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【講演主旨】
現代社会では多量の高分子材料が工業的に提供されているが、高度化する市場からの要求に対応するために、材料設計開発の場では種々のポリマーアロイの技術が適用されている。また、社会的な要請により高分子材料のリサイクル再生や非化石資源化/バイオマス由来樹脂の開発が進められているが、この場合にも、ポリマーアロイの分散構造制御や形成されたモルフォロジーと物性・機能発現との相関に関心が寄せられている。本講では、ポリマーアロイ形成のための基本的な要素技術の考え方から、新規なポリマーアロイ材料の開発実例並びに再生樹脂/バイオマス樹脂開発への応用事例まで、総合的解説する。
【習得できる知識】
モルフォロジー設計、界面構造設計、混練混合による分配と分散、ミクロ分散とナノ分散、非相溶性ポリマーアロイ、ポリマーリサイクル、植物由来樹脂材料
1.ポリマーアロイの相分離構造とその形成機構
1.1 相溶領域から非相溶領域へのシフト:相図(組成-温度線図)とスピノーダル分解
1.2 モルフォロジ―形成の熱力学的解釈
1.3 モルフォロジ―(分散粒径・粒径分布)が樹脂物性に及ぼす影響
1.4 非相溶性ポリマーアロイにおける分散相粒径の制御技術
1.5 相溶化剤(相容化剤)を用いるμmレベルの分散制御とリアクティブプロセッシング法による「第三世代ポリマーアロイ」
2.ポリマーアロイのモルフォロジー観察・測定法
2.1 相分離現象の観察
2.2 相分離構造の観察
2.3 各種分析装置・検出装置との組み合わせによる解析
2.4 ポリマーアロイのモルフォロジーと粘弾性特性
2.5 モルフォロジーと熱分析法
2.6 相容化剤の分布(存在)の解析事例
3. ナノサイズ分散モルフォロジーを有するポリマーアロイ
3.1 高せん断力による分散制御
3.2 ナノサイズ分散系ポリマーのモルフォロジー解析
3.3 ナノサイズ分散系ポリマーアロイの物性
3.4 ナノサイズ分散系ポリマーアロイ材料の工業分野への応用
4.ポリマーアロイ化技術を適用した環境適合材料の開発
4.1 植物成分を原料とするポリマー工業材料の開発事例
4.2 植物由来成分を分散相とするポリマーアロイ材料の開発事例
4.3 セルロース、セルロースナノファイバー組成物の開発事例
4.4 回収ポリマーのリサイクルによる再生樹脂の開発事例
4.5 回収樹脂の性能向上のためのポリマーアロイ化技術
5.まとめ
【質疑応答】
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