ベーパーチャンバーの高熱伝導化、設計と実装技術 Live配信セミナー
        
熱、排熱利用に向けた材料・熱変換技術の開発と活用事例
次世代パワーデバイスに向けた高耐熱・高放熱材料の開発と熱対策
 
<セミナー No.509425>
【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★ パワーデバイス、AIチップ、サーバー、携帯端末での冷却要求性能を詳解!

★ 発熱源の微細化、局所化や小型化、薄層化への対応を徹底解説!

ベーパーチャンバー

高熱伝導化、設計と実装技術


■ 講師
1. (株)ザズーデザイン 代表取締役 工学博士 柴田 博一 氏
2. Connect design office(株) 代表取締役社長 山本 勝彦 氏
3. (株)フジクラ 電子部品・コネクタ事業部門 サーマルテック開発グループ アシスタントマネージャー 萩野 春俊 氏
4.

日本大学 理工学部 特任教授 博士(工学) 内木場 文男 氏

5.

(国研)産業技術総合研究所 省エネルギー技術研究部門 熱流体システム研究グループ 主任研究員 馬場 宗明 氏

■ 開催要領
日 時

2025年9月26日(金) 09:50〜16:50

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込み)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
         詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

<09:50〜11:00>

1.ベーパーチャンバーの技術動向と開発動向

(株)ザズーデザイン 代表取締役 工学博士 柴田 博一 氏
 

【講演概要】
相変化デバイスとしてヒートパイプはその伝熱性能と高い信頼性から、幅広い製品で使われてきた。しかし携帯端末向けとしては薄型化に限界があり、それに変わって2020年ごろから中華系メーカーを中心として薄型ベーパーチャンバーが広く採用されるようになってきた。携帯端末向けのベーパーチャンバーは、各社が薄型化を追求した結果、現在0.3ミリ厚近辺が主流になったが、一方で更なる薄型化を追求した製品や、一層の高性能化を目指した製品も見られるようになり、依然として開発状況は活況を呈している。ベーパーチャンバーの動作原理はヒートパイプとほぼ同様であるが、多くの相違点もあり、違いをよく理解した上で使用したい。本セミナーはそれぞれの内部構造と動作原理を説明したのち、実際の製品における使用例を詳しく解説する予定である。

【受講対象】
今後放熱技術に取り組む技術者、もしくは相変化系放熱デバイスの開発に取り組まれるデバイス技術者の方。

【受講後、習得できること】
相変化系デバイス(サーモサイフォン、ヒートパイプ、ベーパーチャンバー、ループヒートパイプ)の内部構造およびそれぞれの動作特性を理解する。


1.ベーパーチャンバーおよびヒートパイプの基本構造と動作原理
 1.1 サーモサイフォンの動作原理
 1.2 ヒートパイプの動作原理
 1.3 ウィック構造
 1.4 ヒートパイプの諸特性
 1.5 ヒートパイプの搭載例
 1.6 ヒートパイプとベーパーチャンバーの特性を比較

2.ベーパーチャンバーの製品における搭載例
 2.1 携帯端末における搭載例
 2.2 グラフィックボードにおける搭載例
 2.3 ゲーム機器における搭載例

3.ベーパーチャンバーの進化
 3.1 更なる薄型化
 3.2 ループヒートパイプ


【質疑応答】


<11:10〜12:20>

2.べーパーチャンバーの基礎技術と活用方法

Connect design office(株) 代表取締役社長 山本 勝彦 氏

 
 

【講演概要】
べーパーチャンバーは様々な用途での、採用検討が進められている、最も“旬”な、冷却部品と申しても、過言ではありません。しかしながら、その技術的な認知度は低く、中には銅板と同様の取り扱いをされる事例も散見されます。採用検討を実際に担当される技術者、選定(評価)中の技術者、熱でお困りの技術者のみなさまのお役に立てるお話をわかりやすくお伝えすることを目的にご説明します。

【受講対象】
べーパーチャンバーの活用、評価等に携わる技術者向

【受講後、習得できること】
べーパーチャンバーの構造、動作原理から、実用事例を通しての評価手法のポイントまで、現場ですぐに応用できる情報を幅広く、ご提供いたします



1.べーパーチャンバーとは、

2.構造

3.動作原理

4.実用事例

5.評価時の注意点

6.アプリケーション

7.まとめ

【質疑応答】


<13:00〜14:10>

3.べーパーチャンバーを用いたサーバ用チップ冷却ユニットの開発

(株)フジクラ 電子部品・コネクタ事業部門 サーマルテック開発グループ アシスタントマネージャー 萩野 春俊 氏

 

【講演概要】
ベーパチャンバーは内部作動液の潜熱を利用した熱輸送機器であり、電子機器冷却用途として注目されております。特に高発熱密度のサーバー用チップ冷却ユニットとして利用が見込まれております。本講座ではベーパチャンバーの構造・原理について解説いたします。また、サーバー用ベーパチャンバー空冷、水冷ユニットの冷却性能と設計方法について説明し、冷却ユニットとして期待される要求性能について解説いたします。

【受講対象】
電気・電子機器の放熱設計に携わる技術者、もしくは放熱技術動向を調査している企画担当者


【習得できる知識】
@べーパーチャンバーの動作原理と
Aベーパチャンバーを用いた高発熱密度電子機器冷却技術
Bサーマルマネジメント技術




1. べーパーチャンバーについて
 1.1 電子機器の冷却技術
 1.2 べーパーチャンバーの基本原理
 1.3 べーパーチャンバーの内部構造
 1.4 べーパーチャンバーの性能計算
 1.5 べーパーチャンバー冷却ユニットの構成と比較


2.空冷べーパーチャンバー冷却ユニット
 2.1 サーバー向け空冷ユニットに求められる要求性能
 2.2 サーバー向け空冷ユニットの構造
 2.3 サーバー向け空冷ユニットの性能評価


3.水冷べーパーチャンバー冷却ユニット
 3.1 サーバー向け水冷ユニットに求められる要求性能
 3.2 サーバー向け水冷ユニットの構造
 3.3 サーバー向け水冷ユニットの性能評価


4.べーパーチャンバーの信頼性と今後の展望
 4.1 べーパーチャンバーの信頼性要求と評価結果
 4.2 サーバー向け冷却ユニットの今後の展望


5. まとめ


【質疑応答】


<14:20〜15:30>

4.MEMS技術を用いた超小型なベーパーチャンバーの開発

日本大学 理工学部 特任教授 博士(工学) 内木場 文男 氏

 

【講演概要】
発熱源になっているICのトレンドを勘案すると,ベーパ―チャンバーは放熱の効率,小型薄層化の容易性,また循環ポンプが不要なことから,今後一層,適用が広がると考えられる。本講座では,とくにベーパ―チャンバーのMEMS適用について,発熱源の微細・局所化に対応する観点から,ベアダイを直接冷却することも想定して解説をする。


【受講対象】
例えば,ICの熱設計者,ICパッケージ技術者,パッケージ材料,パッケージ工程装置,材料,冷媒 など

【受講後、習得できること】
ヒートパイプおよびベーパ―チャンバーの熱力学による理解,ベーパ―チャンバーに係るICの放熱方法


1.ベーパーチャンバーの背景
 1.1 ベーパーチャンバーの市場とプレーヤー
 1.2 ベーパーチャンバーの用途
 1.3 モバイル機器とベーパーチャンバー

2.放熱の原理
 2.1 ヒートパイプの熱力学
 2.2 ベーパーチャンバーの放熱

3.ICの放熱
 3.1 システムLSIのロードマップ
 3.2 ICパッケージのロードマップ
 3.3 ICの放熱システム

4.MEMSベーパーチャンバー
 4.1 なぜMEMS
 4.2 MEMSベーパーチャンバーの構成
 4.3 MEMSベーパーチャンバーによる放熱

5.MEMSベーパーチャンバーのその先
 5.1 オーガニックランキンサイクル
 5.2 MEMS発電システム
 5.3 MEMS冷凍システム


【質疑応答】


<15:40〜16:50>

5.ベーパーチャンバーを用いた高密度実装技術

(国研)産業技術総合研究所 熱流体システム研究グループ 主任研究員 馬場 宗明 氏

 

【講演概要】
最新AIチップ、ゲーミングPC、次世代パワーデバイスなど、電子デバイスの高性能化に伴い高発熱密度の処理が重要な課題となっています。特に小型・軽量で薄型化が要求される分野では、「ベーパーチャンバー」が有望な冷却技術として注目されています。宇宙機器の開発においてもデバイス冷却は課題とされますが、ベーパーチャンバーを適用するためには微小重力環境でも地上同様に安定動作することが求められます。
本講演では、超撥水面においてマイクロ液滴が自発的に飛び跳ねる凝縮現象「Jumping droplet」を応用し、宇宙機向けに開発したベーパーチャンバー技術について解説します。また、この技術を用いた高集積デバイス実装に向けた最新研究についても紹介します。


1.はじめに
 1.1 電子デバイスの高性能化に伴う熱管理の課題
 1.2 宇宙機器における放熱・熱制御の重要性


2.ベーパーチャンバーの研究動向
 2.1 ベーパーチャンバーの動作原理と構造
 2.2 ベーパーチャンバーの応用事例

3.Jumping droplet現象を利用した高度な熱制御技術
 3.1 Jumping dropletの発現メカニズム
 3.2 Jumping dropletを誘発する機能性表面の製造技術
 3.3 凝縮液滴の高度制御と冷媒循環技術への応用

4.Jumping Dropletを活用したベーパーチャンバーの開発
 4.1 ベーパーチャンバーの製造方法
 4.2 冷却性能の評価試験および結果

5.ベーパーチャンバーの技術展望と応用拡大に向けた取り組み


【質疑応答】