各種分子シミュレーションを用いた高分子研究の考え方,進め方 セミナー

        
既存工場,製造現場への生成AI/AI導入と活用の仕方
AI,シミュレーションを用いた劣化・破壊評価と寿命予測

<セミナー No 601209>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません
 

★どのソフトウェアを導入するのか? その必要スペック,データ人材の確保

★「時間・空間スケール」,「求めたい物性・現象」に応じた使い分け,複数手法の組み合わせのコツ

★重合・劣化反応,界面の物性予測,破壊・変形の挙動解析 ブレンド相構造などへの応用のポイント

 

各種分子シミュレーションを用いた

高分子研究,材料解析の考え方,その選び方と使い方


■ 講 師

【第1部】

京都工芸繊維大学 材料化学系 教授 博士(理学)  藤原 進 氏

【第2部】

(株)JSOL エンジニアリング事業本部 解析技術第二統括部 部長 博士(工学)  小沢 拓 氏

【第3部】

慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 教授 博士(工学)  荒井 規允 氏

【第4部】

(株)リガク X線研究所 先端解析技術研究部 構造可視化グループ 博士(人間・環境学)  田原 大輔 氏

【第5部】

住友重機械工業(株) 技術本部技術研究所 ソリューション技術部  小林 義崇 氏
■ 開催要領
日 時

2026年1月29日(木) 9:50〜17:10

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込み,資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につ60,500円〕

〔大学,公的機関,医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム


【9:50〜11:50】

第1部 分子シミュレーションを用いた高分子研究の概要

●講師 京都工芸繊維大学 材料化学系 教授 博士(理学)  藤原 進 氏

 

【講座の趣旨】

  高分子のもつ特徴の一つとして,凝集構造の階層性を挙げることができます。本講座では,階層的な構造をもつ高分子の構造形成に焦点を当て,その基礎概論を述べたあと,高分子のモデリング,ソフトウェアの特徴,及び利用時のポイントを解説します。


【セミナープログラム】
1.高分子構造形成の基礎
 1.1 高分子の結晶化と配向構造
 1.2 ブロック共重合体のミクロ相分離

2.高分子のモデリング
 2.1 高分子凝集構造の階層性
 2.2 高分子シミュレーションの階層性
 2.3 全原子モデル
 2.4 粗視化モデル

3.ソフトウェアの特徴と利用時のポイント
 3.1 OCTA(COGNACなど)
 3.2 LAMMPS
 3.3 NAMD
 3.4 AMBER
 3.5 Gromacs


【質疑応答】


【12:40〜13:40】

第2部 高分子シミュレーションの概要とソフトウェア技術,粗視化分子動力学法の仕組みと応用について

●講師 (株)JSOL エンジニアリング事業本部 解析技術第二統括部 部 博士(工学)  小沢 拓 氏

 

【講座の趣旨】

  高分子材料の多階層構造を俯瞰し,量子化学から分子動力学,粗視化,メソスケールモデルまでの役割を整理する。 さらに,粗視化分子動力学法のモデル化手順とパラメータ決定法, 応用事例,データ駆動型設計(Materials Informatics : MI)との連携の考え方を,ソフトウェア技術と実務に即した観点から解説する。


【セミナープログラム】

1.高分子材料の多階層構造とシミュレーション・データサイエンスの位置づけ
 1.1 高分子材料に特有な長さ・時間スケールの整理
 1.2 分子鎖構造・高次構造・マクロ物性の関係
 1.3 シミュレーションとデータサイエンスの役割分担

2.高分子シミュレーション手法とソフトウェア技術の概要
 2.1 全原子モデル
 2.2 粗視化&メソスケールモデル
 2.3 マルチスケールモデリング&シミュレーションの考え方
 2.4 データ駆動型設計との連携

3.粗視化分子動力学の仕組みと応用,ソフトウェア技術の概要
 3.1 背景理論と計算手法
 3.2 粗視化ポテンシャル
 3.3 モデルの検証とスケール連携
 3.4 応用事例
 3.5 実務で利用する際の留意点と今後の展望

【質疑応答】


【13:50〜14:50】

第3部 散逸粒子動力学(DPD)法の基礎から応用まで
     〜ソフトマターの分子シミュレーション〜

●講師 慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 教授 博士(工学)  荒井 規允 氏

 

【講座の趣旨】

近年,界面活性剤や高分子から構成される機能性材料の開発では,分子シミュレーションを活用した効率的な物性予測が求められている. 本セミナーでは,散逸粒子動力学法の基礎とその発展の経緯を解説し,講演者の研究事例を交えながらその応用について紹介する.


【セミナープログラム】

1.はじめに
 1.1 講演の目的と概要 
 1.2 分子シミュレーションの必要性
 1.3 シミュレーションの種類と位置付け
 1.4 分子シミュレーションで何ができるか?
 1.5 ソフトマターとは,ソフトマター製品
 1.6 機能性の発現と材料の内部構造(階層性)

2.ソフトマターの分子シミュレーション
 2.1 巨大分子(高分子,ナノ粒子,液晶)の特徴
 2.2 種々の計算手法: 分子動力学法(全原子,United atom, bead-spring), primitive chain networkなど
 2.3 散逸粒子動力学法(DPD)法
 2.4 粗視化ポテンシャルの作り方の紹介

3.DPD法を用いた材料設計〜研究事例を中心に〜
 3.1 分子シミュレーションによる実験の可視化
 3.2 機械学習を組み合わせた予測技術


【質疑応答】


【15:00〜16:00】

第4部 X線散乱データによる高分子高次構造解析:リバースモンテカルロ法の応用

●講師 (株)リガク X線研究所 先端解析技術研究部 構造可視化グループ 博士(人間・環境学)  田原 大輔 氏

 

【セミナープログラム】

1.高分子の階層構造とX線散乱
 1.1 広角X線回折・小角X線散乱
 1.2 高分子結晶の階層構造について
 1.3 従来の研究手法とその問題点

2.リバースモンテカルロ法
 2.1 基本原理
 2.2 X線回折データへの適用について

3.高分子構造解析への適用
 3.1 広角X線回折
 3.2 小角X線散乱
 3.3 実測データへの適用例

【質疑応答】


【16:10〜17:10】

第5部 くりこみ群分子運動法を用いた高分子シミュレーションとその応用

●講師  住友重機械工業(株) 技術本部技術研究所 ソリューション技術部  小林 義崇 氏
 

【講座の趣旨】

  分子運動に起因する現象を再現できる強力な手法であるMD法において, 問題となる粒子数をくりこみ群の考え方を用いて削減を試みた。 本手法の紹介と応用についてご説明します。


【セミナープログラム】

1.くりこみ群分子動力学法について
 1.1 MD法への適用方法
 1.2 実例紹介
 1.3 高分子MD法への適用

2.高分子特有の現象
 2.1 管内の流れ
 2.2 バラス効果

3.混錬機シミュレーション

【質疑応答】