【講演ポイント】
脱炭素社会では二酸化炭素が資源であり、二酸化炭素から石油代替物質を生産することになる。しかし、二酸化炭素は安定な分子であるため、固定化にはエネルギーが必要である。当然、化石燃料由来のエネルギーを利用できないため、自然エネルギーや再生可能エネルギーを用いることになるが、より省エネで持続可能なシステムが必要である。
微生物は長い進化の中で高効率且つ低環境負荷バイオシステムを開発しており、学ぶべき点は多い。我々は、二酸化炭素固定菌や藻類の改善に取り組み、Air-to-Chemicalsの実用化を目指している。
本講演では、微生物によるカーボンリサイクルの概要、生化学的原理、我々取り組みと海外の研究動向から展望まで紹介したい。
【得られる知識】
微生物によるカーボンリサイクルの概要、生化学、現状と展望
1. 概要
1-1 二酸化炭素の固定化
1-2 微生物によるカーボンリサイクル
1-3 その他のカーボンリサイクル
2. 微生物による二酸化炭素固定の生化学
2-1 光合成生物による二酸化炭素固定
2-2 非光合成生物による二酸化炭素固定
3. 現状と展望
3-1 光合成生物の培養と生産物
3-2 光合成生物利用の課題
3-3 非光合成生物の培養と生産物
3-4 非光合成生物利用の課題
3-5 微生物によるカーボンリサイクルが築く脱石油社会
【質疑応答】
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