【講演ポイント】
微細化による半導体の高性能化の製造コストが高まっている中,半導体チップを実装するパッケージ基板の配線の微細化への需要が高まっている。半導体チップを微細かつ高密度に実装することで,半導体チップの微細化と同じような性能アップを実現しようとする取り組みが活発になってきている。
さらに大容量・高速通信時代を迎え高周波領域の利用が進んでいる。高速伝送に適するプリント配線板では,界面の平滑性を維持したまま極性が少ない低誘電・低誘電正接の絶縁材料と導体間の密着信頼性を確保する必要がある。
いずれの課題に対しても,平滑面で密着を得る技術は重要であり,エキシマ光を利用した表面改質技術は,光化学反応により基材表面に官能基を導入することで,エッチングレスな界面を維持したまま導体層を形成することが可能である。
本講座ではエキシマ光の表面改質処理を用いた密着性向上技術について紹介する。
【プログラム】
1.開発背景
1.1 微細化に伴う課題
1.2 高周波化に伴う課題
1.3 ポリマー材料に対する表面改質技術
1.4 難接着材料に対する先行研究
2.エキシマランプを用いた光反応による表面改質方法
2.1 エキシマランプについて
2.2 エキシマランプの発光原理
2.3 エキシマランプの応用用途
2.4 エキシマ光(VUV)を用いた表面改質技術
3.改質表面の分析手法と密着強度評価方法
3.1 改質表面の分析方法
3.2 はく離試験による密着性評価方法
3.3 密着界面の評価方法
4.樹脂材料への適応事例と密着性向上への取り組み
4.1 各種材料に対する表面改質と密着性の改善事例
4.2 密着メカニズムの解析事例
【質疑応答】
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