MOF/PCPを利用したCO2の分離・回収技術 Live配信セミナー
        
CO2の有効利用技術の開発
CO2の分離・回収・貯留技術の開発とプロセス設計
 
<セミナー No.510422>
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★ 細孔や化学的性質の制御を徹底解説!耐湿性や低濃度CO2の吸着性を得るには?

MOF/PCPを利用したCO2分離・回収技術


■ 講師
1. 東京大学 大学院工学系研究科 准教授 博士(工学) 細野 暢彦 氏
2. 東京農工大学 大学院工学研究院応用化学部門 准教授 博士(工学) 兼橋 真二 氏
3. 京都大学 高等研究院 物質−細胞統合システム拠点 特定拠点准教授 博士(理学) 大竹 研一 氏
■ 開催要領
日 時

2025年10月3日(金) 10:30〜16:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
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聴講料

1名につき60,500円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税込み)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
         詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

<10:30〜12:00>

1.金属有機構造体(MOF)の合成と同定、およびガス分離・貯蔵特性と評価法

東京大学 大学院工学系研究科 准教授 博士(工学) 細野 暢彦 氏
 

【講演概要】
近年、新しい多孔性素材として注目されている金属有機構造体(Metal-Organic Framework:MOF、多孔性金属錯体または多孔性配位高分子とも呼ばれる)について、その研究背景や特性、合成法・評価法の基礎について解説するとともに、主に基本的なガス貯蔵・分離特性について紹介します。レゴブロックのように自在に組み上げることができるMOF合成の実際や、利用に関するポイントを知りたいとう方、何から始めたらよいか考えている方にわかりやすくご説明します。

【受講対象】
・多孔性材料に関する研究開発の初心者
・ガスを利用した事業や技術開発で新しい材料を探索している方
・自社の研究でMOFを試してみたいと考えている方
・機能性材料に関する新事業を開拓しようとしている方 など

【受講後、習得できること】
・MOFの特徴について知ることができる。
・MOFの設計・合成・評価の方法を知ることができる。
・MOFのガス吸着・分離特性の概要を知ることができる。
・MOFを利用する際のポイントを知ることができる。
・MOFが活用できるシーンや機能の幅、制約について知ることができる。



1.金属有機構造体(MOF)とは
 1.1 多孔性材料について
 1.2 Metal-Organic Framework (MOF)
 1.3 MOFの特徴
 1.4 MOFの一般的な合成法、評価法、注意点について
 1.5 典型的なMOFの紹介とその合成法の具体例
 1.6 MOFの構造・物性データベースについて
 1.7 MOFの一般的な物理特性・化学特性
 1.8 製造コスト試算に関するポイント等
 1.9 MOFに関する研究開発の世界情勢と企業の取り組みなど

2.MOFを使ったガス貯蔵・分離
 2.1 MOFのガス吸着特性
 2.2 MOFによるガス貯蔵
 2.3 MOFによるガス分離
 2.4 「柔軟な」MOFによるガスの分離
 2.5 MOFを使ったガス貯蔵・分離のポイント
 2.6 ガス分離膜への応用


【質疑応答】


<13:00〜14:30>

2.MOFを利用したCO2の膜分離技術

東京農工大学 大学院工学研究院応用化学部門 准教授 博士(工学) 兼橋 真二 氏

 
 

【講演概要】
膜を用いた分離技術は、膜構造と分離対象の組み合わせにより、省エネルギーかつ効率的に対象成分を分離・精製することができる。
本講座では、特に膜を用いた気体分離膜について、最近の研究開発動向のひとつであるMOFと高分子からなるコンポジット膜について、解説する。

【受講対象】
・サステナブル、サーキュラーエコノミー部門に関わる者
・膜分離に興味ある者

【受講後、習得できること】
・膜分離に関する基礎知識、有機高分子膜の種類・構造
・膜およびMOFを利用した分離に関する研究開発動向
・カーボンニュートラル実現に向けた膜分離技術の今後の展望



1.最近の膜分離技術の動向

2.高分子系膜分離
 2.1 高分子系膜分離技術
 2.2 研究開発動向

3.MOFを利用した膜分離
 3.1 MOF
 3.2 高分子とMOFとのコンポジット膜(Mixed Matrix Membrane: MMM)

【質疑応答】


<14:45〜16:15>

3.CO2のみを吸着するフレキシブルMOF/PCPの設計とCO2の分離回収技術

京都大学 高等研究院 物質−細胞統合システム拠点 特定拠点准教授 博士(理学) 大竹 研一 氏

 

【講演概要】
多孔性材料による吸着分離は、材料中の微細な細孔における各種ガス間の吸着親和性の違いを利用した分離手法であり、大規模設備を必要としないという利点や、比較的小さなエネルギーでガスの分離や材料の再生が可能であるという特徴がある。
一方で、多くの多孔性材料において、低濃度のCO2に対する吸着量が低いことや、湿度の影響を受けて性能が落ちやすいといった問題があり、CO2回収への活用が進んでこなかった。
これらの課題を解決するためには、選択的にCO2を捕捉する新しい多孔性材料の開発が必要である。
そこで近年、金属イオンと有機化合物から構築される、多孔性配位高分子(MOF)という多孔性材料が注目されている。 MOFは高い設計性を持ち、その細孔サイズや化学的性質をデザインして制御できるため、有用なCO2吸着材料を開発できる可能性を秘めている。 さらには、構造柔軟性をデザインして組み入れることが可能であり、それを利用した高い選択性を発現できる。
本発表では、このMOF材料を用いたCO2吸着材料の開発研究における最近の動向や我々の取組について紹介する。


1.多孔性材料の開発について
 1.1 多孔性材料とは
 1.2 多孔性配位高分子(MOF)

2.MOFによる吸着分離材料の開発
 2.1 MOFによる選択的CO2吸着材料の設計
 2.2 低濃度CO2を選択的に吸着するMOFの開発

3.構造柔軟性を有するMOFによる吸着分離材料の開発
 3.1 構造柔軟性を持つMOFの特徴と設計
 3.2 構造柔軟性を持つMOFを利用したCO2分離機能開発


【質疑応答】