ブリードアウト セミナー
        
樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
導電性材料の設計,導電性制御および最新応用展開
 

<セミナー No 507204>

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★耐久性の低下,変色や白化,キズなどの樹脂外観への影響とは?

★添加剤の溶けやすさ拡がりやすさ,樹脂と添加剤の付着強度の経時変化の影響とは?

 

樹脂用添加剤における

ブリードアウトブルーム現象の

発生機構と その制御・対策

 


■ 講 師

【第1部】

テクノリエゾン事務所 今井 昭夫 氏

【第2部】

P&Pリサーチ 代表 石原 英昭 氏

【第3部】

山形大学 大学院 理工学研究科 機能高分子工学専攻 教授 博士(工学) 伊藤 浩志 氏

【第4部】

日本ゼオン(株) 総合開発センター 生産技術研究所 博士(工学) 佐藤 隆 氏
■ 開催要領
日 時

2025年7月14日(月) 10:00〜17:00

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
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聴講料

1名につき66,000円(消費税込み,資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につ60,500円〕

〔大学,公的機関,医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:00〜11:30】

第1部 樹脂・フィルム・ゴムなどにおけるブリード・ブルーム現象の概要とその対策

●講師 テクノリエゾン事務所 今井 昭夫 氏

 

【講座の趣旨】

  樹脂・ゴムなど工業化された高分子材料は,劣化・変質の危険性を孕んでおり,変質防止と性能・機能の効果的な発現のために各種の添加剤が配合されて用いられている。一方,樹脂ゴム材料は,成形加工,製品保管,製品使用などの各工程において温度やせん断条件の異なる各種環境下に置かれることになる。材料中の添加剤や高分子成分は,成形条件によって,或いは高分子材料本体との親和性の程度によって,高分子成形品表面にまで拡散・漏出して,意図せぬ模様を発生させることがあり,外観特性の低下として嫌われる。 本講座では,この現象の発生機構の考え方と,他の外観特性異常との違いや見分け方について述べ,ブリードアウト・ブルームの防止法について解説する。


【セミナープログラム】

1.ブリードアウト・ブルーム現象
  1.1 成形不良とブリードアウト・ブルーム現象の見分け方
  1.2 ブリードアウト・ブルーム発生機構の理論:拡散と溶解度

2.樹脂・ゴム材料におけるブリードアウト・ブルーム現象
  2.1 添加剤の種類と処方
  2.2 ブリード・ブルーム成分の種類
  2.3 樹脂・ゴム材料におけるブリードアウト・ブルーム現象の実例

3. ブリード成分の同定と解析
  3.1 分離抽出
  3.2 機器分析
  3.3 簡易分析

4.ブリードアウト・ブルーム現象の制御と活用
  4.1 樹脂・ゴム材料におけるブリードアウト・ブルーム防止の考え方
  4.2 ブリードアウト・ブルーム防止技術や処方の実例紹介
  4.3 ブリードアウト・ブルーム制御による機能発現
  4.4 ブリード制御による商品設計

5.まとめ

【質疑応答】


【11:40〜13:10】

第2部 帯電防止剤および導電剤のブリードアウトおよび 脱落現象とその制御法

●講師 (公財)名古屋産業科学研究所 上席研究員 小長谷 重次 氏
                     (名古屋大学名誉教授,元・東洋紡)

 

【講座の趣旨】

 帯電防止剤および導電剤のブリードアウトおよび 脱落現象とその制御法につき 文献・特許や実際の事例をもとに基礎的に解説する。



【セミナープログラム】

1.はじめに
  1.1帯電防止剤と導電剤の基礎 
  1.2ブリードアウトおよび脱落現象とは
   
2.ブリードアウトと脱落因子について
  2.1ブリードアウトと脱落が引き起こす問題
  2.2 ブリードアウトおよび脱落関与因子
  2.3 ブリードアウトおよび脱落現象分析法とその実際

3.各種帯電防止剤および導電剤のブリードアウトおよび脱落現象
  3.1 帯電防止剤
       3.1.1 界面活性剤
       3.1.2 親水性高分子
       3.1.3その他
  3.2 導電剤
       3.2.1 カーボンブラック
       3.2.2 ナノ炭素  
       3.2.3 導電性高分子
       3.3.4その他

4.ブリードアウトおよび脱落コントロール法
  4.1 相溶性,溶解性の観点からー溶解度パラメーター(SP値)の意義ー
  4.2 分子量,形態,構造の観点からー拡散速度制御ー
  4.3 文献・特許等にみられる方策例

【質疑応答】


【13:50〜15:20】

第3部 難燃剤のブリードアウト現象と対策 −PPを中心に−

●講師 林 難燃技術研究所 代表 工学博士 林 日出夫 氏

 

【講座の趣旨】

  難燃剤はプラスチックの難燃性を付与するという利点があるが,ブリードアウトする という問題点がある。本講は,現場での実際のブリードアウトによる問題,及びその対策について解説する。


【セミナープログラム】

1.難燃化技術概要
  1.1 プラスチックの燃焼機構
  1.2 ロゲン系難燃剤の難燃機構
  1.3 ノンハロ系難燃剤の難燃機構

2.ハロゲン系難燃剤のブリードアウト現象と対策
  2.1 ブリードアウト現象 −化学構造とブリードアウト性の関係−
  2.2 難燃剤のブルーミング対策 −第3成分の添加−

3.ノンハロ系難燃剤のブリードアウト現象と対策
  3.1 ポリリン酸アンモニウム
  3.2 リン酸アミン塩
  3.3 リン酸エステル
  3.4 赤燐 
  3.5 ホスファゼン
  3.6 水酸化マグネシウム


【質疑応答】


【15:30〜17:00】

第4部 ブリード物の定性・定量と状態分析の進め方

●講師 物性化学研究所 代表 博士(工学) 技術士(化学部門) 宇佐美 髏カ 氏

 
【講座の趣旨】

 ブリード物の定性と定量を中心に分析法を解説する。分析研究者によって使用できる分析装置が異なるので,特定の手法に偏ることなく,最新の分析装置の威力から,普通の装置を使う素朴な分析法まで幅広く説明する。


【セミナープログラム】

1.総論

2.ブリード物の定性・定量(1):そのままで測定する方法
  2.1 分析指針
  2.2 赤外・ラマン分光法
  2.3 XPS法
  2.4 XMA法
  2.5 固体質量分析法

3.ブリード物の定性・定量(2):溶媒で分離してから測定する方法 
  3.1 前処理:溶媒洗浄法
  3.2 赤外による分析
  3.3 紫外による分析
  3.4 NMRによる分析
  3.5 クロマトによる分析
  3.6 比色法による分析

4.ブリード物の定性・定量(3):機械的に分離してから測定する方法
  4.1 前処理:擦り落とし法
  4.2 分析法:赤外他

5.ブリード物の定性上の注意

6.ブリード物の状態分析
  6.1 分析指針
  6.2 表面におけるブリード物の分散状態の観察法
  6.3深さ方向における添加剤濃度分布の解析法
  6.4 添加剤の拡散速度の評価法

【質疑応答】


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