光で解体、剥離する高分子材料の設計セミナー
        
有機ケイ素化合物の合成、構造制御とその応用
プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
 

<セミナー No 601213>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★ リサイクル可能な架橋樹脂の開発に向けて! 安定した接着性と易解体性の両立! 

光解体/剥離型高分子材料の原理、設計と応用


■ 講師

1.

大阪公立大学 国際基幹教育機構 教授 博士(工学) 陶山 寛志 氏

2.

東京大学 大学院工学系研究科 准教授 博士(工学) 正井 宏 氏
3. (国研)物質・材料研究機構 統合型材料開発・情報基盤部門 データ駆動高分子設計グループ 内藤 昌信 氏
■ 開催要領
日 時

2026年2月16日(月) 10:30〜16:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
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聴講料

1名につき 60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき
55,000円

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:30-12:00】

1.加熱で組み換え可能な共有結合からなる架橋樹脂の使用後光分解

大阪公立大学 国際基幹教育機構 教授 博士(工学) 陶山 寛志 氏
【専門】高分子化学
 

【講座の趣旨】
強固な共有結合で構成される架橋樹脂の分解は環境や資源保護の観点から重要な課題である。本講では,近年加熱で結合交換することで分解や再利用が可能な架橋樹脂の例を紹介すると共に,O-アシルオキシム(オキシムエステル)ユニットの結合交換や光,熱反応を利用した架橋樹脂の合成と分解例を解説する。

【習得できる知識】
・架橋樹脂の長所と短所
・加熱で組み換え可能な共有結合からなる架橋樹脂の例
・ビトリマーの原理と制御例
・o-ニトロベンジル誘導体型光塩基発生剤の特性
・O-アシルオキシムの特徴と使用例


1.加熱で組み換え可能な共有結合からなる架橋樹脂
 1.1 共有結合による強固な架橋樹脂とその分解例
 1.2 組み換え可能な共有結合のバリエーション
 1.3 加熱で組み換え可能な共有結合からなる架橋樹脂の分解例

2.O-アシルオキシムの化学
 2.1 O-アシルオキシムの物理的,化学的性質
 2.2 O-アシルオキシムの光反応機構
 2.3 O-アシルオキシムの光重合開始能
 2.4 O-アシルオキシムの光塩基発生能
 2.5 o-ニトロベンジル誘導体型光塩基発生剤との比較

3.側鎖のO-アシルオキシム部位の熱交換を利用した架橋形成と解架橋
 3.1 高分子の合成
 3.2 側鎖の熱交換反応による架橋形成
 3.3 架橋体の光解架橋

4.光塩基発生剤によるビトリマーの制御
 4.1 光制御のコンセプト
 4.2 ビトリマーの合成
 4.3 光塩基発生剤とビトリマーの熱反応
 4.3 光塩基発生剤含有ビトリマーへの光照射の影響

【質疑応答】


【13:00-14:30】

2.光と酸で分解するポリマー材料の開発と易解体性材料への応用

東京大学 大学院工学系研究科 准教授 博士(工学) 正井 宏 氏
【専門】機能性高分子科学・光化学・超分子化学
 

【講座の趣旨】
光と酸を用いた協働的分解性材料の原理・設計とその応用例について、易解体性材料を交えながら解説する。


1.背景
 1.1 分解性材料の原理
 1.2 分解性材料における課題
 1.3 二刺激を用いた材料分解

2.金属錯体を用いた光・酸協働分解性材料
 2.1 分子設計
 2.2 協働反応性
 2.3 材料における協働分解性
 2.4 発光材料の微細制御
 2.5 二刺激制御による形状加工
 2.6 光接着剤の協働分解

3.ケイ素化合物を用いた光・酸協働分解性材料
 3.1 分子設計
 3.2 協働反応性
 3.3 材料における協働分解性
 3.4 エラストマーに対する協働分解性
 3.5 光造形材料に対する協働分解性

4.水と光を鍵とする協働分解性材料
 4.1 材料設計
 4.2 材料における協働分解性
 4.3 接着材料に対する水・光協働分解

5.まとめ

【質疑応答】


【14:45-16:15】

3.ネットワーク制御による資源循環型接着剤の開発

(国研)物質・材料研究機構 統合型材料開発・情報基盤部門 データ駆動高分子設計グループ 内藤 昌信 氏
 

【講演主旨】
 現在の地球は、資源・エネルギー・食料需要の増大、廃棄物の増加、気候変動をはじめとする環境問題など、未曾有の危機に直面しています。この問題を解決するため、産業革命以来、人類の繁栄を支えてきた大量生産(資源を採掘し、Take)・大量消費(作り、Make)・大量廃棄(捨てる、Waste)するリニア(直線)型経済を、循環型経済(サーキュラーエコノミー)に転換していく取り組みが、地球規模で始まっています。とりわけ、プラスチックの資源循環は、海洋プラスチック(マイクロプラスチック)など新たな問題の顕在化も伴って、対応が急がれています。
 プラスチックのリサイクルの取り組みは、容器包装などに使われる熱可塑性樹脂については、熱や化学分解によるリサイクル方法が確立しており、処理プラントによる実証試験も進んでいます。一方、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂については、熱による溶融や溶媒に溶解することが困難なため、リサイクルへの道筋がついていないのが現状です。本発表では、最近、演者らが取り組んでいる高分子ネットワーク制御による資源循環型接着剤の開発について紹介します。

1.サーキュラーエコノミーと接着剤
 1.1 サーキュラーエコノミーを取り巻く状況
 1.2 プラスチック材料とサーキュラーエコノミー

2.易解体接着剤の材料設計
 2.1 様々な易解体技術
 2.2 動的共有結合

3.具体的な事例紹介
 3.1 動的共有結合を含む資源循環型接着剤
 3.2 光で制御する接着剤
 3.3 その他

4.まとめと展望

【質疑応答】