高粘度流体(非ニュートン流体、スラリー)撹拌の解説セミナー
        
ファインケミカル,医薬品の連続生産プロセス
塗工液の調製、安定化とコーティング技術
 

<セミナー No 510213>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★ 『撹拌翼・槽の選定』『動力・回転数の設定』から『気泡混入の対策』まで!

高粘度流体の撹拌の基本とその操作
-非ニュートン流体、スラリーの均一混合-


■ 講師

1.

千葉工業大学 工学部 教授 博士(工学) 仁志 和彦 氏

2.

(株)大洋技研 代表取締役 野辺 善仁 氏
■ 開催要領
日 時

2025年10月16日(木) 10:00〜16:30

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき 60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき
55,000円

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:00-12:30】

1.高粘度撹拌の基本と撹拌翼、流動,動力,混合特性

千葉工業大学 工学部 教授 博士(工学) 仁志 和彦 氏
【専門】 化学工学,流体力学

 

【講座の趣旨】
撹拌操作は、石油化学は各種工業分野の大規模プラントはもとより、日常生活や中小規模の製造、処理プロセスでも汎用される操作です。合理的な撹拌操作を行うためには、適切な撹拌翼、撹拌槽を選定、設計し、過不足ない撹拌条件(翼回転数、撹拌所要動力など)で運転することが必要です。高粘度液を対象とした撹拌は「流れ場」が層流になりやすく特別の注意が必要となります。本講演では、まず、撹拌全般の基礎について確認し、その上で高粘度液を撹拌するための適切な撹拌翼、撹拌槽、撹拌条について解説し、液の粘度、レオロジーが及ぼす影響について解説します。

【習得できる知識】
・撹拌・混合操作の基礎となる知識
・高粘度撹拌に合致した撹拌翼、撹拌槽および、その他装置の選定の考え方
・高粘度液や非ニュートン流体の混合の考え方

1.撹拌の基本事項
 1.1 撹拌操作の目的と装置の基本構成
  ・撹拌槽の形態(小型翼、大型翼、大型特殊翼)
 1.2 知っておくべきパラメータと無次元数
  ・撹拌レイノルズ数Re、動力数Np、吐出流量数Nqd
 1.3 フローパターンによる流動形態の分類
  ・層流撹拌と乱流撹拌
 1.4 液粘度と撹拌諸量の関係
  ・撹拌所要動力、吐出流量数、無次元混合時間無次元線図
 1.5 撹拌槽のスケールアップ
  ・各種スケールアップ基準

2.高粘度液撹拌
 2.1 高粘度液撹拌用翼の特徴
 2.2 高粘度液撹拌における混合状態、混合過程の測定、評価
 2.3 撹拌操作のコンピュータシミュレーション
  ・流動・混合シミュレーションの基礎
  ・高粘度液撹拌のシミュレーション
 2.4 非ニュートンレオロジー流体の撹拌
  ・非ニュートン流体
  ・撹拌機の混合性能とレオロジー
 2.5 湿潤粉体(スラリー等)の撹拌
  ・湿潤粉体の分類と混合装置
  ・湿潤粉体撹拌における所用動力と混合速度

【質疑応答】


【13:30-16:30】

2. 高粘度流体の撹拌混合と脱泡技術

(株)大洋技研 代表取締役 野辺 善仁 氏
 

【講座の主旨】
「高粘度流体の撹拌混合」の基礎を専門外の方でも分かり易く解説致します。撹拌技術を活用します研究開発部門や生産現場の方々が撹拌の応用やトラブル解決につながるよう、いくつかの事例を動画や実物を紹介しながら概説をしていきます。 一般的に撹拌翼を用いる撹拌は界面からの気泡の巻込みやキャビテーションにより気泡混入が発生し、特に高粘度流体やゲル状のものは、撹拌も難しく脱泡は困難です。従来の脱泡方法を含め撹拌翼を持たない自転公転式の撹拌脱泡装置や近年のスタティックミキサーの活用事例など解説していきます。

1.はじめに
 1.1 粘度 高粘度とは 粘度の測定
 1.2 ニュートン流体、非ニュートン流体
 1.3 層流 乱流 撹拌レイノルズ数 撹拌動力特性

2.撹拌技術の基礎
 2.1 代表的な撹拌翼(低粘度、高粘度) 撹拌槽
 2.2 フローパターン
 2.3 未撹拌領域 IMR 
 2.4 邪魔板(バッフル)、流体の停滞部、界面の窪み
 2.5 キャビテーション、ワイセンベルク効果、カバーン

3.撹拌時の気泡混入の要因と対策
 3.1 気泡が入ってしまったものを脱泡する技術
 3.2 静値、減圧脱泡、遠心脱泡、振動脱泡 
 3.3 ストークスの式と脱泡 気泡/消泡理論

4.混ぜる時に気泡が入らない様に工夫する技術
 4.1 粘度差 比重差 混合比 液送 脈流 連続式脱泡
 4.2 自転公転式撹拌、スタティックミキサー、手撹拌

【質疑応答】