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【講座主旨】
医薬品の導入・ライセンス評価では、臨床成績や市場性、知的財産だけでなく、CMC・品質面の評価が案件価値を大きく左右する。臨床的に有望な候補品であっても、製造工程の再現性、分析法の妥当性、規格設定、原材料管理、安定性、スケールアップ、製造所・CDMOの能力、技術移管、変更履歴、Comparabilityなどに問題があれば、導入後に追加試験、工程変更、製造所変更、開発遅延、追加投資が必要となり、場合によっては事業計画そのものが成立しなくなる。
一方、ライセンス評価の段階では、承認申請時のように完成されたCTDやCMC資料が揃っているとは限らない。限られたデータルーム資料から「何が確認できているか」だけでなく、「何が確認できていないか」を見抜き、その不確実性が将来どのような開発・承認・供給リスクにつながるかを評価する必要がある。
本講座では、医薬品導入・ライセンス案件を想定し、製造、分析、規格、安定性、CDMO、変更管理、Comparability等の観点からCMC・品質デューデリジェンスを実施するための実務的な評価方法を解説する。さらに、Red
Flagの抽出、質問リストの作成、リスクの優先順位付け、追加調査、契約条件や導入判断への反映まで、実際の評価プロセスに沿って解説する。
【講座内容】
第1部 なぜ導入・ライセンス評価でCMC DDが重要なのか
1.医薬品ライセンス評価におけるCMC DDの位置付け
2.臨床・非臨床・薬事・知財・事業性評価との関係
3.「良い製品」と「製造・承認できる製品」は同じではない
4.CMC問題が企業価値・案件価値に与える影響
5.開発ステージによって異なるCMCの完成度
6.Preclinical、Phase I、II、III、承認申請段階の評価ポイント
7.導入側と導出側で異なるCMCの見方
8.CMC DDで確認すべき資料体系
9.Data Roomの構成と資料確認の順序
10.「資料がない」こと自体をリスクとして評価する
11.CMC DDにおけるRed Flagとは何か
12.Critical/Major/Minorの考え方
13.技術リスクと事業リスクをつなぐ
14.Go/No-Go判断だけではないDDの役割
15.契約条件・Milestone・Closing条件への反映
第2部 製造工程・原材料・工程管理をどう評価するか
1.製造フロー図から最初に確認するポイント
2.原材料・出発物質の管理
3.Critical Raw Materialの考え方
4.CPPとCQAの関係
5.工程内管理(IPC)の妥当性
6.工程パラメータ設定根拠
7.製造工程の再現性
8.バッチ間変動の評価
9.開発ロットと臨床ロットの関係
10.スケールアップの履歴
11.商用スケールへの移行可能性
12.製造工程変更履歴をどう読むか
13.Process Validation/PPQへの道筋
14.製造収率と事業性
15.製造失敗・逸脱履歴から何を読むか
16.Single-source原材料のリスク
17.製造設備・施設への依存性
18.将来の製造コスト増加要因
19.製造面での代表的Red Flag
20.製造リスクを金額・期間に置き換える視点
第3部 分析法・規格・安定性からリスクを見抜く
1.CQAと規格設定の関係
2.規格値の設定根拠を確認する
3.Release SpecificationとShelf-life Specification
4.分析法の開発状況
5.分析法Validationの成熟度
6.分析法移管のリスク
7.Reference Standardの管理
8.不純物プロファイルの評価
9.Degradation Productの評価
10.OOS/OOT履歴の確認
11.ロット分析結果のトレンドを見る
12.安定性試験データの読み方
13.Shelf Life設定の妥当性
14.保存条件・輸送条件のリスク
15.規格変更履歴から見える問題
16.分析法変更とComparability
17.開発段階に応じた分析法の完成度
18.「試験できる」と「品質を管理できる」の違い
19.分析・規格面でのRed Flag
20.追加試験が必要となるケース
第4部 CDMO・製造所・Supply Chain DD
1.CDMO評価はなぜCMC DDの重要項目なのか
2.製造委託契約と品質契約
3.CDMOの技術能力
4.GMP適合状況
5.査察履歴・指摘事項の確認
6.製造設備の適合性
7.専用設備/共用設備のリスク
8.製造キャパシティ
9.将来の商用供給能力
10.Technology Transferの状況
11.Analytical Method Transfer
12.原材料Supplier管理
13.Single-source CDMOのリスク
14.Second Source戦略
15.製造所変更に伴う薬事リスク
16.Supply Chainの地政学的リスク
17.Quality Agreementで確認すべき事項
18.CDMO変更が必要になった場合の時間と費用
19.CDMOに関するRed Flag
20.「製造できる」と「安定供給できる」の違い
第5部 Comparability・変更管理をどう評価するか
1.なぜComparabilityがライセンス案件で重要なのか
2.開発中の製造変更を時系列で整理する
3.製造所変更
4.スケール変更
5.原材料変更
6.製造工程変更
7.分析法変更
8.規格変更
9.製剤・容器施栓系変更
10.Pre-change/Post-change lotの比較
11.Analytical Comparability
12.Nonclinical/Clinical Bridgingの必要性
13.変更が臨床データの解釈に与える影響
14.Comparability資料が不足している場合
15.過去の変更履歴を一覧化する方法
16.Change Controlの成熟度
17.将来予定されている変更の確認
18.導入後に必要となる変更を予測する
19.Comparabilityに関するRed Flag
20.「現在の品質」だけでなく「品質の履歴」を評価する
第6部 CMC DDの実践―質問、Red Flag、リスク評価、導入判断
1.DD開始時に何を要求するか
2.CMC Request Listの作り方
3.Data Roomレビューの進め方
4.資料間の不整合を見つける
5.「書いてあること」と「書いていないこと」を区別する
6.Q&A Listの作成方法
7.相手企業への質問の優先順位
8.Follow-up Questionの設計
9.Red Flag Listの作成
10.Risk Registerへの落とし込み
11.Probability × Impactによる評価
12.技術リスク・薬事リスク・供給リスクの整理
13.Mitigation可能なリスクと困難なリスク
14.追加試験・追加開発費用の推定
15.開発スケジュールへの影響評価
16.Deal Teamへどう説明するか
17.CMC DD Reportの構成
18.契約条件・表明保証・前提条件への反映
19.導入後100日で確認すべきCMC課題
20.ケーススタディ:一見有望な案件の「隠れたCMCリスク」を見抜く
【質疑応答】
◆◆講師プロフィール◆◆◆
専門分野:
バイオロジクス、再生医療等製品、希少疾患領域における薬事・CMC・品質保証、医薬品導入・ライセンス評価
学位:
博士(医学)、MBA(経営学修士)
略歴・活動・著書など:
製薬・バイオ領域において、バイオロジクス、再生医療等製品、希少疾患領域を中心に、薬事、CMC、品質保証、医薬品導入・ライセンス評価等に従事。国内外の医薬品・バイオ関連企業に対し、開発・製造・品質・薬事および日本市場参入に関する支援を行う。一般社団法人日本薬業支援家協会(JPBSA)代表理事として、薬業分野の専門人材育成・教育にも取り組む。著書・教材に『創薬ベンチャー大全』、『薬業支援家養成講座
公式テキスト』、『薬業支援家養成講座 公式問題集』等。
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