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【10:00〜12:00】
第1部 二軸混練押出機の変遷とスクリュ形状・構成による高機能化
●講師 同志社大学 理工学部 機械理工学科 教授 博士(工学) 田中 達也 氏
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【講座の趣旨】
本講座に参加することで,二軸混練押出機の技術発展の経緯やその詳細を理解し, また樹脂中でのフィラー分散とはどうゆうものかを知る.フィラーやアロイなどの
ナノ分散に効果がある伸長流動に関しての最近の技術動向を解説する.
【セミナープログラム】
1.混練の概念
2.混練機・混練技術の変遷
2.1 バッチ式混練機(基礎実験から研究開発事例まで)
2.1.1 基礎研究によるロータの変遷
2.2 二軸連続混練機(非噛合い型異方向回転二軸混練機)
2.3 二軸連続混練押出機(噛合い型同方向回転二軸混練機)
2.3.1 装置の変遷とその特長
2.3.2 スクリュセグメント技術(ニーディングディスク)
3.混練機・混練技術の高機能化
3.1 装置の高性能化(高トルク化を中心に)
4.ナノコンポジットの最近の動向とナノフィラー分散技術
4.1 最近のナノコンポジットの研究動向
4.2 二軸混練押出機によるナノフィラー分散技術
4.3 高圧伸張流動を利用した二軸混練押出機によるナノフィラー分散技術
4.4 各ミキサーからの吐出材料の様子
【質疑応答】
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【13:00〜15:00】
第2部 押出混練での樹脂やけ,分解などの各種トラブルとスクリュとの関係,その対策
●講師 (株)PPIテクノリサーチ 代表取締役 (兼)岐阜大学工学部客員教授 博士(学術),技術士(化学) 長岡
猛 氏
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【講座の趣旨】
近年,製品品質の向上要求が高まり,プラスチックのコンパウンドにおいても充填材 や微小粉体による改質が拡大されている。充填材などは益々微細化され,分散が難し
くなっている。このような高い要求への対応として多様せん断による混練理論を提唱してきた。また,プラスチックの成形加工時に発生する不良現象は色々あるが,黄変,樹
脂やけの不良減少は材料(プラスチック添加剤など),機械装置,加工条件など総合的 な検討が必要である。本講ではこれらの不良現象と解決方法を報告する。
【セミナープログラム】
1.プラスチックの混練の種類と混練,分散のメカニズム
2.スクリュ形状制御と混錬技術の向上
2.1 スクリュの機能と樹脂の挙動
2.2 スクリュ形状による分散向上及び性能への影響
2.3 高混練スクリュによる展開例
・VCMT理論の単軸スクリュ(押出機,射出成形機)への展開
2.4 スクリュ腐食,摩耗と押出し特性の変化
・腐食,摩耗の要因, スクリュ摩耗の形態 ・摩耗と押出し特性の変化
2.5 スクリュのメンテナンス基準の考え方
2.6 耐食M,耐摩耗処理方法
3.成形加工時の不良と対策例
3.1 樹脂やけ不良と対策例
・せん断による発熱, 樹脂やけ,目やにへの対策例
3.2 コーテイング処理と摩擦・離型への影響
4.混練の最適化・効率化
4.1 スクリュ形状と混錬性能の向上
4.2 高速・高押出し要求の状況
4.3 セグメントの種類と特性
5.日常のメンテナンス,洗浄
【質疑応答】
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【15:15〜17:00】
第3部 単軸押出機の混練シミュレーション, 樹脂挙動解析と スクリュ条件の求め方
●講師 千葉押出解析合同会社 代表社員 朝井 雄太郎 氏
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【講座の趣旨】
単軸押出機内での混練性と温度ムラ,樹脂の熱劣化と滞留など,溶融材料の品質評価などにおいてシミュレーションを通して,単軸押出機の溶融能力,混練力,温度均一性を数値化する手法をご紹介・解説します。
【セミナープログラム】
1.スクリュのセクション毎の役割と理想的な状態
1.1 動画による押出機内部の様子〜溶融の様子とパラメータ化〜
1.2 セクション毎の役割と,シミュレーションによる評価
1) 溶融速度の評価
2) 溝内での滞留防止パラメータ
3) 滞留部の壁面のせん応力を解析
4) 計量部での温度コントロール
5) 吐出樹脂の温度ムラ
6) スクリュの形状と効果
2.押出機の評価の際に必要なパラメータ
2.1 シミュレーションで使用されるパラメータとその解釈
2.2 シミュレーション結果と実際の成形性の関連性
2.3 成形トラブルは,シミュレーションからどのように読み取れるか?
2.4 溶融品質の向上にシミュレーションはどう貢献できるか?
3.バリアセクション,ミキサーの効果
3.1 バリアやミキサーの有無と溶融樹脂の品質の違い
3.2 よりよいスクリュ設計に必要な,ミキサーの基礎
1) ウェーブミキサー内の流動パターン
2) バリア・ウェーブミキサー内の流動
3) 押出サンプルによる混練度比較
4) 各ミキサーからの吐出材料の様子
【質疑応答】
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