CO2 二酸化炭素 書籍
 
No.2177
プラントのDX化による生産性の向上、保全の高度化

CO分離・回収・貯留の最新技術


発刊 : 2022年4月   体 裁 : B5判 370頁   定 価:49,500円(税込)

発行:(株)エヌ・ティー・エス   販売:(株)技術情報協会   ISBN:978-4-86043-771-8 C3051

【アカデミック価格対象外書籍です】
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・研究の最前線で活躍する執筆者がCO2の吸着・吸収材料から分離・回収・貯留技術を解説!

・回収したCO2のモニタリング、貯留信頼性について紹介!

・近年注目が集まる「ダイレクトエアキャプチャー(DAC)」、「BECCS」についても紹介!

・CO2の吸着・回収・貯留技術の最新動向が体系的に理解できる一冊!


■ 著者 (敬称略)

監修者
西尾 匡弘

国立研究開発法人産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域ゼロエミッション研究戦略部 イノベーションコーディネーター

   
執筆者(執筆順)
西尾 匡弘 国立研究開発法人産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域ゼロエミッション研究戦略部 イノベーションコーディネーター
大竹 研一 京都大学 高等研究院 特定助教
北川 進 京都大学 高等研究院 特別教授
柳瀬 郁夫 埼玉大学 工学部 准教授
劉 貴慶 富山大学 学術研究部 助教
椿 範立 富山大学 学術研究部 教授
下山 裕介 東京工業大学 物質理工学院 教授
片岡 大志 東京工業大学 物質理工学院
中垣 隆雄 早稲田大学 理工学術院創造理工学部 教授
宮本 学 岐阜大学 工学部 准教授
町田 洋 名古屋大学 大学院工学研究科 助教
Tran Khuyen 名古屋大学 大学院工学研究科 特任助教
山口 毅 名古屋大学 大学院工学研究科 助教
則永 行庸 名古屋大学 大学院工学研究科 教授
前田 基秀 株式会社神戸製鋼所 技術開発本部機械研究所流熱技術研究室
岸本 啓 株式会社神戸製鋼所 技術開発本部機械研究所流熱技術研究室 主任研究員
兼橋 真二 東京農工大学 大学院工学研究院 准教授
三好 啓介 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 技術部施設技術課
川瀬 健雄 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 企画調整部技術企画課
長谷川 裕晃 日揮ホールディングス株式会社 サステナビリティ協創部技術開発グループ
岡崎 純也 日揮ホールディングス株式会社 サステナビリティ協創部技術開発グループ
金指 正言 広島大学 大学院先進理工系科学研究科 准教授
山登 正文 東京都立大学 都市環境学部 准教授
川上 浩良 東京都立大学 都市環境学部 教授
齋藤 公児  日鉄総研株式会社 シニアフェロー
湯沢 直史 大崎クールジェン株式会社 技術グループ 課長代理
鈴木 正哉 国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター地圏資源環境研究部門
万福 和子 国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター地圏資源環境研究部門 テクニカルスタッフ
宮原 英隆 国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター地圏資源環境研究部門 産学官来所者
平山 幹朗 名古屋大学 大学院工学研究科 特任助教
梅田 良人 名古屋大学 大学院工学研究科 特任教授
織田 晃 名古屋大学 大学院工学研究科 助教/(当時)岡山大学 大学院自然科学研究科 客員研究員(JSTさきがけ研究員)
大久保 貴広 岡山大学 学術研究院自然科学学域(理) 准教授
黒田 泰重 岡山大学 学術研究院自然科学学域(理) 特任教授
稲垣 冬彦 神戸学院大学 薬学部 教授
村上 遼 神戸学院大学 薬学部 助教
加藤 悦史 一般財団法人エネルギー総合工学研究所 プロジェクト試験研究部地球環境グループ 副部長/主管研究員
高橋 伸英 信州大学 繊維学部 教授
中尾 信典 国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 総合センター長
徂徠 正夫 国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター地圏資源環境研究部門 研究グループ長
伊藤 高敏 東北大学 流体科学研究所 教授
石毛 宏和 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 CO2貯留研究グループ 研究員
薛 自求 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 CO2貯留研究グループ グループリーダー/ 主席研究員
西 祐司 国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター地圏資源環境研究部門 招聘研究員
末包 哲也 東京工業大学 工学院機械系 教授
赤井 崇嗣 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 石油天然ガス開発技術本部 CCS推進グループ地下評価技術チーム サブチームリーダー
岡部 博 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 石油天然ガス開発技術本部 CCS推進グループ地下評価技術チーム チームリーダー
山本 肇 大成建設株式会社 技術センター社会基盤技術研究部 部長(研究担当)兼地盤研究室長
大隅 多加志 国立研究開発法人科学技術振興機構 低炭素社会戦略センター 特任研究員
下島 公紀 東京海洋大学 海洋資源環境学部 教授
落合 実 日本大学 生産工学部 特任教授
中村 倫明 日本大学 生産工学部 専任講師
経済産業省/日本CCS調査株式会社

■ 目  次

序論 CO2の分離・回収・貯留技術の動向 《西尾 匡弘》

  1.はじめに
  2.気候変動に関する国際的な議論の経緯
  3.CO2排出の動向と主要国の動き
  4.CCS技術の取り扱いについて
  5.CCS技術の普及の現状と将来像
  6.おわりに

 

第1編 吸着・吸収材料の材料開発


第1章 混合ガスから選択的に CO2を捕捉する材料の開発 《大竹 研一,北川 進》
  1.はじめに
  2.多孔性配位高分子とは
  3.CO2吸着PCP材料
  4.おわりに

第2章 水蒸気を利用した室温CO2吸収無機材料の開発と応用 《柳瀬 郁夫》
  1.はじめに
  2.水蒸気の利用による室温CO2吸収無機材料(Li4SiO4)
  3.CO2を水層で炭酸イオンとして吸収する無機材料(LDH)
  4.CO2吸収反応を活用するセラミックスの微粉末合成(ZnO)
  5.おわりに

第3章 CO2吸着剤としての多孔性セリウム化合物の開発 《劉 貴慶,椿 範立》
  1.はじめに
  2.テンプレート無しでの多孔性セリウム化合物吸着剤の合成
  3.合成した多孔性セリウム化合物吸着剤の表面特性
  4.CO2吸着−脱着性能の評価
  5.おわりに

第4章 相分離型ゲルを利用したCO2吸収材の開発 《下山 裕介,片岡 大志》
  1. はじめに
  2.相分離型ゲルに対するCO2の吸収と放散
  3.相分離型ゲルに対するCO2の物質移動

第5章 高温CO2吸収材の開発と実用化 《中垣 隆雄》
  1.高温CO2吸収材と適用反応器の特徴
  2.吸収材
  3.適用システムの事例

 
第2編 吸着・吸収・膜分離と回収技術の開発

第1章 吸着・吸収技術

2.1.1 アミン担持メソポーラス材料のCO2吸着特性 《宮本 学》
  1.はじめに
  2.アミン修飾メソポーラスシリカの細孔特性
  3.アミノシラン密度とアミン効率
  4.アミノシラン密度とCO2吸着速度
  5.まとめ

2.1.2 相分離型吸収剤とH2ストリッピング再生技術によるCO2回収技術
《町田 洋,Tran Khuyen,山口 毅,則永 行庸,前田 基秀,岸本 啓》
  1.はじめに
  2.相分離型吸収剤
  3.H2ストリッピング再生技術
  4.おわりに

第2章 分離技術

2.2.1 高分子ハイブリッド材料による CO2分離 《兼橋 真二》
  1.高分子ハイブリッド材料
  2.高分子ハイブリッド分離膜の期待できる特性
  3.まとめ

2.2.2 ゼオライト膜を用いた効果的なCO2分離回収技術
《三好 啓介,川瀬 健雄,長谷川 裕晃,岡崎 純也》
  1.ゼオライト膜とは
  2.CO2分離ニーズへの対応
  3.実用化に向けた技術利用開発例
  4.商業利用への道筋

2.2.3 ゾル−ゲル法によるシリカ系多孔膜のCO2分離 《金指 正言》
  1.はじめに
  2.ゾル−ゲル法によるシリカ系多孔膜
  3.細孔径制御によるCO2選択透過性の向上
  4.親和性制御によるCO2選択透過性の向上
  5.おわりに

2.2.4 表面修飾ナノ粒子を複合化した高分子気体分離膜の開発 《山登 正文,川上 浩良》
  1.はじめに
  2.CCSで求められる気体分離膜
  3.ナノスペースを有する球状ナノ粒子添加による超CO2透過高分子気体分離膜
  4.さらなる気体透過特性改善に向けた取り組み
  5.まとめ

第3章 回収設備

2.3.1 省エネ型回収設備 ESCAP によるCO2の回収技術 《齋藤 公児》
  1.ESCAP(Energy Saving CO Absorption Process)の開発の背景
  2.化学吸収プロセスの開発
  3.化学吸収液の開発
  4.実機設備開発
  5.まとめ

2.3.2 IGCC システムにおける CO2の回収技術 《湯沢 直史》
  1.はじめに
  2.CO2分離回収システム
  3.大崎クールジェンプロジェクトにおける実証試験設備概要
  4.おわりに

2.3.3 施設園芸栽培におけるCO2回収技術《鈴木 正哉,万福 和子,宮原 英隆》
  1.はじめに
  2.施設園芸用CO2回収原理《濃度差法》
  3.CO2回収装置概要
  4.除湿装置
  5.CO2吸着剤の選定
  6.おわりに

第4章 ダイレクトエアキャプチャー(DAC)

2.4.1 冷熱を利用する排ガスおよび大気中CO2回収技術
《則永 行庸,平山 幹朗,町田 洋,梅田 良人》
  1.はじめに
  2.Cryogenic Carbon Capture(CCC)プロセス
  3. クライオジェニックポンピングによる圧力スイング型化学吸収法を利用した低濃度CO2の分離回収
  4.おわりに

2.4.2 極低圧領域での選択的CO2吸着材の開発《織田 晃,大久保貴広,黒田 泰重》
  1.はじめに:現状の問題提起
  2.MFI型ゼオライト系でのCO2特異吸着現象に関して
  3.A型ゼオライト系でのCO2特異吸着現象に:
  室温での0から5000 ppm領域におけるCO2選択的特異吸着
  4.おわりに

2.4.3 フェニル基を活用した選択的にCO2を吸収する吸収剤の開発 《稲垣 冬彦,村上 遼》
  1.はじめに
  2.CCS研究で用いられる低分子アミン化合物による大気中CO2の回収
  3.疎水性官能基含有アミンによる耐水性DACの確立
  4.従来の常識を覆す逆脂質二重膜構造
  5.おわりに

第5章 BECCS

2.5.1 ネガティブエミッションとBECCSによる大気中CO2の除去 《加藤 悦史》
  1.ネガティブエミッションとは何か
  2.ネガティブエミッション技術のポートフォリオと早期に向けた実施
  3.BECCS技術とその具体的な役割の評価

2.5.2 木質バイオマス混焼発電によるBECCS 《高橋 伸英》
  1.はじめに   2.炭素除去技術(CDR)とBECCS
  3.バイオマス混焼発電の現状
  4.バイオマスと石炭混焼の課題
  5.木質バイオマス混焼発電を用いたBECCSによるネガティブエミッションの可能性
  6.おわりに

 
第3編 CO2における貯留・固定化技術

第1章 地中貯留技術

3.1.1 CO2の地中への貯留技術 《中尾 信典,徂徠 正夫》
  1.はじめに
  2.地中貯留の概要と貯留ポテンシャル
  3.地中貯留技術の現状と課題
  4.国内外動向と今後の展望

3.1.2 CO2地中貯留のための漏洩修復技術開発 《伊藤 高敏》
  1.はじめに
  2.漏洩の形態
  3.漏洩修復の概念
  4.原位置反応法による漏洩修復
  5.おわりに

3.1.3 弾性波によるCO2地中貯留モニタリング技術 《石毛 宏和,薛 自求》
  1.弾性波探査とは
  2.4D弾性波探査
  3.VSP
  4. 弾性波トモグラフィ
  5. CO2モニタリングにおける弾性波探査

3.1.4 CO2 地中貯留のための多面的なモニタリング 《西 祐司》
  1.CO2地中貯留に用いられるさまざまなモニタリング手法
  2.CO2地中貯留における多面的モニタリング
  3.重力モニタリング
  4.自然電位モニタリングと比抵抗モニタリング
  5.微小振動・極微小地震観測および地表変位モニタリング
  6.商用化段階のCO2地中貯留のモニタリング

3.1.5 空隙スケールで見たCO2の移動とトラップ 《末包 哲也》
  1.CO2地下貯留とトラップメカニズム
  2.リスク評価とナチュラルアナログ
  3.残留ガストラップ《毛管圧トラップ》
  4.溶解トラップ
  5.鉱物固定

3.1.6 CO2圧入サイトにおける貯留性能の評価 《薛 自求》
  1.はじめに
  2.CO2地中貯留候補サイトの選定
  3.貯留性能評価の不確実性
  4. まとめ

3.1.7 最適なCO2圧入シナリオと信頼性評価 《赤井 崇嗣,岡部 博》
  1.はじめに
  2.CO2地中貯留に適した貯留サイト条件
  3.CO2圧入シナリオ
  4.CO2圧入シナリオの信頼性評価
  5.おわりに

3.1.8 数値シミュレーションによるCO2の地中挙動予測 《山本 肇》
  1.シミュレーションの目的と概要
  2.貯留層モデル
  3.CO2の貯留メカニズム
  4.CO2の地中挙動シミュレーション
  5.評価事例
  6.今後の課題

第2章 海洋貯留技術

3.2.1 CO2の海洋隔離技術 《大隅多加志》
  1.CO2海洋隔離技術はふたたび注目をあびるのか
  2.海底下水和物隔離
  3.炭酸塩中和
  4.溶解型隔離
  5.おわりに

3.2.2 海洋中での溶解CO2・漏洩CO2の検知・モニタリング手法の開発 《下島 公紀》
  1.海洋貯留におけるCO2の検知・モニタリング
  2.低pH海水の現場計測
  3.海洋貯留におけるモニタリング技術
  4.海底下地層貯留における検知・モニタリング技術

3.2.3 CO2海洋隔離における拡散解析手法 《落合 実,中村 倫明》
  1.はじめに
  2.放流地点近傍域での解析
  3.沿岸域および外洋域での解析
  4.海洋生物影響評価

 

第4編  国におけるCCS実証プロジェクトと今後の展望 −

苫小牧におけるCCS大規模実証試験−

《経済産業省/日本CCS調査株式会社》


  1.はじめに
  2.実証試験の概要
  3.実証試験の成果の概要
  4.今後の展望

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