◆ 第1章 難燃メカニズムと高難燃効果の設計指針
1.難燃樹脂材料とは
・樹脂材料の難燃メカニズムとと難燃化技術概要
2.高難燃効果とその事例
・リン系難燃剤
・無機系難燃剤
・ナノコンポジット
・PLAの難燃化における課題
3.高難燃のためのナノコンポジット
・燃焼試験結果
・熱分解挙動
・機械的性質
・形態観察
・ナノ粒子燃焼モデル
・スメクタイトナノコンポジット
・大きさの異なるナノ粒子が難燃性に与える影響
・スメクタイト難燃助剤としての検討
◆ 第2章 各種難燃剤の使い方と処方設計
□ 1節臭素系難燃剤の上手な使い方と使用量低減
1.臭素系難燃剤の効果的な処方と環境規制
2.代表的な臭素系難燃剤の特徴と使用事例
2-1.HBCD2-2.DBP-TBBA2-3.DBDPE2-4.BPBPE
2-5.EBTBPI2-6.TBBPA2-7.BPTA2-8.PBPI
2-9.BA−ビス2-10.TBA―ビス
2-11.TBA―カーボネートオリゴマー
2-12.BAエポキシオリゴマー、ポリマー
□ 2節りん系難燃剤による高難燃化と他物性への影響
1.リン酸エステル1-1.TPP1-2.TCP1-3.TXP1-4.TMP
1-5.TEP1-6.CDP1-7.XDP
1-8.2−ジエチールヘキシールフェニールホスフェート
1-9.トリアリールホスフェート1-10.縮合型リン酸エステル
1-11.スジクロロプロピールフォスフェート
1-12.トリス(トリブロモネオペンチール)フォスフェート
1-13.ジエチール-N,N-ビス(アミノメチールフォスフェート
1-14.反応型リン酸エステル、反応型りん系難燃剤
2.リン酸エステルアミド化合物
3.ポリリン酸塩系
3-1.APP3-2.リン酸メラミン化合物
4.赤燐
5.その他りん系難燃剤
5-1.Intumescent系難燃剤FP2200
5-2.リン酸金属塩
□ 3節「新しいグリーンな難燃剤の概念」と持続可能な難燃システム
1.ハロゲンとノンハロゲン
2.ハロゲン系化学物質排除の原因になった「ダイオキシン」とは?
3.難燃剤市場の現状
4.環境により優しい難燃剤の概念
5.「Greenerisbetter」活動
6.持続的な難燃システムの構築
□ 4節水難燃フィラーとしての水酸化アルミニウム
2.ATHの製法と性質
2-1.代表的製法2-2.A性室2-3.難燃機構
3.難燃剤としてのATH3-1.難燃剤としての利点・欠点
3-2.難燃機能の向上・難燃性・充填性・耐熱性
□ 5節水酸化マグネシウム難燃剤のメカニズムと使い方
1.物理的性質
・熱性質とプラスチック難燃化機構・低発煙性
2.用途および応用例
□ 6節難燃剤の効率的な使い方とメラミンシアヌレート系難燃剤
2.難燃性能の向上
2-1.微細化
2-2.高分散
2-3.相乗効果
3.新しい難燃剤
3-1.耐酸性水マグ
3-2.高分散メラミン・シアヌレート
3-3.イントメセント系リン-窒素系複合難燃剤
□ 7節イントメットセット系難燃剤処方とポリオレフィン樹脂の難燃化
1.難燃剤によるプラスチックの難燃化
2.ポリオレフィンの難燃化とその課題
3.難燃性能
4.機械的特性
5.耐水性・耐候性
□ 8節非ハロゲン系難燃剤とホスフィン酸塩系難燃剤の処方設計と他物性への影響
1.非ハロゲン難燃剤の特徴
2.非ハロゲン難燃剤のポリエステル樹脂への応用例
2-1.機械特性、電気特性、物理特性への影響
3.非ハロゲン難燃剤のポリアミド樹脂への応用例
3-1.機械特性、電気特性、物理特性への影響
4.有機リン酸塩系難燃剤の環境特性
□ 9節様々な有機基を導入した新規ホスファゼンの難燃向上技術と難燃挙動
1.ホスファゼン系難燃剤の分類
2.合成
3.難燃剤の難燃機構
4.低分子量ホスファゼン難燃剤
□ 10節非晶質ホウ酸ナトリウムによる高分子の新しい難燃化
1.非晶質ホウ酸ナトリウムによる高分子材料の新しい難燃化
1-1.非晶質ホウ酸ナトリウムについて
1-2.ポリホウ酸ナトリウム水溶液の含浸による不織布の難燃化
1-3.ポリホウ酸ナトリウムの含浸によるウレタンの難燃・不燃化
□ 11節PC樹脂用新規硫黄系難燃剤
1.環境負荷材料の低減を踏まえた難燃剤開発
2.効果〜ポリカーボネート(PC)樹脂に及ぼす影響〜
3.難燃剤の効果メカニズム
4.難燃PCコンパウンド技術
5.成型条件
6.デジタルカメラ、TVへの採用事例
□ 12節安全で安心なシリカ固定化難燃剤
1.シリカ表面への難燃剤固定化
2.表面グラフト化
3.ハロゲン系難燃剤固定化シリカ
4.リン系難燃剤固定化シリカ
□ 13節ビニルリン類機能性モノマーの開発と共重合による高分子材料難燃化
1.ビニルリン類機能性モノマー
2.触媒的手法によるビニルリン類機能性モノマーの開発
◆ 第3章 難燃材料の成型加工技術と新しい難燃性向上技術
□ 1節難燃材料成形加工技術のポイント
2.難燃材料成形加工性
3.押出成形加工のポイント
3-1.適正な成形加工性指標を設定
3-2.成形加工性指標に基づくベース樹脂、難燃剤選択
3-3.適正な成形加工設備、加工条件の決定
4.射出成形加工のポイント
□ 2節ノンハロリン系難燃剤濃度60%以上マスターバッチによる難燃化技術
1.酸素指数評価による結果及び考察
・フィラー種の酸素指数に与える影響
・酸素指数試験後の炭化層の形態観察
・各添加量がガラス長繊維添加量の酸素指数に与える影響
・添加量が長繊維GF添加による酸素指数の上昇幅
・燃焼後の炭化層内部の形態観察
2.コーンカロリー評価による結果及び考察
・フィラー種の最大発熱速度に与える影響
・フィラー種の総発熱量に与える影響
・ガラス繊維添加量の最大発熱速度、総発熱量に与える影響
・リン系難燃剤添加量の最大発熱速度、総発熱量に与える影響
3.ガラス長繊維含有リン系難燃PP組成物の物性・難燃性
□ 3節難燃剤濃度10%以下での高難燃性発現技術
1.サンプル作製法及び難燃性評価法
2.結果及び考察
2-1.サンドイッチ成形品の難燃性、物性
□ 4節溶融混練による難燃剤の微粒子化技術
1.サンプル作製法及び難燃性評価法
2.PP/硫酸メラミン系のモルホルジーと難燃性
・PP/硫酸メラミン系のモルホルジー
・混練温度,PP流動性及び粒径のモルホルジーに与える影響
・混練時間及び組成のモルホルジーに与える影響
3.針状結晶の分析及び針状結晶生成機構と物性
□ 5節ポリマーアロイによる難燃化技術
1.PCアロイの難燃性
2.リン系難燃剤によるPCアロイ難燃化
3.PC-PDMSブロック共重合体によるアロイの難燃化
4.PC-PDMSブロック共重合体による難燃アロイの一般特性
5.PC/PLAアロイの一般特性と難燃化
□ 6節ナノコンポジット化による難燃性付与技術
1.汎用プラスチックの特徴2.難燃材料の成形加工
3.難燃性と環境保全の両立
3-1.環境面から見たポリ塩化ビニルの利用
3-2.ポリ塩化ビニルコンパウンドとしての環境負荷
3-3.難燃化の必要性3-4.難燃剤と環境負荷
3-5.コスト面からのポリ塩化ビニル代替材料
4.ナノ粒子による難燃効率向上技術
4-1.物質の特性を決定する因子と無機化合物の特性
4-2.無機化合物とプラスチック材料の混合
5.プラスチックとナノ粒子の混合
6.ナノコンポジットの合成6-3.燃焼性評価6-4.同時合成
6-5.燃焼残渣の粒子形状によるポリマー分解ガス噴出抑制効果
□ 7節シリカナノコンポジットにおける難燃化技術
1.シリコーン共重合PCにおける難燃化と熱分解挙動
1-1.難燃性1-2.熱分解挙動
2.ナノシリカ複合材料の難燃化と熱分解挙動
□ 8節ナノフィラーによる高難燃化技術
1.ホスファゼンを用いた難燃化
2.ホウ酸エステルを添加した軟質ポリウレタンフォームの難燃化
□ 9節非有機化クレイ/非晶性ポリマーの ナノコンポジットによる難燃化
1.層状珪酸塩(Clay)ナノコンポジット2.試料
3.スラリー注入押出法と水注入押出法
4.成形および評価5.視認性と難燃性
6.分散性検証
□ 10節リアクティブプロセッシングによる難燃性制御
1.モルフォロジー制御による難燃性向上
1-1.相溶系ポリマーアロイと非相溶系ポリマーアロイの難燃性
1-2.リアクティブプロセッシングによるモルフォロジー制御
1-3.モルフォロジーの難燃性に対する影響
1-4.非相溶系ポリマーアロイにおける難燃性の発現機構
2.フィラー添加によるポリマーアロイの難燃性の改良
◆ 第4章 各分野での難燃技術と要求特性
□ 1節 繊維材料の難燃化と後加工技術
1.繊維と難燃
1-1.各種繊維の燃焼性
1-2.難燃規格と用途
2.繊維の難燃後加工方法
2-1.難燃加工剤 2-2.臭素系難燃剤
2-3.HBCDの規制動向
2-4.ポリエステル繊維の難燃加工
3.加工方法 様々な処方例
3-1.ポリエステルカーテン 3-2.ポリエステルカーシート
□ 2節 プラスチックの燃焼性と電子機器の発火防止の関係
2.電気的現象でプラスチックに着火する事例
3.プラスチックの燃焼性に係わる課題
4.燃焼試験
5.電気的特性試験
6.プラスチックの燃焼
7.プラスチックの着火性を抑制する手段
8.電子部品の発火
9.電子機器の発火防止の基本思想(発火の連鎖を断ち切る)
10.電子部品とHB材等の間の隔離距離を評価
□ 3節 著作権の都合上、掲載しておりません。
□ 4節 フレキシブルプリント配線板接着剤のハロゲンフリー難燃化
1.接着剤構成成分
2.組成
3.モルフォロジー
4.難燃性
□ 5節バイオマスプラスチックの難燃化
1.水酸化アルミニウムの添加によるポリ乳酸の難燃化
2.水酸化アルミニウムとフェノール樹脂の併用によるポリ乳酸の難燃化
□ 6節 各種リチウム電池部材における難燃化技術
1.構成と動作原理
2.実用化と安全性
3.現状と安全性向上の必要性
4.発火トラブル例と発火機構
5.市販電池の安全性確保策
6.難燃性向上の試み
・電池材料 ・負極 ・正極 ・電解液
・電池周辺技術
8.リチウム電池の今後の展開と安全性
□ 7節 自動車プラスチック材料の難燃化技術の新しい展開
1.自動車用プラスチック難燃剤に求められる化学物質の安全性
2.自動車用難燃プラスチック材料の最近の動向
2-1.内装部品
2-2.ハーネス・電子制御ユニット(ECU)
2-3.フード内部、エンジン周り、給油装置
2-4.外装材・構造材
3.新しい「よりグリーンな難燃剤ソリューション」
4.長期的持続可能な自動車用プラスチック材料の難燃剤とは
□ 8節 最近注目されている難燃化技術の現状と今後
2.透明樹脂難燃化技術の現状と今後
2-1.ベース樹脂と難燃剤の選択
3.リチウムイオン2次電池電界質用難燃剤
3-1.リチウムイオン電池の電解質
3-2.適用される難燃剤
4.フィルムの難燃化技術
◆ 第5章 難燃化における規制と評価、試験法
□ 1節 燃焼試験と装置の上手な活用
1.従来の難燃性評価試験
1-1.酸素指数測定
・高温雰囲気の酸素指数測定
・粉粒状または融点の低い合成樹脂
1-2.UL燃焼試験
1-3.繊維燃焼試験
1-4.自動車用内装材料試験
2.コーンカロリメータによる難燃化技術
3.最近の難燃化技術,燃焼評価装置
3-1.輻射熱に対する着火エネルギの測定
3-2.高機能型UL燃焼
4.ナノテクノロジー化
4-2.ナノコンポジット化への混練評価試験
4-3.難燃化技術
5.燃焼試験法規制
5-1.建築基準法
5-2.鉄道車両材料試験
□ 2節 各種ケーブルの難燃性試験
1.炎伝播特性評価試験
2.発煙性評価試験
3.燃焼生成物の腐食性に関する試験
4.ケーブルの耐火性評価試験
□ 3節 グローワイヤ試験を中心とした電気製品の燃焼性試験
1.各種認証制度、法規制等の解説
1-1.電気用品安全法
1-2.Sマーク認証
1-3.CMJ登録制度
1-4.電気用品安全法、Sマーク認証、CMJ登録制度の比較
2.グローワイヤ試験
2-1.試験装置と実際の試験
2-2.グローワイヤ関連のJIS
2-3.最終製品に対するグローワイヤ
2-4.グローワイヤ燃焼性指数 2-5.グローワイヤ着火温度
2-6.グローワイヤ燃焼性指数と着火温度に影響を与える因子
2-7.各種認証制度とグローワイヤ試験
3.各種燃焼性試験
3-1.水平燃焼試験、垂直燃焼試験
・水平燃焼試験
・垂直燃焼試験
・その他燃焼区分
・その他の燃焼性試験
・大電流アーク着火
・ホットワイヤ
・ニードルフレーム
・耐トラッキング性
□ 4節 熱分解分析法による高分子材料の難燃化評価
1. EGA-MS難燃挙動解析
2.熱分解GC難燃機構解析
3.EGA-MS及び加水分解GC測定による難燃挙動解析
□ 5節 難燃剤の化学構造及び劣化挙動の解析
1. 臭素系難燃剤の分析技術
1-1 蛍光X線分析
1-2.ガスクロマトグラフィー/質量分析法
1-3 液体クロマトグラフィー/質量分析法
1-4 マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法
2. 臭素系難燃剤の劣化挙動解析
2-1 熱分解挙動の解析 2-2 揮発挙動の解析
2-3 光劣化挙動の解析
□ 6節 難燃化プラスチックの熱分解影響評価
2.事故シナリオの検討
3.熱分析
4.燃焼性試験
5.自然発火試験
6.生成ガス分析による急性毒性評価