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【10:00〜11:40】
第1部 ポリマーアロイの基礎,概要
●講師 山形大学 大学院有機材料システム研究科 准教授 博士(工学) 西辻 祥太郎 氏
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【講座の趣旨】
ポリマーアロイは高性能高分子材料の開発に重要である。本講演ではその定義や歴史,物理的特性,相容化剤の効果を説明する。さらに,リアクティブプロセッシングの構造制御や押出機を用いた新規開発事例を紹介し,今後の展望を述べる。
【セミナープログラム】
1.ポリマーアロイの基礎
1.1 ポリマーアロイの定義
1.2 ポリマーアロイの歴史
1.3 相溶性と相容性
1.4 相図と熱力学
1.5 相容化剤の種類・効果
1.6 リアクティブプロセッシング
2.ポリマーアロイの成形加工
2.1 溶融混錬押出
2.2 高L/D二軸混錬押出機とリアクティブプロセッシング
2.3 特殊溶融混錬機による新規ポリマーアロイの開発
3.今後のポリマーアロイ
3.1 超分子とポリマーアロイ
3.2 資源循環社会とポリマーアロイ
【質疑応答】
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【12:30〜13:40】
第2部 ポリマーアロイのモルフォロジー制御による物性制御について
●講師 大阪大学 大学院 理学研究科 高分子科学専攻 准教授 博士(理学) 浦川 理 氏
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【講座の趣旨】
高分子材料をアロイ化する目的は,さまざまな物性を制御することにある。本講演では,相溶性の制御や相分離モルフォロジーのナノスケールでの調整が,物性の制御においていかに重要であるかを,具体例を交えながら基礎から分かりやすく解説する。
【セミナープログラム】
1.ポリマーアロイ・ブレンドの基礎
1.1 ポリマーアロイの定義と分類
1.2 混合自由エネルギーと相図の関係は?
1.3 相互作用パラメーターと溶解度パラメーターの違いは?
1.4 ランダム共重合体(RCP)の相溶性
2.ポリマーアロイ・ブレンドの構造形成と制御
2.1 相分離の動力学
2.2 ポリマーブレンドの界面
2.3 流動場による構造制御
2.4 ブロック共重合体のミクロ相分離構造
2.5 相容化剤(Compatibilizer)の選び方
2.6 リアクティブブレンディングによる構造制御
3.ポリマーアロイ・ブレンドの物性
3.1 相溶系の物性
3.2 相分離系の物性(力学モデルによる理解)
3.3 相構造と耐衝撃性
【質疑応答】
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【13:50〜14:30】
第3部 樹脂リサイクル用相溶化剤とその応用について
●講師 大阪ガスケミカル(株) ファイン材料事業部 営業部長 鞍谷 裕嗣 氏
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【セミナープログラム】
1.相溶化剤「マリコン」による樹脂の相溶化
2.樹脂相溶化の事例(ポリエチレン樹脂/ポリエステル樹脂)
3.積層フィルムリサイクルへの応用例
4.今後の展望
【質疑応答】
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【14:40〜15:50】
第4部 ポリマーアロイ/ブレンドの三次元観察
●講師 東北大学 多元物質科学研究所 教授 工学博士 百生 敦 氏
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【セミナープログラム】
1.ポリマーアロイ/ブレンドの三次元構造
1.1 相分離構造と三次元観察の意義
1.2 ポリマーアロイ/ブレンドの三次元観察手法
2.X線断層撮影法(X線CT)
2.1 X線CTとは
2.2 X線位相コントラストと高分子撮影の利点
2.3 X線位相CTの開発
2.4 顕微X線位相CTへの展開
3.X線位相CTによるポリマーアロイ/ブレンドの観察
3.1 シンクロトロン放射光による実験
3.2 実験室での実現に向けて
4.今後の展望
【質疑応答】
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【16:10〜17:10】
第5部 パルスNMRによるポリマーアロイ/ブレンド系の評価
●講師 (株)三井化学分析センター 材料物性研究部
藤村 修平 氏
●講師 (株)三井化学分析センター
材料物性研究部 新居 理咲子 氏
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【講座の趣旨】
パルスNMRでは「分子運動性」の評価を通じて,ポリマー材料の高次構造(結晶性,相分離,架橋)の知見が得られる。
本講座では,基礎的な内容に加え,ポリマーアロイ/ブレンド系を中心に種々ポリマー材料の相分離構造や相溶性の評価事例について解説する。
【セミナープログラム】
1.パルスNMRとは
1.1 パルスNMRの特徴
1.2 測定原理
1.3 横緩和時間T2と分子運動性
1.4 緩和時間データ解析例
2.パルスNMRによるポリマーの分子運動性評価と高次構造の推定
2.1 ブロックPPの分子運動性と高次構造解析
2.2 ポリウレタンの相分離構造解析
2.3 エラストマー入りエポキシ樹脂の架橋および相分離構造解析
3.パルスNMRによるポリマーアロイ,ブレンド系の相分離構造の推定
3.1 ジブロックコポリマー(PS/PI)の相分離構造解析
3.2 合成曲線を用いたブレンドポリマーの相溶性の解析
3.3 PLA/PMMAブレンド系における相分離サイズ の解析
【質疑応答】
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