易解体性接着の分子、材料の設計技術と開発動向 Live配信セミナー
        
自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
車室内空間の快適性向上と最適設計技術
 
<セミナー No.509424>
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易解体性接着

分子、材料の設計技術と開発動向


■ 講師
1. 大阪公立大学 大学院工学研究科 物質化学生命系専攻 応用化学分野 教授 工学博士 松本 章一 氏
2. 大阪大学 大学院工学研究科 ビジネスエンジニアリング専攻 教授 博士(工学) 倉敷 哲生 氏
3. (地独)大阪産業技術研究所 和泉センター 高分子機能材料研究部 有機高分子材料研究室 博士(工学) 舘 秀樹 氏
4.

大阪大学 大学院理学研究科 高分子科学専攻 教授 博士(理学) 島 義徳 氏

■ 開催要領
日 時

2025年9月19日(金) 10:30〜17:00

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込み)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
         詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

<10:30〜12:00>

1.易解体性接着の動向と
安定性・分解性を両立する熱応答型易解体性接着材料の設計

大阪公立大学 大学院工学研究科 物質化学生命系専攻 応用化学分野 教授 工学博士 松本 章一 氏
 

【講演概要】
易解体性接着に関わった経緯に始まり、易解体性接着のための材料開発の難しさをどのようにして克服していったのかを、これまで開発してきた幾つかの具体的なポリマー材料を例にあげて、それら材料の特徴と開発のポイントをそれぞれ説明する。また、最近取り組んでいる熱酸発生剤を併用することによって可能になった安定性と分解性を両立する熱応答型易解体性接着材料の開発についても詳しく技術内容を説明する。


1.接着に関する基本事項説明(つけてはがすための基本条件)

2.接着剤と粘着剤について

3.易解体性接着に関する最近の研究開発の動向(概観)

4.様々な外部刺激に応答する易解体性接着材料の研究紹介(概要)

5.演者の易解体性接着材料の開発事例の紹介
 5.1 易解体性接着材料の研究を開始した経緯
 5.2 ポリペルオキシドを用いる易解体性接着材料の開発
 5.3 アクリル系二重保護型易解体性接着材料の開発
 5.4 BOC保護型熱応答性の易解体性接着材料の開発
 5.5 安定性と分解性を両立した熱応答型易解体性接着材料の開発

6.まとめと今後の展望


【質疑応答】


<13:00〜14:30>

2.セラミックス粒子を用いた易解体性異種材接着接合

大阪大学 大学院工学研究科 ビジネスエンジニアリング専攻 教授 博士(工学) 倉敷 哲生 氏

 
 

1.解体性接着剤の開発
 1.1 熱硬化性樹脂基材にセラミックス粒子を含有した接着剤
 1.2 マイクロ波をトリガーとした易解体性異材接着接合手法

2.解体性接着剤の評価
 2.1 粒子の含有量が強度に及ぼす影響
 2.2 粒径が強度に及ぼす影響

【質疑応答】


<14:45〜15:45>

3.複数回の接着と解体が実現できる解体性接着技術

(地独)大阪産業技術研究所 和泉センター 高分子機能材料研究部 有機高分子材料研究室 博士(工学) 舘 秀樹 氏

 


1.解体材料の必要性

2.架橋型易剥離粘着剤
 2.1 架橋型易剥離粘着剤の設計
 2.2 架橋型易剥離粘着剤の剥離メカニズム

3.分解型易剥離粘着剤
 3.1 ポリウレタン型粘着剤とポリアセタール型粘着剤
 3.2 ポリアセタール型易剥離粘着剤

4.光分解性架橋剤
 4.1 光分解性架橋剤の概要
 4.2 光分解性架橋剤を用いた架橋樹脂の光分解
 4.3 光重合と光分解が可能なフォーミュレーション
 4.4 光分解性架橋剤の未来


【質疑応答】


<16:00〜17:00>

4.可動性架橋を用いた安定接着と刺激応答性の易解体接着

大阪大学 大学院理学研究科 高分子科学専攻 教授 博士(理学) 島 義徳 氏

 

【講演概要】
現代社会の生活において、高分子材料は欠かすことのできない材料であるが、昨今の環境問題の状況において、研究者は機能性の追求のみならず、環境低負荷である材料設計を常に意識する必要性がる。そのものの材料自身が安定であり長寿命であれば、廃棄物の低減にも繋がるため、新たな高分子材料の長寿命化・安定化に寄与する分子設計・材料設計が求められている。 一方で、高分子材料の長寿命化・安定化のみならず、高分子材料自身の回収と再利用自身も容易であることが望ましい。製品となって一体になった有機・無機・金属材料のままでは、それぞれの材料の再利用は難しく、製品として利用している時は安定ではあるが、廃棄した後は求めるタイミングで分離・分解・回収することができれば、それぞれの材料は資源と見なし、再利用が可能となる。このような総合的な分子設計・材料設計を駆使した『分解・劣化・安定化』の科学は、従来の価値観では廃棄物と思われている製品から高分子材料を資源として回収する重要な技術に繋がる。


1.重合性シクロデキストリン(CD)誘導体を用いた架橋設計
 1.1 可逆的な架橋からなる材料設計
 1.2 可動性の架橋からなる材料設計
 1.3 重合性のシクロデキストリン(CD)誘導体を基幹化合物とした架橋設計
 1.4 アクリレート系のビニルポリマー
 1.5 ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリシロキサンの研究事例

2.可逆性架橋材料と可動性架橋材料から生み出される機能
 2.1 材料の伸びと靭性といった力学特性の向上
 2.2 分子接着性や材料強度が回復する自己修復機能
 2.3 『分解・安定化』に関する研究開発動向


【質疑応答】