再生プラスチックの溶融粘度特性とその制御、測定・評価 セミナー
        
容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
 

<セミナー No.510231>

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★ 再生プラスチック製品における品質のばらつき低減へ向けて!
★ リサイクルの繰り返しが物性にどのような影響を与えるのか? どこまで使えるのか?

再生プラスチックの溶融粘度特性と
その制御、測定・評価


■ 講 師

1.

長岡技術科学大学 技学研究院 機械系 教授 工学博士 橋 勉 氏
2. ビックケミー・ジャパン(株) シニアソリューションナビゲーター 若原 章博 氏
3. 三重県工業研究所 ものづくり研究課 主査研究員 藪谷 祐希 氏
■ 開催要領
日 時

2025年10月9日(木) 10:30〜1600

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

※定員になり次第、お申込みは締切となります。

■ プログラム

【10:30-12:00】

1.高分子レオロジーの基礎、測定と再生プラスチックの粘度特性

●講師 長岡技術科学大学 技学研究院 機械系 教授 工学博士 橋 勉 氏

【略歴】
日本レオロジー学会,理事・副会長.2022年にレオメトリー手法の開発に対して日本レオロジー学会賞を受賞.

 

【習得できる知識】
・プラスチック成形に関係する粘弾性流体の流動特性の基礎知識
・高分子流体の流動特性の測定手法および測定装置に関する知識
・再生プラスチック利用に関する知識

【講座の趣旨】
プラスチックの再利用のために必要な知識として,まず溶融プラスチックの流動特性に関する基礎知識を習得します.さらに,粘弾性体として扱われるこれらの流体の流動特性を評価するための計測技術と装置について解説します.くわえて,廃プラスチックとバージン材料の違いや廃プラスチックを再生材料とするための技術について解説します.

1.レオロジーの基礎、特徴
 1.1 粘性,弾性,塑性
  1.1.1 力学的特性を表す数式(モデル)
 1.2 粘弾性を有する流体の流動の特長
  1.2.1 ずり流動化
  1.2.2 法線応力効果
  1.2.3 粘弾性を表すモデル
 1.3 粘弾性流体の流動特性を評価する測定装置および手法
  1.3.1 レオメータの種類と特長
  1.3.2 回転型レオメータによる測定手法の基礎
  1.3.3 定常粘弾性試験,動的粘弾性試験,過渡的粘弾性試験
  1.3.4 細管型レオメータによる測定手法の基礎

2.レオロジー測定の実例
 2.1 回転型レオメータによる高分子流体の測定例
 2.2 細管型レオメータによる溶融プラスチックの粘度測定例

3.廃プラスチックの再生技術
 3.1 廃プラスチックの流動特性のリアルタイム・インライン測定手法
 3.2 廃プラスチック再生のための技術

【質疑応答】


【13:10-14:40】

2.リサイクル樹脂用添加剤による物性向上と最適添加量、粘度特性

●講師 ビックケミー・ジャパン(株) シニアソリューションナビゲーター 若原 章博 氏
 

【習得できる知識】
・オレフィンなど熱可塑性樹脂を無水マレイン酸変性したカップリング剤の使い方
・リサイクル樹脂の物性向上の添加剤技術
・加工プロセスにおけるVOC除去技術

【講座の趣旨】
プラスチックのリサイクルプロセスにおいて、低下しがちな各種物性を向上させる添加剤技術を紹介する。熱安定性の向上や加工時の煩雑さの軽減につながる添加剤に加え、再生産可能原料を用いたプラスチック用添加剤についても触れる。

1.ALTANA/BYKのSDGsの取り組みの紹介
 1.1 製品製造プロセスにおける活動とアプリケーションへの寄与

2.プラスチックリサイクルでの課題とBYK添加剤
 2.1 界面を制御する添加剤技術
 2.2 熱可塑性樹脂向け添加剤概要
 2.3 高グラフト化されたカップリング剤
 2.4 層状ケイ酸塩による難燃・バリア・充填効果
 2.5 相溶性の向上を図る添加剤
 2.6 フィラーとマトリクスとの密着性の向上
 2.7 ポリアミドの熱安定性の向上を図る添加剤
 2.8 耐候性の向上を図る添加剤
 2.9 耐スリキズ性の向上を図る添加剤

3.再生産可能原料を用いた添加剤の組成と特性
 3.1 バイオベースの定義とアプローチ
 3.2 ポリ乳酸をベースにした添加剤
 3.3 再生産可能原料+生分解性を志向したアプリケーション向け

4.加工時のVOCの除去を促進する添加剤

【質疑応答】


【15:00-16:00】

3.再生プラスチック成形過程における
   流動性、力学特性、劣化状態の評価

●講師 三重県工業研究所 ものづくり研究課 主査研究員 藪谷 祐希 氏

 

【習得できる知識】
・リサイクルの繰り返しが各種物性に与える影響
・分析機器による評価(事例)

【講座の趣旨】
リサイクルペレットは、一般にバージン材よりも物性が劣るといわれている。これは、分別しきれなかった不純物の影響やプラスチックの劣化に起因する。そのため、リサイクルを行った際のプラスチックの物性変化や劣化状態を把握することが重要となっている。本講座では、包装容器プラスチックとして使用されるポリオレフィン樹脂の混合材料で模擬リサイクルプラスチックを作製し、リサイクル回数が力学・流動特性に与える影響及び劣化状態についての評価事例を紹介します。

1.マテリアルリサイクルの背景

2.リサイクルプラスチックの押出成形と射出成形

3.物性試験
 3.1 力学特性
 3.2 流動特性

4.FT-TR及びTGAによる劣化状態の評価

5.まとめ

【質疑応答】