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【講座主旨】
生成AIや大規模言語モデルの発展により、様々な文献に含まれる膨大な情報を扱うことが可能になりつつある。一方で、工学関連の文献には、自然言語だけでなく、数式、変数定義、実験条件などが混在しており、単純なテキスト解析では十分な活用が難しいという課題がある。本講座では、生成AIを活用して工学分野文献から情報を抽出し、それらを構造化された形で整理する方法を解説する。さらに、抽出・整理された知識を基盤として、物理モデル構築へとどのように繋げることができるのかについて、研究事例を交えながら説明する。文献調査やモデル化はこれまで研究者や技術者の経験に強く依存してきた作業であるが、生成AIを活用することで、その一部を支援・拡張することが可能となる。本講座を通じて、生成AIを単なる文章生成ツールとしてではなく、工学分野における文献活用およびモデリング支援のための技術として、どのように位置付けるべきかを理解することを目的とする。
【講座内容】
1.背景と問題設定
a.工学分野における文献活用の現状と課題
b.生成AI・大規模言語モデルの基本的な考え方
2.生成AIによる工学分野文献からの情報抽出
a.文献中に含まれる情報の種類とその表現方法
b.情報抽出技術の現在地と技術的課題
3.抽出情報の構造化
a.抽出情報の構造化に関する研究事例
b.構造化方法の現在地、限界および注意点
4.文献情報を基盤とした物理モデル構築
a.構造化された文献情報のモデル化への利用方法
b.生成AIによる物理モデル構築の限界と課題
5.応用可能性と今後の展望
a.モデル構築作業の効率化:データ駆動型モデリングとの接続
b.生成AI活用における留意点と限界
c.今後の技術発展と研究開発の方向性
d.まとめ
【質疑応答】
◆◆講師プロフィール◆◆◆
専門分野:プロセスシステム工学・自然言語処理
学位:博士(情報学)
略歴・活動・著書など:
2019年3月 京都大学大学院工学研究科化学工学専攻 修了
2022年3月 京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻 修了
2022年4月 京都大学大学院情報学研究科 助教
2024年4月 マンチェスター大学客員研究員
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