|
【講座の趣旨】
本講座では、近年、権利行使の有力な手段として活用されている分割出願と、それに対する実務上の対抗
策について解説します。競合他社が分割出願を利用した権利行使のリスクが高まる中、防御側にとって分割要件違反の
主張は重要な対抗手段となっています。本講座では、分割出願による権利行使を受けた場合の脅威を説明するととも
に、知財高裁令和7年9月8日「車両誘導システム」事件をはじめとする主要裁判例を題材に、分割要件違反の判断枠組
みを検討します。また、分割要件違反の判断枠組みの中においても課題が重視されることが明らかになっており、この
ことも踏まえて課題の記載をどのようにすべきかという点について検討します。
【講座内容】
1.はじめに
1.1 分割特許が企業実務で重要となる背景
1.2 防御側から見た分割特許の脅威
2.分割特許による権利行使の実態
2.1 競合品を意識したクレーム形成
2.2 侵害訴訟後の再攻撃リスク
2.3 分割特許と複数訴訟戦略
2.4 権利者の分割出願戦略と明細書ドラフティング
3.分割制度について
3.1 分割制度の趣旨について
3.2 分割要件と出願日遡及効との関係
3.3 分割要件違反が認められた場合の効果
3.4 分割要件違反のファミリーへの影響
3.5 分割要件違反による権利主張への対抗
4.知財高判令和7年9月8日「車両誘導システム」事件
4.1 事案の概要
4.2 問題となった特許ファミリーについて
4.3 第5世代と第4世代の比較
4.4 特許庁の判断
4.5 争点について
4.6 裁判所の判断
4.7 実務への示唆
(1) 分割要件の重要性
(2) 分割出願における拒絶理由対応の重要性
(3) 課題の記載の重要性
4.8 本判決を踏まえた課題の記載について
(1) 課題の記載に関する実務的な悩み
(2) 課題の記載に乏しい米国型明細書による権利行使の実例
(3) 課題羅列型明細書
(4) 権利行使の場面を考えた場合の課題の記載
5.その他の重要裁判例
5.1 「画像形成装置」事件
(1) 事案の概要
(2) 裁判所の判断
(3) 分割制度利用時における明細書への記載の追加について
5.2 「角度調整金具」事件
5.3 「インクジェット記録装置用インクタンク」事件
5.4 「コンクリート埋設物」事件
6. 分割特許による権利行使に対する防御についての留意点
6.1 分割要件違反が存在する特許の発見
6.2 直接権利行使を受けていない分割特許への牽制
6.3 分割要件違反の主張によるクレームの解釈の牽制
6.4 除くクレームに関する審査の運用の変更と分割要件違反
7.他社分割特許に対する実務的な対応
7.1 他社出願の監視や設計変更
7.2 自社の分割出願戦略の構築
【質疑応答】
|