スズ系ペロブスカイト太陽電池の材料、プロセス技術の解説セミナー
        
ペロブスカイト太陽電池の開発動向と特性改善
 
 

<セミナー No 512211>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★ 鉛フリーPSCの有力候補! 長寿命化、高効率化に向けた最新の取り組み!

スズ系ペロブスカイト太陽電池の材料、プロセス技術


■ 講師

1.

筑波大学 数理物質系 教授 博士(理学) 丸本 一弘 氏

2.

大阪大学 大学院工学研究科 教授 博士(工学) 佐伯 昭紀 氏
3. 京都大学 化学研究所 複合基盤化学研究系 助教 博士(工学) 中村 智也 氏
■ 開催要領
日 時

2025年12月3日(水) 10:30〜16:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき 60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき
55,000円

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:30-12:00】

1.スズペロブスカイト太陽電池の性能向上機構

筑波大学 数理物質系 教授 博士(理学) 丸本 一弘 氏
 

1.ペロブスカイト太陽電池の特徴と現状
 1.1 ペロブスカイト太陽電池の原理
 1.2 溶液法による作製
 1.3 軽量・柔軟性を活用した応用展開
 1.4 鉛毒性等の環境負荷の課題

2.ペロブスカイト太陽電池材料の要件と電子スピン共鳴(ESR)評価
 2.1 電荷ドーピング状態
 2.2 ペロブスカイト界面における電荷移動 
 2.3 ペロブスカイト太陽電池の高効率化への指針

3.ペロブスカイト太陽電池の素子動作時の性能劣化メカニズムと長寿命化
 3.1 素子動作時の電荷ドーピング状態の変化
 3.2 ペロブスカイト界面における電荷移動と電荷障壁形成
 3.3 ペロブスカイト太陽電池の長寿命化への指針

4.スズペロブスカイト太陽電池の性能低下メカニズムと高効率化
 4.1 スズペロブスカイトの酸化・還元効果
 4.2 スズペロブスカイト界面における電荷移動と電荷障壁形成
 4.3 ペロブスカイト太陽電池の高効率化への指針 

5.スズペロブスカイト太陽電池の素子動作時の性能向上機構と長寿命化
 5.1 スズペロブスカイトの劣化効果
 5.2 スズペロブスカイト界面における電荷移動・トラップと電荷障壁変化
 5.3 スズペロブスカイト太陽電池の長寿命化への指針 

6.まとめ・質疑応答


【13:00-14:30】

2.機械学習によるスズペロブスカイト太陽電池の材料探索

大阪大学 大学院工学研究科 教授 博士(工学) 佐伯 昭紀 氏
 

【講座の趣旨】
鉛ペロブスカイト太陽電池の変換効率はシリコン太陽電池に匹敵するまで向上しており、実用化に向けた研究開発が進んでいる。一方、その次の太陽電池として有毒な鉛を含まない非鉛ペロブスカイト太陽電池の研究も進められているが、多くの材料やプロセスが考えられ、あまり理解は進んでいない。本講座では、講演者がこれまで進めているスズペロブスカイト太陽電池や、Ag-Bi-I系太陽電池の開発について、独自のハイスループット探索やロボットを用いた自動評価実験ついて紹介する。

【習得できる知識】
・マイクロ波伝導度測定を用いた高速スクリーニング法と機械学習を融合した探索
・非鉛ペロブスカイト太陽電池の開発の実際と応用
・ロボットを用いた自動実験の現状と課題


1.スズペロブスカイト太陽電池
 1.1 スズペロブスカイト太陽電池の変遷
 1.2 スズペロブスカイト太陽電池の問題点
 1.3 時間分解マイクロ波伝導度測定
 1.4 2種Aサイトカチオン混合・スズペロブスカイト
 1.5 3種Aサイトカチオン混合・スズペロブスカイト

2.非鉛ペロブスカイト太陽電池:Bi,Sb系材料
 2.1 Ag−Bi−I太陽電池
 2.2 Ag−(III-V)−I太陽電池
 2.3 Ag−Bi−Sb−I太陽電池
 2.4 M−(Bi, Sb)−I太陽電池
 2.5 (M,M‘)−(Bi, Sb)−I太陽電池

3.ロボットを用いた自動評価装置による材料探索
 3.1 自動実験の現状
 3.2 次世代太陽電池材料開発における自動実験
 3.3 Cs−Bi−Sb−I太陽電池の探索
 3.4 さらなる探索に向けた指針

4.まとめ

【質疑応答】


【14:45-16:15】

3.スズ系ペロブスカイト太陽電池の成膜技術

京都大学 化学研究所 複合基盤化学研究系 助教 博士(工学) 中村 智也 氏
 

【講座の趣旨】
ペロブスカイト太陽電池は、塗布により作製でき、軽量・フレキシブルなフィルム型デバイスも実現可能な次世代太陽電池として注目を集めています。本太陽電池の性能向上のためには、用いる材料の高純度化・高品質化と、平坦で緻密な膜を作製する成膜技術の開発が鍵になります。本講演では、本太陽電池の高性能化のための取り組みについて、これまでの研究成果を中心に紹介します。

【習得できる知識】
ペロブスカイト半導体の構造・物性、本材料のスピンコーターを用いた成膜法の詳細、鉛フリーペロブスカイト太陽電池の課題と開発最前線、電荷回収材料の設計、フィルム型太陽電池への展開


1.スズ系ペロブスカイト太陽電池の難しさ
2.高性能化に向けたアプローチ
 2.1 材料の高純度化:酸化問題の克服
 2.2 界面パッシベーション法:構造欠陥の修復
 2.3 電子輸送材料のエネルギー準位制御
 2.4 汎用性の高い高品質スズペロブスカイト薄膜の作製法
3.さらなる高性能化に向けて

【質疑応答】