基板放熱を利用した熱設計技術 Live配信セミナー
        
次世代パワーデバイスに向けた 高耐熱・高放熱材料の開発と熱対策
電子機器の放熱・冷却技術と部材の開発
 
<セミナー No.512424>
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★ 放熱経路の設計方法は? TIM、サーマルビアの効果的な使い方を徹底解説!

★ シミュレ−ションによる予測、熱伝導解析や熱回路網法による放熱性評価技術を詳解!

基板放熱を利用した熱設計技術

■ 講師
1. (株)サーマルデザインラボ 代表取締役 国峯 尚樹 氏
2. 富山県立大学 工学部 機械システム工学科 教授 博士(工学) 真田 和昭 氏
3. 富山県立大学 工学部 機械システム工学科 准教授 博士(工学) 畠山 友行 氏
4.

KOA(株) 技術イニシアティブ 研究開発センター 有賀 善紀 氏

■ 開催要領
日 時

2025年12月12日(金) 10:00〜17:00

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込み)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
         詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

<10:00〜11:30>

1.基板放熱を活用した放熱対策と熱設計手法

(株)サーマルデザインラボ 代表取締役 国峯 尚樹 氏
 

【講演概要】
熱対策はヒートシンクやファンなどの冷却部品を使って、特定の高発熱デバイスを冷やすことを中心に進められてきた。しかし、部品の小型化や基板の高密度化が進み、配線ジュール発熱も増加し、今や熱対策のウエイトはプリント基板に移っている。
プリント基板は多数の熱源がカップリングするためその温度予測が難しい。このため、熱流体シミュレーションに頼った設計になり、上流での設計手法が確立されていない。ここではプリント基板の熱設計の進め方、定石などについて解説する。

【受講対象】
基板設計者、回路設計者、筐体設計者、信頼性の評価に携わる方。

【受講後、習得できること】
プリント基板の設計手順、 各種熱対策方法、定石。


1.部品の小型化と熱設計のトレンド
 1.1 体の進歩と熱問題
 1.2 基板熱設計が重要となった背景

2.電子機器の放熱経路と熱対策
 2.1 基板の放熱が果たす役割
 2.2 部品の内部熱抵抗と注意点

3.プリント基板の熱設計の考え方
 3.1 熱流束で厳しさを評価する
 3.2 熱抵抗を使った部品の評価
 3.3 目標熱抵抗と単体熱抵抗で部品を仕分けする
 3.4 部品仕分用Excelツールと事例

4.部品温度を下げるための対策
 4.1 配線パターンの放熱利用
 4.2 グランドプレーンの放熱利用
 4.3 サーマルビアの設け方
 4.4 部品の相互影響は重ね合わせで考える

5.基板実装部品をTIMで冷却する
 5.1 TIMを使った基板放熱方法
 5.2 TIMの種類と使い方事例


【質疑応答】


<12:10〜13:40>

2.複合材料の熱伝導率の考え方と測定・解析技術

富山県立大学 工学部 機械システム工学科 教授 博士(工学) 真田 和昭 氏

 
  【講演概要】
近年、電子機器の小型化・高性能化が加速的に進み、放熱設計が非常に重要になっている。また、電子機器には、TIMや基板等、多くの複合材料が用いられており、これらの熱伝導率を正確に評価することは、精度の高い放熱設計を実現する上で不可欠である。本セミナーでは、複合材料の熱伝導率の考え方、熱伝導率測定方法、熱伝導率の評価式、熱伝導率に関する有限要素解析事例について解説する。

【受講対象】
放熱材料・基板材料を開発する技術者、放熱材料・基板材料を用いた熱設計を行う技術者。

【受講後、習得できること】
・複合材料の熱伝導率の考え方、微視構造と熱伝導率の関連性が学べる。
・複合材料の熱伝導率を正しく評価する手法が学べる。
・複合材料の熱伝導率を予測するための有限要素解析技術が学べる。


1.複合材料の熱伝導率の考え方
 1.1 不均質材料の熱伝導の考え方
 1.2 熱伝導率と微視構造の関連性
 1.3 熱伝導率におけるパーコレーション現象

2.熱伝導率測定方法の原理
 2.1 試験規格の分類
 2.2 定常法
 2.3 非定常法(過渡法)

3.複合材料の熱伝導率評価
 3.1 粒子分散複合材料の評価式
 3.2 織物複合材料の評価式

4.代表体積要素(RVE)モデルを用いた複合材料の熱伝導率に関する有限要素解析
 4.1 粒子分散複合材料の解析事例
 4.2 織物複合材料の解析事例

【質疑応答】


<13:50〜15:20>

3.サーマルビアを利用した基板の放熱性能の向上と基板の放熱性評価技術

富山県立大学 工学部 機械システム工学科 准教授 博士(工学) 畠山 友行 氏

 

【講演概要】
プリント配線基板の放熱性能の評価方法、サーマルビアを効果的に利用するための工夫、サーマルビアと内層パターンの接続性が基板の放熱性能に与える影響について解説します。

【受講対象】
基板の熱設計の初心者から中級者


【受講後、習得できること】
基板放熱性能の評価方法、サーマルビアや内層パターンを用いて基板の放熱性能を効果的に上げるためのヒント

1.はじめに
 1.1 基板放熱の重要性
 1.2 サーマルビアと内層パターンの放熱への期待

2.基板の放熱性能評価方法
 2.1 実測による評価
  2.1.1 一般的な評価方法
  2.1.2 JPCA法
  2.1.3 高熱伝導基板用定常法熱抵抗計測
 2.2 解析による評価(熱伝導解析)
 2.3 解析による評価(熱回路網法)

3.サーマルビアの放熱性能評価
 3.1 実験による評価
 3.2 熱回路網法による評価

4.内層パターンの放熱性能評価
 4.1 熱伝導解析による評価
 4.2 熱回路網法による評価


【質疑応答】


<15:30〜17:00>

4.小形チップ部品のための基板放熱設計の基本と対策事例

KOA(株) 技術イニシアティブ 研究開発センター 有賀 善紀 氏

 

【講演概要】
近年、小型化・高機能化が進む電子機器では基板放熱を活用した熱設計の重要性が増しています。半導体などの高発熱部品に限らず、チップ抵抗器のような1W未満ながら熱密度の高い小型チップ部品では、基板放熱の不足による温度上昇トラブルのリスクが高まっています。本講演では、基板放熱設計の基本的な考え方を基に、小形チップ部品の実装面積を抑えつつ放熱性を確保するためのポイントについて、シミュレーションや実験結果を交えて解説します。また、基板熱設計に役立つ文献、ツールについてもご紹介します。

【受講対象】
電子機器の設計者(回路設計者、基板設計者)で、部品の温度上昇にお悩みの方、基板の放熱設計について基礎的な考え方と実例の両方について知りたい方にお勧めします。

【受講後、習得できること】
基板の放熱設計について基本的な考え方、熱抵抗を用いた熱設計の考え方、基板上・筐体を用いた放熱対策の基本的な考え方について習得頂けます。


1.電子機器の小形化と小形チップ部品の熱問題
 1.1 部品の小形化と高電力化の推移
 1.2 汎用チップ抵抗器と高定格電力チップ抵抗器での基板温度上昇の違い
 1.3 表面実装抵抗器の端子部温度規定とは?

2.基板放熱設計の指針
 2.1 部品の小形化・高電力化で基板を小型化できる?
 2.2 熱設計の重要な指標 “熱抵抗”
 2.3 部品の仕分け方 目標熱抵抗と単体熱抵抗

3.基板放熱対策事例 シミュレーションと実験による確認
 3.1 基板放熱対策事例(シミュレーションによる検討)
 3.2 片面基板の場合(表層パターン、部品レイアウトの影響)
 3.3 多層基板の場合(内層ベタパターンの影響)
 3.4 基板放熱対策事例(実験による検討)
 3.5 基板放熱の事例
 3.6 筺体放熱の事例

4.基板熱設計に利用可能なツールの紹介
 4.1 プリント基板熱設計ガイドライン JEITA ETR-7034
 4.2 部品温度の概算ツール: 抵抗器温度分布シミュレータ
 4.3 チップ抵抗器基板熱抵抗データ


【質疑応答】