【講座の趣旨】
近年、製造においては、コンピュータシステムが、随所に使用されており、コンピュータ化システムバリデーションの重要性は増すばかりです。しかしながら、何をすればいいのか、どこまで対応すればいいのかが、難しいところです。本セミナーでは、ここまで実施すればOKというところを考えていくとともに、最近、特に注目されているデータインテグリティーにどう対応するか、そして、コンピュータシステムを業務プロセスなどとの関係からどのように考えてバリデートしていけば良いかをグローバルなベストプラクティスなどを含め、ご説明致します。
◆習得できる知識
・CSV(Computerized System Validation)についてのポイント
・グローバルで通用するベストプラクティスとバリデーションの考え方
・データインテグリティーの概要及び実践的な対応
・紙運用での課題と対応
・システム利用によるデータインテグリティー対応と共に生産性向上にも寄与するシステム利用方法(ベストプラクティス)
【講座内容】
1.コンピュータ化システムバリデーションについて
・CSV(Computerized System Validation)概要について
・URS(ユーザー要求)とFRA(機能的リスク評価)の関係と重要性について
・パッケージ機能と作りこみ機能の開発方法の違いとポイントについて
・CSA(Computerized System Assurance)について
・他
2.データインテグリティーについて
・データインテグリティーとは
・重要ポイントについて
・システムでの対応のポイント
・運用での対応のポイント
・紙記録での課題と対応について
・他
3.医薬品製造でのシステム利用におけるコンピュータ化システムバリデーション、データインテグリティーに対応する為の具体的なポイントについて
・グローバル対応におけるERP、MES、LIMS、WMS、DCS、SCADA、PLC等の役割
(パッケージソフト活用、BPRの導入、全体最適、システム連携など)
・製造管理システム
MESの対応(レシピ作成の最適化と承認まで、Exception List活用など)
DCSの対応(MESとの連携、レシピ作成とS88の利用など)
SCADAの対応(機能別データインテグリティー対応例など)
PLCの対応(データインテグリティー対応例、メンテナンス時の注意事項など)
・品質管理システムの対応(システム構成例、データインテグリティー対応など)
・他
【質疑応答】
●略歴
1984年大阪大学基礎工学部卒業後、日本ロシュ(株)入社し、医薬品の原薬・中間体の合成/培養での製法開発に従事。ERP/MES/WMS導入責任者、CSV責任者、製剤工場の製造管理責任者を歴任。
2002年 中外製薬(株) とロシュグループが戦略的アライアンス締結。サプライチェーン領域の数々のシステム導入及び運用管理責任者、米国FDA査察対応データインテグリティー対応責任者を歴任し、2022年中外製薬工業(株)
システム管理責任者、ITQAを担当。
2024年 JSコンサルタント (株)を設立し、 代表取締役社長に就任。
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