電子図書館TOP
 
 
書籍一覧 | 化学・エレクトロニクス系書籍一覧 | 医薬品・医療機器・食品系書籍一覧 | 雑誌一覧

1557

プレフィルドシリンジ・キット製剤の開発と承認申請

■ 執筆者(敬称略)
(財)化学及血清療法研究所
(株)大塚製薬工場
新潟薬科大学
長崎大学病院
日本ベクトン・ディッキンソン(株)
テルモ(株)
三宿病院
第一三共(株)
相沢 利英
青木 光夫
朝倉 俊成
江頭 かの子
榎本 裕一
岡部 博光
鎌田 泉
菊池 正彦
長崎大学病院
奥羽大学
アストラゼネカ(株)
前田産業(株)
田辺三菱製薬(株)
箕面市立病院
ノボ ノルディスク ファーマ(株)
藤本研究所
佐々木 均
東海林 徹
高池 敏男
田口 勝也
中川 祥子
仲下 知佐子
柊 武
藤本 頴助
■ 目  次
第1章 プレフィルドシリンジ・キット製剤の市場と開発の実際


第1節 プレフィルドシリンジ・キット製剤の市場・開発動向

 1. プレフィルドシリンジ
  ・ヒアルロン酸ナトリウム製剤
  ・X線造影剤
  ・エポエチン製剤
  ・抗悪性腫瘍ホルモン系抗癌剤
  ・ヘパリン生食製剤
  ・ワクチン
  ・麻薬製剤
  ・シリンジポンプ対応品

 2. 注射用キット製剤
  ・ハーフキット
  ・フルキット(バッグ、ソフトボトル)
  ・プレミックスタイプ
  ・複室バッグタイプ

第2節 プレフィルドシリンジ・キット製剤開発の実際

[1] テルモ株式会社の開発例

 ・総合ビタミン剤、各種電解質、糖のプレフィルドシリンジ製剤
 ・緊急時に繁用される薬剤
 ・シリンジポンプ用のプレフィルドシリンジ
 ・塩化カリウム製剤

[2] ダブルチャンバーシリンジ

 1.ダブルチャンバーシリンジの種類
  1.1 容器形状
   1.2.1 凍結乾燥+溶解液
   1.2.2 粉末充填+溶解液
   1.2.3 二液
 2.ダブルチャンバーシリンジのメリット,デメリット
 3.上市されているダブルチャンバーシリンジ製剤(国内)
 4.ダブルチャンバーシリンジの代替品
 5.今後の課題と展望

[3] プレフィルド製剤の開発 
  「インスリンデバイス フレックスペン」
  〜より安全な自己注射のために〜

 1.デバイスの開発・改良の変遷
 2.適正なインスリン自己注射を行うために必要なデバイスの性能
 3.確実な識別
 4.確実な単位設定
 5.確実な注入操作
 6.デバイスの安全性に関するエビデンス

[4] 人と環境に優しい無針注射器

 ・無針注射器の周辺商品
 ・無針注射器の第1世代、第2世代、第3世代
 ・ジェット流の力と圧力
 ・Nozzle Unitの形状
 ・与圧機構とロック機構
 ・コイルばね
 ・FX-3の全体構造
 ・無針注射器の拡散動作
 ・無針注射器の特徴
 ・無針注射器の新しい方式の紹介
 ・ジェット流の力測定装置
 ・世界の無針注射器(2010年)

[5] 輸液キット製品の開発

 1.輸液キット製品の必要性と製剤的可能性
  1.1 還元糖とアミノ酸の配合(アミノ-カルボニル反応)
  1.2 カルシウムとリン酸の配合(難溶性のリン酸カルシウム生成)
  1.3 グルタミン酸の配合
  1.4 滴定酸度

 2. 輸液キット製品の現状
  2.1 輸液キット製品の種類
  2.2 医薬品製造販売承認申請

 3.輸液キット製品の製造
  3.1 隔壁部分
  3.2 内溶液の製造と充てん

 4.輸液キット製品の課題
  4.1 固定処方
  4.2 隔壁の未開通投与

[6] オムニパークシリンジの開発および
  医療ニーズへの継続的対応によるLCM展開

 1.X線診断の歴史
 2.オムニパークシリンジの開発
  2.1 プレフィルドシリンジ用プラスチックの開発
 3.製剤設計のコンセプト
  3.1 シリンジ外筒
  3.2 ガスケット(ゴム栓)
  3.3 トップキャップ
  3.4 プランジャー
  3.5 二次包装
  3.6 ピロー包装
 4.継続的なLCM展開
  4.1 ICタグの導入による医療への貢献
   4.1.1 ICタグ導入の背景
   4.1.2 検討経緯、内容

[7] ヘパリンNaロックシリンジの開発

 1.ヘパリンNaロックシリンジ開発の基本的な考え方
  1.1 医療現場での通常業務を新しいキット製品におきかえる開発
  1.2 プレフィルドシリンジ剤形の意義
  1.3 滅菌と部材選択
  1.4 医薬品としての申請区分

 2.キット製品の設計と製剤化の工夫 
  2.1 最終包装製剤で高圧蒸気滅菌を施したヘパリンNaロック
  2.2 pH自動調節の必要性:クエン酸ナトリウムの添加
  2.3 包装内滅菌へのこだわり:手術室から在宅医療まで
  2.4 バックストッパーの装着
  2.5 大きいゴム栓の理由
  2.6 ハンドリング、シリンジサイズの検討
  2.7 製品名、表示に関するデザイン性
  2.8 市販後の要望に対する改良

 3.安定性に及ぼす各種pH緩衝剤の添加効果

 4.臨床効果

 5.利便性試験
  5.1 調製時間・作業内容の比較試験
  5.2 利便性アンケート
  5.3 調製された薬液の希釈精度の測定

 6.ヘパリンNaロックシリンジの特徴

[8] 人体用ワクチン製剤へのプレフィルドシリンジの導入

 1.仕様の決定
  1.1 小分け材(シリンジ本体)の選定
  1.2 包材の設計


3節 医薬品ライフサイクルマネジメントに貢献する
    プレフィルドシリンジ・キット製剤の開発とマーケティング戦略

 ・医薬品ライフサイクルマネジメントとキット製剤
 ・プレフィルドシリンジ・キット製剤のトレンド
 ・ワクチンデリバリーシステムの新時代
 ・ユーザー視点がより求められる時代へ
 ・いかに開発し、いかにマーケティングするか
 ・顧客の心理バイアスを分析する

第2章 プレフィルドシリンジ・キット製剤の材料特性と選定

1節 プレフィルドシリンジの材料特性・選定と設計

 ・外筒
 ・ガスケット
 ・シリコンオイル

2節 ガスケット・キャップ・ゴム栓の製品形状・材質・物理設計

 1.ガスケット・キャップ・ゴム栓の製品形状
  1.1 ガスケット
   1.1.1 摺動性の評価
   1.1.2 気密性の評価
   1.1.3 デザイン性の評価

  1.2 キャップ
   1.2.1 気密性の評価
   1.2.2 デザイン性の評価

  1.3 ゴム栓

 2.ガスケット・キャップ・ゴム栓の材質
  2.1 ガスケット
  2.2 キャップ
  2.3 ゴム栓

 3.ガスケット・キャップ・ゴム栓の物理設計
  3.1 ガスケット
  3.2 キャップ
  3.3 ゴム栓

3節 樹脂容器の材料開発

 1.輸液用プラスチック容器
  1.1 キット製品の構成
  1.2 キット製品の要求特性と部材材質、および材料開発

 2.アンプル・バイアル・シリンジ
  2.1 プレフィルドシリンジの構造および部材材質
  2.2 プレフィルドシリンジの要求特性と部材の特性

第3章 プレフィルドシリンジ・注射剤の包装・表示改善

1節 医療過誤防止,識別性改善に
   対する製薬企業の取り組み例1

2節 医療過誤防止,識別性改善に
   対する製薬企業の取り組み例2

 1.プレフィルドシリンジの利点
  1.1 プレフィルドシリンジの利点−投薬過誤防止
  1.2 プレフィルドシリンジの利点−汚染対策
  1.3 プレフィルドシリンジの利点−経済性

 2.プレフィルドシリンジの欠点

 3.注射剤の識別性改善のための取り組み
  3.1 注射剤の識別性改善のための取り組み−調査目的
  3.2 注射剤の識別性改善のための取り組み−調査項目
  3.3 調査対象者
  3.4 調査方法
   3.4.1 比較調査
   3.4.2 五段階評価
  3.5 評価方法
  3.6 実施場所
  3.7 回答者数

 4.調査結果
  4.1 対象製品
  4.2 調査結果
  4.3 結論

第4章 プレフィルドシリンジ・キット製剤のコスト・薬価算定

1.医療機関における医薬品管理

  1.1 採用医薬品の選定
  1.2 医療安全と医薬品
  1.3 採用銘柄と医薬品コスト・マネジメント

 2.薬価はどのように決まるのか

  2.1 新規収載医薬品の薬価算定
  2.2 規格間調整と薬価
  2.3 薬価が下がる理由(既収載品の薬価改定)
  2.4 プレフィルド製剤の薬価とキット加算
   2.4.1 オプチレイ350注シリンジ
   2.4.2 ヘパリン生食シリンジ
   2.4.3 ヘパリンカルシウム製剤

 3.在宅自己注射療法と注射薬の剤形

  3.1 凍結乾燥バイアル製剤の問題
  3.2 凍結乾燥製剤のプレフィルドシリンジ・キット化
  3.3 インターフェロンα製剤の比較
  3.4 スマトリプタン製剤(偏頭痛治療薬)

 4.平成22年度診療報酬改定への期待

  4.1「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」の試行
  4.2 バイオ後続品

第5章 プレフィルドシリンジ・キット製剤の承認申請と留意事項


 1.プレフィルドシリンジ・キット製剤に関する規制

  1.1 プレフィルドシリンジ・キット製剤の承認申請上の取扱い
  1.2 キット製品の範囲について
  1.3 キット製品の承認申請上の取扱い

  2.医療機器のクラス分類と申請区分

  2.1 クラス分類
  2.2 クラス分類別医療機器製造承認販売制度上の取扱い
  2.3 医療機器の申請区分
  2.4 キット製品と医療機器承認申請

 3.製造販売承認申請資料の作成とポイント

  3.1 承認申請書に添付すべき資料
  3.2 配合剤キット申請区分の考え方
   3.2.1 医療用配合剤 承認申請上の取扱い
   3.2.2 キット製品としての医療用配合剤の考え方
  3.3 キット製品の製品名における剤型の記載
  3.4 キット製品の委受託製造の考え方
  3.5 生物由来製品の指定に係る成分を含むキット製品の表示

 4.規格作成のポイント

  4.1 品質要件
   4.1.1 規格及び試験方法の意義
   4.1.2 記載項目
   4.1.3 製剤規格
   4.1.4 キット製品で考慮すべき規格作成のポイント

  4.2 部材の品質評価
   4.2.1 プラスチック製医薬品容器試験法
   4.2.2 ポリエチレン製又はポリプロピレン水性注射剤容器
   4.2.3 その他の水性注射剤容器
   4.2.4 注射剤用ガラス容器試験法
   4.2.5 輸液用ゴム栓試験法
   4.2.6 注射針及び注射筒等に
       潤滑剤として用いるシリコーン油の基準について

  4.3 機能性の評価方法
   4.3.1 機能性評価の目的
   4.3.2 滅菌済み注射筒基準

  4.4 安定性試験の進め方
   4.4.1 予備安定性試験
   4.4.2 本安定性試験


 5.キット製品の医療上メリットの証明

  5.1 キット製品とすることによる医療上のメリット
  5.2 事例から学ぶ試験項目とポイント
   5.2.1 調製時間・作業内容の比較試験
   5.2.2 利便性アンケート
   5.2.3 調製された薬液の希釈精度の測定
   5.2.4 保管、廃棄におけるスペース効率

第6章 プレフィルドシリンジ・注射剤の製造と品質保証


第6章 第1節は著作権の都合上、掲載しておりません

第6章 第2節は著作権の都合上、掲載しておりません

第6章 第3節は著作権の都合上、掲載しておりません

4節 プレフィルドシリンジの委受託における留意点


第7章 注射剤における不溶性微粒子/異物の測定・評価

第7章 第1節は著作権の都合上、掲載しておりません


2節 注射剤配合変化による生じる微小異物とその除去

 T.物理学的配合変化
  1.溶解性
   1-1 溶解度
   1-2 非親水性溶媒が使用されている製剤の希釈
   1-3 アレビアチン注射液の希釈による沈殿物生成

 U.化学反応による配合変化
  1.濃度
  2.酸-塩基反応
  3.酸化・還元反応による加水分解
   3-1.カテコールアミンの酸化
  4.光分解
  5.微量元素製剤の配合変化
   5-1.コロイド溶液
   5-2.エレメンミック注の配合変化
  6.リン酸カルシウムの沈殿防止
  7.メイラード反応
  8.輸液フィルターの必要性

第8章 医療現場での使用状況と要望

第8章 第1節は著作権の都合上、掲載しておりません

2節 各種プレフィルドシリンジ・キット製剤の使用性評価
 
 [1] 一体型キット,ダブルバッグ,プレフィルドシリンジ,ハーフキット,モノバイアル

  1.キット製剤の定義
  2.ボトルまたはバイアルを含むキット製剤
   2.1 一体型キット製剤
   2.2 ハーフキット製剤,モノバイアル製剤
  3.バッグキット製剤
   3.1 抗生物質ダブルバッグキット製剤
   3.2 中心静脈・末梢静脈栄養用バッグキット製剤
      (1室構造,2室構造,3室構造,4室構造)
  4.プレフィルドシリンジ製剤
   4.1 自己注射キット製剤(インスリン,生物学的製剤)
   4.2 救命救急用プレフィルドシリンジ
   4.3 業務効率改善用(輸液配合用,麻薬製剤)プレフィルドシリンジ
   4.4 医療現場における事故対応の工夫

 [2] 各種インスリン注入器の特徴・使用性評価と有用性

  1.インスリン注入器の種類と特徴
   1.1 インスリン注入器の種類
   1.2 各種インスリン注入器の特徴
  2.インスリン注入器の評価
   2.1 各評価結果
  3.モノとヒトとの関係
   ・単位数字・単位表示
   ・単位設定ダイアルの回転トルク(クリック感)
   ・クリック音
   ・注入抵抗と注入感

第8章 第2節 [3]は著作権の都合上、掲載しておりません

3節 プレフィルドシリンジ・キット製剤の
   在宅医療への応用に関する検討

 1.実験方法
  1.1 混合操作に対するアンケート調査
  1.2 操作時間の測定
  1.3 微生物汚染の検討
   1.3.1 試験菌Staphylococcus epidermidisの調製
   1.3.2 検体への付着方法および混注操作
   1.3.3 付着菌数および混入菌数の測定
   1.3.4 試験材料

 2.結果
  2.1 アンケート調査
  2.2 操作時間の測定
  2.3 微生物汚染試験
   2.3.1 付着菌数測定
   2.3.2 混入菌数測定

 3.考察

 4.現在の医療現場での有用性

 5.プレフィルドシリンジ製剤の抱える問題点
  5.1 低汎用性
  5.2 保管・廃棄
  5.3 乱用
  5.4 取り違え
  5.5 コストアップ

 6.今後の展開として期待すること
  6.1 在宅自己注射
  6.2 在宅緩和療法(麻薬)
  6.3 抗悪性腫瘍剤
  6.4 凍結乾燥製剤