プロセスインフォマティクスのデータ解析、導入 書籍
 
No.2308
ファインケミカル,医薬品の連続生産プロセス
最新GMPおよび関連ICHガイドライン 対応実務

★ 機械学習、ソフトセンサー、ベイズ最適化、生成AI、実験自動化/自律化
  ―― データ駆動でプロセスを変える、最新技術の使いどころがわかる

プロセスインフォマティクスにおける
データ解析・モデリングと応用展開

発刊予定 : 2025年7月末  体 裁 : A4判 約400頁   定 価:88,000円(税込)  

ISBN:978-4-86798-089-7

 
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■本書のポイント: 現場で使える活用ノウハウがつまった、実務者向けガイド

◆ データ解析・モデリングの“基礎から応用まで” 

     〜変数選定・モデル構築・センサ設計、ベイズ最適化、自律実験

◆ プロセスインフォマティクスが“うまくいかない原因”とその対処法
     〜導入プロセスでの課題、データ不足、変数選定の失敗例

どうやってデータを“使える形にするか?”
     〜実験・製造間のデータ整合、装置連携、リアルタイム解析

◆ プロセス領域別・段階別の導入・実装事例を豊富に収載!
    〜「どの業種で」「どんな装置や工程で」「どう設計したか」 その具体例

 
 
■本書が扱う製造プロセス

・合成(有機合成、化学反応、逆合成、フロー合成)

乾燥プロセス(電極乾燥、プロセス設計)

晶析(結晶成長、晶析制御)

造粒(流動層造粒、乾式造粒、高速撹拌造粒)

撹拌(撹拌槽設計、ミキシング)

培養(微生物培養、幹細胞分化誘導)

凍結(iPS細胞の凍結プロセス)

塗工(バッテリー電極の塗工)

成膜(ペロブスカイト膜)

圧延、プレス(電極圧延、油圧プレス)

流動、反応(流動解析、反応)

ガス吸収、発酵(CFDによる発酵槽解析)

 
■生産物(対象物・目的物)

・ポリマー、複合材料(樹脂、樹脂フィルム)

・材料全般(化学品、高分子、無機材料)

・ガスセンサ材料(半導体式センサ)

・合金(合金設計事例)

・半導体(有機半導体、薄膜、エッチング工程)

・バッテリー電極(塗工・乾燥・プレス)

・コンディショニング材(ペロブスカイト太陽電池)

医薬品(原薬・製剤)

・細胞(ヒトiPS細胞、幹細胞)

・微生物(発酵菌など)

・スラリー

 

 

■執筆者(敬称略) 

国士舘大学 富樫盛典 (国研)産業技術総合研究所 室賀駿
富士電機(株) 田中雅紀 (有)アイトップ 小林英男
大阪大学 小野寛太 大和大学 高田一貴
東京大学 甘蔗寂樹 (株)ダイセル 糸見明穂
伊藤忠テクノソリューションズ(株) 森一樹 (株)ダイセル 鈴木翔太
伊藤忠テクノソリューションズ(株) 上本竜郎 大阪公立大学 福地梨乃
(株)レゾナック 川原悠 大阪公立大学 山本卓也
ビジネスエンジニアリング(株) 宮澤由美子 Green Earth Institute(株) 東海林了
東京大学 小林成 Green Earth Institute(株) 千葉勝義
トーヨーケム(株) 皆川勇一 (株)アールフロー 竹田宏
トーヨーケム(株) 中川拓実 (国研)産業技術総合研究所 山木雄大
京都工芸繊維大学 田中洋介 (国研)産業技術総合研究所 片岡
東洋大学 川瀬義矩 AGC(株) 中井孝輔
(株)LINK.A 太田桂吾 日本電気(株) 窪澤駿平
(株)東芝 山口晃広 日本電気(株) 池本隼也
滋賀大学 江崎剛史 中外製薬(株) 寺邊正大
東京科学大学 安藤康伸 中外製薬(株) 山本哲也
(株)構造計画研究所 滝勇太 中外製薬(株) 伊藤久師
(株)ウテナ 深澤宏 東京大学 長藤圭介
アイクリスタル(株) 関翔太 積水化学工業(株) 新明健一
みずほリサーチ&テクノロジーズ(株) 羽田城司 京都大学 小島諒介
みずほリサーチ&テクノロジーズ(株) 宇野隼平 MI-6(株) 八嶋徹
(株)シード 山崎佳子 大阪公立大学 大垣拓也
みずほリサーチ&テクノロジーズ(株) 谷村直樹 大阪公立大学 松井康哲
秋山錠剤(株) 阪本光男 大阪公立大学 麻田俊雄
日本アイ・ビー・エム(株) 前田岳志 大阪公立大学 池田浩
(株)ブライトヴォックス 笠原亮介 (株)ちとせ研究所 鬼丸洸
奈良先端科学技術大学院大学 船津公人 (株)ちとせ研究所 河合哲志
JX金属(株) 桃井元 名古屋大学 秋山裕和
JX金属(株) 山本通典 名古屋大学 清水一憲 
京都大学 加藤祥太 名古屋大学 本多裕之
(株)コベルコ科研  高岸洋一 東京大学 林勇佑
岐阜大学 寺島修 早稲田大学 谷口卓也 
岐阜大学 祖父江祐太  早稲田大学 深澤亮 
岐阜大学 後藤健吾 早稲田大学 朝日透
富山県立大学 山田周歩 (国研)産業技術総合研究所 伊藤敏雄 
静岡大学 村上裕哉     

■ 目  次


第1章 プロセスデータの収集と管理

第2章 プロセスデータの解析手法

第3章 統計・機械学習を用いたデータ駆動型プロセスモデリング

第4章 プロセスシミュレーション技術とその応用事例

第5章 プロセス設計・最適化・制御への適用


第1章 プロセスデータの収集と管理

1節 物理センサの種類とその活用

1.プロセスインフォマッティクスにおけるセンサの役割
2.センサの種類と物理センサの位置付け
3.光センサ
3.1 フォトダイオード
4.圧力センサ
4.1 ひずみゲージ式圧力センサ
5.温度センサ
5.1 熱電対
5.2 半導体温度センサ (サーミスタ)
5.3 放射温度センサ (赤外線サーモグラフィ)
6.流速センサ
6.1 ピトー管式流速センサ
6.2超音波式風速センサ
7.加速度センサ
7.1静電容量式加速度センサ
8.ジャイロセンサ

2節 ソフトセンサによるデータ収集の利点と活用法

1.ソフトセンサとは
1.1 ソフトセンサの役割
1.2 ソフトセンサの効果
1.3 ソフトセンサ構築の課題
2.ソフトセンサの設計
2.1 プラントデータ
2.2 ソフトセンサ設計〜実装の全体像
2.3 ソフトセンサ設計・実装プロセスの定式化
3.ソフトセンサ構築ツール
3.1 ソフトセンサ構築ツールの概要
3.2 オフラインツールの紹介
3.3 オンラインツールの紹介
4.酢酸ビニルモノマー(VAM)プロセスでの利用例
4.1 VAMプラントの概要
4.2 ソフトセンサ設計用時系列データ
4.3 ソフトセンサ設計 
4.4 オンライン実装結果
4.5 水分濃度の推定値を制御変数とした制御シミュレーション
5.UBE(株)におけるソフトセンサ実装事例

3節 ロボットを用いた全自動・自律的なデータ収集

1.はじめに
1.1 プロセスインフォマティクス
1.2 ロボットを中心とした自動化・自律化の進展
1.3 目的と構成
2.プロセスインフォマティクスとロボット活用が要請される背景
2.1 データ駆動型研究とものづくりのパラダイムシフト
2.2 従来の実験・製造ラインでの制約
2.3 ロボット自動化・自律化の潮流とその加速要因
3.ロボットを軸とした自動・自律的データ収集システムの構成要素
3.1 ロボットハードウェア
3.2 自動搬送装置・実験ラインのレイアウト
3.3 計測・分析装置の自動化とインライン化
3.4 データ管理・AI解析基盤:プロセスインフォマティクスの要
4.材料開発・モノづくり現場におけるロボット×プロセスインフォマティクスの事例
4.1 合金設計のハイスループット実験システム
4.2 複合材料・樹脂材料の積層・成形プロセス
5.プロセスインフォマティクスの観点から見るメリットと新たな価値創造
5.1 データ品質の劇的向上とモデリング精度アップ
5.2 人的リソースの有効活用と研究者の価値向上
5.3 コスト削減とビジネス競争力
5.4 データ駆動型イノベーションの加速
6.実装時に直面する課題と対策
6.1 初期投資とROIの試算
6.2 装置間インテグレーションと標準化
6.3 スキルギャップと人材育成
6.4 信頼性・安定稼働と保守
7.自律型実験システムと分散型研究
7.1 自律型実験システムの進化
7.2 分散型研究プラットフォームと協調
8.まとめと今後へのメッセージ
8.1 ロボット×プロセスインフォマティクスがもたらす総合的インパクト
8.2 今後の展望―さらなる自律化と人間の役割
8.3 さらにその先へ:リアルタイム最適化・スマートファクトリー・協調型R&D

4節 オンライン情報からのプロセスのモデル化とその利用

1.プロセス同定
1.1 開ループ同定
1.2 閉ループ同定
2.適応制御

5節 製造DXに向けたプロセスインフォマティクスの総括と今後

1.プロセスインフォマティクスの概要とマテリアルズインフォマティクスとの関係
2.データ取得と構造化
3.プロセスデータのモデリングと分析
4.活用事例

6節 電子実験ノートを用いたデータの収集と管理

1.ELN概観
1.1 実験ノートの意義
1.2 ELNの歴史
1.3 国内ELN利用者の動向
1.4 ELNの定量効果と定性効果
1.5 ELNと他のシステムとの比較
1.6 データベース/データレイク:データ蓄積と活用におけるトレードオフ
2.当社のELN導入事例
2.1 導入初期の課題と対応策
2.2 利用拡大と効果の実現
2.3 反省点と今後への教訓
2.4 追加機能の開発と高度な活用
3.ELN普及のための戦略
3.1 現場キーマンを中心とした推進戦略
3.2 ELNの認知・印象向上
3.3 閲覧権限の設定
3.4 活用事例の共有
3.5 ユーザのモチベーション

7節 DXによるプロセスデータ収集のプラットフォーム構築と運用の進め方

1.デジタルツインとは何か?
1.1データ収集・データ処理
1.2プロセスモデリング(物性モデルとサロゲートモデル)とシミュレーション
2.デジタルツインのユースケース
3.プロセスインフォマティクスプラットフォーム構築の要点
3.1非機能要件への対応
3.2モデルの検証・運用の仕掛け
4.プラットフォームのオペレーションモデル(組織運営)
4.1マネジメントの変化
4.2「アジャイルに取り組む」から「アジャイルであることへ」
4.3アジャイルを全製品、全社に展開するためのアジャイル・オペレーションの提案

8節 機械学習やロボットを活用した化学自律実験システムの設計・実装・活用

1.化学自律実験の広がり
1.1 化学研究自律化への取り組みの始まり
1.2 自動搬送ロボットを使った汎用実験室の活用
1.3 粉末無機固体材料の自律実験
1.4 非同期・分散型実験
2.化学自律実験の設計
2.1 エンドエフェクタの設計
2.2 モジュール形式のハード・ソフト設計
2.4 探索空間の設計
3.化学自律実験の実装
3.1 モジュール形式の固体薄膜自律探索システム
3.2 通信・データフォーマットの共通化
3.3 自律システムの開発実装手順

9節 IoTによるプロセスデータの収集と管理

1.従前の状況
1.1 トーヨーケムのポリマー生産
1.2 従前のデータ蓄積と活用
2.生産現場におけるデータ活用実績の創出
2.1 理論的裏付けと根気強いデータ解析
2.2 拠点方針
2.3 データ信憑性の検証
2.4 運用の自動化
2.5 全社での認知度向上
3.データ蓄積/活用体制の構築
3.1 PIMSの導入
3.2 データソース
3.3 PIMS活用の短期実績化
4.工程記録表の電子化
4.1 仕組みの構築
4.2 運用体制と人材育成
5.運用管理体制とデータ活用の今後
5.1 データ解析環境
5.2 今後の目指す姿
5.3 運用管理体制

10節 粉体プロセスにおけるディジタルホログラフィ用いた計測技術

1.微粒子計測のためのホログラフィの原理
1.1 Gabor型ホログラフィの微粒子ホログラムの原理
1.2 位相回復ホログラフィの微粒子ホログラムの原理
2.GPU搭載型SBCを利用したホログラフィック微粒子測定装置
2.1 Juliaパッケージを用いた高速GPU再生処理
2.2 USB規格とCMOSカメラのフレームレートの展望
 

第2章 プロセスデータの解析手法

1節 プロセスデータ解析における機械学習の選択・活用

1.プロセスデータ解析に使われる機械学習のアルゴリズム
2.プロセスのモデリング
3.人工ニューラルネットワーク(ANN)
4.プロセスの選択
5.プロセスの最適化
6.プロセスの制御

2節 データ前処理とクリーニング

1.よいデータとは
2.基本的なデータ処理
2.1 抜け、異常値への対応
2.2 量を調整する(増やす/減らす)
2.3 次元を削減する
2.4 名寄せ
2.5 正規化
2.6 ワンホットベクトル化
2.7 分散表現(distributed representation)
3.よりよい機械学習/ディープラーニングのデータのために

3節 プロセス時系列データの解析

1.製造・インフラ分野におけるプロセス時系列データ解析の課題
1.1 課題@:時系列データの特徴
1.2 課題A:AIの説明性
1.3 課題B:異常事例の収集
2.課題@Aを解決するAI技術
2.1 課題@「時系列データの特徴」への対応
2.2 課題A「AIの説明性」への対応
2.3 課題@Aを解決するshapelets学習法
2.4 半導体製造装置への適用
3.課題@ABを解決するAI技術
3.1 課題B「異常事例の収集」への対応
3.2 課題@ABを解決するshapelets学習法
3.3 インフラ設備への適用

4節 線形回帰分析と非線形回帰分析

1.直線的に値を予測する線形回帰モデル
1.1 要因の分析:線形回帰モデル
2.複雑な曲線で値を予測する非線形回帰モデル
2.1 要因の分析:ランダムフォレストの重要度
2.2 予測結果の解釈:SHAP
3.期待値と分散を予測するガウス過程回帰モデル
3.1 次に実験すべき条件の提案探索と活用
3.2 条件の最適化

5節 スパースモデリング

1.スパース性とは
2.予測におけるスパースモデリングの考え方 
2.1 回帰モデル
2.2 損失関数と正則化
2.3 L1正則化によるスパースモデリング
2.4 全状態探索法
2.5 データ削減による計測の効率化
2.6 モデル回帰のベイズ統計による定式化
3.スペクトル解析におけるスパースモデリング
3.1 EMアルゴリズムを用いたスペクトルモデリング
3.2 混合率に対するスパース事前分布

6節 説明変数選択とハイパーパラメータ最適化の考え方

1.基本概念と仕組み
1.1 説明変数選択の手法
1.2 ハイパーパラメータ最適化の手法
2.実務における手順や手法の選定基準と制約条件下での運用方法
2.1 モデル開発の基本手順
2.2 手法選定のポイントと制約への対応

7節 実験計画法の活用とプロセスデータ解析の信頼性向上

1.相関と回帰
1.1 相関関係と因果関係
1.2 予測と制御
1.3 観察研究における回帰分析の課題
1.4 回帰分析の課題
2.実験計画法とパラメータ設計
2.1 実験計画法とは(Fisherの実験計画法)
2.2 農業分野と工業分野(実験計画法の工業分野への活用)
2.3 タグチの実験計画法(タグチメソッド)とは
2.4 パラメータ設計とは
3.プロセスデータ解析への実験計画法の活用
3.1 プロセスデータ解析とは
3.2 ばらつきの所在確認(入力と出力の関係)
3.3(信号とノイズの交互作用)外側実験の計画
3.4 許容差設計

8節 プロセスデータ解析とベイズ最適化の活用

1.プロセスインフォマティクスにおけるベイズ最適化
1.1 プロセスインフォマティクスにおける「最適化」と「モデリング」の重要性
2.ベイズ最適化の基礎
2.1 予測の不確実性を出力する確率モデル
2.2 獲得関数に基づく実験条件の決定
3.様々なベイズ最適化
3.1 多目的最適化
3.2 制約付き最適化
4.プロセス最適化におけるベイズ最適化の活用事例
4.1 半導体製造における薄膜成長への応用
4.2 半導体製造におけるプラズマエッチングへの応用

9節 ベイズ最適化のコンタクトレンズ開発への応用事例

1.プロセス開発におけるブラックボックス最適化の重要性と課題
2.ベイズ最適化の概要
3.コンタクトレンズ開発における課題とベイズ最適化の導入
3.1 コンタクトレンズ開発プロセスの概要
3.2 ベイズ最適化導入の狙いと導入障壁
4.データ駆動型開発の実践:ベイズ最適化ワークフローと支援プラットフォーム
4.1 ベイズ最適化:基本的なワークフロー
4.2 統合GUIプラットフォーム:開発効率化に向けた設計
4.3 高速シミュレーターとしての予測モデル構築・管理
4.4 多目的ベイズ最適化の実行支援
4.5 最適化結果の分析と解釈支援

10節 造粒プロセス設計への実験計画法の適用事例

1.従来の経験的な手法
2.QbDによる体系的な手法
3.製剤開発における実験計画法の活用
3.1流動層造粒法における操作パラメータの顆粒物性などにおよぼす影響
3.2乾式造粒による顆粒剤の製剤設計
3.3 QbDに基づく高速撹拌造粒装置によるスケールアップ検討
4.造粒プロセスへの実験計画法の適用事例
4.1実験方法と要因図
4.2実験計画法による評価

11節 異常検知とプロセスモニタリング

1.プロセスインフォマティクスにおけるデータ解析の目的
2.製造現場における異常検知の重要性
2.1 生産効率の向上
2.2 品質の維持
2.3 安全性の確保
2.4 コストの削減
2.5 技術革新
3.データの活用による異常検知システム
4.異常検知システムのポイント
5.異常検知システムの実装方法
5.1 AIによる異常検知
5.2 予測・予知モデルの作成方法(4つのAIの学習方法)
5.3 異常検知システムの実装方法
6.異常検知システムの実装事例と運用までのポイント
7.製造業における異常検知システムの課題
7.1 データに関する課題
7.2 システムに関する課題
7.3 組織・人材に関する課題
8.製造業における異常検知システムの今後の展望
8.1 AI技術の進化と応用
8.2 データ基盤の強化
8.3 システムの高度化
8.4 組織・人材の育成

12節 画像解析による異常検知技術

1.画像認識手法の概要
1.1 背景
1.2 機械学習を用いた画像認識技術
1.3 一般的な物体認識の処理フロー
2.画像認識を用いた外観検査の開発方法
2.1 機械学習による外観検査開発フロー
2.2 入力画像データ
2.3 特徴量の設計
2.4 機械学習アルゴリズム
3.画像認識アルゴリズムの実例
3.1 Z-scoreを用いた欠陥検査
3.2 鋳造部品の画像検査アルゴリズム
3.3 偏光カメラの画像を用いた路面凍結検知アルゴリズム
 

第3章 統計・機械学習を用いたデータ駆動型プロセスモデリング

1節 プロセスのリアルタイム監視のためのソフトセンサーの構築法と実践事例

1.ソフトセンサー開発の初期の取組みと最近の方向性の概観
2.プロセスの変動に対応した適応型ソフトセンサー
2.1 Moving window(MW)モデル
2.2 Just-In-Time(JIT)モデル
3.ポリマー重合プラントを対象としたソフトセンサーの考え方
4.製薬業界における連続プロセス導入の動き
4.1 ソフトセンサーの課題:モデル構築用データの取得
4.2 IOTおよび新規IOT手法

2節 データ駆動型と物理モデルを統合したハイブリッドモデルの構築と活用法

1.データ駆動型モデルと物理モデルの活用について
1.1 データ駆動型モデルにおける注意事項
1.2 経験則の有効な活用と新規モデルの探索
2.物理モデルの出力をデータ駆動型モデルの入力として使用する手法
2.1 物性値や特殊なパラメーターの最適化
2.2 最適化手法
2.3 熱処理炉シミュレーションにおけるパラメーターの最適化
2.4 データ同化の手法
3.物理モデルの機械学習の置き換えによる高速化
3.1 CFDシミュレーションの機械学習による高速化
3.2 離散要素法による粉体シミュレーションのサロゲートモデル作成
3.3 NNPを用いた第一原理計算の高速化と最適化アルゴリズムの組み合わせ
4.4 連続するプロセスとして統合する方法とプラットフォーム構築

3節 プロセス産業における文献情報を活用した物理モデル自動構築システムの開発

1.物理モデル構築関連情報の抽出
1.1 変数記号と数式の抽出
1.2 変数定義の抽出
2.抽出した情報の表記統一
3.物理モデルの構築と検証

4節 小規模データでのモデリング 〜バッテリー電極の塗工・乾燥プロセスを例に〜

1.バッテリー電極製造プロセスとモデリング
1.1 バッテリー電極製造プロセスのフロー
1.2 混錬プロセス
1.3 スラリー塗工プロセス
1.4 スラリー乾燥プロセス
1.5 圧延プロセス
2.各プロセスモデルの接続とインフォマティクスの適用例
2.1 各プロセスの接続と特性予測
2.2 電極断面SEM像を用いた2次元乾燥モデル・プレスモデルの構築と接続
3.バッテリー製造におけるプロセスインフォマティクスの課題

5節 流体解析・設計のためのデータ科学・データ駆動アプローチ

1.ブロー成形機における生産不良の要因解析とデータ駆動アプローチ
1.1 背景
1.2 従来の課題
1.3 データ駆動アプローチの導入
1.4 成果
2.POD-LSE解析による騒音源探査手法
2.1 背景と課題
2.2 POD-LSE手法の理論
2.3 実施内容
2.4 結果と応用
3.油圧プレス機におけるプレス圧低下の要因解析と機械学習による故障検知手法
3.1 背景と目的
3.2 測定対象と装置構成
3.3 データ処理と特徴量の設計
3.4 結果と解析
3.5 実装可能性と課題
3.6 まとめと今後の展望

6節 理論モデル×機械学習で解き明かす流動・反応プロセス

> 1.反応解析におけるニューラルネットワークの利用
1.1 回帰型ニューラルネットワークの活用
1.2 微分方程式ソルバーとの統合
2.流動解析におけるニューラルネットワークの利用

7節 プロセスインフォマティクスへの生成AI及びマルチモーダルAIの活用

1.プロセスインフォマティクスと生成AI
1.1 プロセスインフォマティクス
1.2 生成AI
2.マルチモーダルAI
2.1 マルチモーダルAIとは
2.2 材料分野に適用可能なマルチモーダルAIの仕組み
3.高分子複合材料の事例
3.1 生成AIによる材料の物理・化学構造情報の表現
3.2複数の情報を統合したマルチモーダルAIによる特性予測
4.マルチモーダルAIの多様な系への広がり
 

第4章 プロセスシミュレーション技術とその応用事例

1節 CAEシミュレーションと機械学習の連携

1.CAEシミュレーションの限界と課題
2.現状(2025年)の機械学習について
3.機械学習によるCAEの補完と拡張
4.CAEシミュレーションデータの前処理と特徴抽出
5. 機械学習による結果予測と最適化
6. 機械学習とCAEシミュレーションの連携のしかた
7. 今後ますます活用される「AI+各種の従来技術」
8. 「API+ChatGPT」によるノーコード化技術
9. 今後の技術課題
10. ChatGPTを有効活用するために使用者側に要求されること

2節 CFDによる流動・熱・物質移動のシミュレーション

1.CFDを実施するためには
2.数値解析
2.1 支配方程式
2.2 乱流モデル(RANS,DES,LES)について
3.適用例
3.1 撹拌(ミキシング)系の解析
3.2 熱交換器

3節 粉体プロセスへのCAEの適用事例

1.粉体の性質
2.粉体シミュレーション(DEM)概要
2.1 粉体シミュレーション(DEM)の理論
2.2 物性データとその重要性
2.3 粉体シミュレーションにおける計算負荷
3.粉体シミュレーションの用途および活用事例
3.1 粉体プロセスにおける問題事象
3.2 粉体シミュレーション活用事例

4節 シミュレーションと多目的最適化を活用した攪拌槽の設計

1.攪拌槽に対する多目的最適化の方法
1.1 数値解析手法
1.2 多目的最適化
1.3 多目的最適化と数値シミュレーションの連成
2.攪拌槽に対する多目的最適化の実施例
2.1 多目的最適化の結果
2.2 最適解群の傾向と現象理解
2.3 多目的最適化における問題

5節 培養槽内のガス吸収プロセスとスケールアップ
   〜実験と流動シミュレーションによるアプローチ

1.バイオものづくりの現状と課題
1.1 バイオものづくりを取り巻く情勢
1.2 バイオものづくりが直面するスケールアップ課題解決に向けたCFDの活用
2.発酵槽におけるCFD
3.DO消費速度測定試験に基づく呼吸速度のモデル化
4.発酵槽のCFD解析事例

6節 プロセスシミュレーションによる化学品生産の溶媒選択

1.溶媒選択の方法
1.1 反応開発スキームと溶媒選択
1.2 溶媒選択の指標・ガイドライン
2.プロセスシミュレーションを活用した溶媒選択
2.1 評価手法の概要
2.2 溶媒選択スキーム
2.3 評価事例:鈴木-宮浦カップリングにおける反応溶媒の選択
2.4 CO2排出量と製造コストに基づく溶媒選択ツール

7節 デジタルツインの構築とその応用

1.デジタルツイン構築の背景および目的
2.デジタルツイン構築の概要
3.構築されたデジタルツインの特徴
3.1 自動チューニング機能
3.2 厳密な反応モデルの組み込み
3.3 コーク生成の再現
3.4 動的挙動の再現
4.デジタルツインの活用
4.1 オンライン活用
4.2 オンライン活用
4.2 オンライン活用とオフライン活用の融合
5.今後の展望
5.1 運転条件の最適化
5.2 運転戦略の最適化
5.3 真の最適運転を目指して

8節 デジタルツインを用いたプロセス制御の事例

1.準備:システム制御技術
1.1 ダイナミカルシステムとダイナミックシミュレーション
1.2 最適制御問題
1.3 ソフトセンサ
2.シミュレーションと機械学習を融合した実世界対応フレームワーク
2.1 ソフトセンサエージェント
2.2 運転計画エージェント
2.3 外乱対応エージェント
2.4 レプリカモデル予測制御を用いた外乱対応
2.5 レプリカモデルを用いた強化学習高速化
3.実証事例
3.1 メタノール蒸留プラントにおける製品濃度変更
3.2 大規模ボイラープラントのスタートアップ

9節 デジタルツインの動向と製薬分野における活用

1.製薬分野におけるデジタルツインの活用動向
1.1 デジタルツインとは
1.2 デジタルツインと高度化
1.3 製薬分野におけるデジタルツイン活用
1.4 製薬分野のデジタルツインと関連技術
2.製薬分野における活用事例
2.1 合成原薬における適用例
2.2 バイオ原薬における適用例
2.3 製剤における適用例
3.モデル活用の進展と申請利用への動き
3.1 モデルの信頼性評価
3.2 今後の展望
 

第5章 プロセス設計・最適化・制御への適用

1節 データ駆動型プロセスインフォマティクスの進め方

1.データ駆動型プロセスインフォマティクス
2.AIロボットを活用した乾燥プロセス最適化の自律探索の事例
3.ベイズ最適化とハイパーパラメータ

2節 プロセスインフォマティクスの反応プロセス制御への活用

1.PIテーマを実施するにあたり直面する課題
1.1 取り扱うデータから見るMIテーマとPIテーマの違い
1.2 PIテーマ特有の課題
2.反応制御におけるインフォマティクス活用
2.1 材料開発における反応プロセス制御の重要性
2.2 反応プロセス制御の課題とインフォマティクス活用
3.事例から見る反応プロセスへのインフォマティクス活用
3.1 複数の反応プロセスからなる原料の品質設計

3節 AI・機械学習を応用した化学反応・合成経路の予測

1.化学反応予測モデル
2.分子基盤モデルと化学反応基盤モデル
3.逆合成経路解析

4節 インフォマティクスによる晶析フ゜ロセスの検討・最適化

1.製造プロセス検討におけるインフォマティクス技術
1.1 プロセスインフォマティクスの位置づけと役割
1.2 製造プロセス開発へのインフォマティクス技術活用の流れ
2.晶析プロセスにおけるインフォマティクスの適用事例の概観
2.1 結晶成長過程モデル及び因子解析
2.2 晶析プロセスの自動制御化
2.3 晶析プロセスにおける分析・観測手法の高度化
3.具体事例解説:機械学習モデルを利用した貧溶媒晶析の条件探索
3.1 課題背景
3.2 データ及び解析条件
3.3 最適プロセス条件の探索

5節 機械学習とシミュレーションを用いた有機半導体分子の合成と評価フロー

1.有機半導体の高精度移動度シミュレーション
2.機械学習を用いた有機半導体の低コスト移動度予測と分子設計
3.テトラチエノナフタレンのフロー光化学合成
4.ジチエノベンゾチアゾール誘導体の設計とダイバージェント合成

6節 AIを用いた微生物培養プロセスの設計・最適化

1.バイオ生産におけるニーズ
1.1 生産性の向上
1.2 有用変数のリアルタイム予測
1.3 スケールアップ課題
1.4 バラツキの抑制
1.5 異常検知
1.6 知識の形式化と技術継承
2.培養プロセスにおけるデータ収集
2.1 オフラインデータ
2.2 リアルタイムセンシングデータ
2.3 クラウドを利用した研究開発および製造現場でのデータの統合・管理
3.バイオ生産における解析手法とモデリングアプローチ
3.1 実験計画法による培養条件の探索
3.2 時系列データを用いた予測モデル
3.3 予測モデルを利用した最適な培養条件の算出
3.4 AIによる自律制御
4.応用事例
4.1 培養におけるオフラインデータの予測例
4.2 培養の最適化技術の実例
5.課題と今後の展望

7節 実験計画法を用いた幹細胞の分化誘導プロセスの開発

1.実験計画法
1.1 実験計画法の特長
1.2 実験計画の分類
1.3 実験計画法と実験自動化の組み合わせ
2.実験計画法を用いた幹細胞の分化誘導プロセスの開発
2.1 分化誘導因子の評価と絞り込み
2.2 分化誘導因子の水準最適化
2.3 最適条件で誘導した心臓中胚葉細胞の分化能評価

8節 プロセスモデリングによるヒトiPS細胞の凍結プロセス設計

1.凍結プロセスの役割
2.物理モデルによる凍結プロセス設計
2.1 物理モデルの構築
2.2 物理モデルの適用
3.ハイブリッドモデルによる凍結プロセス設計
3.1 ヒトiPS細胞の凍結・解凍実験
3.2 ハイブリッドモデルの概要
3.3 ハイブリッドモデルの定式化
3.4 凍結実験によるセルポテンシャルの評価
3.5 シミュレーションによる冷却温度プロファイルの探索
3.6 提案温度プロファイルの実験的検証

9節 機械学習を活用したペロブスカイト薄膜の成膜条件最適化

1.ペロブスカイト太陽電池
1.1 ペロブスカイト太陽電池の社会的意義
1.2 ペロブスカイト太陽電池のデバイス構造とオープンデータ
2.プロセスインフォマティクスによるPCE予測
2.1 プロセス情報のデータ表現
2.2 PCE予測と解釈性
3.プロセスインフォマティクスによる安定性予測
3.1 安定性予測と解釈性
3.2 MAPbI3薄膜実験によるモデル妥当性の検証

10節 ガスセンサ材料へのプロセスインフォマティクス適用事例

1.ニオイ計測に向けたコンセプトと本節の技術紹介箇所について
2.機械学習による未実施条件の予測方法
3.半導体式センサにおけるデータの前処理
4.予測によるPIパラメータとセンサの性能との関係
4.1 重要なPIパラメータ
4.2 焼成温度
4.3 膜厚
4.4 ペースト時のビヒクル/粒子比

 
プロセス インフォマティクス 書籍