DXを活用した実験自動化と推進のポイントセミナー
        
『実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法』
『生成AIによる業務効率化と活用事例集』
 
<セミナー No.510512>

【Live配信】

★MIと自律実験システムの融合による材料開発の圧倒的加速と高度化!
★勘・コツ・経験が活きるところ、自動化・自律化に切り替えるべきところとは!!


DXを活用した実験自動化と推進のポイント


■ 講師
1.

国立大学法人 東京大学 大学院工学系研究科 教授 長藤 圭介 氏

2. オムロンサイニックエックス(株) ロボティクスグループ プロジェクトリサーチャー 高橋 知也 氏
3. 旭化成(株) デジタル共創本部 データインテリジェンスセンター 先端技術戦略部 グループ長 秋元 勇輝 氏
4. ライオン(株) 研究開発本部 戦略統括部 デジタルインテリジェンスグループ データサイエンティスト 稲垣 英輔 氏
■ 開催要領
日 時

2025年10月8日(水) 10:00〜17:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込み、資料付) 
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕

大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい。

■ プログラム

<10:00〜11:30>

【第1部】自動実験システムを用いた研究効率化、実験サイクルの短縮

東京大学 長藤 圭介 氏

【講演趣旨】
材料・プロセスの研究開発のスピードアップが急務の中、自動実験システムを用いた高効率スクリーニング、自律探索システムを用いた高速発見の方法論が世の中に出始めている。それらを用いた材料およびプロセスの開発の高速化だけでなく、開発された材料を製品化するための製造技術へのスケールアップの高速化も同時に求められている。本セミナーでは、これら2つの高速化を狙った「スケーラブルプロセスインフォマティクス」を、燃料電池触媒層の塗布乾燥プロセスの自動実験・自律探索を事例に紹介する。

【講演項目】
1.材料開発とプロセス開発の現場での課題

2.マテリアルズインフォマティクスとプロセスインフォマティクス

3.「マテリアルズ探索空間拡張プラットフォーム(MEEP)」の紹介

4.「ロボット駆動プロセス探索システム(ROPES)」の紹介

5.「AIロボット駆動科学イニシアティブ」の紹介

6.仮説駆動型開発とデータ駆動型開発

7.燃料電池生産技術

8.燃料電池触媒層の塗布乾燥プロセス

9.ROPESを用いた多段階加熱乾燥プロセスの開発

10.粉体プロセスの難しさ.
   勘・コツ・経験が活きるところと自動化・自律化に切り替えるべきところ

11.ベイズ最適化を用いた高スループット探索

12.今後の日本のプロセス開発のあり方

【質疑応答】


<12:15〜13:45

【第2部】小規模実験の自動化へ向けた柔軟ロボットシステムの活用

オムロンサイニックエックス(株) 高橋 知也 氏

【講演趣旨】
ロボットが人間のように柔軟に実験作業を行うためには、ハードウェアの柔軟性と学習による適応能力の両立が鍵となります。本講演ではまず、やわらか手首機構を用いた学習制御による接触タスクの実現について紹介します。続いて、粉体など多様な材料を高効率に掬い取るための柔軟エンドエフェクタ「SCU-Hand」の開発を紹介し、柔軟メカニズムの設計と応用の可能性について議論します。

【講演項目】
1.はじめに
 1-1.講演者の略歴:ソフトロボットとは

2.ロボットよるマテリアル合成自動化の研究動向
 2-1.実験工程自動化の重要性と課題
 2-2.ロボットによる実験工程の代替
 2-3.OSXでの実験自動化に向けた取り組み

3.柔軟ハンドとロボット学習
 3-1.研究背景とロボットの柔軟性の必要性
 3-2.柔軟手首を用いた接触タスクの例
 3-3.学習制御の活用と効果

4.粉体すくい取りのための柔軟エンドエフェクタ「SCU-Hand」
 4-1.粉体ハンドリングにおける自動化の重要性
 4-2.ロボットにおけるすくい取りタスクの課題
 4-3.SCU-Hand の基本構造と円錐型サイズ可変機構
 4-4.粘性流体,脆弱物体への応用
 4-5.漏斗型排出機構の導入

5.まとめと今後の展望

【質疑応答】


<14:00〜15:30

【第3部】MIと自律実験システムによるR&D高速化への取り組み

旭化成(株) 秋元 勇輝 氏

【講演趣旨】
旭化成では、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)と自律実験システムを融合した「スマートラボ」構想を推進し、材料開発の加速および高度化を図っている。本講演では、MI人材の育成、データ基盤の構築、実験自動化、最適化アルゴリズムの導入等、研究現場における実践的な取り組みを体系的に紹介する。

【講演項目】
1.背景と全体構想

2.旭化成におけるR&D DXの位置づけ

3.材料開発におけるMIの導入背景と目的

4.持続可能な社会に向けた材料開発の課題とDXの役割

5.DX取り組みの事例

6.MI人材育成の体系と教育支援体制

7.現場密着型のスキル習得支援

8.IFX-HubによるMI解析環境の整備

9.DPF(デジタルプラットフォーム)によるデータ資産化

10.MIモデルの活用事例

11.材料候補探索とシミュレーション技術の融合

12.自律実験システム導入事例

13.旭化成スマートラボの概要

14.実験条件探索ループの設計と運用

15.ハイスループット実験装置の選定と制御

16.実験データの自動収集・可視化

17.今後の展望

18.スマートラボの今後の展開

19.次世代技術との融合

【質疑応答】


<15:45〜17:15

【第4部】MIを用いた開発期間短縮と人材育成・強化の取り組み

ライオン(株) 稲垣 英輔 氏

【講演趣旨】
当社では、研究開発領域の生産性向上と顧客の新体験創造を目指し、研究活動のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進している。特に、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)技術を重点化し、ベイズ最適化を活用した実験計画手法や分子記述子を用いた機械学習による仮想スクリーニング等、多岐にわたる研究分野でMI技術の適用を進めている。本講座では、歯磨剤や皮膚洗浄剤といった日用品の製品開発を対象に、当社MI技術の方法論と適用事例を紹介する。加えて、当社MI人材強化の取り組みや今後のDX戦略の展望について述べる。

【講演項目】
1.MI技術活用の背景
 1-1.日用品の製品開発の現状と課題
 1-2.MI技術活用の期待効果

2.順問題手法を活用した仮想スクリーニング
 2-1.分子記述子の基本概要
 2-2.分子記述子の技術課題
 2-3.当社製品開発への適用事例

3.逆問題手法を活用した実験計画法
 3-1.ベイズ最適化の基本概要
 3-2.ベイズ最適化の技術課題
 3-3.当社製品開発への適用事例

4.MI技術を活用した研究習慣醸成
 4-1.MI人材育成の課題
 4-2.MI人材育成の取り組み事例

5.今後の研究DXの戦略と展望

【質疑応答】