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【講座の趣旨】
世界中の多様な産業で使われる製品の多くは,粉体が高濃度で分散した材料を中間体や最終製品としており,その性能を大きく左右するのが「分散性」と「濡れ性」です。ところが実際には,高濃度状態のまま分散・凝集状態や粉体の濡れ性を“簡単かつ正確に”数値化できる手法はほとんどありません。
そこで注目されているのが TD-NMR(パルスNMR,LF-NMR) 高濃度スラリーをそのまま無希釈・非破壊にて測定可能であり,人為的な差を排して客観的に数値化できる手法として,研究から製品開発まで幅広く活用されています。
本セミナーでは,基礎原理 から 試料準備のポイント,測定のコツ,さらに 実際のデータ解釈法や具体的な応用事例
までをわかりやすく解説。初めての方でも理解できる内容から,実務に直結する最新活用法まで幅広く学べます。
高濃度スラリーの分散状態を数値化したい方 濡れ性の評価に課題を感じている方 製品開発・品質管理で新しい分析手法を探している
方 ・・・ に特におすすめの内容です。
【セミナープログラム】
1.TD-NMR(パルスNMR)における緩和時間とは
1.1 測定原理
1.2 機器の構成から実験コスト,設置環境
1.3 運動性の評価と分散体評価の違い〜考え方や設定の違い
1.4 分散体評価における測定のコツ
2.TD-NMR(パルスNMR)による分散凝集状態の評価
2.1 分散性評価における試料準備のポイント
2.2 分散条件の異なる分散体評価粒子径計測との比較
(MWCNTの評価事例)
2.3 緩和時間から予測した最適な分散条件と希薄評価法との比較
(レーザー回折法との比較)
2.4 緩和時間から予測した最適な分散条件と他原理による高濃度評価法との比較
(沈降速度分布とレオメーターでの評価との比較)
2.5 分散性評価と分散安定性評価(SWCNTの評価事例)
2.6 凝集構造の違いの評価事例(グラファイトの評価)
3.TD-NMR(パルスNMR)による粒子界面特性評価 ・ 濡れ性評価
3.1 表面処理の異なる粉体の界面特性評価事例(化粧品材料など)
3.2 ロットの異なる粉体の界面特性評価事例(金属酸化物)
3.3 最適な分散剤量や種類の選定方法 〜吸着等温線の取得から競争吸着まで (コロイド粒子)
3.4 層状粒子の表面処理終点時間の決定例(グラファイト)
3.5 濡れ性評価における試料準備のポイント
4.TD-NMR(パルスNMR)によるハンセン溶解度パラメーター(HSP)の算出
4.1 金属酸化物の表面処理有無による評価事例
4.2 粉体界面と相性の良い混合溶媒比の推定と検証
5.良く頂く質問や相談例などのケーススタディ集
5.1 緩和時間を測定し濡れ性が良いと判断する閾値とは?
5.2 ゼータ電位計測とパルスNMR(TD-NMR)による評価の違いとは?
5.3 複数の粒子が分散していると緩和時間も多成分で得られるのか?
5.4 分散体を多成分で得られる場合〜解析する際に注意する事とは?
5.5 分散体の緩和時間を再現性良く得るコツとは?
〜分程度分散していれば問題ない!
5.6 同じ粒子で分散媒が異なる場合,どちらの分散媒の方が濡れ性が高いか比較する事は可能か?
他
【質疑応答】
※受講者の皆様の抱える疑問点や問題点について,セミナー開催3日前までに
「事前リクエスト用紙」 (請求書に同封)を御寄せ頂けましたら,講演中に対応させて頂きます。
※アーカイブ配信への受講申し込みをされた方には,後日,視聴用URLおよび
ID ・ PWをお知らせします。
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