【講座主旨】
近年、癌の治療薬など高薬理活性の原料を使用して医薬品の製造を行う場合、洗浄バリデーションには大きな経費が必要であることが懸念される。そこで、洗浄負荷を軽減する検討が重要な課題となっている。そこで、洗浄負荷軽減の各種方策を探る。
上記の技術的検討を図る上で欠かせないのが高薬理活性原料の曝露リスク管理である。ICHQ9などにより求められているリスクマネジメントでは本来高薬理活性物質を扱う封じ込め設備や人的保護具を検討する上で重要である。曝露管理技術は定性評価と定量評価を行うがいずれもそれほど簡単ではない。そこで、Workを取り込んで評価実務を行う事で曝露管理手法を学んで頂き、曝露管理のKnow
Howを習得して頂く事で自社企業内で展開して頂けることを期待している
【講座内容】
1.はじめに
〜洗浄バリーションとリスクベースアプローチによる適正管理手法を解説します。
・洗浄バリデーションとは
・曝露リスク評価とは
1.1 洗浄評価基準
従来の評価基準とその不備、最近の動向
1.2 洗浄評価のためのツール
1.3 今後の課題と企業として対応しておくべき内容
2,リスクアセスメントを実施する趣旨・目的
2.1 健康安全環境に求められるすべてのリスク
2.2 化学物質など取扱いリスク
2.3 リスクアセスメントに用いる情報、分析 GHSとSDSと手法
2.4 改正安衛法の改正管理方法とGap Analysis
3.国際化多様化社会に於けるリスクアセスメントの重要性
3.1 国際化について
3.2 日本国内の国際化に対応するリスクアセスメントの現状
3.3 日本国内の工場・試験室・事務所の現状課題
3.4 国内企業に求められる国際的リスクアセスメントのあるべき姿
4.曝露リスクアセスメントとリスクマネジメントの違い
4.1 曝露リスクマネジメント
4.2 曝露定性評価とその実務
4.3 曝露定量評価
4.4 封じ込め設備や呼吸器の選定と必要性
5.リスクアセスメントの種類
5.1 安全作業
5.2 化学物質等の曝露による有害性と健康被害リスク(定性、定量リスクアセスメント)
5.3 プロセスリスク(生産機械工程のリスク)
5.4 火災リスク(発火性、引火性、可燃性リスク)のハザードの特定と評価、対策
5.5 環境一般リスク(化学物質の流出による河川汚染リスクや土壌汚染リスク、
大気汚染リスクの特定と評価、対策
6.リスクアセスメントのための分析方法
7.リスクアセスメントの評価方法
7.1 評価基準について
7.2 評価結果の分析について
7.3 評価結果のリスク低減対策の実施方法
7.4 各種保護具の位置付け
8.リスクアセスメントのAuditなどへの応用
9.まとめ
【質疑応答】
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◆講師略歴◆
専門:
・高活性原薬曝露管理専門技術の研究
・HSE Global Standardの企業導入コンサルタント
・CSR導入コンサルタント
・コンサル契約による製薬企業内HSE担当者向けHSE専門家育成教育
経歴:
・元 日本製薬団体連合会 BCPプロジェクト委員
・元 日本製薬工業協会 環境安全委員会 委員
・元 HSE国際Audit 内部Auditor
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