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1489

LCD/光学材料における

偏光・複屈折の制御・測定と応用


〜高精度・短時間計測/光学樹脂の透明性向上/光学フィルム・レンズの開発〜

LCD/ Control, Measurement and Application of Polarization, Birefringence in Optical materials

■ 執筆者(敬称略)
長岡技術科学大学 高橋 勉
成蹊大学 滝沢 國治
シンテック(株) 北村 道夫
東京工業大学 石川 謙
東京工業大学 鞠谷 雄士
(株)東京インスツルメンツ 島田 竜太郎
千歳科学技術大学 谷尾 宣久
東京理科大学 山下 俊
東亞合成(株) 佐内 康之
(株)KRI 股木 宏至
HOYA(株) 高橋 浩二
日本ゼオン(株) 西島 剛彦
三井化学(株) 渋谷 篤
メルク(株) 田中 紀彦
王子製紙(株) 永田 紳一
旭化成ケミカルズ(株) 石渡 洋一

(株)カネカ

藤井 貞男
DIC(株) 長谷部 浩史
帝人化成(株)  清水 久賀
■ 目  次
第1章 偏光・複屈折の基礎と応用  

第1節 偏光とは?複屈折とは?
 1.電磁波としての光
 2.自然光と偏光
 3.直線偏光,円偏光,楕円偏光
 4.物体内を通過する光
 5.光学異方性
 6.直線複屈折
 7.直線二色性
 8.円複屈折、円二色性
 9.一般物質の光学異方性


第2節 偏光・複屈折の光デバイスへの応用
 1.偏光を利用した光デバイス
  1-1 偏光子
   1-1-1 グラン型プリズム
   1-1-2 光路分岐型偏光子
   1-1-3 ワイヤグリッド型偏光子
   1-1-4 2色性偏光子
  1-2 偏光回転子
   1-2-1 フレネルロム
   1-2-2 ツイステッドネマティック液晶素子
   1-2-3 ファラデー回転子
 2.複屈折を利用した光デバイス
  2-1 受動型複屈折デバイス
   2-1-1 位相差板
   2-1-2 位相補償板
   2-1-3 位相差板の応用
  2-2 能動素子(屈折率制御素子)
   2-2-1 電気光学効果を利用した光デバイス
   2-2-2 音響光学デバイス
   2-2-3 液晶デバイス

第2章 偏光・複屈折の計測

第1節 偏光と物性
 1.偏光の基礎
  1-1 電場,磁場の方程式
  1-2 電磁波の方程式
  1-3 光の定式化
   1-3-1 平面波
   1-3-2 光に関する主要なパラメータ 波長,波数,屈折率
  1-4 偏光の基礎概念
   1-4-1 偏光の意味
   1-4-2 偏光の特徴づけー電場ベクトル先端の軌跡
   1-4-3 偏光の特徴づけー電場ベクトル回転の向き
  1-5 偏光の表しかた
   1-5-1 偏光を決定するパラメータ
   1-5-2 ストークスパラメータ
   1-5-3 ポアンカレー球
 2.偏光の伝播
  2-1 媒質と偏光
  2-2 異方性媒質
   2-2-1 異方性媒質の誘電率
   2-2-2 誘電率テンソル
   2-2-3 誘電率テンソルと異方性
  2-3 異方性媒質中の偏光伝播
   2-3-1 異方媒質中の電場と波数ベクトル
   2-3-2 板状異方性媒質中の偏光伝播
 3.偏光測定による媒質定数決定
  3-1 偏光伝播特性による媒質の情報取得
  3-2 一軸異方性フィルムに垂直に入射する偏光の伝播特性
  3-3 一軸異方性フィルムの複屈折率決定
  3-4 回転検光子によるS1、S2の測定

第2節 偏光顕微鏡による複屈折の観察・測定法
 1.偏光顕微鏡の構造
  1-1 偏光子と検光子
  1-2 オルソスコープ観察とコノスコープ観察
  1-3 スロットホルダーと位相差板
 2.オルソスコープ観察
  2-1 干渉色図表
   2-1-1 干渉色図表
   2-1-2 異常干渉色
  2-2 ステージの回転と光軸の確認
  2-3 遅速軸の決定
  2-4 偏光顕微鏡による複屈折の観察限界
  2-5 コントラスト低下の原因
 3.コノスコープ観察
  3-1 コノスコープ観察の光学系
  3-2 コノスコープ画像が見られない場合の問題点
 4.補償板による複屈折の定量評価
  4-1 楔型コンペンセータとベレックコンペンセータ
  4-2 セナルモンコンペンセータ
 5.分光器との組み合わせによる複屈折測定
  5-1 顕微鏡への光ファイバーの取り付け
  5-2 測定

第3節 成形品のオフライン複屈折計測法と計測事例
 1.偏光顕微鏡による複屈折計測法
  1-1 繊維の複屈折計測
  1-2 フィルムの複屈折計測
 2.干渉顕微鏡による複屈折と密度の計測法

第4節 成形プロセスにおけるオンライン複屈折計測法と計測事例
 1.複屈折のオンライン計測法
  1-1 偏光顕微鏡法
  1-2 スペクトル法
  1-3 回転偏光板法
 2.複屈折のオンライン計測事例
  2-1 溶融紡糸過程における紡糸線のオンライン複屈折測定
  2-2 溶融紡糸過程におけるオンライン複屈折測定の計測事例
  2-3 フィルム伸長過程における複屈折変化のオンライン測定装置
  2-4 フィルム伸長過程におけるオンライン複屈折測定事例

第5節 複屈折の測定法・測定結果
 1.高精度複屈折ポラリメーター
  1-1 光弾性変調器について
  1-2 光弾性変調法の測定原理
  1-3 3波長対応複屈折測定装置性能
  1-4 ポリマーフィルムの測定結果
  1-5 CaF2の測定結果
 2.複屈折測定における留意点
  2-1 繰返し測定精度
  2-2 測定値の正確さ
  2-3 測定値の角度依存性
  2-4 装置設置環境と測定誤差
  2-5 フィルム測定時の干渉問題
 3.分光ストークスポラリメーター
  3-1 2重回転法の原理
  3-2 PLZTセラミックスの測定結果
  3-3 ゼロオーダー水晶λ/4波長板(設計波長633nm)の測定結果
  3-4 円偏光フィルムの測定結果

第3章 光学樹脂の屈折率制御と低複屈折化

第1節 光学用ポリマーにおける屈折率・複屈折の制御
 1.屈折率制御
  1-1 屈折率と分子構造
  1-2 屈折率の波長依存性(アッベ数)
  1-3 屈折率の制御
  1-4 屈折率の精密測定
  1-5 光学ポリマーの屈折率予測システム
 2.低複屈折化
  2-1 複屈折と屈折率楕円体
   2-1-1 等方性と異方性
   2-1-2 複屈折と屈折率楕円体
   2-1-3 複屈折媒体に入射した光の振る舞い
  2-2 配向複屈折
   2-2-1 ポリマーの配向複屈折
   2-2-2 配向複屈折の低減化
  2-3 応力複屈折
   2-3-1 光弾性効果と応力複屈折
   2-3-2 応力複屈折の低減化
  2-4 複屈折の低減化

第2節 電子線による屈折率の制御
 1.電子線反応による屈折率制御
 2.透明ポリイミドの電子線反応による屈折率制御
 3.種々のポリイミドの電子線反応
 4.ポリイミドの電子線反応初期過程
 5.電子線クロミック反応による屈折率誘起

第3節 光による屈折率制御
 1.フォトオプティカル効果
 2.フォトオプティカル効果の原理
 3.フォトオプティカル分子の例
 4.フォトオプティカル効果材料の反応設計
 5.光異性化反応量子収率

第4節 高屈折率光学材料の設計と物性
    〜UV硬化樹脂における屈折率の調整、低吸水化〜
 1.高分子材料の屈折率
  1-1 屈折率を決定する要因
  1-2 屈折率の算出方法
  1-3 化学構造と屈折率
 2.UV硬化樹脂の屈折率制御のポイント
  2-1 一般的なUV硬化樹脂の屈折率
  2-2 UV硬化樹脂における屈折率の温度依存性
  2-3 UV照射量と屈折率との関係
  2-4 UV硬化樹脂の波長分散
 3.UV硬化樹脂の高屈折率化
  3-1 芳香族基の導入
  3-2 フッ素以外のハロゲン原子の導入
  3-3 硫黄原子の導入
  3-4 脂環式構造の導入
 4.高分子材料の複屈折
  4-1 UV硬化樹脂の複屈折
 5.高分子材料の吸水率
  5-1 一般的なUV硬化樹脂の吸水率
  5-2 高屈折率UV硬化樹脂の吸水率

第5節 有機無機ナノ複合材料を用いた屈折率制御
 1.有機無機ナノ複合光学材料の屈折率
 2.有機無機ナノ複合光学材料の透明性
 3.有機無機ナノ複合材料の屈折率測定上の留意点
 4.有機無機ナノ複合材料を用いた屈折率分散制御

第4章 各種光学材料・部品への応用

第1節 眼鏡レンズ及び眼鏡レンズに求められる光学特性
 1.眼鏡とフレーム
 2.眼鏡レンズ
 3.眼鏡レンズに求められる光学的特性
  3-1 屈折率、アッベ数、比重
  3-2 透過率
  3-3 累進屈折力レンズの光学性能
 4.眼鏡レンズにおける各要素技術
  4-1 設計
  4-2 素材
  4-3 表面処理
  4-4 加工
 5.眼鏡レンズの加工工程
 6.将来の市場動向及び技術動向

第2節 光学レンズ用途に向けたシクロオレフィンポリマーの光学特性と成形加工技術
 1. シクロオレフィンポリマー
 2.ZEONEXR,ZEONORRの物性と光学特性
 3.光学レンズに求められる光学特性と成形加工技術
  3-1 屈折率分布
  3-2 複屈折

第3節 低複屈折シクロオレフィン系光学樹脂のイメージセンサー光学系への応用
 1.環状オレフィン共重合体の構造と低複屈折性
  1-1 分極異方性と複屈折
  1-2 イメージセンサ光学系と複屈折
 2.三枚構成光学系における比較
  2-1 本検討の概要
  2-2 光学系
  2-3 実写性能
  2-4 環境試験結果
 3.二枚構成光学系における比較
  3-1 本検討の概要
  3-2 光学系
  3-3 実写性能および環境試験結果
 4.まとめ

第4節 液晶材料における複屈折制御 〜高複屈折液晶材料の開発〜
 1.フィールドシーケンシャル駆動
  1-1 フィールドシーケンシャル駆動とは?
  1-2 TNモードにおける液晶高速応答化
  1-3 高複屈折材料の開発
  1-4 新規トラン系材料を用いた液晶材料の応答時間の評価
  1-5 新規トラン系材料を用いた液晶材料の信頼性評価

第5節 LCD用フィルムにおける配向制御とその評価法
 1.配向の発生と制御
  1-1 2軸延伸(ボーイング現象)
  1-2 射出成形(射出位置と配向分布)
  1-3 押出成形(押出条件と配向度)
 2.配向評価方法
  2-1 X線回折
  2-2 赤外二色性
  2-3 力学的破断強度法
  2-4 超音波法
  2-5 偏光蛍光法
  2-6 マイクロ波法
  2-7 複屈折
 3.屈折率と複屈折
  3-1 分極率
  3-2 複屈折とレターデーション
  3-3 固有複屈折率と分極
 4.レターデーションの測定方法
  4-1 ピーク&バレー法
  4-2 平行ニコル回転法

第6節 PMMAのLCDバックライト用導光板への応用
 1.PMMAの特性
  1-1 透明性
   1-1-1 光の反射
   1-1-2 光の吸収
   1-1-3 光の散乱
  1-2 耐候(光)性
  1-3 低複屈折率
 2.導光板の市場動向
 3.バックライト用導光板について
  3-1 バックライトの原理
  3-2 バックライト用導光板材料
   3-2-1 導光板用シート材料
   3-2-2 導光板用射出成形材料
  3-3 導光板の素材に要求される特性
   3-3-1 異物が少ないこと
   3-3-2 着色のないこと
   3-3-3 長光路光線透過率の良いこと
   3-3-4 耐熱性の高いこと
  3-4 シート材料に要求される特性
   3-4-1 面精度と板厚精度が優れること
   3-4-2 梱包の充実
  3-5 ペレット成形材料に要求される特性
   3-5-1 高流動性であること
   3-5-2 低温成形性であること
   3-5-3 離型性が良いこと
   3-5-4 吸湿の防止

第7節 透明樹脂LCDバックライト用拡散板への応用
 1.拡散板に求められる機能と材料特性
 2.樹脂材料種による拡散板の特徴
  2-1 PMMA拡散板
  2-2 MS、及びPS拡散板
  2-3 COP、及びPC拡散板
 3.高付加価値拡散板の開発
  3-1 賦形拡散板の開発
  3-2 LED光源対応拡散板の開発

第8節 LCD光学補償フィルム
 1.LCDに於ける光学補償フィルムの役割
 2.光学補償フィルムの光学特性
  2-1 配向複屈折
  2-2 光弾性複屈折
  2-3 位相差の波長分散
  2-4 位相差フィルムの視野角特性

第9節 重合性液晶を用いた位相差フィルムの開発
 1.UVキュアラブル液晶を用いた光学フィルムの作製概略
 2.光学フィルム作製詳細
  2-1 塗布
  2-2 配向
  2-3 硬化
 3.UVキュアラブル液晶を用いた光学フィルムの特性
 4.UVキュアラブル液晶の特徴
  4-1 薄膜化できる
  4-2 高耐熱である
  4-3 配向状態(光軸)をパターン化できる

第10節 ポリカーボネート樹脂およびそれを用いた光ディスク基板の光学的欠陥と複屈折と制御
 1.ポリカーボネート樹脂とは
 2.ポリカーボネート樹脂の製造方法
  2-1 溶剤法によるPC樹脂の製造
  2-2 溶融法(エステル交換法)によるPC樹脂の製造
 3.光学用ポリカーボネート樹脂の特性
  3-1 PC樹脂の分光光線透過率
  3-2 PC樹脂の屈折率
  3-3 PC樹脂の耐熱性
 4.ポリカーボネート樹脂の光ディスク基板への応用
 5.光ディスク基板の光学的欠陥
  5-1 異物
  5-2 ボイド(空隙)
  5-3 基板の複屈折
 6.光ディスクの複屈折制御
 7.今後の展開