◆ 1章 各種バインダーの化学構造と 特徴およびその主要用途
1節 ポリエステル樹脂
1.ポリエステル樹脂の構造と性質
2.ポリエステル樹脂の製造方法
2-1 エステル化工程
3.共重合ポリエステル樹脂の基本的な特徴
4.共重合ポリエステル樹脂の種類と特長
4-1 高Tg高分子量タイプ
4-2 低Tg高分子量タイプ
4-3 高Tg低分子量タイプ
4-4 共重合ポリエステル樹脂の製品例
5.共重合ポリエステル樹脂の利用法
2節 ポリオレフィン樹脂
1.基本コンセプト
2.「アローベース」の特長
2-1 保存安定性について
2-2 分散粒子径について
2-3 低温造膜性について
2-4 希釈安定性,凍結安定性について
2-5 塗膜の耐水性,耐薬品性について
2-6 「アローベース」の各種材料に対する接着性について
3.用途展開
【ドライラミネート用接着剤】
【押出ラミネート用接着剤】
【プライマー,アンカー剤,表面改質剤】
【インキ用バインダー,インキ改質剤】
4.特殊グレード
3節 ポリウレタン樹脂/ポリイソシアネート
1.ポリイソシアネートとは
2.ジイソシアネートモノマーの種類
3.内部構造
4.重合度
5.官能基数
6.官能基間分子量
7.副原料
4節は著作権の都合上、掲載しておりません
5節 PVC
6節は著作権の都合上、掲載しておりません
7節 EVA
1.PVDF製造プロセスとバインダー特性
2.高分子量PVDFが有するバインダー特性
3.PVDFバインダーと電池の安全性
3-1 PVDF自身の化学的安定性
3-2 PVDFの溶媒展開性
3-3 スラリーとして塗布・乾燥した後の接着性
8節 ふっ素樹脂バインダー FEVE
1.ふっ素樹脂バインダー
1-1 バインダー用ふっ素樹脂の種類
1-2 バインダー用ふっ素樹脂の形態
1-3 バインダー用ふっ素樹脂の構造
2.溶剤形ふっ素樹脂塗膜の性能
2-1 透過係数の耐久評価結果1),
2-2 耐酸性雨の検討
2-3 膜厚減耗のレベル
2-4 美観の保持(塗替え橋梁 常磐橋の例)
2-5 電気的性質
3.弱溶剤形塗料用ふっ素樹脂
4.HAPsフリー塗料用ふっ素樹脂5)
5.水性塗料用ふっ素樹脂 (設計と架橋システム)
6.粉体塗料用ふっ素樹脂
7.周辺技術の進展
8.他のふっ素樹脂
9節 合成ラテックス(ジエン系ポリマー)
1.構造式
2.基本物性
3.製造法
4.特徴
5.利用法
5-1 モノマー組成
5-2 分子量(ゲル量)
5-3 粒子径
5-4 表面特性
6.機能と用途
10節 ロジン
1.ロジンの製法
1-1 ガムロジン(Gum Rosin)
1-2 トール油ロジン(Tall Oil Rosin)
1-3 ウッドロジン(Wood Rosin)
2.ロジンおよびロジン誘導体の代表的な構造
3.ロジンの基本物性・特徴・利用法
4.機能と用途
11節 エポキシ樹脂
1.アミン系硬化剤の分類及び特徴
1-1 脂肪族アミン
1-2 脂環式アミン
1-3 芳香族アミン
1-4 変性ポリアミン
1-4-1 アミン−エポキシアダクト (エポキシ化合物の付加反応)
1-4-2 マンニッヒ反応物
2.エポキシ樹脂とアミンの反応
3.用途別エポキシ硬化剤の分類
4.用途別エポキシ樹脂の特徴
4-1 ライニング材
4-2 塗料
4-3 土木・建築関係の構造物の補強用
4-4 接着剤
4-5 電気絶縁材料
4-6 治工具関係
4-7 構造材料
5.耐熱性を上げる硬化剤
6.安全衛生
12節 フェノール樹脂
1.フェノール樹脂の基礎
2.バインダーとしてのフェノール樹脂とその電気電子材料用途
3.フェノール樹脂成形材料
4.プリント配線板用紙基材フェノール樹脂銅張り積層板
5.半導体封止用ポキシ樹脂成形材料の硬化剤としてのフェノール樹脂
13節 PVA
1.種類
2.セラミックスバインダーとしてのPVA
3.「エクセバールTM」のバインダー性能
14節 PVB
1.種類
2.セラミックスバインダーとしてのPVB
3.セラミックバインダー用PVBの傾向
15節 ベントナイト
1.モンモリロナイト:ベントナイトの特性を支配する粘土鉱物
2.ベントナイトの特性と用途
2-1 Na型ベントナイト
2-2 Ca型ベントナイト
2-3 活性化ベントナイト
◆ 2章 各種プロセスから見たバインダーの選び方・使い方のポイント
1節 各種バインダーの組み合わせ方の指針
1.強相関ソフトマテリアル
2.SP値あるいはχパラメーターの問題
3.プロセシングの問題
2節 攪拌・混合プロセスにおけるバインダーの影響
1.高粘度の攪拌・混合
2-1 低粘度と比較して高粘度の攪拌・混合が難しい理由
2-2 高粘度の攪拌・混合プロセス
2-3 高粘度の攪拌・混合におけるレオロジー特性の考慮
2-4 高粘度の攪拌・混合に適した攪拌翼
2-4-1 アンカー型(図1)
2-4-2 パドル型(図2)
2-4-3 プラネタリーミキサー(図3)
2-5 高粘度の微粒子化
2-5-1 高粘度の微粒子化に適した攪拌翼
2-5-2 ディスパーミキサー
2-5-3 ホモミキサー
2-5-4 ウルトラミキサー
2.効率の良い高粘度の攪拌・混合操作
2-1 高粘度の粒子径を揃える攪拌・混合操作
2-1-1 時間で対応できる場合
2-1-2 高粘度ベースへの粉体の分散
2-1-3 原料の投入順序を考えた攪拌羽根
3.高分子増粘剤の分散
3-1 高濃度高分子原料の分散における注意点
3-2 高せん断力が高分子に影響を与える場合
3-3 水系高分子増粘剤の分類1)
4.高粘度の攪拌・混合を助けるプロセスでの対応
4-1 原料のステップ投入による攪拌動力の減少
4-2 高粘度と低粘度を混合する場合
5.高粘度の攪拌・混合における動力計算の考え方
6.超高粘度攪拌装置
3節 積層プロセスの概要と求められるバインダー特性
1.グリーンシートの成形技術
1-1 テープ成形のプロセス
1-2 テープ成形に用いるバインダ
1-3 ドクターブレードを用いたテープ成形機の構造
1-4 スラリーとグリーンシート特性の関係
4節 高分子バインダーの吸着と固体粒子の分散安定性
1.高分子バインダーの固体粒子への吸着
2.高分子バインダーの吸着した固体粒子の分散安定性
2-1 シリカ粒子の分散安定性
2-2 カーボンブラック粒子の分散安定性
5節 焼成プロセスに適したバインダーの種類と選び方のポイント
1. セラミックスの製造方法
1-1 製造プロセスとバインダーの役割
2.焼成プロセスに適したバインダー
3.焼成プロセスに用いられるバインダーの種類
4.焼成プロセスに用いられるバインダーの特徴と選定のポイント
4-1 使用する溶剤が水か、有機溶剤か
4-2 低温焼結か高温焼結か
4-3 成形体に強度が求められるかどうか
4-4 どのような方法で塗工するか
5.セラミック用PVB選定のポイント
5-1 PVBの構造と物性
5-2 PVB選定時のポイント
6節 乾燥時のバインダー使用の留意点と条件設定
1.塗膜の形成
2.塗工液の混合と溶解
3.乾燥プロセスにおけるエネルギー変化
4.溶剤の拡散モデル
5.ラプラス力による塗膜の凝集
6.熱処理による塗膜の硬化
7節 バインダー乾燥・焼成装置の機構と条件設定
1.乾燥装置
1-1 加熱乾燥
1-2 赤外線乾燥
1-3 減圧(真空)乾燥
1-4 凍結乾燥
1-5 超臨界乾燥
1-6 スピン乾燥
8節 バインダー乾燥・焼成後のトラブル事例および対策
1.クラック
2.ポッピング
3.表面硬化層
4.環境応力亀裂(クレイズ)
5.ウォータマーク
6.乾燥むら
7.液体メニスカス
◆ 3章 各種主要用途から見たバインダー使いこなし方のポイント
1節 リチウムイオン電池(セル)に求められるバインダーの要求特性値
1.リチウムイオンセルの特徴
2.リチウムイオン電池の構成と電極板
電極の断面図
塗工の区分
実際のセルの外観
塗工した電極の断面
Li-ionは電極の面積が大きい
3 .バインダーの役割と電気化学的な環境
2節 ポリイミド系リチウムイオン二次電池負極用バインダー
1.リチウムイオン二次電池(LiB)について
2.負極活物質について
3.負極用バインダー樹脂の開発動向
4.当社におけるポリイミド系材料への取り組み経緯
3節 種々の応用分野に対応した導電性ペーストのバインダーの選択
1.接着および接続信頼性への影響
1-1 接着機能発現におけるバインダの役割
1-2 接続信頼性に対するバインダの影響
2.導電性接着剤への機能性の付与
3.フィラー間導電性コンタクトへの影響
3-1 導電性発現におけるバインダの役割
3-2 加熱条件に依存した電気抵抗率の変化
3-3 導電メカニズム
4.フィラー界面での物理化学現象のコントロール
4節 電子部品用セラミックグリーンシート成形および
その積層化におけるバインダー使いこなし技術
1.バインダー添加セラミックスからのグリーンシートおよび
セラミックシート作製の際に注意すべきプロセス条件
1-1 成形用有機添加剤
1-2 セラミックシート成形法としてのドクターブレード法
1-3 グリーンシート成形体の乾燥とバインダーの偏析
1-4 グリーンシート中のバインダーの熱分解・燃焼
2.水系PZTスラリーを用いたグリーンシートおよび
セラミックシート作製における有機添加剤(バインダー)の使いこなし
2-1 成形時のセラミック粒子の分散性が圧電PZTセラミックスの変位特性へ及ぼす影響
2-2 スラリー作製時におけるPremixing効果
2-3 分散剤添加PZT水系サスペンジョンへのバインダーPVA及び可塑剤PEGの添加が分散性へ及ぼす影響
2-4 バインダー及び可塑剤添加によるグリーンシートの濡れ性、離形性及びグリーン密度への影響
2-5 グリーンシート作製条件による焼結後のセラミックシート(PZTシート)の反りへの影響
2-6 バインダー添加量がセラミックシート(PZTシート)の焼結性へ及ぼす影響
2-7 グリーンシート(PZTシート)からのバインダー除去プロセスにおける昇温速度による焼結挙動変化
2-8 電極−誘電体セラミックス積層体におけるデラミネーションの抑制
5節 トナー用バインダー
−添加剤開発から見た要求特性−
1.電子写真における印刷プロセス
2.トナー用バインダ−の種類
2-1 スチレンアクリル樹脂
2-2 ポリエステル樹脂
2-3 環状オレフィン・コポリマー (COC)樹脂
3.バインダー樹脂の要求性能
3-1 定着性
3-2 帯電性
3-3 保存性
3-4 その他
◆ 4章 各種バインダーの物理化学的なデータ(用途展開への基礎)
1.問題解決と物理化学的な基礎
2.特性の一覧表
3.耐熱性、 難燃性、 耐候性 、耐薬品性、 難分解性
4.速乾性 熱硬化性 硬化性(紫外線、電子線など)
5.平滑性、密着性、接着性など
6.耐湿・防湿、 ガスバリア性
7.共通課題1 溶媒(剤)とポリマーの相互作用(溶解パラメーター)
8.共通課題2 バインダーと粒子の分散性
9.参考資料
バインダーおよびコーティング、分散、接着技術関係の参考資料