第1節 色彩で表現する
【1】モルフォチョウの発色機構に学ぶ物造りとそれを用いた高意匠性演出への応用
1.スルコウスキーモルフォチョウ(♂)翅の発色機構解明と発色構造のモデル化
1.1 チョウ翅の理化学的分析
1.2 光学物理的解析と発色形態のモデル設計
1.3 構造性発色繊維の設計概念
2.光干渉型構造性発色繊維の成形技術
3.高意匠性演出への応用
【2】高級感溢れるパッケージデザインの色彩戦略
1.「高級感」とはどのようなものか?
2.「商品デザイン」も「品質」であり「価値」である!
3.「色」の機能について(はたらき)
4.「色」のイメージについて
5.「色」に情報性があるか?
6.「高級感」を感じさせる「色」とは
7.「高級感を感じる色」と「ブランド」や「宮廷・貴族趣味」の関係
8.高級感のある「商品デザイン」の事例
8.1 「金」「銀」「銅」の色の事例
8.2 「金」GOLDの色の事例
8.3 「黒」の事例について
8.4 「濃く深い色」と「白」の事例について
8.5 「明るく純度の高い色」の事例について
9.日本的な「商品デザイン」における「高級感」について
10.まとめ
【3】高意匠性ピアノブラックフィルムの開発技術
1.ソフトアクリルシートの技術概要
1.1 ソフトアクリルの組成と開発経緯
1.2 ソフトアクリルの特徴と主な用途
1.3 加飾フィルムとしての適正
1.4 既存透明フィルムとの対比
2.加飾フィルム用途展開での技術的課題
2.1 加飾処方と課題
2.2 多用途展開への技術的課題
3.ピアノブラックシートの開発経緯
3.1 スピーカーグリル用パンチングシート
3.2 漆黒塗装代替用フィルムとしての適正
4.加飾シートとしての展開事例
4.1 自動車内装部材の事例
4.2 同用途での技術的課題
5.今後の展開策
5.1 着色多層押し出しシートの開発と市場展開
【4】私たちが“良し”とする肌色の色再現
1.私たちは何を“良し”とするのか
2.好ましい色再現の研究のはじまり
3.記憶色
4.好ましい肌色
4.1 実際の肌の色
4.2 好ましい肌色と記憶色
5.好ましい肌色に関する研究
5.1 被験者の人種
5.2 年齢の影響
5.3 季節の影響
5.4 場面の影響
5.5 被験者の国による違い
5.5.1 日中韓のおける好ましい肌色のちがい(2000年調査)
5.5.2 日中の好ましい肌色のちがい(2009年調査)
5.5.3 中国若者が好む男性の肌色
5.5.4 アジア・米・南米・北欧・南欧・中欧での白色人種および黄色人種についての好ましい肌色
5.6 アニメーションの好ましい肌色
【5】 音質、色彩が癒しに与える影響
1.議論の方向性(癒しの医学・心理生理学的知見)について
1.1 医学における“癒し”について
1.2 心理生理学における“癒し”について
1.3 体性感覚を含む“癒し”:“深い癒し”について
2.音質が癒しに与える影響
3.色彩が癒しに与える影響
第2節 触感、触り心地で表現する
【1】ニューメタルカラープリンティングによる上質な質感、触感及び高級感を付与する技術
1.ニューメタルカラープリンティングの機構
2.コールドフォイリング技術による新たなメタリック表現
3.エンボス調特殊UV加工での立体的表現
4.コールドフォイリング技術とエンボス調特殊UV加工との融合
5.ニューメタルカラープリンティングシステム
【2】天然皮革の触感へ向けた人工皮革の高級感、高機能性の付与
1.天然皮革の構造上の特徴
2.人工皮革に共通な製造技術
2.1 極細繊維
2.2 三次元絡合不織布
2.3 ポリウレタン
2.4 表面仕上げ
3.高級感、高機能性の付与技術
3.1 極細繊維
3.2 積層
3.3 通気・透湿性
3.4 ドラム染色
3.5 高密度構造
3.6 繊維銀面
【3】木質触感フィルムの設計
1.木質触感フィルムの概要
1.1 木質触感フィルム 開発の考え方
1.2 木質触感内容の把握
1.3 木質触感の機器評価法
1.4 木質触感フィルム 設計方向の立案と仮説の検証
1.5 木質触感フィルムの特長
1.6 今後の展開
【4】やわらかで温かみある手触りを付与するソフト表面加飾
1.ソフト表面加飾
2.日産自動車の高品質内装材の評価と開発
3.本格的なソフト表面加飾
4.ソフトフィール加飾
4.1 ソフトフィール塗装
4.2 特殊組成、特殊加工のシートのオーバーレイ成形
4.3 特殊コーティング材塗布ソフトフィールフィルム
4.4 ソフトフィールシボ
4.5 デジタルシボ
4.6 ソフトフィール着色
5.まとめ
【5】異材質複合樹脂の組み合わせによる触感デザイン付与技術
1.カラー(色)の効果と意味
2.加飾の種類と技法
3.触感が与える影響
4.基本的原理(機能・特長)
5.異材質成形の基本的な機構
6.異材質樹脂の相溶性と材質の組み合わせ
7.付加機能として
8.応用編として「押しボタン技術(制御パネル用スイッチ機構)」も紹介
9.金型制作上の注意点
≪付録≫
1.概論
2.エラストマーの種類と用途
2.1 オレフィン系
2.2 スチレン系
2.3 塩ビ系
2.4 ウレタン系
2.5 ポリエステル系
2.6 ナイロン系(アミド系)
【6】プラスチックと不織布の複合化による高級感・高触感の付与技術
1.高級感・高触感を表現できる不織布
1.1長繊維不織布
1.1.1 スパンボンド法不織布
1.1.2 メルトブロー法不織布
1.1.3 スパンメルト法不織布(SMS不織布)
1.1.4 フラッシュ紡糸法不織布
1.1.5 トウ開繊法不織布
1.2 短繊維不織布
1.2.1 サーマルボンド法不織布
1.2.2 スパンレース法不織布
1.2.3 ケミカルボンド法不織布
1.2.4 ニードルパンチ法不織布
1.3 人造皮革
1.3.1 塩ビレザー
1.3.2 合成皮革
1.3.3 人工皮革
2.高級感・高触感の表現できるフイルム、樹脂シート
2.1 フイルム
2.2 樹脂シート
3.高級感・高触感を表現できる複合化シート
3.1 押し出しラミネート方式
3.2 接着剤ラミネート方式
4.高級感・高触感を表現できる具体的事例
4.1 開発に至った経緯
4.2 背景
4.3 課題の克服
4.4 成形加工
4.5 成形容器の特徴
4.5.1 形成容器の摩擦による傷付き評価
4.5.2 摩擦による脱落繊維の発生状態
4.6 具体事例の成形容器
5.市場の動向
6.今後の課題
【7】感触塗料を用いた高級感/上質感の付与
1.感触塗料用液状カーボネートジオールの特徴
1.1 液状カーボネートジオールの基本特性
1.2 ポリウレタンの基本物性
2.液状PCDの感触塗料への応用
2.1 耐薬品性
2.2 耐摩耗性
2.3 耐屈曲性
2.4 感触塗料の組成
第3節 質感、艶消しで表現する
【1】高級人工皮革における本物感の付与技術
はじめに
1.東レにおける人工皮革
2.人工皮革の特徴について
2.1 構造と特徴
2.2 製造方法
3.人工皮革に高級感・上質感・本物感を与える技術
3.1 特殊繊維(極細繊維)
3.2 不織布(ランダム三次元絡合構造体)
3.3 高分子弾性樹脂(ポリウレタン)
3.4 表面仕上げ
4.染色・高次加工技術
4.1 染色の難しさ(耐候堅牢度)
5.高級感・上質感・本物感を感じさせる要素技術
5.1 機能性+高級感の付与
【2】プラスチックへの艶消し加飾
1.光沢品と艶消し品
2.艶消し方法の概要
3.成形材料の改質による艶消し
3.1 プラスチックのモルホロジーの調整
3.2 他樹脂の配合
4.添加剤配合による艶消し
5.金型表面仕上げと成形条件による艶出し、艶消し
6.後加工による艶消し
7.まとめ
【3】フィルム転写によるプラスチックへの上質なつや消し加工
1.フィルム加飾工法
2.加飾用塗料転写フィルム
3.FILMARTによる意匠
4.FILMARTに求められる特性
【4】TOM工法によるプラスチックへの上質感付与
1.TOM工法の原理とプロセス
2.TOM工法の特徴
3.実用化例
4.さらなる進化「転写TOM」
【5】高意匠性オレフィン系 梨地フィルムでのマット調の付与技術
1.フィルムの特徴
1.1 表面粗さ及び一般物性
2.用途例
【6】石材の表面性状が深み感に及ぼす影響
1.石材
1.1 石材の質感
2.大理石と花崗岩による印象評価 ‐実験T-
2.1 目的
2.2 石材試料
2.3 実験方法
2.4 実験T結果および考察
3.黒色花崗岩を用いた印象評価‐実験U-
3.1 目的
3.2 石材試料
3.3 実験方法
3.4 分光画像法による光学特性の測定
3.5 実験U結果および考察
3.5.1 花崗岩試料の印象評価結果と各評価項目間の関係
3.5.2 深み感に影響を及ぼす評価項目の特徴
3.5.3 分光画像から得た反射輝度分布と各評価値との関係
3.6 花崗岩試料の深み感と表面計測値との関係
3.6.1 花崗岩試料の深み感評価結果
3.6.2 表面計測値と深み感の関係
3.7 分光画像から得た反射輝度分布と深み感評価値との関係
4.まとめ
第4節 金属調、ミラー調、銀鏡、光沢感で表現する
【1】金属調加飾における高級感/上質感の付与技術
1.造膜する技術
2.塗る技術
3.フィルム・シートを貼る技術
4.箔・インクを貼る技術
5.金属に似せた色を付ける技術
【2】ミラー調のプラスチックを実現する銀鏡塗装技術
1.ミラー調表面創成技術「Metalize
Finishing System」
1.1 銀鏡反応とMFS
1.2 MFSによるAg薄膜積層体形成
1.2.1 下地コート処理
1.2.2 MFS処理
1.2.3 表面保護層形成
2.MFSによるAgおよび積層膜の特性
2.1 Agの特性
2.2 Ag積層体の特性
3.MFSによって創出したミラー様表面
3.1 ミラー様表面装飾
3.2 カラーバリエーション
3.3 プラズモン共鳴吸収による色調変化
3.4 ミラー様金属調加飾の反射特性
4.まとめ
【3】銀薄膜への加飾における鮮やかな色調表現技術
1.銀薄膜の新規な発色法
1.1 基本的な作製法
1.2 発色のメカニズム
2.応用分野
2.1 画像形成材料としてのポテンシャル
2.2 インクジェットによる書き込み
2.3 ネイルアートへの応用
2.4 リライタブル性の確認
2.5 その他の潜在的応用分野
3.付記
第5節 デザイン、形状で表現する
【1】色、フォントが文字の印象に与える影響とその組み合わせ方
1.印象評価の手法
2.色、形、色と形の組み合わせの印象
3.フォントと文字色が印象に与える効果
4.印象評価実験を基にした実用への指針
【2】美しさと安心感を与える混色・灰色
1.優れた美的な安心感を与える混色
2.優れた美的な安心感を与える灰色
3.優れた美的な安心感を与える配色
【3】美しさと安心感を与えられるデザインの特徴
1.人間の美に対する認識で重要な役割を演じてきた比率
2.不安度曲線と期待度曲線
3.美的安心感を与える比率
【4】高級感のある形状プロセス
1.認知モデルを用いた評価階層構造
2.評価階層構造の分析手法
3.事例による説明
3.1 態度とイメージの関係
3.2 イメージと認知部位の関係
3.3 新しい高級感の表現方法
3.4 デザインプロセスでの位置付け
【5】高級感のあるデザイン形状の設計プロセス
1.デザイン対象とデザインコンセプト
2.意匠形状の発想
3.アンケートの実施とその結果
4.ブラッシュアップアンケート
【6】“つい触れたくなる”気持ちと形との関係
1.“つい触れたくなる”モノに必要な要素
2.単純な形に対する評価実験
2.1 サンプル
2.2 評価方法
3.“つい触れたくなる”に関連する因子の分析
4.“つい触れたくなる”度の分析
【7】高級感・上質感溢れるパッケージデザイン
1.デザイン目線としてのコンセプトの需要性
2.消費者評価を使ったデザイン要素の整理
3.消費者データの活用の限界
4.ブランドからのアプローチ
5.ブランドアプローチの課題と今後
【8】意匠として異素材を盛り込んだ成形手法
【9】HEAT&COOL成形法による外観の向上と高級感の付与
1.HEAT&COOL成形の特徴
2.適用範囲
3.装置構成
4.成形工程
5.金型設計
6.効果の確認
6.1 無機フィラー充填材の表面外観
6.2 成形残留応力歪
6.3 ウェルドライン
6.4 外観不良
6.5 表面硬度
6.6 転写性
7.HEAT&COOL成形法をベースとした複合技術
7.1 HEAT&COOL+2色成形
7.2 HEAT&COOL+化学発泡成形
7.3 HEAT&COOL+ガスアシスト成形
7.4 HEAT&COOL+ガスプレス成形
7.5 HEAT&COOL+金型内ゲートカット成形
7.6 HEAT&COOL+ドラフトレス成形
7.7 HEAT&COOL+型内プレス金型製造システム
7.8 HEAT&COOL+メタリック材成形(フローライン解消)
第6節 音で表現する
【1】人が高級、心地よいと感じる音
1.コンサートホールの音響デザイン手法の活用
1.1 相関関数
1.2 初期反射音の遅れ時間(ITDG)
1.3 残響時間(RT)
1.4 聴取音圧レベル(LL)
1.5 両耳間相互相関度(IACC)
1.6 主観的好ましさの計算理論
1.7 座席選定システム
1.8 高級、心地よいと感じる音への応用
2.相関関数を用いた音質評価と応カレゾネータ
2.1 相関関数
2.2 航空機騒音
2.3 鉄道駅構内騒音
2.4 鉄道社内騒音
2.5 鉄道車内騒音下の最適ヘッドフォン音量
2.6 応カレゾネータ
【2】和音性を利用した製品音と快音設計
1.製品音の快音化
2.クリーナ音における快音化
3.和音を製品音の快音化に利用できるか?
4.和音の特徴量
5.製品音と快音性に対する和音性の評価実験
5.1 製品音に含まれる和音性の感性評価実験
5.2 評価サンプルの作成
5.3 評価方法および評価語
5.4 被験者
5.5 評価結果の分析方法
6.各評価語に対する和音性特徴の効果
6.1 「協和した」、「悲しい」に対する効果
6.2 「騒々しい」、「甲高い」に対する効果
6.3 「不快でない」に対する効果
【3】機械音の快適化と製品への付加価値
1.音質評価に基づいた機械音の快適化
2.コンセプトに基づいた機械音のデザイン
3.機能性との両立を目指した快適化
4.機械音の快適化による製品への付加価値
【4】自動車のドア閉め音とサウンドデザイン
1.自動車とブランドイメージ−コンセプトサウンドデザイン
1.1 どこまで音で伝えられるか?「イメージを想起させる」
1.2 様々な自動車音とイメージに直結しやすい音
1.3 ドア閉め音の時間周波数解析
1.4 サンプル音評価結果
2.まとめ
【5】EV/HEVにおける高品質なサウンドデザイン
1.高級感のある音とは
2.自動車の音源
3.EV/HEVの音の問題
4.車外音の問題対策とデザイン
5.車内音の問題対策とデザイン
6.音のカスタマイズとローカライズ
第7節 香りで表現する
【1】高級感のある香りの設計、評価、伝達法
はじめに
1.設計
2.評価
2.1 官能評価とは
2.2 香り解析の4つの技法
2.2.1 識別試験法と嗜好試験法
2.2.2 1点試験法
2.2.3 2点比較法
2.2.4 3点比較法
2.2.5 1:2点比較法
2.2.6 配偶法(マッチングテスト)
2.3 SD法
3.伝達法
最後に
【2】高級感を演出する香りのトレンドと開発
1.香りを感じる前に
1.1 香りの場合、高級感を感じる個人差が大きい
1.2 個人の体験、興味、価値観によって高級感のイメージが違う
1.3 民族性、人種差による食に伴う文化の違い
2.どのような香りが高級感を表現できるのか
2.1 日本の香りはセンシティブ
2.2 オレンジの香りのイメージ
2.3 香水の支持率
2.4 年齢層による高級感の違い
2.5 香りに関する化粧品以外の試み
3.目的・狙いに合った香りのイメージ表現とは(ターゲット選定)
3.1 弊社の事例
3.2 香りで勝負
3.3 高級感の演出
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