【講座趣旨】
シリカの立方体構造を有するPOSSを高分子に導入すること で、熱安定性の増強等、 様々な機能を付与できる。今回、樹脂材料の高・
低屈折率化のための分子フィラーについて、POSSを用 いた研究について 概説する。特に、それぞれ高・低屈折率化において相反し易い他の物性パ
ラメータとの 両立について、フィラーの分子設計指針を説明する。また、置 換基により作成法が異なる修飾POSSの合成についても詳述する。
1.POSSの合成および同定法
1-1 八置換アルキル・アミノPOSSの合成
1-2 同定法
2.樹脂の剛直性・耐熱性向上のための分子フィラーへの応用
2-1 これまでの研究紹介〜ハイブリッド化との比較
2-2 高分子の耐熱・機械的特性向上
1) PS,PMMAの熱的・機械的特性の変化
2) DSC,TGA,動的粘弾性による測定
2-3 応用:高分子の屈折率制御
2-4 樹脂の低屈折率化と機械的特性の両立
1) 低屈折率高分子の背景
2) 低屈折率材料の課題
3) POSSによる樹脂の耐熱性・機械的特性向上
4) 低屈折率化のためのPOSSフィラー開発
5) 低屈折率化と機械的特性向上の両立のためのフィラー設計
2-5 樹脂の高屈折率化と安定性向上
1) 高屈折材料の産業的意義
2) 高屈折率を示す高分子
3) 硫黄含有高分子 複合材料
4) 高屈折率材料開発における課題
5) 高屈折率・高アッベ数のための理論的背景
6) 硫黄含有有機−無機ハイブリッドの開発
【質疑応答】
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