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ゾル‐ゲルおよび
有機‐無機ハイブリッド材料

−構造制御・高性能化とその応用−

Sol - gel method and organic - inorganic hybrid materials

■ 執筆者(敬称略)
大研化学工業(株) 高橋 康隆
(株)日鉄技術情報センター 片山 真吾
慶應義塾大学 平島 碩
日本パーカライジング(株) 森 和彦
静岡大学 鈴木 久男
(株)KRI 福井 俊巳
(財)川村理化学研究所 原口 和敏
東京工業大学 柴田 修一
龍谷大学 青井 芳史
山形大学 倉本 憲幸
兵庫県立大学 矢澤 哲夫
(株)KRI 小畠 邦規
(株)KRI 林 蓮貞
大阪府立大学 辰巳砂 昌弘
大阪府立大学 忠永 清治
京都大学 金森 主祥
京都大学 中西 和樹
名古屋大学 片桐 清文
(株)KRI 中本 順子
(独)産業技術総合研究所 村瀬 至生
(株)京都モノテック 水口 博義
JSR(株) 江利山 祐一
旭硝子(株) 米田 貴重
旭硝子(株) 岸川 知子
旭硝子(株) 加藤 朱美
旭硝子(株) 石関 健二
岐阜大学 大矢 豊
岐阜大学 伴 隆幸
三重大学 久保 雅敬
日本板硝子(株) 横井 浩司
九州工業大学 下岡 弘和
名古屋工業大学 野上 正行
触媒化成工業(株) 江上 美紀
九州大学 川上 幸衛
九州大学 境 慎司
福岡県工業技術センター 山口 哲
チッソ石油化学(株) 山廣 幹夫
チッソ石油化学(株) 大熊 康之
東北大学 村松 淳司
東北大学 蟹江 澄志
DOWAエレクトロニクス(株) 佐藤 王高
大阪市立工業研究所 玉井 聡行
大阪市立工業研究所 渡辺 充
■ 目  次
第1章 ゾル‐ゲルプロセスと膜特性の制御

第1節 原料の種類と選定 

[1] 目的に応じた出発物質の選択
 1.出発物質の選択
  1.1 金属を含む出発原料
   1.1.1 アルコキシド
   1.1.2 酢酸塩および他のカルボン酸塩
   1.1.3 アセチルアセトナートなどのβ−ジケトナート
   1.1.4 硝酸塩などの一般無機塩
   1.1.5 水溶液として利用できる原料
  1.2 溶液の安定化剤あるいは修飾剤(添加剤)
   1.2.1 グリコール類およびポリエチレングリコール
   1.2.2 エタノールアミン類
   1.2.3 アセチルアセトンなどのβ−ジケトン類
   1.2.4 カルボン酸およびα−ヒドロキシカルボン酸
        (乳酸,マンデル酸,クエン酸,酒石酸,シュウ酸)
   1.2.5 α−ヒドロキシカルボニル誘導体(アセトールおよびアセトイン)

[2] アルコキシドの合成と精製
 1.単純アルコキシドの合成法概論
 2.ダブルアルコキシド


第2節 金属アルコキシドの構造と調製

 1.金属アルコキシドとは
 2.金属アルコキシドの構造
 3.複合アルコキシド
 4.金属アルコキシドの合成法
  4.1 金属とアルコールからの直接合成
  4.2 塩化物からの合成
  4.3 その他の直接合成
  4.4 アルコキシ基の交換反応による合成
 5.まとめ


第3節 金属アルコキシドの加水分解・縮合反応と反応制御

 1.金属アルコキシドの反応性
 2.金属アルコキシドの加水分解・縮合反応
 3.金属アルコキシドの反応制御
 4.シリコンアルコキシドの反応
 5.まとめ


第4節 ゲル緻密化を促進させるための熱処理の制御

 1.ゲル焼結のメカニズム(現象と理論)
 2.緻密化の制御・促進
  2.1 温度プログラム
  2.2 急速加熱・冷却
  2.3 光照射
  2.4 イオン注入による緻密化
  2.5 シーディング
  2.6 単分散粒子の調製


第5節 乾燥時、焼成時の応力・亀裂を防止するには

 1.湿潤ゲル乾燥の科学:乾燥時のクラック、収縮の原因
  1.1 現象論
  1.2 理論
 2.クラック防止法
  2.1 ゲル骨格の強化
  2.2 膜厚の制御
  2.3 細孔径を大きくする(DCCA、他)
  2.4 ゲルの柔軟性を高める(Chemical Modification, Organic Additives)
  2.5 毛管力を小さくする
     (表面張力の小さい分散媒を使用する、界面活性剤の使用)
  2.6 毛管力の影響をなくす
     (Solvent Extraction, Supercritical Drying, Freeze Drying)
  2.7 ゲルの収縮を抑えて多孔質化する


第6節 ディップコートによる成膜と膜均一化のポイント

 1.ディップコートの特徴
 2.ディップコート装置
 3.膜厚に及ぼす各種パラメータの影響
 4.膜厚分布に影響を及ぼすパラメータ


第7節 スピンコートによる成膜と膜均一化のポイント

 1.スピンコートの特徴
 2.スピンコーター
 3.膜厚に及ぼす各種パラメータの影響
 4.膜厚分布に影響を及ぼすパラメータ
  4.1 レオロジー特性の影響
  4.2 表面張力の影響
  4.3 加速時間の影響
 5.生産現場における問題点と対策
  5.1 空気清浄度の影響
  5.2 湿度の影響


第8節 ロールコートによる成膜と膜均一化のポイント

 1.ロールコートの特徴
 2.ロールコーターの種類
 3.膜厚に及ぼす各種パラメータの影響
 4.膜厚分布に影響を及ぼすパラメータ
 5.グラビアコートにおけるパラメータ
 6.乾燥時の膜厚不均一化の防止


第9節 厚膜コーティングにおけるクラック防止プロセス

 1.基本的な考え方
 2.膜形成時の残留応力の計算
 3.クラックを抑制する熱処理方法
 4.前駆体ゾル中への微粒子混合法(ゾル−ゲル・キャスト法)


第10節 成膜条件によるクラック・剥離制御

 1.ゾル‐ゲル膜の熱処理に伴う問題
  1.1 焼結と結晶化によるクラック
  1.2 熱膨張(収縮)によるクラック、剥離
  1.3 表面粗さの増加
 2.熱処理による収縮を減らすには
  2.1 成型(成膜)法の工夫
  2.2 エージング
  2.3 光照射・その他
  2.4 ゲルに柔軟性を持たせる
 3.剥離を防ぐ
  3.1 基板と膜の接着力を高める
  3.2 バッファー相の活用
  3.3 表面粗さを抑える


第11節 光アシストゾルーゲル法

 1.光アシストゾルーゲル法とは
  1.1 ゾルーゲル法の問題点
  1.2 光エネルギーを利用したゾルーゲル法の分類
   1.2.1 光照射によるゾルーゲル膜中の残留有機物の除去とゲル構造の改質
   1.2.2 光官能基の導入によるレジスト機能の付与(パターニング性の付与)
   1.2.3 光エネルギーによる非晶質ゲル膜の結晶化(光アシストゾルーゲル法)
 2.光アシストゾルーゲル法の酸化物膜形成への適用
 3.透明導電膜(ITO)への適用
  3.1 ITOゾル及びゲル膜の形成
  3.2 結晶化挙動
  3.3 電気特性
  3.4 微細構造
  3.5 フィルム基材上への膜形成は可能か

 

第2章 有機−無機ハイブリッド材料の構造制御による高性能化

第1節 有機−無機ハイブリッド材料の調製

 1.ゾル−ゲル反応によるシリカ及びハイブリッドの合成
 2.有機−無機ハイブリッドに含まれるシリカの性状
 3.ハイブリッド材料における有機/無機界面とモルフォロジーの制御
 4.有機−無機ハイブリッドにおいて期待される物性
  4.1 光学的性質
  4.2 機械的性質
  4.3 耐熱性
  4.4 表面特性


第2節 透明性を制御するには

 1.ゾル−ゲル法による有機/無機ハイブリッド
  1.1 ハイブリッドの組成
  1.2 金属酸化物のモルフォロジー制御
 2.粘土鉱物を用いた有機−無機ハイブリッド


第3節 耐熱性を向上するには

 1.低無機含有率ハイブリッド
 2.高無機含有率ハイブリッド


第4節 有機−無機ハイブリッド材料による薄膜形成と光学特性の制御

 1.薄膜の形成とその応用例
  1.1 反射防止用2層膜の形成
  1.2 高屈折率膜の作製
  1.3 セルパターンの出現
  1.4 フォトリソグラフィーによる光導波路の作製


第5節 ガスバリア性を向上するには

 1.高分子フィルムへのガスバリア膜のコーティング
 2.ゾルーゲル法による有機−無機ハイブリッド膜のコーティング


第6節 ゾルゲル法による導電性無機有機複合膜の作製と応用

 1.有機導電材料としての導電性高分子
 2.ゾルゲル法によるポリアニリン系導電性無機有機複合体
 3.導電性無機有機複合体の応用


第7節 (ハードコート)膜の柔軟性、透明性、硬度を向上するには

 1.ゾルゲル法
 2.シリカホスト中への有機高分子の分子分散
 3.柔軟性の向上
 4.透明性の向上
 5.硬度の向上
 6.今後の展望


第8節 ポリシルセスキオキサンを用いた
      有機−無機ハイブリッド材料の作成

 1.ポリシルセスキオキサンに何を期待するか?
 2.ポリシルセスキオキサンのバリエーション
 3.ポリシルセスキオキサンを用いた有機−無機ハイブリッド材料作成
  3.1 光学活性基を持つ重合性ポリシルセスキオキサン
   3.1.1 序
   3.1.2 合成
   3.1.3 構造推定
   3.1.4 光学活性・成膜
  3.2 酢酸セルロース/ポリシルセスキオキサンハイブリッド材料
   3.2.1 序
   3.2.2 実験
   3.3.3 結果


第9節 電気泳動電着法による透明厚膜の作製

 1.電気泳動電着の概要
 2.ポリフェニルシルセスキオキサン微粒子の作製
 3.シルセスキオキサン系透明厚膜の形成
 4.透明厚膜の微細パターニング


第10節 メチルシロキサン網目のナノ構造制御による
       新規エアロゲルの作製

 1.エアロゲルについて
 2.低密度MSQゲルの合成に至るまで
 3.超臨界乾燥によって得られたMSQエアロゲルの細孔特性
 4.超臨界乾燥によって得られたMSQエアロゲルの力学特性
 5.常圧乾燥の可能性


第11節 分子組織体を利用したゾル−ゲルナノハイブリッドの作製

 1.両親媒性構造を有するオルガノアルコキシシランを用いたナノハイブリッド
 2.交互積層膜を利用したナノハイブリッドコーティング薄膜
 3.コロイド粒子への交互積層によるコア-シェル粒子と中空カプセル


第12節 有機−無機ハイブリッド材料の構造解析

 1.分散成分の分散状態解析
  1.1 ハイブリッド材料の分散状態の解析
  1.2 ハイブリッド溶液中の分散状態の解析
 2.マトリックス部分の構造解析
  2.1 硬化後の未反応基の確認
  2.2 マトリックス成分の構造解析
 3.分散粒子の表面処理状態の解析

 

第3章 各種応用事例における課題と対策

第1節は著作権の都合上、掲載しておりません


第2節 透明導電膜

 1.ゾルーゲル法によるITO膜の形成
  1.1 出発原料の影響
  1.2 Sn比率と酸素欠陥の影響
  1.3 膜微細構造の影響
  1.4 ゾルーゲル法によるITO膜の低温形成の可能性
 2.ゾルーゲル法によるZnO膜の形成


第3節 有機−無機ハイブリッド発光材料

 1.希土類含有ナノクラスターを用いた発光材料
  1.1 新規発光材料のコンセプト
  1.2 近赤外発光
  1.3 白色LED応用の可能性
 2.有機−無機ハイブリッド発光材料の合成と発光特性


第4節 PZT薄膜

 1.強誘電体薄膜の配向制御
 2.強誘電体薄膜の評価
  2.1 残留応力の評価
  2.2 圧電特性の評価


第5節 半導体ナノ粒子分散ガラス蛍光体の作製と評価

 1.粒成長のメカニズム
 2.半導体ナノ粒子の合成
  2.1 水溶液中でのナノ粒子の合成
  2.2 水分散性の青色発光ナノ粒子の合成
 3.単一粒子分光
 4.ナノ粒子のガラス中への保持
  4.1 バルクガラス
  4.2 薄膜
  4.3 ガラスビーズ
 5.評価
  5.1 発光効率
  5.2 光劣化
  5.3 輝度


第6節 高速液体クロマトグラフィー用カラム

 1.一体型分離媒体(モノリスカラム)の特性
 2.キャピラリーHPLCカラムへの応用


第7節 光導波路用感光性ゾルゲル材料と応用

 1.ゾルゲル反応
 2.従来の導波路用ゾルゲル材料
 3.感光性ゾルゲル材料
  3.1 材料設計
  3.2 設計の検証
  3.3 フォトリソグラフィー特性
  3.4 樹脂特性
  3.5 導波路特性
  3.6 信頼性
 4.応用例


第8節 自動車用撥水ガラス

 1.撥水性の発現
 2.超撥水性の発現
 3.転落性の発現
 4.実用化技術
 5.撥水ガラスの特性


第9節 自動車用着色コートガラス

 1.グレー着色膜
  1.1 設計指針
  1.2 着色膜設計技術
  1.3 実用化技術
  1.4 グレー着色膜のまとめ
 2.コーラルピンク着色膜
  2.1 設計指針
  2.2 着色膜設計技術
  2.3 実用化技術
  2.4 コーラルピンク着色膜のまとめ


第10節 ゾルゲルコーティングによる
       機能性酸化物半導体薄膜の合成と物性

 1.チタニア薄膜の合成
  1.1 チタニア前駆体アルコール溶液の調製と構造
  1.2 チタンイソプロポキシド−エタノールアミン系から作製したチタニア薄膜の構造
 2.酸化亜鉛薄膜の合成
  2.1 溶液の調整
  2.2 作製した酸化亜鉛薄膜の構造
  2.3 酸化亜鉛薄膜の電気的性質
 3.酸化インジウム薄膜とITO薄膜
 4.酸化ニッケル薄膜
 5.p/n酸化物半導体多層薄膜のダイオード特性
 6.酸化亜鉛を導電層とする薄膜トランジスタ


第11節 有機ELハイブリッド材料

 1.有機ELハイブリッド材料
 2.ハイブリッド化が可能なπ共役高分子の分子設計
 3.ポリアリーレンビニレンとシリカとのハイブリッド
 4.ポリチオフェンとシリカとのハイブリッド
 5.ポリフルオレンとシリカとのハイブリッド
 6.π共役高分子/シリカハイブリッドの薄膜化


第12節 可視光散乱性ガラスフレークの特性と応用

 1.フレークの作製方法
 2.可視光散乱率の測定方法
 3.LTSGフレークの光学特性
  3.1 チタニア粒子の分散状態と光散乱特性
  3.2 LTSGフレークと他の粉体との光学特性比較
  3.3 チタニア含有量の影響
  3.4 フレーク厚みの影響
  3.5 樹脂中のLTSGフレーク添加量の影響
 4.LTSGフレークの応用


第13節 結晶性チタン酸バリウム自立膜の作製

 1.高濃度ゾルゲル法
  1.1 組成
  1.2 結晶化
  1.3 焼結性
 2.液体基板上でのチタン酸バリウム自立膜の作製
  2.1 液体基板上での成膜
  2.2 得られた結晶性BaTiO3自立膜の一例


第14節 プロトン導電体の燃料電池への応用

 1.ガラスの作製と細孔特性
 2.プロトン伝導特性
 3.プロトン伝導性ガラス薄膜の作製
 4.プロトン伝導性ガラスの燃料電池への応用


第15節 無機−有機ハイブリッドおよびコンポジット電解質の作製

 1.ゾル−ゲルイオニクス
 2.ホスホシリケートゲルとコンポジット化
 3.無機−有機ハイブリッド電解質


第16節 多孔質Low-k材料(ナノクラスタリングシリカの特性)

1.塗布法低誘電率材料開発の歴史
 2.ナノクラスタリングシリカ
 3.細孔特性
 4.膜特性


第17節は著作権の都合上、掲載しておりません


第18節は著作権の都合上、掲載しておりません

第19節は著作権の都合上、掲載しておりません


第20節 ゾル−ゲルシリカのバイオ分野への新規応用

 1.リパーゼ固定化シリカモノリスマイクロバイオリアクターの開発
 2.シリカナノファイバー不織布の骨再生用基材および細胞培養担体への応用


第21節 有機−無機ナノハイブリッドコーティング剤

 1.新規シルセスキオキサン誘導体の合成
  1.1 パーフルオロアルキル基含有シルセスキオキサンの合成
  1.2 リビングラジカル重合法を用いた
     パーフルオロアルキル基含有シルセスキオキサン含有高分子の精密合成
  1.3 ラジカル重合を用いた
     パーフルオロアルキル基含有シルセスキオキサン含有高分子の合成
  1.4 パーフルオロアルキル基含有シルセスキオキサンの
      集積化材料としての特性評価
 2.有機−無機ナノハイブリッドコーティング剤:サイラマックス
  2.1 サイラマックスの特性
   2.1.1 撥水・撥油性,防汚性
   2.1.2 非粘着特性
   2.1.3 撥水・撥油性


第22節 ゲル−ゾル法を用いたITOナノ粒子の精密合成

 1.液相合成法
 2.Stober法シリカ(ゾル−ゲル法)
 3.ゲル−ゾル法
 4.単分散チタニアナノ粒子合成
 5.単分散ITO粒子合成


第23節 有機・無機ハイブリッド水系コーティング材料

 1.ラテックスからのフィルム形成過程
 2.有機・無機ハイブリッドコーティング材料
 3.有機・無機ハイブリッドエマルションコーティング材料
  3.1 無機微粒子内包高分子エマルション
  3.2 高分子エマルション中でのゾル−ゲル反応