【講座の趣旨】
製品を使用するユーザーの感覚を捉え、製品の企画設計に活かすことは、製品開発において重要です。ユーザー
の使用感を捉え、製品設計に活かす方法として、官能評価が行われます。しかしながら、官能評価を主観的な評価と捉えた
り、よくわからない評価方法という声も聴きます。 本セミナーでは、官能評価の基本を解説し、演習に取り組むことで、官
能評価のアンケートの作成方法や分析方法、そして結果を製品開発設計に活かすコツを体得し、実務に活用して頂くことを目
的としています。開発業務に携わって間もないメーカーの商品企画開発担当者の方から官能評価の知識を確認したいメーカー
の技術者の方まで、幅広い方々を対象とした内容です。
【講座内容】
1. 官能評価の基礎
1.1 官能評価とは
1.2 製品開発における官能評価の意義と活用事例
1.3 官能評価と機器評価及び消費者調査との違い
1.4 閾値とは
1.5 分析型官能評価と嗜好型官能評価
【演習1】嗜好型官能評価と消費者評価の違いを理解する
2. 官能評価を実践するための基礎知識
2.1 官能評価を行う環境
(1) 官能評価室
(2) オンライン官能評価の環境
2.2 テスト品のコントロール
(1) テスト品の評価に影響する要素
(2) テスト品の提示について
2.3 評価項目
(1) テストの目的と評価項目の関係
(2) 評価項目を選定するポイント
2.4 評価スケール
(1) 様々な評価スケールとその特徴
(2) 絶対評価と比較評価
【演習2】回答しやすい評価項目と評価スケールを理解する
3. 官能評価方法の種類
3.1 分析型官能評価
(1) 比較評価 . 一対二点比較法、3点比較法、SD法
(2) 絶対評価 - 記述分析法(QDAとスペクトラム記述分析法)
【演習3】一対二点比較法と3点比較法のアンケートの作成の仕方を理解する
3.2 嗜好型官能評価
【演習4】嗜好型官能評価アンケートを作成し、アンケートの作成方法を理解する
4. 官能評価者の選び方
4.1 消費者を対象とした官能評価
4.2 訓練された評価者による官能評価
(1) 品質管理を目的とした官能検査の評価者
(2) 記述分析法の評価者
5. 官能評価データの分析方法
5.1 分析型比較評価 - 一対二点比較法、3点比較法、SD法
5.2 分析型絶対評価 - 定量記述分析法
【演習5】嗜好型官能評価アンケートから収集したデータを分析し、分析方法を理解する
6. 効果的な結果報告の仕方
6.1 効果的なグラフの活用方法
6.2 結果報告の注意点
7. 官能評価を行う上での注意事項
7.1 テスト品の安全性及び評価者への倫理配慮
7.2 官能評価データの倫理的取り扱い
7.3 製品開発者と官能評価実施者とのコミュニケーション
8. 海外の官能評価
8.1 海外の官能評価のトレンド
8.2 海外の官能評価の情報源、リソース
【質疑応答】
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