マテリアルズインフォマティクス セミナー
        
『実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法』
『研究開発部門へのDX導入による R&Dの効率化、実験の短縮化』
 
<セミナー No.406501>

★データベースの構築、実験自動化、VR、自律材料探索、ハイスループット実験…
  より短期、低コストを実現する研究開発DXの最前線に迫る!

【Live配信セミナー】

マテリアルDXによる

材料開発の効率化、高速化とその推進


■ 講師
1.

DIC(株) 千葉工場  データサイエンスセンター センター長付 今田 知之氏

2. (株)日立製作所 公共システム事業部 デジタルソリューション推進部 部長 森田 秀和氏
3. (株)レゾナック 理事 計算情報科学研究センター長 奥野 好成氏
4. (国研)物質・材料研究機構 マテリアル基盤研究センター 主任研究員 岩崎 悠真氏
5. 大阪大学 大学院工学研究科 物理学系専攻 応用物理学 先端物性工学領域 教授 小野 寛太氏
■ 開催要領
日 時

2024年6月7日(金) 9:00〜18:00

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込み、資料付) 
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕

大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい。

■ プログラム


<9:00〜10:30>

【第1部】データ駆動研究開発に向けたデータベースの構築と活用法

DIC(株) 千葉工場  データサイエンスセンター センター長付 今田 知之氏

【講演趣旨】
この講演では、企業の研究開発DX導入に焦点を当てる。当社では従来の帰納型研究開発サイクルからMIを中心としたデータ駆動型研究開発サイクルへの研究開発DXを推進している。本講演では当社における研究開発部門へのDX導入経緯、データベース構築、事例などを紹介する。

【講演項目】
1.会社紹介
  1.1 DICの歴史とビジョン
  1.2 研究開発部門の役割と重要性

2.データサイエンス導入の取組み
  2.1 DX導入前の社内文化
  2.2 研究開発部門のDX組織 設立と役割

3.開発テーマへのデータサイエンスの浸透
  3.1 データの価値
  3.2 データ駆動型研究開発の意義
  3.3 DX推進の課題と克服策

4.データベース化への取組み
  4.1 データの種類と収集方法
  4.2 データ品質の向上
  4.3 社内データベース(EDBS)の構築と管理

5.事例紹介
  5.1 データ駆動型の新製品開発
  5.2 研究効率の向上
  5.3 失敗事例とその背後にある原因、解決策

6.総括と今後の展望

【質疑応答】


<10:45〜12:15

【第2部】実験自動化(ラボ・オートメーション)の構築によるMI推進と効率化

(株)日立製作所 公共システム事業部 デジタルソリューション推進部 部長 森田 秀和氏

【講演趣旨】
研究開発の国際的な競争が激化し、より短期間・低コストでの研究開発が課題となっている。この課題に対し、日立は研究DXを加速するLumadaで展開されるソリューション・技術を活用し、研究部門で発生する各種データに対してAIを用い て、研究者間で研究手法やノウハウを最大限利活用するためのラボ・オートメーションの導入を推奨している。これによ り、日立は新たな研究知見の獲得や迅速な研究探索を可能とするなど、研究開発のさらなる高度化・効率化を支援する。 本講演では、そのラボ・オートメーションの概要とMI推進について説明する。


<13:00〜14:30>


【第3部】仮想現実技術、メタバースを使った材料開発の効率化

(株)レゾナック 理事 計算情報科学研究センター長 奥野 好成氏

【講演趣旨】
株式会社レゾナックでは、仮想現実技術を材料開発に応用し、分子レベルでの相互作用解析やCAE解析の精度向上に貢献してきた。仮想現実を用いることで、材料開発のアイデア出しや深堀が促進されることを実証した。実際、化学的研磨機構の解析では、分子動力学計算結果の仮想現実による可視化で、化学反応の描像を手に取るように見える化でき、メカニズムの解明につながった。また、仮想現実技術は、自動車の衝突解析などの複雑なシミュレーションにおいても有効であり、現場の理解を深めることができた。メタバースを通じたコミュニケーション活性化により、材料開発加速も模索している。

【講演項目】
1.背景
2.VR技術×シミュレーション技術
 2.1VR技術  
 2.2シミュレーション技術
 2.3ニューラルネットワークポテンシャル技術
 2.4VR技術とシミュレーション技術の融合
3.VR技術を用いた分子シミュレーションの解析事例
 3.1シリカ基板上のイノシン酸の解析
 3.2化学機械的研磨の解析  
4.VR技術のCAE解析での材料開発活用事例:自動車の衝突解析  
5.メタバースを使った材料開発加速の模索
6.まとめと今後の展望

【質疑応答】


<14:45〜16:15>


【第4部】自律材料探索手法による材料開発と今後の展望

(国研)物質・材料研究機構 マテリアル基盤研究センター 主任研究員 岩崎 悠真氏

【講演趣旨】
本講座の前半では、マテリアルズ・インフォマティクス、プロセス・インフォマティクス、計測インフォマティクス、物理インフォマティクス、の概要を簡単に説明します。 後半は、自律材料探索手法に関して簡単に説明し、実際の応用事例をいくつか紹介します。

【講演項目】
1.材料開発における4つのインフォマティクス
  1.1 マテリアルズ・インフォマティクス
  1.2 プロセス・インフォマティクス
  1.3 計測インフォマティクス
  1.4 物理インフォマティクス

2.自律材料探索手法の基礎と応用
  2.1 自律材料探索とは
  2.2 自律材料探索による材料開発の事例

【質疑応答】


<16:30〜18:00>


【第5部】ハイスループット実験とデータ解析による効率的な材料開発の推進

大阪大学 大学院工学研究科 物理学系専攻 応用物理学 先端物性工学領域 教授 小野 寛太氏

【講演趣旨】
持続可能な開発と環境負荷の低減などの世界規模の目標を達成するには、新材料の開発は不可欠である。 しかし、新材料の研究開発には莫大な時間とコストがかかり、その効率化が求められている。ハイスループット実験により、 少量多品種の試料を迅速に合成・分析し、大量のデータを収集することが可能になる。 さらに、材料の特性を高速で評価することにより、新しい材料の発見や機能解明を加速する。 また、機械学習や統計的手法を用いたデータ解析技術により、収集したデータから有用な情報を抽出し、材料開発プロセスがより一層の効率化される。 本講演では、ハイスループット実験とデータ解析で起こる新材料開発のパラダイムの変革について議論する。

【講演項目】
1.はじめに
 1.1 効率的な材料開発の必要性
 1.2 世界の動向
 1.3 ハイスループット実験・自律実験の現状
 1.4 研究開発 DX とデータ解析
2.ハイスループット実験
 2.1 ハイスループット実験の概要
 2.2 ハイスループット実験のための実験計画
 2.3 ハイスループット実験の要素技術
 2.4 ケーススタディ
3.データ解析
 3.1 データ解析の自動化
 3.2 機械学習・統計手法を用いたデータ解析
 3.3 データ解析における最適なモデルの選択
 3.4 ケーススタディ
4.ハイスループット実験とデータ解析の融合
 4.1 データ駆動型のハイスループット実験
 4.2 自律実験への展望

【質疑応答】

マテリアルDX セミナー