第1節 ホスト−ゲスト相互作用による高分子材料への機能付与
1.シクロデキストリンとホスト−ゲスト相互作用
2.CDを用いたホスト−ゲスト相互作用に基づいた自己修復材料
3.CD修飾ポリマーとゲスト修飾ポリマーによる酸化還元応答性自己修復性高分子材料
4.CD修飾モノマーとゲスト分子修飾モノマーの包接錯体の重合による自己修復性高分子材料の作製
5.ホスト−ゲスト相互作用に基づく自己修復性エラストマー
6.可動性架橋を持つ2種類の高靭性材料の作製
第2節 自己修復性高強度ゲル・エラストマーの力学物性
1.様々な自己修復性高強度高分子ゲル・エラストマー
2.可逆架橋点を有する高分子ゲル・エラストマーの力学モデル
第3節 動的共有結合化学アプローチによる自己修復性高分子の開発
1.動的共有結合化学とは
2.穏和な条件で交換可能な動的共有結合を利用した自己修復性高分子の設計
3.加熱により修復可能な自己修復性高分子の設計と架橋高分子再成形への応用
第4節 自己修復を実現するマイクロカプセルの開発と次世代型構造材料への応用
1.マイクロカプセルの開発と高分子材料への自己修復実現のための設計
2.マイクロカプセルを導入したエポキシ樹脂の自己修復能力の評価
3.自己修復を有する炭素強化繊維プラスチック(CFRP)への応用
第5節 細胞骨格タンパク質の自己組織化能を利用した自己修復ゲルの開発
1.アクチンゲル
2.微小管ゲル
3.高分子ハイドロゲルとの強度比較
第6節 分子運動を利用した自己修復性高分子材料の設計
1.高分子固体における分子運動と自己修復
2.ダングリング鎖を利用した自己修復材料
3.結晶性高分子の利用
4.ブロック共重合体の利用
5.表面可塑化現象の利用
第7節 超分子ポリマーゲルおよび超分子エラストマー
1.超分子ポリマーゲル
2.超分子エラストマー
第8節 分子認識を利用した超分子ゲルのチキソトロピー性の発現
1.はじめに
1-1 超分子ゲルと分子認識化学
1-2 超分子ゲルにおけるチキソトロピー性の発現と分子認識
2.イオン認識能を持つチキソトロピー性超分子ゲル
2-1 塩添加による超分子ゲルのチキソトロピー性の連続的制御
2-2 カチオンとアニオン双方を組合せ的に識別するチキソトロピー性超分子ヒドロゲル
2-3 芳香族性配位子の金属イオン選択性に基づくチキソトロピー性超分子ヒドロゲル
2-4 クラウンエーテルとカチオンの錯形成による超分子ゲルのチキソトロピー性の発現とキラルメモリー
3.二分子混合超分子ゲル系のチキソトロピー性発現と制御
3-1 電荷移動錯体形成を利用した超分子ゲル系が示すチキソトロピー性
3-2 水素結合性環状化合物による超分子ゲルとそのチキソトロピー性
4.超分子ゲルのチキソトロピー性の分子認識的制御
4-1 フラーレンをゲストとした分子認識的チキソトロピー性の発現と制御
4-2 電荷移動錯体形成を利用したチキソトロピー性の分子認識的制御
第9節 加熱と冷却の両方向の操作で形成できる超分子ポリマーの開発
1.超分子ポリマーの基本的な設計指針と性質
2.超分子ポリマーの温度と湿度への応答性
3.加熱によって形成される超分子ポリマー
第10節 物質内への超分子結合の組込みによる自己修復マテリアルの開発
1.イオン結合を組込んだ自己修復マテリアルの開発
2.水素結合を組込んだ自己修復マテリアルの開発
3.配位結合を組込んだ自己修復マテリアルの開発
4.ホストーゲスト相互作用を組込んだ自己修復マテリアルの開発
5.その他の超分子的結合を組込んだ自己修復マテリアルの開発
第11節 結合交換型動的共有結合架橋を含む修復性架橋樹脂(ビトリマー)の開発
1.ビトリマー材料の結合交換性架橋網目の特徴
2.ビトリマー材料の基礎的な物性特性
3.ビトリマー材料の基礎的な機能特性
第12節 イオン液体中で発現する超分子結合を利用した自己修復性ソフトマテリアル
1.イオン液体中で発現する水素結合を利用したイオンゲル
2.ジャミングミセル構造と水素結合を利用した自己修復イオンゲル
3.イオン液体構造の微小な変化による力学特性の変化
第13節 二酸化炭素ガスで自己修復を促進する気体可塑性エラストマーの開発
1.室温で自発的に架橋構造の組み換わるイオン性エラストマー
2.すばやくCO2によって可塑化するイオン性PDMSエラストマー
3.CO2ガスを利用して自己修復を促進するイオン性PDMSエラストマー
第14節 イオン相互作用を介するリグニンスルホン酸エラストマーの開発と自己修復特性
1.サステイナブルな材料の開発
2.木質バイオマス資源
3.可逆結合を介した架橋
4.イオン結合を介した架橋による新規リグニン由来材料の開発
5.100%バイオベースのイオン複合体開発
第15節 自己修復する耐熱性の多孔質結晶の開発
1.多孔質結晶における傷
2.修復可能な多孔質結晶の設計戦略と熱的安定性のジレンマ
3.自己修復性の多孔質結晶の例
4.自己修復する耐熱性の多孔質結晶
第16節 希土類触媒による新しい自己修復ポリマーの開発
1.新規機能性ポリマーの合成と自己修復および形状記憶特性
2.自己修復のメカニズム
第17節 生体親和性と自己修復性を併せ持つ高分子の設計
1.医療用高分子材料が使用される環境
2.生体親和性合成高分子による表面処理
3.合成高分子と生体(水)界面の解析
4.バイオ界面における中間水の状態と役割
5.生体親和性と自己修復性を有する高分子材料
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