ナノ カーボン 書籍 
 
No.2275
樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
造粒プロセスの最適化と設計・操作事例集

◎ 精製・合成手法、構造制御、サイズ制御、表面処理、化学修飾、混練、分散、特性評価、、、

◎ 機能性材料の開発や、電子、半導体、センシング、光学、電池分野での応用事例を一挙掲載!  

カーボンナノチューブ

表面処理、分散・複合化技術と産業応用事例

発刊日 : 2025年1月末日  体 裁 : A4判 約500頁   定 価:88,000円(税込)  ISBN:978-4-86798-059-0


 
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■ 本書ではこんな情報を掲載しています

・低圧力、低温、高速でCNTを合成、成長させるには?

・細い直径や、長尺のカーボンナノチューブの成長・合成のポイント  

・粉砕表面処理、表面化学修飾、官能基の導入の方法を徹底解説

・物理吸着、化学修飾による可溶化のポイントは?  

・他材料との複合時に特性、機能性を維持するには?  

・CNTの分散メカニズムは? 再凝集させずに分散を安定させる手法は?

・熱電変換、光触媒と、蓄熱材料しての応用

・電極材料、アクチュエータ、メモリデバイスとしての応用  

・センサの開発、センシング技術の動向 

・透明導電材、ナノワイヤー、光学材料としての応用  

・リチウムイオン電池、金属空気電池、燃料電池での応用 ・宇宙エレベーターの研究開発  

・基礎物性、粒子径、切断状態、長さ、直線性の評価

・分散状態、凝集状態、界面特性の評価  

・強度、機械的特性、電気特性、熱特性、熱抵抗の評価

 

■ 主な執筆者(敬称略) 

名城大学 丸山 隆浩 (株)HSPテクノロジー 清水 博
関西大学 中川 清晴  法政大学 塚本 英明
三重大学 小塩 明 (株)竹中製作所 黒山 昭治
住友化学(株) 岡本 敏 信州大学 夏木 俊明
静岡大学 井上 翼 名古屋工業大学 川崎 晋司
近畿大学 杉目 恒志 山陽色素(株) 田中 祐樹
信州大学 野口 徹 米子工業高等専門学校 清水 剛志
東京理科大学 生野 孝 山形大学 立花 和宏
九州大学 中嶋 直敏 (国研)物質・材料研究機構 野村 晃敬
(国研)産業技術総合研究所 中村 挙子 (国研)物質・材料研究機構 松田 翔一
(株)電子技研 古川 勝紀 東北大学 藪 浩
九州産業大学 今坂 公宣 北見工業大学 森田 慎一
大阪公立大学 堀内 悠 長野工業高等専門学校 滝沢 善洋
東北大学 山本 剛 東海大学 高尻 雅之
山形大学 佐野 正人 群馬大学 井上 雅博
京都工芸繊維大学 野々口 斐之 神戸大学 堀家 匠平
名古屋大学 山本 徹也 東京学芸大学 前田 優
新潟大学 坪川 紀夫 九州大学 白木 智丈
(株)スギノマシン 峯村 淳 慶応義塾大学 俣野 眞一朗
清水建設(株) 田中 勲 東京科学大学 堀井 辰衛
九州工業大学 松本 紘宜 日本電気(株) 弓削 亮太
(国研)産業技術総合研究所 中島 秀朗 (国研)産業技術総合研究所 鈴木 大地
マジェリカ・ジャパン(株) 池田 純子 熊本大学 橋新 剛
大阪公立大学 堀邊 英夫 東洋大学 根岸 良太
(一財)高度情報科学技術研究機構 城野 亮太 東京農工大学 前橋 兼三
(国研)産業技術総合研究所 松本 尚之 順天堂大学 六車 仁志
北陸先端科学技術大学院大学 山口 政之 静岡大学 山極 芳樹
愛知工業大学 福森 健三    

■ 目  次

第1章 カーボンナノチューブの分離・精製、合成、サイズ制御、解繊技術

第2章 カーボンナノチューブの可溶化、表面処理、化学修飾技術

第3章 カーボンナノチューブ分散剤の設計、混練・分散技術と配向制御技術

第4章 カーボンナノチューブの分散性、安定性と官能基評価

第5章 カーボンナノチューブの他材料との複合化技術

第6章 カーボンナノチューブを利用した電池材料の設計

第7章 カーボンナノチューブを利用した電子材料の設計

第8章 カーボンナノチューブを利用した光学材料の設計

第9章 カーボンナノチューブを利用したセンシング材料の設計

第10章 カーボンナノチューブを利用した宇宙エレベーターの研究開発


◇第1章 カーボンナノチューブの分離・精製、合成、サイズ制御、解繊技術 ◇

第1節 ハイエントロピー合金触媒を利用した単層カーボンナノチューブの合成
1.単層カーボンナノチューブ合成と触媒
2.ハイエントロピー合金
3.ハイエントロピー合金触媒からの単層カーボンナノチューブ成長
 3.1 ハイエントロピー合金の作製と評価
 3.2 単層カーボンナノチューブの合成
 3.3 ハイエントロピー合金の安定性
 3.4 単体金属触媒との比較

第2節 メソ孔性ナノ炭素繊維集合体「マリモナノカーボン」の合成および電気化学的応用
1.実験方法
 1.1 マリモナノカーボン合成
 1.2 マリモナノカーボンの物性評価方法
 1.3 マリモナノカーボンの電気化学特性の評価方法
  1.3.1 メタノール直接燃料電池用電極触媒の性能評価
  1.3.2 リチウムイオン二次電池用負極材の性能評価
2.結果および考察

第3節 プラズマを利用したカーボンナノチューブの合成技術
1.RFプラズマ中で成長するDensest CNT (d-CNT)
 1.1 d-CNTの作製方法
 1.2 d-CNTの構造
 1.3 d-CNTの形成メカニズム
 1.4 熱によるd-CNTの構造変化
2.アーク放電法による銅ナノワイヤ内包カーボンナノチューブ(CuNW@CNT)の高効率生成
 2.1 CNTの内部空洞の利用
 2.2 CuNW@CNTの生成法
 2.3 CuNW@CNTの構造
 2.4 CuNW@CNTの高効率形成メカニズム


第4節 FC-CVD法を用いた超ロングCNTsの開発とその応用について
1.なぜFC-CVD法か
2.超ロングCNTsについて
 2.1 電磁波シールド
 2.2 フィルムヒーター


第5節 乾式プロセスによるカーボンナノチューブ長繊維化技術とシート化技術
1.CNTフォレストの乾式紡績現象
2.乾式CNT紡績糸
3.一方向配向CNTシート


第6節  長尺カーボンナノチューブフォレスト成長法と応用技術の開発
1.CNTの成長形態
2.Fe/Gd/Al2O3触媒の開発
3.14cmスケールの長尺CNTフォレストの成長技術の開発
4.長尺CNTフォレストを用いた応用技術の開発


第7節 弾性混練・分散法によるカーボンナノチューブの解繊技術
1.弾性混練法
 1.1 CNTの原料
 1.2 CNTの特性と弾性混練法による解繊
 1.3 CNTの3D構造とセルレーション
2.ナノ複合材の特性
 2.1 天然ゴム(NR)複合材のCNTによる補強
 2.2 フッ素ゴム(FKM)複合材のCNTによる補強
3.実用化の成功例
 3.1 FKM複合材のシール材への適用
 3.2 バタフライバルブのゴムライナーへの応用21)
 3.3 ボールバルブ


第8節 プラスチックからカーボンナノチューブへの高速変換法の開発
1.プラスチックからCNTに変換する意義
2.変換手法
3.プラスチックから得たCNTの分析と成長メカニズム

 

◇第2章 カーボンナノチューブの可溶化、表面処理、化学修飾技術◇

第1節 カーボンナノチューブの可溶化技術
1.CNTの分散剤(可溶化剤)および分散法
2.金属製SWNTと半導体SWNTの分離

第2節 光表面化学修飾によるカーボンナノチューブの官能基化技術
1.CNTにおける表面化学修飾の従来方法
2.フッ素官能基化技術
3.硫黄・窒素官能基化技術

第3節 プラズマを利用した粉体への表面改質技術とカーボンナノチューブへの応用
1.プラズマの基礎と表面改質のメカニズム
 1.1 プラズマとは、プラズマ処理とは
 1.2 プラズマ表面改質
2.表面改質の原理
 2.1 今までの表面改質・前処理
 2.2 表面改質プロセス
 2.3 電子技研のプラズマ表面改質の原理
3.プラズマ表面改質の評価
 3.1 表面改質による表面構造と接触角
 3.2 信頼性・高周波特性
4.粉体への表面改質
 4.1 粉体への表面改質の目的
 4.2 粉体表面処理原理及び粉体表面改質装置
5.粉体への表面改質評価
6.粉体への表面改質具体例
 6.1 カーボン粒子の表面改質
 6.2 PTFE粒子の表面改質
 6.3 分散状態改善への応用
 6.4 塩ビ粒子へのSiO2蒸着のための前処理
 6.5 表面活性化への応用
 6.6 電池への応用
7.カーボンナノチューブへの表面改質応用
 7.1 CNTのプラズマ表面改質処理
 7.2 処理条件依存
 7.3 処理ガス(官能基)依存


第4節 水中マイクロプラズマを用いたカーボンナノチューブの水溶化技術
1.水中マイクロプラズマによるCNTの水溶化法
2.多層CNTの水溶化
3.単層CNTの水溶化
 3.1 ガスバブリングの効果
 3.2 単層CNT水溶化におけるpHの影響


第5節 カーボンナノチューブ合成を通した超撥水性表面の構築
1.CNT合成を通した超撥水性表面の構築


第6節 多層カーボンナノチューブの熱処理による構造制御とその材料特性評価
1.多層カーボンナノチューブの熱処理による構造制御
2.熱処理を施した多層カーボンナノチューブの材料特性評価

 

◇第3章 カーボンナノチューブ分散剤の設計、混練・分散技術と配向制御技術◇

第1節 カーボンナノチューブの分散安定化技術
1.速度論的安定化
 1.1 DLVO相互作用
  1.1.1 Schultz-Hardy則
 1.2 衝突制御
  1.2.1 低濃度化
  1.2.2 高粘性媒体
2.エネルギー的安定化
 2.1 静電的斥力
 2.2 立体障壁
 2.3 分散剤の例
 2.4 CNTの化学反応
3.CNTの濡れ
 3.1 理想的なCNTの濡れ
 3.2 CNTを濡らすケース
  3.2.1 非プロトン性極性溶媒
  3.2.2 特異吸着分子
  3.2.3 欠陥CNT

第2節 CNT分散・配合のための非ミセル型分散剤デザイン
1.カーボンナノチューブの分散と配合
 1.1 カーボンナノチューブを使った配合開発事例
2.有機溶剤系へのカーボンナノチューブの分散
 2.1 AIによるカーボンナノチューブの有機溶剤への最適分散条件の予測技術
 2.2 有機色素によるCNTの有機溶剤へのコロイド分散

第3節 微粒子を利用したカーボンナノチューブの水,樹脂への分散技術
1.CNTの水への分散技術
2.CNTのPVA樹脂中への分散技術
3.PVA複合フィルムの機械的性質

第4節 カーボンナノチューブ表面へのグラフト処理技術
1.グラフト反応の方法論
2.CNT表面へのポリマーのグラフト反応(Grafting onto法)
 2.1 CNTのベーサル面とエッジ部の反応性
 2.2 CNT表面官能基と末端反応性ポリマーとの反応
  2.2.1 CNT表面反応性官能基とポリマーとの反応
  2.2.2 縮合剤(触媒)を用いる表面カルボキシル基とポリマーとのグラフト反応
  2.2.3 ポリビニルオキサゾリンとの反応
 2.3 ナノカーボンのラジカル捕捉性
  2.3.1 ポリマーラジカルの捕捉
  2.3.2 γ線照射で生成するポリマーラジカルの捕捉
  2.3.3 リビングポリマーラジカルとの反応
 2.4 配位子交換反応
  2.4.1 配位子交換反応を利用したベーザル面へのグラフト
  2.4.2 炭素材料表面へのナノカーボンの固定化
 2.5 π-π相互作用の利用
 2.6 環化付加反応によるグラフト反応
 2.7 ポリドーパミンで被覆したナノカーボンの利用
3.ナノカーボン表面からのグラフト重合(Grafting from法)
 3.1 表面開始ラジカルグラフト重合
  3.1.1 CNTへのペルオキシエステル基の導入とラジカルグラフト重合
  3.1.2 トリクロロアセチル基/Mo(CO)6開始系における表面開始グラフト重合
  3.1.3 CNT表面水酸基/Ce(IV)開始系による表面開始ラジカルグラフト重合
  3.1.4 in situ ラジカルグラフト重合
 3.2 リビングラジカルグラフト重合
  3.2.1 原子移動ラジカル重合(ATRP)
  3.2.2 ニトロキシド媒介重合(NMP)
  3.2.3 可逆的付加開裂型連鎖移動(RAFT)重合
 3.3 アニオングラフト重合
  3.3.1 リビングアニオン重合
  3.3.2 エポキシドと環状酸無水物とのアニオン開環交互重合
  3.3.3 環状エステルの開環重合
 3.4 カチオングラフト重合
 3.5 その他
  3.5.1 直接フリーデル・クラフツ反応(in situ重縮合反応)
  3.5.2 電解重合と酸化重合
4.グラフト鎖によるCNTの分散性制御
 4.1 pHによる分散性制御
  4.1.1 CNT表面へのポリマーのグラフト化による分散性制御
  4.1.2 CNT表面のイオン性官能基による分散性制御
  4.1.3 温度による分散性制御
5.分散性を付与したCNTの機能性材料への応用例
 5.1 導電性ソフトマテリアル
 5.2 CNT複合化ペーパーアクチュエーターへの応用
 5.3 Electromotive Force (EMF) 型水素センサへの応用

第5節 超高圧噴射スターバーストによるカーボンナノチューブの微細化
1.ウォータージェットを応用した湿式微細化技術
2.多層カーボンナノチューブ(MWNTs)の微細化
3.セルロースナノファイバー添加による単層CNT(SWNTs)の微細化促進と減粘効果
4.CNFを添加したSWNT分散液の塗工性と表面抵抗率

第6節 高速気流中衝撃法によるカーボンナノチューブの分散化技術
1.高速気流中衝撃法による処理
2.球状カーボンナノチューブの特徴
 2.1 粉体特性
 2.2 表面化学構造
 2.3 水分散性
 2.4 エポキシ樹脂への添加と電気特性
 2.5 分散性向上のメカニズム
3.球状カーボンナノチューブの応用
 3.1 カーボンナノチューブ焼結体
 3.2 リチウムイオン電池


第7節 二軸押出機によるカーボンナノチューブの分散
1.溶融混練法の概要とナノフィラーの分散様式
 1.1 CNTの凝集状態
 1.2 溶融混練法における分散の考え方
 1.3 溶融混練法におけるナノフィラーの分散様式
 1.4 CNTの分散評価手法
  1.4.1 光学顕微鏡による凝集体サイズの測定
  1.4.2 その他の観察手法
  1.4.3 その他の分散評価手法
2.二軸押出機におけるCNTの分散手法
 2.1 バッチ式混練機におけるCNTの分散の考え方
 2.2 二軸押出機におけるCNTの分散の考え方
 2.3 せん断流動と伸長流動による混練様式
 2.4 一軸伸長流動を用いた溶融混練法

 

◇第4章 カーボンナノチューブの分散性、安定性と官能基評価◇

第1節 カーボンナノチューブの表面官能基イメージング技術
1.元素組成分析
 1.1 基本原理
 1.2 CNT材料の表面分析
2.高空間分解SEM-EDS元素イメージング技術
 2.1 高効率・高安定なX線信号検出
 2.2 CNTの表面官能基イメージング
 2.3 EDSイメージングの空間分解能

第2節 パルスNMR(TD-NMR)による分散性および濡れ性評価
1.測定原理
 1.1 緩和時間測定による分散性評価
 1.2 緩和時間測定による微粒子の界面特性、濡れ性評価
2.評価事例
 2.1 カーボンナノチューブ分散体の分散条件の検討〜分散性と分散安定性評価
  2.1.1 NMPに分散したカーボンナノチューブの分散性
  2.1.2 水に分散したカーボンナノチューブの分散性の比較
 2.2 残存する金属量が異なる単層カーボンナノチューブ濡れ性と簡易的に成形したシートの導電性との関係
  2.2.1 単層カーボンナノチューブ表面に残存する元素の定性定量
  2.2.2 表面に残存する金属量が異なる単層カーボンナノチューブの濡れ性
  2.2.3 単層カーボンナノチューブシートの作製および抵抗の測定
  2.2.4 分散処理パス数が異なるカーボンナノチューブの分散性と塗工成形したシートの導電性との関係

第3節 CNT、CB、Niを分散させた高分子複合材料の導電性評価
−導電性複合材料におけるPTC特性の定量的解析−
1.実験
 1.1 材料
 1.2 試料作製方法
 1.3 試料評価方法
2.結果と考察
 2.1 フィラー充填率と複合材料の室温抵抗率との関係
 2.2 PVDF/Ni複合材料のPTC特性
 2.3 パーコレーション理論における閾値の定義
 2.4 PVDFの体積膨張および結晶化度の低下を考慮したPTC特性の解析
  2.4.1 PTC特性発現温度における見かけのフィラー充填率に着目した解析
  2.4.2 絶縁体領域の抵抗率になった時の見かけのフィラー充填率に着目した解析

第4節 分子動力学計算を利用したカーボンナノチューブ分散性の評価
1.分子動力学法
2.自由エネルギー計算
3.水中pristine CNTの分散自由エネルギー計算
4.解析と分散能改善のための指針

第5節 CNT複合材料中のCNT分散性評価事例
1.直接観察による評価技術
 1.1 光学顕微鏡観察
 1.2 走査型電子顕微鏡(SEM)観察
 1.3 透過型電子顕微鏡(TEM)観察
 1.4 マトリックス溶解による観察
2.非破壊測定による評価技術
 2.1 ロックイン赤外線発熱解析(LIT)
  2.1.1 LIT技術の概要
  2.1.2 CNT複合材料におけるLIT技術の適用
  2.1.3 CNT複合材料の成形プロセスにおけるLIT技術
  2.1.4 CNT複合材料変形中におけるCNTネットワークの可視化
 2.2 ラマン分光法
 2.3 ナノインデンテーション
3.その他の評価技術
 3.1 熱分析
 3.2 レオロジー(動的粘弾性)評価

 

◇第5章 カーボンナノチューブの他材料との複合化技術◇

第1節 カーボンナノチューブの局在化を利用した相分離ポリマーブレンドの設計
1.ナノ粒子の相間移動
2.平衡状態におけるナノ粒子の偏在
3.表面吸着の利用
4.非平衡状態での構造固定を利用したナノ粒子の偏在

第2節 ナノフィラーの分散制御による樹脂、エラストマーの高機能化
1.CNTの高分子への分散方法
2.ポリマーブレンドにおけるCNTの分散制御
3.各種ポリマーブレンドにおけるCNT分散制御と高機能化
 3.1 絶縁樹脂系ポリマーブレンド
 3.2 ゴム分散系樹脂
 3.3 樹脂/ゴム系動的架橋熱可塑性エラストマー

第3節 高靭性多層CNT/PEEK複合材料の創製
1.ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂
2.CNT/PEEK複合材におけるプロセス設計の課題と解決
3.多層CNT/PEEKの特長
 3.1 室温における衝撃強度と引張強度
 3.2 環境下における機械的性質
 3.3 導電率

第4節 高せん断成形加工技術を用いたポリマーブレンド/CNT系材料における階層構造とその導電性
1.ポリマー/CNT系ナノコンポジット創製の鍵
2.高せん断成形加工法の開発経緯と概要
3.ポリマー/ CNT系導電性ナノコンポジット
4.三元系のポリマーブレンド/CNT系材料における階層構造構築による導電性材料の創製
5.三元系のポリマーブレンド/CNT系材料におけるCNT分散の選択性


第5節 高せん断成形加工技術を用いた熱可塑性エラストマー/CNT系ナノコンポジットの創製とその伸縮自在電極用材料への応用
1.伸縮自在電極の構築に向けた高導電性エラストマーの創製
2.表面コーティング手法による高性能化

第6節 カーボンナノチューブ/アルミニウム複合材料の作製と性能評価
1.CNT/Al 複合材料の作製手順
 1.1 CNTの化学的分散処理
 1.2 CNT分散Al粉末の作製
 1.3 CNT/Al基複合材料の作製
 1.4 熱間圧延加工
2.性能評価方法
 2.1 CNTの分散性評価
 2.2 引張試験
 2.3 引張圧縮試験,疲労試験
3.実験データおよび考察
 3.1 焼結後試料のCNT分散性の評価
 3.2 熱間圧延後の試料のCNT分散性の評価
4.高性能CNT/Al複合材料を開発するための指針

第7節 カーボンナノチューブ複合の高機能高分子塗料による防錆技術
1.CNT分散の均一化の必要性
2.被膜内のCSCNT均一分散
3.CSCNT複合膜の諸特性
 3.1 力学的強化理論
 3.2 力学的特性
 3.3 化学的特性
4.使用事例

第8節 カーボンナノチューブの力学特性:測定評価技術と理論解析手法
1.カーボンナノチューブの幾何学構造
2.カーボンナノチューブの力学特性の評価
 2.1 間接測定方法について
  2.1.1 振動周波数による力学特性測定
  2.1.2 CNT曲げによる力学特性測定
 2.2 直接測定方法について
3.CNT力学特性のシミュレーション
 3.1 解析方法について
 3.2 分子構造モデルによる力学特性解析
 3.3 CNT力学特性

 

◇第6章 カーボンナノチューブを利用した電池材料の設計◇

第1節 分子内包単層カーボンナノチューブの次世代電池への応用
1.カーボンナノチューブの電池への応用
 1.1 単層カーボンナノチューブを電極活物質として利用する
 1.2 単層カーボンナノチューブを導電助剤として利用する
 1.3 多層ではダメですか?
 1.4 本稿はSWCNTに内包された分子の活物質として性能を議論する
2.有機分子内包SWCNTの低温ナトリウムイオン電池電極への応用
3.多段階レドックス反応可能なヨウ素内包SWCNTの高電圧高容量電極

第2節 リチウムイオン二次電池に向けたカーボンナノチューブ導電助剤の開発
1.CNT導電助剤の課題
2.リチウムイオン二次電池に向けたCNT分散体
 2.1 二次構造化CNTスラリー分散体
 2.2 二次構造化CNTパウダー分散体
 2.3 二次構造化CNT分散体の標準組成
 2.4 二次構造化CNT分散体の使いこなし方法
 2.5 二次構造化CNTパウダー分散体を用いた合剤スラリーおよび電極の特性
 2.6 二次構造化CNTパウダー分散体を適用したCNT/活物質コンポジット
  2.6.1 SWCNT/NCMコンポジット
  2.6.2 SWCNT/SiOコンポジット

第3節 単層カーボンナノチューブを導電助剤とした新しい正極構造の構築
1.単層カーボンナノチューブを用いた電池研究
2.POMとSWCNTからなる複合体の正極構造と電池特性
3.有機ポリスルフィドとSWCNTからなる複合体の正極構造と電池特性

第4節 リチウムイオン二次電池正極導電助剤へのカーボンナノチューブ添加による内部抵抗低減
1.炭素材料と導電機構
 1.1 炭素材料と電池
 1.2 炭素材料の導電機構
 1.3 炭素粉体としての導電現象
 1.4 炭素粉体粒界の粒界の接合
2.電池と内部抵抗
 2.1 電池の構造と内部抵抗
 2.2 電池の起電力と内部抵抗
 2.3 正極での電流の流れと内部抵抗
 2.4 内部抵抗とイオンパスにおける溶液抵抗
 2.5 内部抵抗とイオンパスにおける拡散抵抗
 2.6 内部抵抗と反応抵抗
 2.7 内部抵抗と電子パスおけるアルミニウム集電体と導電助剤の接触抵抗
 2.8 内部抵抗と電子パスおける導電助剤の抵抗
 2.9 内部抵抗と過電圧
3.CNT添加と内部抵抗
 3.1 CNT添加と電子抵抗
 3.2 CNT添加と反応抵抗

第5節 カーボンナノチューブを電極に活用したリチウム空気電池の開発
1.リチウム空気電池とは
2.カーボン空気極
3.CNT空気極
 3.1 CNT空気極の作製
 3.2 CNT空気極の開発

第6節 空気電池正極用のカーボンナノチューブ膜の製造
1.リチウム空気電池の作動原理
2.リチウム空気電池駆動時におけるCNT電極の構造変化の追跡
3.リチウム空気電池に適したカーボンナノチューブ自立膜の作製
4.カーボンナノチューブ自立膜を用いたリチウム空気電池の作製と性能評価


第7節 カーボンナノチューブの表面改質と固体高分子型燃料電池への応用
1.PEFCの動作原理
2.実験装置および方法
 2.1 DBDによるオゾン生成とMWCNTの表面改質
 2.2 MEAの作製とPEFCの実験装置
3.実験結果および考察
 3.1 MWCNTの表面改質
 3.2 PEFCの出力特性

第8節 カーボンナノチューブの表面修飾による燃料電池触媒活性
1.金属アザフタロシアニン
2.金属アザフタロシアニンとMWCNTを用いた燃料電池用触媒の開発
3.AZUL触媒を用いたエネルギーデバイス

 

◇第7章 カーボンナノチューブを利用した電子材料の設計◇

第1節 カーボンナノチューブ分散潜熱蓄熱材の蓄・放熱特性
1.カーボンナノチューブ(CNT)を用いる潜熱蓄熱材の蓄・放熱促進
 1.1 潜熱蓄熱材中への分散方法
 1.2 MWCNT分散系物質の熱伝導率
 1.3 DSCによる潜熱蓄・放熱(融解・凝固)速度測定
 1.4 融解速度
 1.5 融解速度比と熱伝導率比の関係

第2節 金属ナノ粒子修飾カーボンナノチューブの作製と熱電変換材への応用
1.カーボンナノチューブとは
 1.1 単層カーボンナノチューブについて
 1.2 多層カーボンナノチューブについて
2.CNTへの金属ナノ粒子修飾について
 2.1 CNT中空内への金属ナノ粒子導入について
 2.2 官能基導入を介するCNT表面への金属ナノ粒子導入
 2.3 分子の吸着を介するCNT表面への金属ナノ粒子導入
 2.4 イオンとCNT間の自発的酸化還元による金属ナノ粒子の導入
 2.5 メッキによる金属ナノ粒子導入
 2.6 金属ナノ粒子の直接導入
3.熱電変換材料とは
4.CNTの熱電変換材料としての可能性
 4.1 金属ナノ粒子および半導体ナノ粒子修飾CNTの熱電変換材
 4.2 CNT/ポリマーコンポジットの熱電変換材
 4.3 n型ドーパントによるドーピング
 4.4 その他のCNTコンポジット熱電変換材料

第3節 フレキシブルSWCNT/メッシュシート熱電発電デバイス
1.SWCNTと界面活性剤
 1.1 SWCNT
 1.2 界面活性剤
  1.2.1 界面活性剤とは
2.高放熱機能を持つフレキシブルSWCNT/メッシュシート
 2.1 SWCNT/メッシュシート作製プロセス
 2.2 性能評価
  2.2.1 SWCNT/メッシュ膜の材料選定
3.フレキシブルSWCNT/メッシュシート熱電発電デバイス
 3.1 SWCNT/メッシュ膜を用いたTEGの作製プロセス
 3.2 SWCNT/メッシュTEGの発電性能評価

第4節 カーボンナノチューブ系導電性ペーストにおける動的パーコレーション現象の解析
1.動的パーコレーション転移の概要
2.動的パーコレーション転移の解析法
3.CNT系導電性ペーストのキュア過程における動的パーコレーション転移の評価事例
 3.1 CNT系導電性ペーストのキュア後の電気伝導特性
 3.2 CNT系導電性ペーストのインピーダンス測定結果の解析
4.動的パーコレーション転移に影響を及ぼすフィラー/バインダ間の界面現象

第5節 錯体化学に立脚したp型カーボンナノチューブのドープ状態安定化技術
1.p型CNTの安定化指針
 1.1 錯体化学の導入
 1.2 化学硬度: HSAB則を定量的に扱う
2.プロトン酸によるCNTのp型ドーピングと安定性
 2.1 プロトン酸のドーピング効果
 2.2 プロトン酸ドープCNTの安定性
 2.3 イオン交換によるp型ドープ状態の安定化

 

◇第8章 カーボンナノチューブを利用した光学材料の設計◇

第1節 カーボンナノチューブの近赤外蛍光特性と化学修飾
1.SWCNTの化学修飾
2.SWCNTの酸化反応と発光スペクトル
3.SWCNTのアリール化反応と発光スペクトル
4.SWCNTのアルキル化反応と発光スペクトル

第2節 カーボンナノチューブの近赤外発光の波長制御・高機能化技術の開発
1.SWCNTの局所化学修飾と新たな発光機能の発現
 1.1 SWCNTの近赤外発光特性
  1.1.1 SWCNTの励起子と発光特性
  1.1.2 SWCNTの化学修飾と発光特性への影響
 1.2 局所化学修飾技術によるSWCNTの新たな近赤外発光特性の創出
  1.2.1 SWCNTの局所化学修飾と欠陥発光特性の発現
  1.2.2 lf-SWCNT合成に用いられる化学修飾反応と欠陥発光波長出現領域の決定因子
2.lf-SWCNTの発光波長制御および機能化技術
 2.1 lf-SWCNTの合成に用いる修飾分子の構造設計に基づく欠陥発光波長域の変調・拡張
 2.2 lf-SWCNTの発光波長域変調技術に関する他の報告例
3.lf-SWCNTを用いた光技術への応用開発
 3.1 室温単一光子発生素子の開発
 3.2 近赤外光バイオセンサの開発

第3節 カーボンナノチューブ配向膜を用いた偏光熱発光マイクロデバイス
1.カーボンナノチューブ配向膜における偏光熱発光現象の観測
2.カーボンナノチューブ配向膜を用いたマイクロ偏光熱発光デバイスの開発

 

◇第9章 カーボンナノチューブを利用したセンシング材料の設計◇

第1節 皮膚表面に「なじむ」伸縮性と透湿性に優れる皮膚貼付型電極の開発と応用
1.生体に「なじむ」電極とは?
 1.1 皮膚/電極界面を考慮した生体貼付型電極
 1.2 導電性繊維構造を有するエラストマー超薄膜電極の開発
2.SWCNTから成るナノシート電極の歪みセンサへの応用


第2節 カーボンナノチューブを利用した赤外線イメージセンサ
1.単層CNTの金属・半導体分離技術
2.CNTネットワーク膜の電気特性・TCR評価
3.CNT赤外線イメージセンサ素子作製
4.CNT赤外線イメージセンサ素子の性能評価


第3節 カーボンナノチューブを利用した光熱センシング技術
1.光熱起電力効果による広帯域光熱センシング
 1.1 動作原理 -光熱起電力効果-
 1.2 光吸収率
 1.3 光熱デバイス設計
 1.4 広帯域光センシング応用


第4節 カーボンナノチューブのガスセンシングへの応用
1.多層カーボンナノチューブのガスセンシングへの応用事例
2.MWCNT へのプラズマ処理効果


第5節 カーボンナノチューブを利用した超高感度バイオセンサーの開発
1.バイオセンサーとは
 1.1 バイオセンサーの構成
 1.2 様々なトランスデューサー
2.CNTの電気的特性とデバイス応用
 2.1 CNTをチャネルとした電界効果型トランジスタによるバイオセンサー
 2.2 センサー感度におけるナノカーボン材料の結晶性の影響
 2.3 センシングにおけるデバイ長の制約
 2.4 CNTバイオセンサーのセンシングにおける環境効果


第6節 カーボンナノチューブを利用したバイオセンサの開発
1.カーボンナノチューブ電極を用いたバイオセンサの開発
 1.1 カーボンナノチューブ電極
 1.2 前立腺特異抗原の検出
 1.3 流体デバイスの開発
2.カーボンナノチューブ電界効果トランジスタを用いたバイオセンサ
 2.1 アプタマーを化学修飾したカーボンナノチューブ電界効果トランジスタ
 2.2 免疫グロブリンEの検出

第7節 カーボンナノチューブを利用した血液中成分を検出するバイオセンサの開発
1.カーボンナノチューブを用いる血糖値センサ
 1.1 低温プラズマ処理を行ったカーボンナノチューブを用いる血糖値センサ
 1.2 分散処理を行ったカーボンナノチューブを用いた血糖値センサ
 1.3 CNTのカイラリィの違いによる血糖値センサ特性への影響
2.カーボンナノチューブを用いるケトン体センサ
3.カーボンナノチューブを用いる尿酸センサ

 

◇ 第10章 カーボンナノチューブを利用した宇宙エレベーターの研究開発◇

1.宇宙エレベーターの原理
2.宇宙エレベーターの歴史
3.宇宙エレベーターの構築
4.宇宙エレベーターの研究の現状
5.宇宙エレベーターに関連したカーボンナノチューブについての取り組み

 

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