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【講座主旨】
研究現場におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の第一歩は、日々蓄積されるExcelデータの「整理」と「活用」の脱・手動化にあります。多くの研究者が、実験装置から出力される膨大なCSVやExcelデータの集計、グラフ作成に多大な時間を費やしており、本来注力すべき考察や次なる実験計画へのリソースが削られているのが現状です。
本講座では、プログラミング初学者の方を対象に、Pythonを用いてExcelデータを自由自在に操るための実務スキルを解説します。単なる構文の習得ではなく、「研究現場でよく遭遇する、そのまま分析を行うことが難しい複雑なデータ」を、いかにして解析可能な形に整えるかという「データ前処理」に重点を置いています。
さらに、整理されたデータを用いて、Excelの標準機能では限界がある統計解析や、研究の付加価値を高める機械学習の基礎についても触れます。「この実験条件を変えたら結果はどう変わるか」といった予測をデータから導き出す手法を、具体的な事例(化合物特性の予測やプロセス条件の最適化など)を交えて紹介します。本講座を通じて、データの収集から解析、報告書の作成までを一貫して自動化・高度化し、研究のスピードと質を劇的に向上させる手法を習得していただきます。
【講座内容】
第1部:Pythonの基本的操作とExcel作業の自動化
・PandasによるExcel高速処理: 複数シートの結合と特定データの抽出・書き出し
・【事例】実験装置の出力データ集約: 散在する数十個のCSV/Excelを1枚の表に自動統合
・定型処理のループ化: プログラミングならではの「繰り返し作業」の自動化
・解析プロセスと結果をセットで保存・共有する方法
第2部:効率的なデータクレンジングと前処理のテクニック
・「解析できるデータ」への変換: 表形式のデータ整理
・欠損値・異常値の検出と処理: 3σ法による外れ値の自動検出や平均値補完
・【事例】データスクリーニングの自動化:センサー異常や測定ミスを早期に発見する
・文字列の自動加工: サンプル名から「濃度」や「日付」などの変数を切り出す手法
・データの紐付け: 試薬管理表と実験結果をIDで結合し、情報の属人化を防ぐ
第3部:統計解析の実装と論文用グラフの作成
・記述統計と相関の可視化: ヒートマップによる多変数間の関係性の把握
・統計検定の自動実行: t検定による有意差の判定
・【事例】物理センサーの校正(キャリブレーション)
・論文クオリティの図表作成: Matplotlib/Seabornを用いた高品質なグラフ出力
・再現性の高い可視化: グラフの書式(フォント・解像度)を一括設定して統一感を出す
第4部:機械学習による予測・最適化へのステップアップ
・研究における機械学習の役割: 「説明」から「予測」へ
・重回帰分析による要因解析: どの実験因子が結果に最も影響を与えているか?
・【事例】物性予測モデル: 過去の配合データから未知の材料特性を推定する
・生成AI(ChatGPT等)の活用: AIを「コードを書く助手」にして学習を加速させる方法
【質疑応答】
◆◆講師プロフィール◆◆◆
専門分野: データサイエンス
略歴・活動・著書など:
人工知能(AI)の画像認識モデルの研究に従事。現在は和から株式会社にて経営企画室室長 兼 データサイエンティストとして、データ分析およびAIシステム開発を推進。「業務で使えるデータ活用を、誰でも再現できる形で伝える」ことをテーマに、統計学・機械学習の教育にも注力している。
Excelやプログラミングなどを活用した実践的な講座を開発し、法人向け研修を年間30社以上で実施。製造、アパレル、美容、医療など幅広い業界において、データ分析・AI活用の導入支援やコンサルティングを手がける。
また、TACやオンラインスクールでの教材提供、AI関連の専門学校や自治体での講演など、教育・発信活動にも幅広く取り組んでいる。
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