ステップを含む表面形態の制御はデバイス特性に大きな影響を及ぼす。本講演では、SiCの構造・表面形態やその制御技術について述べた後、ステップバンチング現象と結晶成長、SiC表面におけるグラフェンやカーボンナノチューブの作製、ステップアンバンチング現象などについて紹介する。これらの現象や技術は、原子レベルで平坦な表面を効率的に得る技術として期待される。
1.半導体の結晶構造と表面形態
1.1 半導体の結晶構造とバンドギャップ
1.2 SiCの結晶構造とSiCパワーデバイス
1.3 SiCの結晶学的方位とステップ・テラス構造
1.4 結晶成長と表面形態
2.半導体表面形態制御方法
2.1 機械研磨と化学機械研磨(CMP)
2.2 酸化膜形成とフッ化水素酸によるその除去
2.3 水素エッチング
2.4 ステップバンチング現象
2.5 SiCにおける2種類のステップバンチングとそのメカニズム
3.SiC表面へのグラフェン成長とステップバンチング
3.1 SiC熱分解法によるグラフェン・カーボンナノチューブの成長
3.2 SiCの結晶学的方位によるグラフェン成長の関係
3.3 SiC表面形態とグラフェン電子物性の関係
3.4 ステップバンチングに及ぼすグラフェンの影響
4.SiC表面のステップアンバンチング現象
4.1 SiC表面のステップバンチング
4.2 SiC表面のステップアンバンチング
4.3 アンバンチングメカニズムの考察
4.4 ステップアンバンチング現象の応用展開
【質疑応答】
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