生産現場におけるヒューマンエラー対策 書籍
 
No.2319
既存工場,製造現場への生成AI/AI導入と活用の仕方
感情センシング技術と活用事例

★長期的かつ安定的なヒューマンエラーの低減、未然防止を実現するには

★「対策の進め方」、「継続するコツ」を1冊に凝縮

生産現場におけるヒューマンエラー対策 事例集
〜メカニズム/要因分析/教育/環境づくり/対策事例〜

発刊予定 : 2025年12月末日  体 裁 : A4判 約500頁   定 価:88,000円(税込)  ISBN:978-4-86798-127-6


 
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■ 本書のポイント

要因分析の進め方
・ヒューマンファクターとシステムファクターの切り分け方
・ヒヤリ・ハットと情報収集 ・パレート図の活用、対策テーマの決定
・要因を見逃さない特性要因図の作成
・5W1H、4M4E分析、なぜなぜ分析による追究
・SHELモデルによる原因同定手法と事前予測アプローチ
・現場で実際に分析やヒアリングを行う際のポイント

エラー防止教育
・「気づける」人材教育プログラムの構築、実施
・ポカヨケ、3Hに着目した防止策
・ノンテクニカルスキル教育のポイント
・安全衛生教育と定着させるポイント
・被害やトラブルを防ぐチーム力の醸成

エラー防止のための環境づくり
・3安職場づくりと実現するための5S活動の推進
・エラープルーフな仕組みの構築
・安全文化醸成に向けた取り組み、評価とポイント
・小集団改善活動によるPDCAサイクル管理とエラー防止
・ウェルビーイングの考え方とマネジメントとしての取り扱い
・従業員のモチベーション向上と職場責任者の向き合い方

取り組み、対策事例
・製鉄・精錬現場におけるスタッフへの安全衛生教育
・化学プラント、製油所における安全対策
・化学製品製造における従業員の危険感受性を高める活動
・フィルム製品製造現場における安全活動と教育
・モーター製造現場におけるTPM活動と人材教育
・自動車部品製造現場における安全な職場環境づくり
・食品事業所、製菓工場におけるエラー防止、職場環境づくり

 

■ 執筆者(敬称略) 

京都大学 櫻井芳雄 (株)アダコテック 伊藤桂一
(独)労働者健康安全機構 高木元也 (一社)原子力安全推進協会 前田典幸
(株)U’eyesDesign 田平博嗣 (株)ジェック 越膳哲哉
藤本労働安全コンサルタント事務所 藤本吟藏 パーソル(株) 坂田直樹
関西大学 中村隆宏 7S3T田中塾 田中豊
(株)MEマネジメントサービス 小川正樹 (株)実践マネジメント研究所 植條英典
(株)JAIC 久保田徹 CIMA人財教育開発 島本長範
ヒューマンエラー対策&仕事の工夫・コツ研究所 楠神健 (株)ジェック経営コンサルタント 高田忠直
慶應義塾大学 岡田有策 猿渡直樹
(株)安全マネジメント研究所 石橋明 (株)パーソル総合研究所 井上亮太郎
University of Information Technology and Management 村田厚生 長岡技術科学大学 北條理恵子
(株)GEMBAコンサルティング 大原健佑 大阪学院大学 葛西恵里子
(同)高崎ものづくり技術研究所 濱田金男 (国研)産業技術総合研究所 佐藤洋
(株)TPSソリューションズ 村田明彦 ニト・コンサルティング(株) 今澤尚久
長岡技術科学大学 芳司俊郎 (株)ビジネスプラスサポート 森田圭美
異業種交流安全研究会 榎本敬二 日本製鉄(株) 中島弘喜
(株)安全教育センター 角田淳 東邦チタニウム(株) 山口裕士
(株)遠藤メソッド 遠藤友貴哉 ユーアイ精機(株) 水野一路
鈴木宣二技術士事務所 鈴木宣二 千代田化工建設(株) 上田邦治
南川行動特性研究所 南川忠男 半田化学プラント安全研究所 半田安
津田技術士・安全コンサルタント事務所 津田文男 富士石油(株) 橋谷田英之
(株)SMC 松田龍太郎 日油(株) 小島幸也
(株)日本能率協会コンサルティング 大西弘倫 フタムラ化学(株) 岡部哲也
日本発条(株) 山下満里子 東レ(株) 中村守秀
SRC研究所 松本茂治 オリエンタルモーター(株) 二宮夏子
日本組織改革研究所 吉田裕児 トヨタ紡織精工(株) 戸敷憲二
(株)ロンド・アプリウェアサービス 中崎勝 カゴメ(株) 江部学
(株)日立製作所 沼田崇志 有楽製菓(株) 小野寺紘
(株)村田製作所 飯塚雄彦 六甲バター(株) 小泉忠

■ 目  次

第1章 ヒューマンエラーのメカニズム

第2章 分析手法とリスクの見える化

第3章 作業員教育と評価

第4章 AI、VR、IoTを活用した対策技術

第5章 環境づくりと組織改革

第6章 マニュアル、手順書の作成ポイント


第7章 対策事例


◇第1章 ヒューマンエラーのメカニズム◇

第1節 脳の働き方から見たヒューマンエラーのメカニズム
1.ニューロンが発する信号を調べる
 1.1 測定の前提
 1.2 信号の記録
 1.3 信号の特性
2.ニューロン間の信号伝達を調べる
 2.1 相互相関解析法
 2.2 信号伝達の確率
3.信号伝達の確率を上げるメカニズム
 3.1 多数ニューロンの同期発火
 3.2 正解と同期発火
 3.3 学習中と学習後の同期発火
 3.4 ペアの同期発火と集団の同期発火
4.人の脳活動のリズムとゆらぎ
 4.1 頭皮上脳波と機能的磁気共鳴画像
 4.2 脳活動のゆらぎとエラー
 4.3 エラーの必然性

第2節 現場で働く人のための新しいヒューマンエラー防止教育の提案
1.これまでの労働災害発生状況
2.今後の労働災害防止対策の方向
3.最近の労働災害の特徴
4.ヒューマンエラーの原因となる人間の特性と対策
5.不安全行動によるペナルティの理解

第3節 脳の働きからみたヒューマンエラー発生のメカニズム
1.マンマシンシステム
2.注意と記憶のメカニズム
3.作業記憶の容量が少ない理由
4.認知の二重過程
5.ヒューマンエラーの種類
6.脳の働きの特性からみたヒューマンエラー対策の方向性

第4節 ヒューマンエラー発生メカニズムと対策のポイント
1.ヒューマンエラー発生のメカニズム
 1.1 現状でのヒューマンエラーの考え方とその問題点
  1.1.1 古いヒューマンエラーの考え方
 1.2 工学的視点から見たヒューマンエラー:人はシステムの構成要素
 1.3 ヒューマンファクターズの黎明:第二次世界大戦と戦闘機事故
 1.4 心理学から見たヒューマンエラー
 1.5 事故発生のメカニズム:リーズンのスイスチーズ理論
 1.6 エラー分類:意図に基づく分析
  1.6.1 意図しない行動 (Unintended Actions):
  1.6.2 意図した行動 (Intended Actions): 行動自体は意図通り実行されたが、計画や意図自体が不適切だった場合。
  1.6.3 人間のエラータイプ
2.ヒューマンエラー対策のポイント
 2.1 ヒューマンエラーからの災害防止システム
  2.1.2 ヒューマンエラーが事故になるのを防ぐための確認行動
  2.1.3 原子力潜水艦サンタフェの事例: 直前確認  
 2.2 確認行動としての指差呼称
 2.3 指差呼称するとなぜエラーが減るのか
  2.3.1 注意の方向付け
  2.3.2 脳の覚醒
  2.3.3 妨害音があっても影響が抑制される カクテルパーティー効果
  2.3.4 指差し呼称には記憶促進効果がある
  2.3.5 指示書と対象物の照合確認でエラーが減少する
  2.3.6 タイムプレッシャーのもとでもエラー現象
 2.4 指差呼称における注意点

第5節 ヒューマンエラー対策の注意点と人間の特性を踏まえた対策検討の必要性
1.技術革新は安全性を高めるか?
 1.1 身近な技術革新
 1.2 光が強いほど影は濃い
2.ヒューマンエラーに注目するきっかけ
3.ヒューマンエラーへのこれまでのアプローチ
 3.1 これまでのアプローチが突き当たる「壁」
 3.2 ヒューマンエラーは「原因」か「結果」か?
4.ヒューマンエラー対応に不可欠な視点

 

 

◇第2章 分析手法とリスクの見える化◇

第1節 ヒューマンエラーの対象となるテーマ、課題設定の仕方と要因の見える化
1.ヒヤリ・ハットでデータを収集
 1.1 ハインリッヒの法則を用いた問題発生原理
 1.2 ヒヤリ・ハットの重要性と情報収集
 1.3 ヒヤリ・ハット報告書
2.ヒューマンエラーの要因
 2.1 生産要素と管理、環境
 2.2 ヒューマンエラーが発生する2つの側面
 2.3 ヒューマンエラーの発生確率が高い3H(初めて、変更、久しぶり)
3.ヒューマンエラーの対象テーマを選定
 3.1 ヒューマンエラーのデータを層別する
 3.2 パレート図を活用して対策テーマを決定する
  3.2.1 パレート図とは
  3.2.2 パレート図の上手な使い方
 3.3 影響度と発生頻度で課題の設定
4.ヒューマンエラー要因分析の進め方
 4.1 5ゲン主義で現状の実態を把握する
 4.2 要因を見逃さないために特性要因図を作成する
  4.2.1 特性要因図の作り方
  4.2.2 主要因を数字で確認する
 4.3 5W1Hとなぜなぜ分析で要因を追究
  4.3.1 5W1Hの改善検討の原則とは
  4.3.2 なぜなぜ分析
 4.4 要因(原因)究明に必要な「原理図化法」
  4.4.1 原理図化法とは
  4.4.2 要因(原因)とメカニズムが成立するための4Mとの関連

第2節 航空機事故を教訓とした、ヒューマンファクターが与える安全性への影響とヒューマンエラー防止に向けた情報分析
1.不適切な設計に伴う事故
 1.1 Tuninter 1153便、両エンジン停止により不時着水
 1.2 潜在故障の考え方
2.Violationに伴う事故
 2.1 ユーロコプターAS350B2型機墜落事故
 2.2 緩み止め防止対策
3.情報分析の考え方
 3.1 Latent Failure と Violation
 3.2 情報の収集について
 3.3 特性要因図
 3.4 なぜなぜ分析

第3節 4M4E分析となぜなぜ分析を用いたヒューマンエラーの分析と注意点
1.概要
2.ヒューマンエラー分析時に陥りやすい間違いと留意点
 2.1 ヒューマンエラー分析時に間違えやすこと
 2.2 「原因は本人にある」と考えることの安全対策に及ぼす重大な3つの問題
 2.3 ヒューマンエラーの要因をどう捉えるべきか
3.ヒューマンエラーの多面的な分析を支援する方法−4M4E分析
 3.1 4M4E分析とは
 3.2 4M4Eの各視点に該当する要因と対策の例
4.要因の分析方法−4Mで広く要因を捉え、大事な要因を「なぜなぜ分析」で掘り下げる
 4.1 まずは4Mで要因を広くとらえる
 4.2 得られた要因に対して「なぜなぜ分析」を実施〜その理由は?
 4.3 4Mなぜなぜ分析を適切に実施するための工夫・コツ
 4.4 4Mなぜなぜ分析をやってみよう!
5.対策の検討方法−4Eで対策を広く検討し、有効な対策を「だからどうする分析」で具体化する
 5.1 掘り下げた要因に対して、4Eで対策を考える
 5.2 対策を具体化するための方法:だからどうする分析
 5.3 4Eだからどうする分析を適切に実施するための工夫・コツ
 5.4 4Eだからどうする分析をやってみよう!
6.まとめ

第4節 PSF(Performance Shaping Factors)の抽出と分析〜ヒューマンエラーの種になる要因の分析〜
1.ヒューマンエラー分析の基本的考え方
 1.1 第一の壁
 1.2 第二の壁
 1.3 ヒヤリハット情報の収集
2.PSFを用いたヒューマンエラー分析と実践的手法
 2.1 PSFの抽出
 2.2 PSFの分析
3.AIによる分析支援
4.対策の企画・立案・実施
5. まとめ

第5節 VTA(Variation Tree Analysis)法の基本的な考え方と安全マネジメントの実践
1.ヒューマンファクターズ基本概念の理解 
 1.1 事故統計が示す「人は間違える」意外な
  1.1.1 交通事故統計例  警察庁交通局 令和7年2月27日速報値
  1.1.2 労働災害統計例 厚生労働省 令和7年3月7日速報値
 1.2 人は、何故間違えるのか
  1.2.1 ヒューマンファクターズの基本概念
  1.2.2 人間の基本的特性
  1.2.3 人間の行動特性
 1.3 ヒューマンエラーの正体
  1.3.1 エラーはベストを尽くしたが、結果が期待に反した現象
  1.3.2 効果的なエラー対策
2.人間個人の脆弱性をチーム力発揮して補強する
 2.1 組織的エラ−対策
 2.2 安全マネジメントプロセスの構築
  2.2.1 起った事実の正確な把握段階
  2.2.2 事故に至った原因と背後要因の科学的分析
  2.2.3 事故原因は単一ではなく、背後要因にも注目する
  2.2.4 問題点のリスクレベルを評価して対策へ盛り込む
  2.2.5 再発防止対策の確実な実践
  2.2.6 実践結果を振り返り必要に応じて改善を図る
3.目指すはレジリエント組織
 3.1 Resilience Engineering(RE)の定義と主な機能
 3.2 Safety-TからSafety-Uへの進化
 3.3 レジリエンスエンジニアリングの現場への実装
4.まとめ

第6節 SHELモデルに基づいた事故の原因同定と安全マネジメントに関する問題の分析
1.SHELモデル
 1.1 人間とハード・ソフト・環境・人間のインタラクション
2.SHELモデルによる事故事例における不適切な相互作用の分析
 2.1 JR西日本福知山線脱線事故
 2.2 NASAスペースシャトル・チャレンジャー爆発事故
 2.3 中華航空機140便墜落事故
3.SHELモデルの限界
4.SHELモデルの拡張
 4.1 Safety-IからSafety-IIへ
 4.2 拡張SHELモデル

第7節 生産現場におけるヒューマンエラー分析の進め方とポイント
1.ヒューマンエラーとは何か
 1.1 ヒューマンエラーの主な分類
 1.2 ヒューマンエラーと組織の関係
2.ヒューマンエラーの発生メカニズム
 2.1 ヒューマンエラーの要因は複合的である
 2.2 認知心理学から見るエラー発生の構造
 2.3 プロセス設計の不備が誘発するエラー
2.4 エラーを責めるのではなく、構造を見直す
3.ヒューマンエラー分析の基本姿勢
 3.1 原則@ 個人に対して責任を追及しない
 3.2 原則A “人”のせいにしない
 3.3 原則B 再発防止に向けた前向きかつ客観的な分析を
4.ヒアリングの実施ポイント
 4.1 上司が直接ヒアリングしない
 4.2 現場でヒアリングを行う(三現主義の実践)
 4.3 心理的安全性を確保する質問と聞き方
 4.4 ヒアリング内容は必ず記録する
5.なぜなぜ分析による根本原因の深掘り
 5.1 なぜなぜ分析とは
 5.2 人のせいにしない“なぜ”を掘る(図B)
 5.3 結論ありきの“なぜ”に注意
6.是正処置の考え方と設計
 6.1 是正処置とは何か
 6.2 効果的な是正処置のポイント(図C)
7.ヒューマンエラー再発防止のための職場文化づくり
 7.1「人を責めない」文化の確立
 7.2 改善を促進する仕組みづくり
  7.2.1 改善提案制度の活用
  7.2.2 QC活動や小集団活動
  7.2.3 エラー情報の共有と水平展開
8.ある製造現場でのヒューマンエラー対応
 8.1 発生したヒューマンエラーの概要
 8.2 ヒアリングの実施
 8.3 なぜなぜ分析による原因の深掘り
 8.4 是正処置の内容
 8.5 実施後の効果と現場の変化

第8節 ポカミスを予防するエラープルーフ化の進め方と作業観察のポイント
1. 現代製造業におけるヒューマンエラーとポカミスの概観
 1.1 ヒューマンエラーとポカミスの定義
 1.2 職場におけるエラーの根本原因と分類
 1.3 ポカミスが業務遂行に与える影響
2. ゼロディフェクトを目指すエラープルーフ化の基礎
 2.1 エラープルーフ化の核心概念と目的
 2.2 ポカヨケ、フールプルーフ、そして包括的エラープルーフ化の区別
 2.3 エラープルーフ化の三本柱:予防、検出、影響緩和
3.エラー予防策の戦略的実施
 3.1 能動的エラー予防:第一の防衛線
 3.2 予防のための体系的アプローチ:E-S-F-Cフレームワーク
4.波及防止戦略:早期発見と影響緩和
 4.1 エラーの封じ込め:エスカレーションと二次的問題の防止
 4.2 異常検出能力の強化
 4.3 影響緩和措置の実施
5.作業観察の習得:潜在的エラー要因の発見技術
 5.1 能動的エラー管理における作業観察の決定的役割
 5.2 観察のためのフレームワーク
 5.3 作業観察の実施と分析に関する実践的方法論
6.先進的エラープルーフ化と観察のためのAI・デジタル技術活用
 6.1 ヒューマンエラー管理におけるデジタルツールの変革的可能性
 6.2 エラー予防のためのデジタルソリューション
 6.3 高度な観察と検出のためのデジタルソリューション
7.エラープルーフ化と観察の組織システム・文化への定着
 7.1 ヒューマンエラーに寄与するシステム的要因への対処
 7.2 標準化の基盤:QC工程図とデジタル作業手順書
 7.3 熟練した労働力の育成:効果的なOJTとデジタル訓練プラットフォーム
 7.4 PDCAサイクルによる継続的改善の推進
 7.5 能動的な安全・品質文化を推進するリーダーシップの役割
 7.6 経験からの学習:ヒヤリハット情報の共有

第9節 ヒューマンエラーの問題解決
1.ヒューマンエラー防止対策の基本的な考え方
 1.1 ヒューマンエラーとは
  1.1.1 ヒューマンエラーの定義
  1.1.2 3つのエラー
 1.2 ヒューマンエラー防止の為のマネージメントレベルについて
  1.2.1 マネージメントレベルについて
  1.2.2「標準作業化」のレベルアップが大事
  1.2.3 標準作業化のレベルについて
  1.2.4 求められる一定以上のレベルとは?
  1.2.5 TPSの自働化はヒューマンエラー防止に有効か?
 1.3 ヒューマンエラーに対する3つの誤解
  1.3.1 ヒューマンエラーは注意力で防止できる
  1.3.2 ヒューマンエラーは教育、訓練で防止できる
  1.3.3 ヒューマンエラーは検査で防止できる
 1.4 ヒューマンエラー防止対策の問題解決に「なぜなぜ分析」は必要か?
  1.4.1 人間はエラーをする動物
  1.4.2 ヒューマンエラーに「なぜなぜ分析」は必要か?
  1.4.3 ヒューマンエラー防止対策は人間以外に
2.製造現場における問題発見・問題解決の進め方
 2.1 問題解決の基本
  2.1.1 問題解決の8ステップ
  2.1.2 問題解決と課題解決
  2.1.3 「技術的な問題」と「活動系の問題」
  2.1.4 なぜ「現状把握」が大事なのか?
 2.2 事例を使った問題解決の現状把握
 2.2.1 事例「ベルトコンベアのベルトのつなぎ方のヒューマンエラー」
  2.2.1.1 ヒューマンエラー防止対策セミナーを受講する以前の問題解決
  2.2.1.2 ヒューマンエラー防止対策セミナーを受講後の対応

第10節 機械設備による労働災害防止対策の手順
1.これまでの機械災害防止対策
2.事前に機械災害防止対策を講じるための調査等
3.作業開始のための安全確認
4.作業継続のための調査等とやめる能力
5.国際安全規格にみる機械災害防止対策
6.機械災害防止対策の流れ

 

 

◇第3章 作業員教育と評価◇

第1節 現場実務者を対象とした安全マネジメントの基礎
1.異業種交流安全研究会
 1.1 異業種交流安全研究会のなりたち
 1.2 安全研究会の特徴と活動
2.安全マネジメント
 2.1 安全とは
 2.2 安全マネジメントとは
 2.3 安全マネジメントの変遷
3.ヒューマンファクター
4.コミュニケーション
 4.1 確認会話
5.CRMと心理的安全性
 5.1 CRMスキル
 5.2 心理的安全性
6.対話型安全パトロール
7.ヒヤリハットとグッドジョブ
8.リスクアセスメントと事故の要因分析
 8.1 リスクアセスメントにおける配慮事項
 8.2 事故の要因分析
9.変化の時代の安全マネジメント(レジリエンス・エンジニアリングとSafety-U)
10.現場の安全文化(発注者−受注者−下請負者で構成される現場の安全文化)
11.カイゼンと安全
12.安全第一

第2節 ヒューマンエラーによる労災を未然防止する作業員の安全教育とそのポイント
1.はじめに
 1.1 ヒューマンエラーが起こる現場の実態
 1.2 製造業におけるヒューマンエラーの事例
 1.3 なぜ「教育」が防止の鍵となるのか
2.製造現場で発生するヒューマンエラー
 2.1 ヒューマンエラーの原因の分類
 2.2 製造現場で
 2.3 エラーの構造的背景
3.ヒューマンエラー防止の実践的教育
 3.1 教育の目的は「ミスをしない」ではなく、「気づける」人材の育成
 3.2 教育実施における工夫とポイント
4.ヒューマンエラー教育のポイントとプログラム
 4.1 1時間教育
 4.2 2時間教育
 4.3 3時間以上の教育

第3節 製造技術標準の解説と運用、品質パトロールと改善項目リスト作成に向けた活用法
1. 新しい品質管理手法「行為保証2.0」で実現するヒューマンエラーゼロ
2.行為保証とは?
3.現場で起こる不具合(不良・事故)のほとんどは再発である
4.人的ミスの原因は、「見えない」「見ていない」「見られない」
5.しくみで対策しても、不具合(不良や事故)は必ず再発する!
6.手順では伝わらないベテラン作業者が持つノウハウを伝える「製造技術標準」とは?
7.製造技術標準を使った品質パトロール
8.改善項目リストの真因特定と対策について
9.守る力を育てる実施パトロールとコミットメント
10.品質マトリックス表のねらいと考え方

第4節 3H(初めて、変更、久しぶり)に着目した品質管理とヒューマンエラー対策に向けた作業員教育とは
1.ヒューマンエラーの発生原因とは
 1.1 なぜヒューマンエラーは発生するのか
 1.2 行為スキーマとは
 1.3 作業中に中断が入るとハイリスク
2.ヒューマンエラーには個人差があるのか
 2.1 なぜ個人差があるのか
  2.1.1 血液型による性格診断は
  2.1.2 エゴグラムセルフテスト
3.ポカミスとは
 3.1 ポカミスとはなにか
 3.2 どのようなポカミスがあるのか
 3.3 ポカミスの基本的な対策はどうすれば良いのか
4.ポカヨケの勧め
 4.1 ポカヨケとは
 4.2 ポカヨケを実現させるには
 4.3 ポカヨケによるポカミスの未然防止策とは
 4.4 ポカヨケシートとは
5.未然防止策の3H(初めて、変更、久しぶり)とは
 5.1 3H(初めて、変更、久しぶり)とは何か
 5.2 3H活動の必要性は
 5.3 3Hの基本は4M
 5.4 プラスチック成形業の例

第5節 ヒューマンエラーと重大事故を防ぐノンテクニカルスキル教育のポイント
1.教育の計画
 1.1 インストラクターの要件
2.経営者の責務と信頼される事務局体制の構築
 2.1 経営者の責務
  2.1.1 信頼される事務局体制の構築
 2.2 教育計画
  2.2.1 ノンテクニカルスキル活動の初動
  2.2.2 プログラムの構成
  2.2.3 演習の効能
3.行動特性評価で事故防止
 3.1 行動特性の診断のねらい
 3.2 その実際
  3.2.1 思い込み・おっちょこちょいの評価
  3.2.2 言い出す勇気と聞く力の評価
  3.2.3 注意力の評価
  3.2.4 行動特性診断の成功方法

第6節 安全管理、安全衛生管理の基本と作業員に定着させる教育のポイント
1.安全管理と安全衛生管理に関わる基礎的な事項
 1.1 安全管理と安全衛生管理の違い 
 1.2 安全衛生管理者の意味
 1.3 安全衛生管理者を設置する目的
 1.4 安全衛生管理者の選任義務 
 1.5 安全衛生管理を怠った場合の罰則
 1.6 総括安全衛生管理者の立場 
2.安全衛生管理の目的および関連する法律、活動のポイント
 2.1 安全管理の目的
 2.2 安全衛生に関する法律
 2.3 安全衛生活動を管理・推進するポイント
3.安全衛生管理者の業務内容
 3.1 安全管理者 
 3.2 衛生管理者 
 3.3 安全衛生管理者に必要な資格
 3.4 安全衛生管理に必要な体制と管理者
 3.5 安全衛生管理者を導入する際のポイント
4.安全衛生教育に関わる基礎的な事項
 4.1 安全衛生教育とは
 4.2 安全衛生教育の意義
 4.3 労働安全衛生教育の6種類
 4.4 労働安全衛生教育の対象業種
5.安全衛生教育の方法
 5.1 安全衛生教育の方法
 5.2 安全衛生教育は、誰が行うのか
 5.3 派遣労働者の安全衛生教育
6.安全衛生教育を作業員に定着させるポイント
 6.1 実践的な教育内容
 6.2 分かりやすい説明
 6.3 継続的なフォローアップ

第7節 ヒューマンエラーを防ぐ作業員、チームリーダー教育と職場づくりのポイント
1.ヒューマンエラーは、人に付き物なので付き合い方が大切
2.ヒューマンエラーのミスが激減する5つのポイント
3.チームリーダーの存在とその行動はどうすればよいか?

第8節 ヒューマンエラーとの向き合い方と対策としての5S推進、そのポイント
1.3安職場とは
 1.1 安全とは
 1.2 安心とは
 1.3 安定とは
2.ヒューマンエラーとその向き合い方
 2.1 ヒューマンエラーとは
 2.2 ヒューマンエラーへの向き合い方
3.対策としての5S推進、そのポイント
 3.1 5Sとは
 3.2 3安職場づくりと5Sの関係
 3.3 ヒューマンエラー視点での5S推進とそのポイント
  3.3.1 整理のポイント
  3.3.2 整頓のポイント
  3.3.3 清掃・清潔のポイント
  3.3.4 躾のポイント

第9節 作業経験年数の浅い作業者のヒューマンエラー防止に向けた取り組みと教育効果の確認
1.労働災害の発生状況
 1.1 発生状況と傾向
2. 安全衛生・品質指導カードの導入
 2.1 年度安全衛生活動方針への折り込み
 2.2 安全衛生品質指導カードの仕組み
3.NHK式KYTの導入
 3.1 導入の背景
 3.2 NHK式KYT

第10節 ヒューマンエラー防止に向けた管理者と作業員との持つべき視点
1.安全管理の歴史
2.ヒューマンエラー防止
 2.1 ヒューマンファクター
  2.1.1 ヒューマンファクターの定義
  2.1.2 人間の基本的特性
 2.2 ヒューマンエラー
  2.2.1 ヒューマンエラーの定義
  2.2.2 M-SHELモデルによる視点
3.エラーの種別
 3.1 組織エラー(ヒューマンエラー防止に関し、管理者の留意すべき視点)
  3.1.1 監視エラー
  3.1.2 設計エラー
  3.1.3 オペレーションエラー
  3.1.4 保守エラー
  3.1.5 危険予知エラー
  3.1.6 リスク管理エラー
  3.1.7 危機管理エラー
  3.1.8 教育と訓練のエラー
 3.2 当事者エラー(ヒューマンエラー防止に関し、管理者と作業員が留意すべき視点)
  3.2.1 初心者のエラー
  3.2.2 熟練者のエラー
4.エラー対処のために持つべき視点(TRM: Team Resource Management)
 4.1 CRMの歴史とTRMへの発展
  4.1.1 航空事故の分析
  4.1.2 大規模なフライト シミュレータ実験
  4.1.3 権威勾配
  4.1.4 CRMの効果
  4.1.5 スレット アンド エラーマネジメント(CRMの活用)
 4.2 多くの産業分野に採り入れられつつあるTRM(Team Resource Management)
  4.2.1 現場力・組織力向上のための「TRM」の概要
  4.2.2 TRM スキルとエレメントの一覧
  4.2.3 TRMスキルの概要
5.安全の風土の育成

第11節 建設現場に学ぶ、見えない危険の見える化と事故防止に向けた若手現場リーダーの育成方法
1.事故が繰り返される理由:指示命令の落とし穴
 1.1「人は意識したものしか見えない」心理的盲点
 1.2 指示命令が招く自己防衛反応が危険を見えなくする
 1.3 指示型+質問型のコミュニケーション
 1.4 現場リーダーの支援が作業員の主体性を育む
2.バッドサイクルからグッドサイクルへ
 2.1 組織の悪循環モデル(バッドサイクル)を回していないか?
 2.2 成功循環モデル(グッドサイクル)への転換
 2.3 グッドサイクルを回すための第一歩
3.関係の質を高める:信頼関係の築き方
 3.1 信頼関係が生まれる日常のコミュニケーション
 3.2 雑談を通して互いを知り合う
 3.3 ミスは信頼関係を築くチャンス
4.思考の質の高め方:現場のゴールを共有する
 4.1 仲良しグループから目的目標を持ったチームへ
 4.2 ルールはストーリーで語る
 4.3 「自分ごと」にしてもらう工夫
5.行動の質を高める:質問型安全教育とKY(危険予知)活動
 5.1 4ステップKY(危険予知)の進め方
 5.2 4ステップKYの5つの効果
 5.3 KY時に現場リーダーにしてほしいこと
 5.4 KYのマンネリ防止の工夫
 5.5 経験が少ない新人作業員がイメージできる工夫
6.結果の質を高める:進捗確認と小さな成功体験の積み重ね
 6.1 小さな成功体験に導く質問型の声掛け
 6.2 加点主義の声掛けでやる気を引き出す
 6.3 ヒヤリ・ハットと「先取りハット」
 6.4 成功も失敗も一緒に向き合う姿勢
7.多様な人材と共に働く:少子高齢化時代の現場リーダーの役割
 7.1 外国人作業員との関わり方
 7.2 年上・ベテラン作業員との関わり方
 7.3 共通する現場リーダーの姿勢
 7.4 多様な働き方を認める
8.幹部層の役割:現場リーダー育成の要となる関わり方
 8.1 若手リーダー育成を現場任せにしていないか
 8.2 幹部自身の姿勢がグッドサイクルの出発点
 8.3 事故防止と人材育成を両立する幹部の関わり方

第12節 ポカミスを防ぐ作業者教育とモラルマネジメント
1.ポカミスを防ぐには
 1.1 ポカミスは結果
 1.2 脳の限界と対策
 1.3 集中力マネジメント
 1.4 人はなぜルールを守らないのか
 1.5 ポカミスの要因と対策
2.作業者教育でポカミスを防ぐ
 2.1 まずは標準を整備する
 2.2 ビデオ標準による教育・訓練により意味記憶に作業を記憶させる
 2.3 ポカミス教育
3.モラルマネジメント
 3.1 モラルとは
 3.2 作業者思いの改善
 3.3 ポカミス分析
 3.4 ポカミス掲示板

 

◇第4章 AI、VR、IoTを活用した対策技術◇

第1節 遠隔地から現場の作業者に生産・保守現場作業のお手本を提示できるシステムの研究開発
1.AR/VR遠隔作業支援システムの現状と課題
 1.1 AR/VR遠隔作業支援システムの現状
 1.2 AR/VR遠隔作業支援システムの課題
2.遠隔地の熟練者が現場の作業者に作業のお手本を提示できるシステムの開発
 2.1 システム概要・構成
 2.2 遠隔地から自由な視点で現場を観察する機能
 2.3 遠隔地から任意の手指動作を現場の作業者に伝達する機能
 2.4 観察と教示をシームレスに切り替え可能なユーザインタフェース
3.遠隔地の熟練者が現場の作業者に作業のお手本を提示できるシステムの評価
 3.1 評価概要
 3.2 評価環境
 3.3 評価課題
  3.3.1 観察課題
  3.3.2 教示課題
  3.3.3 作業遂行課題
 3.4 評価項目
 3.5 分析方法
 3.6 評価結果
 3.7 考察

第2節 エッジAI 技術を応用した製造業の工程作業におけるヒューマンエラー防止への応用可能性
1.概要
2.エッジAI に関して
3.製造業でのヒューマンエラーの現状と対策
 3.1 ヒューマンエラーとは
 3.2 従来のヒューマンエラー防止策と限界
4.エッジAI でのヒューマンエラー防止策
5.ソリューション展開時の課題と対処方法
 5.1 ソリューション展開・運用における課題
 5.2 プライバシーへの配慮と現場の理解形成
 5.3 作業者のモチベーションを支える仕組みの構築
6.今後の展望

第3節 目視検査のうっかりミスを防ぐPOKAMIRUの開発と事例
1.ポカヨケとは
2.AIアシスト機能の要件
 2.1「設定が容易であること」
 2.2「高速な処理であること」
 2.3「低コストであること」
3.採用技術紹介
4.POKAMIRUの動作フロー
 4.1 カメラのセットアップとソフトウェアの接続
 4.2 品質管理者の設定
 4.3 AIアシスト付きの目視検査
4.4 検査履歴の確認機能
5.製品画面紹介
 5.1 立ち上げ画面
 5.2 学習画像の収集
 5.3 学習モデルの性能チェック
 5.4 AIアシストを使った目視検査作業

 

 

◇第5章 環境づくりと組織改革◇

第1節 職場における安全文化醸成の枠組みと取り組み、安全文化評価の考え方とポイント
1.はじめに
 1.1 妙に分からない「安全文化」
 1.2“今の文化”で“今の安全”が手に入っている
 1.3 今以上の安全を手に入れる
2.安全と文化
 2.1 安全
  2.1.1 Safety
  2.1.2 どこまでやれば安全か?
 2.2 文化(組織文化)
  2.2.1 文化とは?
  2.2.2 文化のモデル
 2.3 安全文化
  2.3.1 安全文化の定義
  2.3.2 安全文化に及ぼす経営者・管理者の影響
  2.3.3 安全文化を持つ組織の特徴
3.安全文化醸成
 3.1 基本的な考え方
 3.2 安全文化醸成の全体像
4.望ましい行動の実践
 4.1 トップのリーダーシップ
 4.2 マネジメント行動
 4.3 マネジメントとマネジメントシステム
 4.4 個人の自発的な安全行動
5.安全文化評価
 5.1表層の文化評価
  5.1.1 安全マネジメントの評価
  5.1.2 アンケートによる評価
 5.2 深層の文化評価
  5.2.1 深層の文化評価の必要性
  5.2.2 深層の文化評価の進め方
  5.2.3 評価結果を踏まえた改善策

第2節 安全な職場環境を維持するための学習する組織づくり、コミュニケーションとそのポイント
1.安全な職場環境の土台は安全文化である
 1.1 安全が損なわれるということ
 1.2 安全な職場環境を維持するため安全文化が着目されるわけ
2.安全文化はリーダーシップとコミュニケーションによって醸成される
 2.1 安全文化ができるメカニズム
 2.2 リーダーシップとフォロワーシップ
  2.2.1 リーダーシップとしてのコミュニケーション
  2.2.2 フォロワーシップコミュニケーション
3.報告の文化と学習する文化
 3.1 報告の文化
 3.2 学習する文化〜教えることが学ぶレベルを高める

第3節 不良防止の仕組みづくりに向けた検査業務におけるマネジメント
1.検査業務を再確認する
 1.1 検査業務のあるべき姿
 1.2 検査の種類
 1.3 検査と品質管理
2.検査業務のマネジメント
 2.1 検査計画の立案
  2.1.1 検査対象の決定
  2.1.2 検査項目の決定
  2.1.3 検査方法の決定
  2.1.4 検査環境の整備
  2.1.5 検査主体の決定
 2.2 検査管理の実施
  2.2.1 検査業務の管理
  2.2.2 検査結果の活用
 2.3 検査員の育成と管理
  2.3.1 初期育成
  2.3.2 日常管理
  2.3.3 定期管理
3.各種検査の進め方
 3.1 受入検査
  3.1.1 受入検査の特徴
  3.1.2 特徴を踏まえた受入検査の進め方
 3.2 工程検査
  3.2.1 工程検査の特徴
  3.2.2 特徴を踏まえた工程検査の進め方
 3.3 製品検査
  3.3.1 製品検査の特徴
  3.3.2 特徴を踏まえた製品検査の進め方
4.不良防止の仕組みづくり
 4.1 品質改善を実現するサイクルの構築
 4.2 部門横断の取り組み

第4節 ミスを防ぐ仕組みづくり(教育訓練・改善活動)のポイントと職場管理・作業管理方法
1.ミスとはそもそも何か
2.ミスはなぜ起こるのか
3.ミスを防ぐ基本的な考え方
4.ミスを防ぐ職場管理・作業管理方法 
5.ミスを防ぐ教育訓練と改善実施活動

第5節 ヒューマンエラーの未然防止に向けた不良・手直しの発生要因を元から断つための仕組みづくりと対処法
〜キーワードはインシデントレポート・工程FMEAシート・SHELモデルの3つ〜
1.「鳥の目」→インシデントレポートによる生産現場でのヒューマンエラー未然防止策
2.「魚の目」→工程FMEAシートによる各工程でのヒューマンエラー未然防止策
3.「虫の目」→SHELモデルによる作業者を中心とした未然防止策
4.マネジメント(経営管理)視点からの対策

第6節 ヒューマンエラーを防ぐチーム力の醸成と仕組みづくり
1.チームとは
 1.1 チームとは
 1.2 チームに必要な3要素
 1.3 チーム力(「チームの力」と「チームの平均」の違い)
2.チーム力の醸成
 2.1 航空界のチーム力でエラー防止の活動
 2.2 チーム力醸成のための職場風土
3.チーム力醸成の仕組み(チームの仲間で力を合わせて行う活動)
 3.1 挨拶運動、一声運動
 3.2 他人の経験から学ぶ
 3.3 品質ヒヤリハット報告制度
 3.4 ノンテクニカルスキル研修
 3.5 コミュニケーションスキル

第7節 組織で取り組むヒューマンエラー&ポカよけの仕組みづくりのポイントと生産性向上
1.ヒューマンエラーの始まり
 1.1 「何故、エラーを起こすのか?」という議論
 1.2 仕組みづくりの出発点「人は間違う/見落とす生き物である」
2.ヒューマンエラー&ポカよけの仕組みづくりのポイント
 2.1 参考になる法則
  2.1.1 ハインリッヒの法則
  2.1.2 バードの法則
  2.1.3 ハインリッヒ産業災害防止論から学ぶ
 2.2 「テモ化、ニクイ化、ナイ化」で仕組みを進化させる
  2.2.1 責任転嫁は無意味である
  2.2.2 仕組みづくりのポイント
3.ヒューマンエラー&ポカよけの仕組みが生産性向上につながる理由
 3.1 生産性向上を定義する
 3.2 生産性を悪化させる要因を考える

第8節 小集団改善活動の活性化によるヒューマンエラーの未然防止と社員教育のポイント
1.小集団改善活動とは
2.小集団改善活動の代表「QCサークル活動」のベースとなる考え方
 2.1 QC活動の全体像
 2.2 QC活動のベースにある考え方
 2.3 小集団改善活動は、現場の自主管理活動
 2.4 小集団改善活動を支えている人のやる氣
3.小集団改善活動によるヒューマンエラー防止
 3.1 ヒューマンエラーと小集団改善活動
  3.1.1 小集団改善活動でPDCAを回してヒューマンエラー発生のリスクを解消する
  3.1.2 小集団改善活動を行うことでヒューマンエラーがない職場造り
  3.1.3 ヒューマンエラーリスクを減らすために小集団改善活動の道具を使う
4.ヒューマンエラーの未然防止に役立つ「PDPC法」
 4.1 PDPC法とは
 4.2 PDPC法をヒューマンエラーの未然防止に使用する上でのポイント
5.小集団改善活動向けには広義の人財育成教育が必要
 5.1 小集団改善活動での集合教育(OFF−JT)
 5.2 集合教育で日々の仕事の中での教育(ON―JT)をできるようにする


第9節 産業組織におけるウェルビーイングの捉え方と推進活動の取り組み方
1.はじめに
2.WB概念と産業領域における捉え方
 2.1 国連と産業界における歴史
 2.2 科学的研究の対象となるWB
3.WB概念を産業組織において扱う際のポイント《対象と視座》
4.WB概念を扱う際のポイント《概念の明確化》
5.WBを計測する際のポイント《主観と客観》
6.組織においてWBを検討する際の指標化
7.集団におけるWB推進のガイドライン

第10節 はたらく人の安全のためのウェルビーイング定量化に向けて
1.ウェルビーイングの時代変遷
2.主観的ウェルビーイングと心理的ウェルビーイング
 2.1 主観的ウェルビーイング(Subjective well-being, SWB)
 2.2 心理的ウェルビーイング(Psychological well-being, PWB)
3.労働安全とウェルビーイング
 3.1 Well-being at work (職場のWB)研究
 3.2 WBに関する調査・実験研究に関する事例紹介
  3.2.1 事例1:土木作業員における動画視聴後のWBの変化に関する研究
  3.2.2 事例2:看護師における時期別WBの調査研究
  3.2.3 事例3:可搬式手すり付き作業台を用いた安全・安心の定量評価法の構築
  3.2.4 事例4:これからのWBアセスメントの応用について‐WBと安全,マーケティングなどへの発展

第11節 従業員の働きやすさと生産性の維持向上を実現する組織作りとポイント
1.はじめに
 1.1「働きやすさ」に関わる「衛生要因」
 1.2 「生産性向上」に関わる「動機付け要因」
2.A社における衛生要因改善の取組み
 2.1 A社の事業と生産品目
 2.2 仕事の仕方を従業員が決めるA社の業務管理
  2.2.1 フリースケジュール制
  2.2.2 嫌いな仕事をしないルール
  2.2.3 A社の業務管理上に必要な会社側(使用者)のルール
 2.3 A社に見る衛生要因改善の要点
3.B社における衛生要因改善の取組み
 3.1 B社の事業と生産品目
 3.2 B社独自の採用基準
 3.3 人に合わせて仕事を作る
 3.4 B社に見る動機付け要因向上の要点
4.結びに変えて 

第12節 高齢社会における職場環境とウェルビーイングの標準化と今後の展望
1.社会の高齢化と標準化の動き
2.ISO 25554:2024の概要
 2.1 ウェルビーイング推進フレームワーク
 2.2 リーダーシップの要件
 2.3 ウェルビーイングの構成要素を決めない「自由な」規格
3.ISO 25550:2022とウェルビーイング
 3.1 ISO 25550:2022の概要
 3.2 ウェルビーイング推進に関する職場の整備
4.労働者としての高齢者の特性
5.今後の展開について

 

◇第6章 マニュアル、手順書の作成ポイント◇

第1節 ヒューマンエラーの削減・再発防止に向けたマニュアル作成のポイント
1.定められたルール、手順、マニュアルはあったのか?
2.「以後、気を付けます」ではヒューマンエラーはなくせない
3.ヒューマンエラーを削減する、再発を防止するマニュアルとは
 3.1 SHEL(シェル)モデルの視点で誘発要因を除去する
 3.2 複数の解釈ができる曖昧な表現を避ける
 3.3 数値化できるものは数値化する
 3.4 できるだけビジュアル化する
 3.5 マニュアルだけを渡して作業させない

第2節 ヒューマンエラー防止、業務引き継ぎに活用できるマニュアルのつくり方のポイント
1.マニュアル作成の全体像
 1.1 組織で取り組むマニュアル作成の2大ポイント
  1.1.1 完璧主義に陥らない
  1.1.2 個人に丸投げしない
  1.2.1 マニュアル作成の流れ
2.マニュアル作成の企画
 2.1 Why(なぜ)つくる?
 2.2 Who(だれ)登場人物
 2.3 Where(どこで)
 2.4 What(なにを)
 2.5 How(どのように)
 2.6 When(いつ・いつまでに)
 2.7 マニュアル作成の企画シート
3.マニュアル作成の第一歩は業務の「見える化」
 3.1 業務をツリー図で見える化する
 3.2 ツリーに情報を追加する棚卸しリスト
 3.3 マニュアル作成の優先順位を決める
 3.4 付箋で業務プロセスを分解する
4.マニュアルのさまざまな形
 4.1 目次ありの文書としてつくる
 4.2 チェックリストもマニュアル
 4.3 フローチャートで流れを俯瞰する
 4.4 Q&Aでデータベースにする
5.つくりっぱなしにしない
 5.1 マニュアルをリスト管理する
 5.2 更新をルーティンにする

 

◇第7章 対策事例◇

第1節 製鉄・精錬現場におけるスタッフへの安全衛生教育の取り組み
1.取り組みの背景
2.活動計画
3.活動の推進
 3.1 類災検討による危険感受性の向上
 3.2 リスクアセスメント
 3.3 労災隠し防止教育
 3.4 ISO45001の理解
4.活動を振り返ってみて

第2節 金属粉の製造現場における安全活動とヒューマンエラー防止の取り組み
1.ニッケル粉とは
 1.1 ニッケル粉の特性
 1.2 ニッケル粉の製造工程
2.ニッケル粉製造時におけるリスク
 2.1 【人】
 2.2 【作業環境】
 2.3 【設備】
3.安全活動への取り組みの必要性
4.意識改革への取り組み
 4.1 【トップダウンからボトムアップへ】
  4.1.1 ボトムアップでの取り組み
  4.1.2 ボトムアップによる美化活動から安全活動への水平展開
  4.1.3 ボトムアップでの労働災害対策事例
  4.1.4 ボトムアップで講じた熱中症災害対策、取り組みの成果
 4.2 【明確な目標値の設定】
  4.2.1 目標値の共有と効果
5.活動の成果
6.今後の取り組み

第3節 連携の壁を乗り越える!ユーアイ精機・ハチスカテクノが実践した「事業継続力強化計画」連携時のヒューマンエラー対策
1.連携で浮き彫りになった「当たり前」のズレ
 1.1 ユーアイ精機とハチスカテクノの「当たり前」
 1.2 標準的な手順の不一致
 1.3 使用工具・設備のギャップ
2.手探りで築き上げた3つの対策
 2.1 【言語化・可視化】「当たり前」をオープンに議論する場を設ける
 2.2 【共通化】「連携マニュアル」で新しい共通言語を作る
 2.3 【体験】実際に触れてみる「相互研修」の実施
3.連携で広がる、新たなビジネスの可能性
 3.1「営業ツール」としてのジギョケイ
 3.2 経営改善と社内改革

第4節 化学プラントの安全対策
1.化学プラントの安全対策の分類と例
2.安全対策の優先順位
3.安全対策の実例と注意点

第5節 化学プラントの安全操業に向けたヒューマンエラー防止、技術伝承のポイント
1 化学プラントで起こる事故の要因
2.運転中の人のミス
 2.1 維持管理不良
  2.1.1 保温や保冷設備の維持管理不良
  2.1.2 塗装管理の不備
  2.1.3 地震対策の不備
 2.2 誤操作
  2.2.1 弁の誤操作
  2.2.2 操作スイッチの誤操作
  2.2.3 作業手順書の不備
  2.2.4 曖昧さが人のミスを引き起こす
  2.2.5 複雑さが人のミスを引き起こす
  2.2.6 現場の照度不足が人のミスを引き起こす
 2.3 操作確認不十分
  2.3.1 データーの入力ミス
  2.3.2 バイパス弁を閉め忘れる
  2.3.3 弁の開閉確認不十分
 2.4 操作未実施
  2.4.1 操作や作業を忘れる
  2.4.2 操作や作業を省略する
  2.4.3 申し送りの不備
 2.5 監視不十分
  2.5.1 警報を聞き漏らす
  2.5.2 作業中現場を離れる
3.人の設計ミス
 3.1 材質の選定ミス
 3.2 安全装置の設計ミス
 3.3 警報を設置せず
 3.4 スケールアップで失敗
4.人の工事ミス
 4.1 工事の丸投げで事故が起こる
 4.2 突発工事
 4.3 準備不足
 4.4 工事の場所を間違える
 4.5 工事材料を間違える
5.化学プラント運転員の技術・技能伝承

第6節 独自の発想で挑んだ石油精製におけるヒューマンエラー防止の取り組み
1.製油所操業における安全に関する課題
2.労働災害撲滅に向けた取り組み
 2.1 導入期
 2.2 停滞期
 2.3 挑戦期
  2.3.1 2017年度のKY活動
   2.3.1.1 2018年度のKY推進活動
   2.3.1.2 2019・2020年度のKY推進活動
   2.3.1.3 2021年度のKY推進活動
   2.3.1.4 2022年度のKY推進活動
3.ワンチームとして一体となったKY活動
 3.1 製油所長・管理職のKY活動参加
 3.2 KY活動による相互理解の促進
 3.3 階層別教育の実施
4.今後に向けて

第7節 従業員の危険感受性を高める活動
1.動機付け教育による危険感受性向上活動
 1.1 活動背景
 1.2 認知・行動心理プロセスモデルについて
 1.3 様々な動機付け教育の実施
 1.4 活動成果の評価方法
 1.5 評価の結果
  1.5.1 教育ターゲット層別の改善状況
  1.5.2 行動別の改善状況
  1.5.3 目標レベル到達度別の改善状況
2.背後要因知識拡充による危険感受性向上活動
 2.1 活動背景
 2.2 背後要因と危険感受性との関係検証
  2.2.1 研究報告書の検証方法
  2.2.2 検証結果
 2.3 背後要因知識の拡充方法
 2.4 活動成果の評価方法
  2.4.1 散布図による解析
  2.4.2 左下エリア対象者の詳細な検証
  2.4.3 教育効果の出ない人へのフォロー教育
  2.4.4 役職別の評価結果
  2.4.5 職場別の評価結果
3.新瞬間KYTによる危険感受性向上活動
 3.1 活動背景
 3.2 瞬間KYTの導入
  3.2.1 瞬間KYTとは
  3.2.2 活動成果の評価結果
 3.3 新瞬間KYTの導入
  3.3.1 新瞬間KYTとは
  3.3.2 活動成果の評価方法
  3.3.3 評価結果

第8節 フィルム製品製造現場におけるヒューマンエラー防止に向けた安全活動と安全教育の取り組み
1.フィルム製品製造における労働災害の傾向
2.大垣工場の現状と活動の背景(課題)
3.現状把握と解析
 3.1 安全意識調査アンケートの実施
 3.2 安全意識調査アンケートの解析
4.改善活動
 4.1 集団決定・自己決定の取り組み
 4.2 私の行動計画レポート
5.活動の成果
6.さらなる改善のために

第9節 複合工場における安全活動
1.安全への意識付け
 1.1 安全の日
 1.2 「安全」表示
 1.3 ベルパトロール
2.安全活動
2.1 活動計画の策定
 2.1.1 安全活動項目の種類
 2.1.2 重点活動
 2.1.3 ルーチン活動
 2.1.4 東レグループ活動方針との整合性
 2.1.5 活動の数
2.2 活動具体例
 2.2.1 設備或いは作業を特定したリスクの洗い出しと改善(重点)
 2.2.2 着眼点を決めたリスクの洗い出しと改善(重点)
 2.2.3 個人特性の把握と行動目標の設定(重点)
 2.2.4 疑似体験教育(ルーチン)
 2.2.5 作業実査(ルーチン)
 2.2.6 安全査察(ルーチン)

第10節 モーター製造現場におけるTPM活動の推進とヒューマンエラー防止の取り組み
1 オリエンタルモーター轄oシカンパニーについて
 1.1 オリエンタルモーター渇社概要
 1.2 ミッション・ビジョン
 1.3 高松カンパニーのモノづくり
2 TPM活動による人財育成
 2.1 TPM導入の背景
 2.2 TPM活動の方針・ねらい・目標
 2.3 自主保全活動による人財育成
 2.4 自主保全ステップ展開のポイント
3 ヒューマンエラー防止の取り組み
 3.1 品質に対する取り組み
 3.2 ヒューマンエラー防止対策の変化
 3.3 ヒューマンエラー防止対策取り組み事例
  3.3.1 モノづくり教育
  3.3.2 品質研究会
4 活動の振り返り
 4.1 TPM活動による効果・成果
 4.2 ヒューマンエラー防止対策の活動による効果

第11節 自動車部品製造現場における安全な職場環境つくりとヒューマンエラー防止の取り組み
1.自動車部品製造業で起こる労働災害の背景
2.ヒューマンエラーの定義と発生要因
 2.1 主な要因分類
3.労働災害の発生状況
4.自動車部品製造現場における安全の重要性
5.労働災害発生のメカニズム
6.安全な人づくり、職場環境づくり
 6.1 設備の本質安全化
 6.2 重点災害未然防止活動
 6.3 4S活動
 6.4 新しい危険予知活動(N-KY活動)
  6.4.1 気づき率管理
 6.5 職場点検活動
 6.6 ヒヤリ・ハット提案活動
 6.7 安全三本柱活動                                     
 6.8 リスクアセスメント
7.残課題
8.安全文化の醸成

第12節 食品事業所におけるヒューマンエラー防止の取り組み
〜個人エラーを、チームや組織で防止する〜
1.食品事業所におけるヒューマンエラー取組の基本
 1.1 取組姿勢
 1.2 分類
 1.3 発生場面
2.個人エラーをチームで防止
 2.1 情報確からしさ不足の事例
 2.2 個人の能力を超えてしまう事例
 2.3 錯誤してしまう事例
3.ヒューマンエラーを、組織の問題と捉えた事例

第13節 製菓工場におけるリスクアセスメントと労災を発生させない職場環境づくりの取り組み
1.はじめに
 1.1 安全への取り組みの背景
2.リスクアセスメントの見直しと深耕化
 2.1 不安全行動への対策

第14節 ベビーチーズ製造工程における品質管理と自動化との融合 (開発から保守まで)   
1.品質管理と自動化との融合に向けて
 1.1 開発の背景
 1.2 主力工場移転
2.開発の道のり
 2.1 目視検査からの脱却
 2.2 自動化に向けた課題
3.自動化と品質管理
 3.1 4M3H管理
  3.1.1 起動
  3.1.2 状態監視
  3.1.3 分析
  3.1.4 メンテナンス体制