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H P L C / ガ ス ク ロ 分 析

〜 トラブル・異常事例とその発生原因、解決法 〜
■ 執筆者(敬称略)
ジーエルサイエンス(株)  古庄義明
ジーエルサイエンス(株)  高柳 学
住友化学工業(株)  岡本昌彦
東京都健康安全研究センター  永山敏廣
ダイセル化学工業(株)  橘 浩三
大阪市立工業研究所  中村正樹
(株)日立ハイテクノロジーズ  伊藤正人
(株)日立ハイテクノロジーズ  本田俊哉
(株)島津製作所  齊藤 壽
(株)島津ジーエルシー  森川正己
(株)島津製作所  小森亨一
横河アナリティカルシステムズ(株)  大塚剛史
日本電子(株)  高橋 豊
日本電子データム(株)  新村典康
■ 目  次

第1章 HPLC分析におけるトラブル事例とその対処法

第1節 失敗事例とその対処法から学ぶ、HPLC分析のノウハウ
 第1項 試料注入前の確認点
  1.機器の設置、組み立て、目的の設定
  2.HPLCでの注入に関して
  3.注入サンプル類の取り扱いに関して
  4.サンプル類の前処理、取り扱いに関して
 第2項 試料と移動相とのマッチング
  1.目的化合物の溶媒への溶解度
  2.極性化合物、疎水性化合物に応じた分離モードと溶解溶媒
  3.マトリックスマッチング法 4.ブランクデータ 5.クロマトブランク
 第3項 分析対象別攻略法
  『糖質』
  第1節3(2)は著作権の都合上、掲載しておりません
  『食品/残留農薬』
  『光学異性体』
  『界面活性剤』

第2節 HPLC装置におけるトラブル対処法および分析のコツ

 1.HPLC分析装置のメンテナンス
  ・装置の設置環境  
  ・日常のメンテナンス  
  ・定期交換部品について  
  ・分析のコツ
 2.よくあるトラブルとその対策
  ・カラムを詰まらせてしまう−ポンプ圧力の異常上昇
  ・ポンプが溶離液を送れない−ポンプ流量の変動
  ・ベースラインが安定しない−クロマトグラム・ベースラインの異常
  ・良好な再現性が得られない−保持時間やピーク面積の再現性不良
 3.クロマトグラム/分離ピークへの影響
  ・チューブの接続とピーク拡がり  
  ・グラジエントの遅延とピーク保持時間
  ・溶離液のプレヒーティングとピーク形状  
  ・検出器の時定数とピーク対称性
  ・データサンプリングの周期とピーク高さ  
  ・データ処理方法の設定とピーク面積

第3節は著作権の都合上、掲載しておりません

第4節 検出・定量・データ処理におけるトラブル対処法及び分析のコツ

 第1項 検出におけるトラブル対処法
  1.HPLCに利用される検出器の概要及びトラブルの対処法
   ・UV(紫外)、UV-VIS(紫外可視)検出器  
   ・PDA(フォトダイオードアレイ)検出器
   ・FL(蛍光)検出器 4)RI(示差屈折率)検出器  
   ・ECD(電気化学検出器)
   ・電気伝導度検出器 7)ELSD(蒸発光散乱検出器)  
   ・MS(質量)検出器
  2.HPLCにおけるトラブルとその対処法(検出器以外も含めて)
   ・サンプル調整のミス  
   ・試料が注入されていない
   ・カラムで十分に分離されなかったか、カラムに吸着した
   ・検出器が原因の場合  
   ・記録計(データ処理装置)が原因の場合
 第2項 定量・データ処理におけるトラブル対処法
  1.データ取り込みの際に注意すべき点
  2.ピーク検出の際に注意する点
  3.ベースライン処理の際の注意点
  4.不分離ピークの算術的分離法(ピークデコンボリューション)
  5.定量計算の際の注意点
  6.データ整理を上手に行うための注意点

第2章 GC分析におけるトラブル事例とその対処法

第1節 分析条件設定・装置メンテナスに係るトラブル事例とその対処法
 1.キャリヤーガス・燃焼ガス・付加ガス関連
 【事例1】熱伝導型検出器TCDを用い水素、酸素、メタン混合ガスを分析するために、
      通常TCDに用いられるヘリウムをキャリヤーガスにして分析したが、水素ピーク
      が反転する異常ピークとなった。
 【事例2】FIDの高感度分析でベースラインのノイズ、ドリフトが大きい。
 【事例3】キャピラリーGC(FID)においてキャリヤーガスをヘリウムから窒素に換えたら
      分離状況が変わり、分析時間も長くなってしまった。
 【事例4】電子捕獲型検出器ECDを用いて塩素系残留農薬を分析するつもりで、
      キャリヤーガスとしてボンベ室にあった窒素ガスボンベを接続したが、
      バックグランドも高く、ベースラインが安定せず分析できない状態となった。
 2.試料注入法の選択
 【事例1】数ppmの低濃度試料溶液をスプリット注入法で分析したが、
      ピークが得られなかった。
 【事例2】スプリット注入法で農薬を分析したところ分解ピークが出現して定量性に
      問題があることがわかった。
 3.カラムの選択
 【事例1】分離を改善するためにカラムの寸法は同じで、充填剤が異なるカラムに
      交換してみたが分離は改善されなかった。交換前のカラムの固定相液体は
      OV210で交換後の液相はQF−1であった。
 【事例2】PEG20Mカラムを用い、分離を改善するためにカラム温度を室温付近まで
      さげてみたが、ピークはかえってブロードになり期待した分離は得られなかった。
 4.検出器の選択
 【事例1】水素炎イオン化検出器を用いて、数ppmレベルの窒素化合物
     (含リン化合物)を分析したが、感度的に苦しく、又、多成分のためピークが
      重なってしまい分析が難しかった。
 5.日常の機器管理

第2節 各種試料注入法におけるトラブル事例とその対処法
 1.スプリット注入法
 【事例1】試料をスプリット注入法を用い分析したところ、ピークの立ち上がりがゆっくり
      大きなリーディングピークが現れ、パックドGCで得られるピークのようで近接する
      ピークが分離せず、期待したシャープなピークが得えらなかった。
 【事例2】メイクアップガス(付加ガス)流量を数ml/min程度にしたところピークが
      ブロードになり、FIDの感度も落ちた。
 【事例3】感度を稼ぐためにスプリット比の設定を1:10に設定したところピークは
      ブロードとなってしまった。
 2.スプリットレス注入法
 【事例1】ヘキサン溶媒試料でカラム初期温度を100℃、最終温度を200℃に設定し、
      スプリットレス注入法を用い昇温分析をしたところ比較的沸点が低い成分ピーク
      がブロードになり、期待した分離が得られなかった。
 【事例2】スプリットベントを閉じたままで分析したところ目的成分が溶媒ピークの大きな
      テーリングにのってしまった。
 3.全量注入法(ダイレクト注入法)
 【事例1】スプリット注入口を用い、スプリットベントを閉じて、ワイドボアカラムによる
      全量注入を行ったが、ピークがテーリングしてしまいうまく分析できなかった。
 4.コールドオンカラム注入法
 【事例1】スプリット法とコールドオンカラク注入法では組成比が異なった値となった。
 【事例2】コールドオンカラム注入法を用いて農作物の抽出試料を分析していたが、
      ピークのテーリングが大きくなった。
 【事例3】5μlを注入したところピーク割れが生じた。
 5.PTV注入法

第3節 カラムにおけるトラブル対処法および分析のコツ 
 第1項 定量分析におけるトラブル事例とその対処法(問題点と留意点):
      試料の組成変化
 【事例1】スプリット注入法とコールドオンカラム注入法とで沸点範囲が広い組成成分を含む
      試料を分析したところ、低沸点成分と高沸点成分の比が異なる結果が得られた。
 1.マイクロシリンジ針に起因する試料の組成変化(扱いは?)
    ・気化室での組成変化
    ・試料注入量 ・気化室、インサートにおけるカラム先端位置
 【事例1】カラムを付け替えて以来、ピーク面積値のバラツキが大きくなった。ピーク形状も
      テーリングありブロードになった。
 第2項 カラムにおけるトラブル対処法および分析のコツ 
 1.カラムの選定
    ・カラム選定前に確認すべき項目 
    ・カラム選定の手順 
    ・カラムに関する諸問題
 2.カラムの洗浄と保存
 3.カラムの製造ロット間における諸問題
    ・素材のロット間差 
    ・下地処理(不活性化処理)によるカラム間差 
 第3項 分析対象別攻略法
第2章 第3節 [3] (1)は著作権の都合上、掲載しておりません
第2章 第3節 [3] (2)は著作権の都合上、掲載しておりません
第2章 第3節 [3] (3)は著作権の都合上、掲載しておりません

  『におい(悪臭物質)』

第4節 定量・検出・データ処理におけるトラブル対処法および分析のコツ
 第1項 定量・検出・データ処理におけるトラブル対処法および分析のコツ
 1.ピークの検出
    ・ピークの識別  
    ・サンプリングレート(取り込み周期)
 2.検出限界、定量限界
 3.解析条件
    ・クロマトグラム中にあるピークを認識しない
    ・不適切な箇所を積分する(上手く積分できない)
 4.クロマトグラムの異常
    ・ベースラインの問題(ベースラインの変動、カラムブリードが大きい)
    ・ピークの問題(ピーク形状、ピーク強度の変動、ゴーストピーク)
    ・リテンションタイムの問題(リテンションタイムの変動)
    ・分離の問題(分離能の低下)
    ・データの異常
 第2項 クロマトグラム・分析データに係るトラブル事例とその対処法
 1.異常クロマトグラムの原因と対策
 【事例1】クロマトグラム(ピーク)がでない。
 【事例2】ピーク全体が大きくテーリングする。
 【事例3】特定成分がテーリングする。
 【事例4】ピークがリーディングする。
 【事例5】ピークが振り切れたまま戻らない
 【事例6】ベースラインがシフトする。
 【事例7】ゴーストピークがでる。
 2.異常データの原因と対策
 【事例1】ピークの保持時間がバラツク
 【事例2】ピーク面積値がバラツク



第3章 LC/MS、GC/MSにおけるトラブル事例と対処法

第1節 LC/MS特有のトラブル
 1.容器由来のトラブル
 2.試料中の塩に由来するトラブル
 3.イオン源のトラブル
   ・感度の低下  
   ・イオンシグナルの消失  
   ・金属部品の腐食  
   ・絶縁不良
   ・キャピラリの目詰まり
 4.移動相溶媒に由来するトラブル
   ・不揮発性緩衝液  
   ・テトラヒドロフラン(THF)  
   ・ヘキサン
 5.容器由来のバックグランドイオンによるトラブル
 6.LC装置由来のトラブル
   ・デッドボリュームに関するトラブル   
   ・バックグランドに関するトラブル
 7.排気系のトラブル
 8.シグナルの安定性や感度に関するトラブル
   ・シグナルが不安定になる  
   ・感度が低下する

第2節 GC/MS特有のトラブルとその対応
 1.GC部のトラブル
   ・不適切な注入法によるピーク形状の悪化  
   ・不適切なパージ時間設定による弊害
   ・不適切なオーブン初期温度によるピーク形状の悪化
   ・キャリアガスの純度と配管の汚れによる弊害   
   ・セプタムの破片による弊害
   ・フェラルに起因するバックグラウンドピーク  
   ・不適切なキャリアガス流量による弊害
   ・分離カラム(液相)の選択
 2.MS部のトラブル
   ・整数化に伴うマスズレ  
   ・不適切なスキャンスピードの設定による弊害
   ・不適切なGC/MSインターフェース温度の設定による弊害
   ・飽和ピークによる誤った定性、定量結果
   ・イオン化電圧値によるスペクトルパターンの変化
   ・イオン源温度によるスペクトルパターンの変化
   ・誤ったモニターイオンの選択による感度低下