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No.2164
費用対効果に基づく
外国特許出願国の選び方・進め方

 

■ 執筆者(敬称略) 

(独)日本貿易振興機構(ジェトロ) 中村 江里子 大藪知財戦略コンサルティング 大藪 一
うすい知財コンサルタント(株) 臼井 清文 今知的財産事務所 今 智司
三井住友海上火災保険(株)/ミノル国際特許事務所
平賀 智 青山学院大学 菊池 純一
東北大学 稲穂 健市 青山特許事務所 加藤 浩
静岡大学 藤巻 義博 クレオ国際法律特許事務所 高見 良貴
日本橋知的財産総合事務所 加島 広基 AJS(株)(元 旭化成(株)) 加藤 仁一郎
(株)ダイセル 水方 勝哉 (株)アイシン 石原 義幸
(株)明治 石丸 和彦 弁理士法人 森本国際特許事務所 豊岡 大志
シスメックス(株) 井上 二三夫 エスキューブ(株)/エスキューブ国際特許事務所 田中 康子
シスメックス(株) 久留 真一 よろず知財戦略コンサルティング 萬 秀憲
中村合同特許法律事務所 山本 飛翔 京都情報大学院大学 矢作 嘉章
(株)シクロ・ハイジア 山下 伸一郎 百瀬知財・人材コンサルティング 百瀬 隆
(株)シクロ・ハイジア 小林 誠 加藤弁理士事務所 加藤 実
湘南国際特許事務所 牧山 皓一 横河電機(株) 金平 裕介
岡本IPマネジメント 岡本 清秀 (一社)京都発明協会(元 NISSHA(株)) 原 伸郎
事業構想大学院/(株)羽神の森 早川 典重 シュグルー・マイアン外国法事務弁護士事務所 岸本 芳也
AIPE認定 知的財産アナリスト 川瀬 喜幸 弁護士法人 キャストグローバル 島田 敏史
あいそう特許業務法人 村山 信義 いちご特許事務所 相澤 聡
福島綜合特許事務所/IdeaP(株) 福島 芳隆 渡辺総合知的財産事務所 渡辺 知晴
栗原光技術士事務所 栗原 光一郎 河野特許事務所 河野 英仁
(株)イーパテント 野崎 篤志 特許庁 千本 潤介
(株)ネットス(サン・グループ) 藤本 周一 森・濱田松本法律事務所 佐々木 奏
特許業務法人 藤本パートナーズ 石井 隆明 TMI総合法律事務所 韓 明花
シャキール カモシダ IP 特許事務所 鴨志田 伸一 辻本法律特許事務所 辻本 希世士
中国・天達共和法律事務所 薛侖(Lun Xue) 黒瀬IPマネジメント 黒瀬 雅志
米国・Shakir Law PLLC Hassan A. Shakir IP FORWARD法律特許事務所 分部 悠介
ミノル国際特許事務所 安彦 元 IP FORWARD法律特許事務所 鷹野 亨
月島機械(株) 小暮 宏幸 IP FORWARD法律特許事務所 周 テイ
特許業務法人インターブレイン 三谷 拓也 世界知的所有権機関(WIPO) 林田 悠子
アーネスト国際特許事務所 武田 寧司 世界知的所有権機関(WIPO) ヴァンワウ 雅美
山本特許法律事務所 三坂 和也 アペリオ国際特許事務所 森 友宏
元・公益社団法人高分子学会 平坂 雅男 小西永岡特許事務所 小西 恵
(株)豊田自動織機 伊東 正樹 山本特許法律事務所 駒谷 剛志
ナガセケムテックス(株) 冨田 光治 IPNJ国際特許事務所 乾 利之
弁理士法人 坂本国際特許商標事務所 中村 敏夫    

■ 目  次


◇第1章 日本企業の海外進出の動向と今後の流れ◇

第1節 近年の日本企業の海外進出の動向
はじめに
1.世界の直接投資と日本
 1.1 世界の直接投資の長期トレンド
 1.2 直接投資拡大に大きく影響したクロスボーダーM&A
 1.3 投資の出し手としての日本
2.日本の対外直接投資の推移
 2.1 日本の対外直接投資は緩やかな動き
 2.2 対外直接投資残高の6 割が非製造業
 2.3 対外直接投資からの収益が経常収支を下支え
3.近年の日本企業の海外進出への意欲
 3.1 横ばいが続く日本企業の海外進出拡大意欲
 3.2 海外ビジネスを見直す企業も

第2節 日本企業の海外進出における有効な知財戦略
はじめに
1.知財訴訟に黒船が
2.日本企業のグローバル化への知財戦略とは
3.日本企業と海外企業との特許戦略の違い
4.大手企業での海外進出の形態と有効な知財戦略とは
5.中小・ベンチャー企業の海外事業のための知財戦略とは
おわりに

第3節 海外進出・海外ビジネスにおける知財の攻めと守りの戦略
はじめに
1.知財領域・ビジネスモデルと経営戦略
 1.1 知財領域における第三領域
 1.2 第三領域・知財統合経営支援のための戦略モデル
  1.1.1 知財戦略
  1.1.2 ビジネス戦略
 1.3 知財隣接領域のリスク
  1.3.1 ランサム(身代金)目的攻撃
  1.3.2 情報目的攻撃
  1.3.3 サイバー詐欺
  1.3.4 ドメイン・ハイジャック
 1.4 米国のサイバーセキュリティスペック
 1.5 知財支援の金融対応
 1.6 知財活用に係る環境とルール
 1.7 知財に関する国際条約
2.知財リスクとしての知財侵害の定義、市場実態
 2.1 知財権侵害
 2.2 知財訴訟のパターン
  2.2.1 部品が特許権侵害であれば、完成品製造者も特許権侵害者
  2.2.2 商標権侵害は発生確率が高く、ライセンス許可がされにくい
  2.2.3 知財権訴訟(被告訴訟)は、道のり遠い勝訴が強いられる
 2.3 知財市場リスク
  2.3.1 米国
  2.3.2 中国
3.知財経営のマネジメント
 3.1 チャンス・リスクのバランスマネジメント
 3.2 知財価値の見える化、財務表示とIR効果
 3.3 知財価値評価
 3.4 知財ガバナンス
 3.5 ブルーオーシャン・レッドオーシャンの知財戦略
4.知財ビジネス展開 事例研究
 4.1 ユーザー視点の知財活用・知財ミックス
 4.2 デザイン戦略の有用性
 4.3 AI・IoTビジネス戦略
 4.4 模倣・偽造の撲滅
 4.5 知財保険
終わりに

第4節 知財を活かした海外進出について
はじめに
1.属地主義
 1.1 知財の「属地主義」とは?
 1.2 準拠法と裁判管轄
2.著作権の国際的な知財戦略
 2.1 海外での著作権の保護
 2.2 制度の違いによる課題
3.産業財産権の国際的な知財戦略
 3.1 海外での産業財産権の取得
 3.2 グローバル知財戦略
 3.3 国際展開を図る際の留意点
4.オープン&クローズ戦略
 4.1 知財の戦略的活用
 4.2 QRコードの知財戦略

第5節 With/after コロナ時代の海外進出モデルとその特徴
はじめに
1.新しいビジネス手法の模索
 1.1 日本経済の現状と予測
 1.2 コロナ禍における海外ビジネスの新たな手法の模索
 1.3 新たな販売手法である越境EC利用
 1.4 海外企業との協業・連携も増える
2.越境ECの取組みの実際
 2.1 越境ECの進め方
 2.2 越境ECの仕組みと特徴
  2.2.1 オンラインマーケティング
  2.2.2 オンラインマーケティング Web分析 Google アナリティクス
  2.2.3 オンライン広告
 2.3 越境ECのリスク

 

 

◇第2章 グローバル化に伴う知的財産戦略策定の考え方◇
第1節 グローバル化社会における知財の重要性
はじめに
1.海外進出の際に守るべき知的財産の3つの区分
2.海外に事業を展開するにあたり知財をどのように活用するか
 2.1 現地での商標権の取得は必須
 2.2 海外での意匠権の取得も有効な手段
 2.3 海外での特許権については、何の技術をどの国に出願するかを見極める
3.海外で事業を行う際の知的財産リスクについて
 3.1 海外にビジネスを展開する際に行うことについて
 3.2 展示会への出展と知的財産リスク
 3.3 現地の代理店との商談と知的財産リスク
 3.4 海外への商品等の輸出と知的財産リスク
 3.5 技術流出や営業秘密の漏洩のリスク
4.各国固有の知財システムによる日本企業が直面する課題について
 4.1 米国
 4.2 欧州
 4.3 中国
 4.4 新興国
5.海外での知的財産権の取得について
おわりに

第2節 外国出願に向けた攻めと守りの知財マネジメント
はじめに
1.出願の目的
2.第一国基礎出願から始まっている
 2.1 特許明細書の内容
 2.2 英語翻訳のし易さ
 2.3 ポートフォリオ(特許群)の充実
 2.4 タイミングの適切さ
3.攻めと守り
 3.1 「攻め」の知的財産活動
 3.2 「守り」の知的財産活動
4.知的財産ポートフォリオマネジメント
 4.1 特許出願とノウハウ
 4.2 特許以外の知的財産も踏まえたマネジメント
 4.3 外国出願マネジメント
まとめ

第3節 グローバル化に伴う知的財産戦略策定のポイント
はじめに
1.事業モデルの分析
 1.1 価値創造サイクル
  1.1.1 強みとなる知財・無形資産(インプット)
  1.1.2 競争力のある事業創出(事業活動)/製品・サービスの提供(アウトプット)
  1.1.3 社会価値・経済価値(アウトカム)
  1.1.4 知財・無形資産への再投資(強みの維持・強化のための投資)
 1.2 小括
2.知財戦略の策定
 2.1 技術的な側面(特許、ノウハウとしての技術資産)に対する知財戦略
  2.1.1 特許の権利としての性質
  2.1.2 特許と技術資産の切り分け
  2.1.3 製品の商流
 2.2 ブランド的な側面(商標)に対する知財戦略
  2.2.1 ブランド価値の拡張(1)
  2.2.2 ブランド価値の拡張(2)
おわりに

第4節 グローバル化に伴う知財価値評価の方法とポイント
はじめに
1.シスメックスの知財活動の考え方
 1.1 シスメックスについて
 1.2 シスメックスの知財活動の考え方
2.グローバル化に伴う知財価値評価の方法とポイント
 2.1 知財レビューシステムを通じた知財価値評価
 2.2 出願確認会を通じた知財価値評価
 2.3 グローバル出願要否審議会議を通じた知財価値評価
 2.4 グローバル権利維持要否審議会議を通じた知財価値評価
 2.5 環境整備
  2.5.1 研究開発・事業部門の知財マインド向上
  2.5.2 知財部門での知財プロフェッショナル育成
  2.5.3 社外代理人とのグローバルネットワーク構築
  2.5.4 知財価値評価の情報蓄積
おわりに

第5節 海外拠点での発明、権利化の際のポイントと留意点
はじめに
1.第一国出願義務・外国出願許可制度
 1.1 第一国出願義務や外国出願許可制度が存在する主たる国及びその制度概要
 1.2 海外で発明が創出された場合における社内のオペレーション
2.輸出管理規制
 2.1 米国における輸出管理規制―Export Administration Regulations(EAR) 
終わりに

第6節 海外進出時のリスクと対策
はじめに
1.現地国での他者知的財産権に対するリスクと対策
 1.1 他者知的財産権侵害によるリスク
 1.2 他者知的財産権侵害に対する対策
2.他者による侵害品、模倣品の出現によるリスクと対策
 2.1 他者による侵害品、模倣品の出現によるリスク
 2.2 リスクへの対策
  2.2.1 現地国での知的財産権の取得による保護
  2.2.2 模倣品対策
3.秘密情報管理
 3.1 秘密情報の重要性について
4.その他
 4.1 現地国から製品、情報等の輸出について
 4.2 信頼のおける現地の専門家との連携

第7節 海外における特許取得のポイントと注意点
はじめに
1.海外における特許取得のポイント
 1.1 海外への事業進出、展開の目的を明確にする
 1.2 特許出願国の選定
  1.2.1 海外で製品を生産する場合
  1.2.2 海外で製品を販売する場合
  1.2.3 海外で技術供与(ライセンス許諾)をする場合
 1.3 出願方法の選択
  1.3.1 パリルート
  1.3.2 PCTルート
 1.4 出願する国によっては実用新案出願を検討することも重要なポイントである
2.海外における特許取得の注意点
 2.1 発明の保護対象に関する注意点
 2.2 第一国出願制度に関する注意点
 2.3 審査請求制度、審査請求期間に関する注意点
 2.4 審査期間の長さに関する注意点
 2.5 特許権の維持に関する注意点
 2.6 特許権の行使における注意点
 2.7 特許権の共有に関する注意点
 2.8 特許権に対する強制実施権の有無と適用要件に関する注意点
 2.9 特許発明の実施義務規定に関する注意点
おわりに

第8節 事業の海外展開におけるグローバル知財戦略の考え方
はじめに
1.これまでの事業の変遷と知財戦略
 1.1 第1のイノベーション
 1.2 戦後第2のイノベーション
 1.3 グローバル市場への参入
 1.4 黄金時代を迎える
 1.5 バブル経済の崩壊
 1.6 2000年代の事業と知財
2.これからのグローバル知財戦略
 2.1 経営・事業と知財
  2.1.1 知財と事業のポジショニングは次の4分類に分けることができる
  2.1.2 事業と知財のサイクル
 2.2 強い特許の取得
  2.2.1 企画段階
  2.2.2 開発・生産段階
  2.2.3 販売段階
  2.2.4 特許出願業務
 2.3 クローズド・オープン戦略のススメ
  2.3.1 技術開発をすると、発明を含めた技術情報が生まれる
  2.3.2 分割された領域の戦略的活用
3.海外への事業展開の留意点
 3.1 米国への研究開発委託の留意点
  3.1.1 米国輸出管理規制
  3.1.2 研究開発委託にトレードシークレット訴訟リスク
  3.1.3 中間報告
 3.2 共同研究開発に伴う留意点
  3.2.1 基礎技術導入型
  3.2.2 技術補完型
  3.2.3 市場評価型
 3.3 知的財産の取り扱い
  3.3.1 発明者の認定と補償
  3.3.2 米国における知的財産の共有の権利
 3.4 共同開発と独占禁止法
 3.5 他社への新商品、新技術紹介は慎重に
  3.5.1 客先に新商品、新技術を紹介する前には特許出願を徹底すること
  3.5.2 米国企業から注文を受ける場合の留意点
  3.5.3 特許保証
 3.6 海外企業との知財ライセンス契約の留意点
  3.6.1 米国の契約の法体系は日本とは異なる
  3.6.2 中国の技術輸出入管理条例に注意
おわりに

第9節 経営における知財事業戦略(Intellectual Asset Management Strategy)
はじめに
1.時価総額からみる見えない資産の重要性
 1.1 S&P500社に見る時価総額の変遷
 1.2 ROAとInvisible ROA
2.世界の二つの大きな構造変化
 2.1 二つのパラダイムシフト的構造変化
  2.1.1 需要と供給のバランス
  2.1.2 インターネットによるリアルタイムの価格の見える化
 2.2 大量生産・大量消費・大量廃棄型ビジネスの崩壊とものづくりの災難
 2.3 日本企業の経営課題
3.経営における知財戦略の重要性
 3.1 経営における知財戦略とは、Intellectual Property(IP)戦略ではなく
                         Intellectual Asset Management(IAM)戦略である
 3.2 自前主義の限界とパートナー戦略の重要性
 3.3 「小人閑居して不善をなす」を避けるために
 3.4 コト作りの本質とは?
 3.5 人の知と経営

第10節 経営に資するグローバル知財戦略
はじめに
1.経営に資するグローバル知財戦略とは
 1.1 グローバルに活躍する企業とは
 1.2 戦略とは
 1.3 経営に資するグローバル知財戦略とは
2.検証方法
 2.1 検証に用いた対象企業
 2.2 三極別売上比率の算出
 2.3 三極別特許権保有比率の算出
3.検証結果
 3.1 医薬品業種
 3.2 精密機器業種
 3.3 化学業種
4.考察
おわりに

第11節 中小企業におけるグローバル知財戦略
はじめに
1.中小企業の視点からみたグローバル化社会における知財の重要性
 1.1 知財の機能、役割
 1.2 中小企業の視点からみたグローバル化社会における知財の重要性
2.中小企業における外国出願に向けた攻めと守りの知財マネジメント
 2.1 攻めと守りの知財マネジメント
 2.2 中小企業における外国出願に向けた攻めと守りの知財マネジメント
3.中小企業におけるグローバル化に伴う知的財産戦略策定のポイント
 3.1 権利創造に関するポイント
 3.2 共同開発に関するポイント
 3.3 知的財産活用に関するポイント
 3.4 侵害対応に関するポイント
 3.5 他社からの権利行使対応に関するポイント
 3.6 グローバル知財戦略策定の前提となる各国知財関係情報
4.中小企業におけるグローバル化に伴う知財価値評価の方法とポイント
 4.1 中小企業におけるグローバル化に伴う知財価値評価の方法
 4.2 中小企業におけるグローバル化に伴う知財価値評価のポイント
5.中小企業における海外拠点での発明,権利化の際のポイントと留意点
 5.1 中小企業の海外拠点での発明の際のポイントと留意点
 5.2 中小企業の海外拠点での権利化の際のポイントと留意点
 5.3 中小企業が海外進出する際の支援など情報
6.中小企業の海外展開時における知財リスクとその対策
 6.1 中小企業の海外展開時における知財リスクの把握
 6.2 中小企業の海外展開時における知財リスク回避のポイント
7.中小企業の海外における特許取得のポイントと注意点
8.中小企業の「知の資産」を経営戦略に活かすための視点


 

◇第3章 海外への特許出願に向けた調査、情報収集の仕方◇

第1節 海外特許の目的と主な調査方法
はじめに
1.海外特許出願の目的
2.海外への特許出願の方法
 2.1 出願方法は2種類
 2.2 優先権制度
 2.3 パリ出願ルートによる海外出願
 2.4 PCT出願ルートによる海外出願
3.各海外出願ルートのメリット・デメリット
 3.1 パリ出願ルート
  3.1.1 メリット
  3.1.2 デメリット
 3.2 PCT出願ルート
  3.2.1 メリット
  3.2.2 デメリット
4.海外特許の調査方法
 4.1 J-PlatPat
 4.2 PATENTSCOPE
 4.3 Espacenet
 4.4 Public PAIR(Public Patent Application Information Retrieval)
5.特許分類
 5.1 国際特許分類(IPC)
  5.1.1 セクション
  5.1.2 IPCの細分化の態様
 5.2 ヨーロッパ特許分類(ECLA)
 5.3 米国特許分類(USPC)
 5.4 共通特許分類(CPC)
6.具体的な検索ツール
 6.1 日本語から海外特許分類を検索できるツール
  6.1.1 特許・実用新案分類照会(PMGS)
  6.1.2 特許検索ポータルサイト(特許庁)
 6.2 パテントファミリー検索
 6.3 その他のデータベース
7.調査方法
 7.1 出願前調査(先行技術文献調査)
 7.2 無効資料調査(公知例調査)
 7.3 侵害予防調査(クリアランス調査、FTO調査)
 7.4 技術動向調査(SDI調査)
おわりに

第2節 外国特許調査の結果に基づく自社出願特許への活かし方
はじめに
1.国内特許調査からの外国ファミリーの確認
 1.1 国内特許調査での検索式
  1.1.1 検索式の妥当性の確認と適正化
  1.1.2 検索結果からのファミリーの確認
2.外国特許調査
 2.1 国内特許調査検索式と外国特許検索式の整合と適正化
 2.2 抽出した外国特許の権利状態の確認
 2.3 Espacenet(エスパスネット)でのファミリーの漏れの確認
 2.4 各国特許庁データベースでの審査進捗の確認
3.外国特許の日本国内移行特許の確認
 3.1 出願人の日本語翻訳名での国内特許調査
 3.2 日本出願特許の審査進捗、権利状態の確認
4.外国出願人の日本出願特許の評価(障害となる可能性のある特許の抽出と対策)
5.自社日本出願の推進
6.外国出願特許パテントマップの作成
7.PCT国際出願国内移行での出願国の選定
おわりに

第3節 海外特許調査・分析時の留意点とポイント
はじめに
1.調査対象国・分析対象国のデータベース収録状況を確認する
2.データベース収録単位を確認する
3.日本語と外国語の検索式の作成は別々に行う
4.特定の国・地域の特許調査・分析を行う上での留意点とポイント
 4.1 米国
  4.1.1 出願人検索
  4.1.2 非公開請求
  4.1.3 権利満了日(ターミナルディスクレイマー)
 4.2 欧州(EPおよびヨーロッパの主要国)
おわりに

第4節 海外特許出願に向けた情報収集の仕方とそのポイント
はじめに
1.特許情報の収集
 1.1 特許分類の活用
 1.2 情報収集の目的
  1.2.1 クリアランス(侵害予防)調査
  1.2.2 無効資料調査
  1.2.3 技術動向調査
  1.2.4 SDI(Selected Dissemination Information)調査
 1.3 特許調査のフロー
  1.3.1 検索項目の選定方法
  1.3.2 論理演算子
  1.3.3 特許文献の読込
  1.3.4 調査結果報告
  1.3.5 調査ポイントまとめ
2.海外特許データベースの紹介(無料版)
 2.1 無料海外特許データベースの活用
  2.1.1 PATENTSCOPE
  2.1.2 Espacenet
  2.1.3 Google Patents
  2.1.4 DEPATISnet
  2.1.5 Lens
  2.1.6 J-PlatPat特許・実用新案外国文献検索
3.非特許文献の収集
 3.1 非特許文献の活用
  3.1.1 JDreamV
  3.1.2 J-GLOBAL
  3.1.3 J-STAGE
  3.1.4 Google Scholar
おわりに

第5節 外国意匠出願の意義と各国制度を踏まえた出願戦略
はじめに
1.知財ミックスを踏まえた意匠出願の意義と出願戦略
 1.1 意匠出願の意義
 1.2 保護法域の検討
  1.2.1 商標
  1.2.2 特許・実用新案
  1.2.3 意匠
2.外国の意匠制度等を踏まえた出願戦略
 2.1 出願国の選定
  2.1.1 各種出願方法
  2.1.2 出願国、出願方法の選定
 2.2 外国の意匠制度
  2.2.1 留意すべき点
  2.2.2 各国特有の制度、注意点
おわりに

 

◇第4章 外国特許出願における出願国選定の方法と、そのポイント◇

第1節 外国特許出願をする際の重要ポイント
はじめに
1.中国に外国特許出願をする際の重要ポイント
 1.1 前提
 1.2 出願ルート
  1.2.1 PCT出願
  1.2.2 パリ出願
  1.2.3 ハーグ出願
  1.2.4 直接出願
 1.3 保護期間
 1.4 保護の対象
 1.5 登録までの期間
 1.6 費用
 1.7 実用新案の有効活用
  1.7.1 費用が安いこと
  1.7.2 権利の安定性が発明(特許)の場合と殆ど変わらないこと
  1.7.3 保護期間が発明(特許)と殆ど変わらないこと
  1.7.4 価値も発明と殆ど変わらないこと
  1.7.5 権利授与率(登録査定率)が高いこと
  1.7.6 まとめ
2.米国に外国特許出願をする際の重要ポイント
 2.1 概要
 2.2 PCTルートによる特許出願
 2.3 デザイン特許の出願
3.インドを含むアジア諸国に外国特許出願をする際の重要ポイント
 3.1 インド
  3.1.1 概要
  3.1.2 実体審査の主体
  3.1.3 ファミリー特許出願の情報提供義務
  3.1.4 特許庁に支払う手数料
  3.1.5 審査期間(アクセプタンス期間)の設定
  3.1.6 現状を踏まえた重要ポイント
 3.2 シンガポール、ベトナム、タイその他のアジア諸国

第2節 モンテカルロシミュレーションを用いた海外特許出願における出願国選定
はじめに
1.出願国の選定に影響を及ぼす不確実性(リスクとリターン)
 1.1 リスクとリターン
 1.2 リスクドライバーの抽出
2.出願国の選定にシミュレーションを導入する
 2.1 リスクの不確実性
 2.2 確率分布
 2.3 モンテカルロ法によるシミュレーション
3.出願国の選定シミュレーションの実例
 3.1 A国における知財収益のシミュレーション
 3.2 費用対効果に優れた出願国の組み合わせを探索するシミュレーション
4.むすび

第3節 プラントエンジニアリングメーカにおける外国出願先の選定
はじめに
1.プラントエンジニアリング事業
 1.1 概要
 1.2 マーケット
 1.3 特許出願状況
2.出願先選定基準
 2.1 どの国に出願するか
  2.1.1 事業性(@、A、C)
  2.1.2 法制度(D)
 2.2 何を出願するか
 2.3 どの権利で出願するか
3.社内手続き
4.その他

第4節 外国出願国の選び方
はじめに
1.外国出願の動向
2.外国出願の対象国をどうやって選ぶか
 2.1 市場性:特許製品(または被疑製品)がたくさん売れそうな国か
 2.2 生産性:被疑製品の生産拠点になりそうな国か
 2.3 開発力:被疑製品を開発する能力をもっていそうな国か
 2.4 知財重視度:特許権(財産権)を尊重する国か
 2.5 コスト:特許権の取得・維持にコストがどれくらいかかる国か
 2.6 特許取得の容易さ:特許審査が厳しい国か
 2.7 競合企業の動向
3.各国寸評
 3.1 アメリカ(US)
 3.2 中国(CN)
 3.3 欧州(EP)
 3.4 韓国(KR)
 3.5 台湾(TW)
 3.6 インド(IN)
4.外国特許の価値を最大化する

第5節 外国へ特許を出願する際の方法と注意点
はじめに
1.WHY なぜ外国に特許出願をするか
2.WHO 誰が特許出願の主体となり得るか
 2.1 誰が外国出願の出願人又は権利者となるか
  2.1.1 発明者(又はその相続人)
  2.1.2 承継人(譲受人)
 2.2 誰が外国出願の出願手続きを行うか
  2.2.1 出願人
  2.2.2 現地代理人
  2.2.3 日本の弁理士
  2.2.4 内外の仲介業者
3.WHERE 何処に特許出願を提出するか
 3.1 戦略的な外国出願の出願国
 3.2 手続上の外国出願の提出先
  3.2.1 外国の指定機関1−各国特許庁
  3.2.2 外国の指定機関2−ex.欧州特許庁等
  3.2.3 日本の特許庁−PCTの利用
  3.2.4 国際事務局−PCTの利用(その2)
4.WHEN いつ特許出願を提出するか
 4.1 発明の公開を意識した出願の時期
 4.2 発明の完成度から見た出願の時期
 4.3 手続の便宜上の観点から見た出願の時期
  4.3.1 最先の出願から1年以内の外国出願−パリ条約による優先権の利用
  4.3.2 最先の出願から30か月以内の外国出願−PCTの利用
  4.3.3 新規性を喪失した日から所定期間内の外国出願−グレースピリオドの利用
5.WHAT 何を特許出願するか
 5.1 保護対象を確認する
 5.2 特許戦略を考慮する
6.HOW いかに特許出願するか
 6.1 特許付与を請求する国に直接外国出願する
 6.2 PCT出願する
結語

第6節 海外特許の出願戦略と権利維持、放棄の考え方
はじめに
1.海外特許出願の考慮要素(総論)
 1.1 グローバルビジネスにおける海外特許出願の重要性
 1.2 どこの国で海外特許出願を行うか
  1.2.1 はじめに――会社のビジネス戦略と一体で考える
  1.2.2 どこの国で特許出願をするか
  1.2.3 特許自体の格付け
  1.2.4 その他各国特有の特許制度
2.各国の海外出願の検討(各論)
 2.1 アメリカ
 2.2 中国
 2.3 欧州
 2.4 分野による出願国選定の差異
3.海外特許の出願と放棄
 3.1 国際特許の出願の流れと取得までのプロセス・保護期間
  3.1.1 PCTルート
  3.1.2 パリルート
  3.1.3 期間徒過
 3.2 出願した特許の権利評価、放棄について
  3.2.1 特許棚卸しについて
 3.3 特許の評価と権利維持の判断
  3.3.1 特許棚卸しの流れ
  3.3.2 権利維持判断のタイミング
 3.4 特許の評価と権利維持の判断
  3.4.1 第三者へのライセンス(オープンイノベーション)
  3.4.2 特許の放棄
  3.4.3 ノウハウとしての保護
おわりに

第7節 事業戦略視点から見た外国への特許出願戦略、出願国選定のポイント
はじめに
1.海外特許出願の必要性
2.パリ条約と特許協力条約(PCT)
3.海外事業戦略
4.海外特許出願の検討
おわりに

第8節 豊田自動織機における外国特許出願国の選定方法
1.豊田自動織機の紹介
2.豊田自動織機の知財活動
 2.1 知財の目的
 2.2 知財戦略
 2.3 事業戦略における知財
3.外国出願の目的と考え方
 3.1 外国出願の目的
 3.2 外国出願の考え方
  3.2.1 事業の市場国
  3.2.2 事業の生産・流通国
  3.2.3 知財権の活用リスク
  3.2.4 出願維持コスト
  3.2.5 出願審査の状況
4.豊田自動織機のグローバル展開と出願戦略
 4.1 産業車両および物流事業部門
 4.2 自動車関係部門
 4.3 繊維機械部門
5.豊田自動織機の外国出願管理
 5.1 外国出願要否検討
 5.2 出願国の選定手続
  5.2.1 書面検討
  5.2.2 特許審議会
 5.3 外国出願手続
おわりに

第9節 ナガセケムテックスにおける海外特許出願へ向けた出願国選定のポイント
はじめに
1.特許発明の実施から見た出願国選定のポイント
 1.1 特許発明の実施の定義
 1.2 特許を実施する者の観点からの選定 〜誰が実施している国で特許を保有すべきか?〜
  1.2.1 特許保有者による自己実施等
  1.2.2 特許保有者の顧客による実施等
  1.2.3 競合企業による実施等
 1.3 特許の実施状況の観点からの選定
  1.3.1 特許発明を実施予定の場合
  1.3.2 特許発明を第三者に実施許諾している場合
  1.3.3 実施時期の観点からの評価
  1.3.4 実施規模の観点からの評価
  1.3.5 製品のライフサイクルの観点からの評価
2.出願国の選定方法の具体例
 2.1 評価方法の具体例
 2.2 出願期限までに出願国を選定しにくい場合
まとめ

第10節 医薬品関連特許の出願国選定について
はじめに
1.医薬品
 1.1 医薬品とは
 1.2 医薬品医療機器等法等の法規制
 1.3 再審査期間/データ保護(Data Exclusivity)
 1.4 健康保険制度と薬価制度
  1.4.1 国民皆保険制度を採用する国/公定薬価
  1.4.2 国民皆保険制度を採用しない国/自由薬価
 1.5 医薬品世界市場
2.医薬品関連特許
 2.1 医薬品を保護する特許件数
 2.2 医薬品を保護する特許の種類
 2.3 特許権存続期間延長制度
 2.4 各国の特許制度
 2.5 侵害訴訟
3.出願国選定
 3.1 特許発明の種類/特許性/排他性
 3.2 各国の市場規模
 3.3 自社販売/ライセンス
 3.4 各国の法規制/特許制度
 3.5 共同研究開発会社の意向
4.筆者の経験
まとめ

第11節 グローバル特許出願戦略における出願国の選定方法
はじめに
1.知的財産を取り巻く現状
 1.1 特許の出願動向
 1.2 外国出願件数
 1.3 PCT出願上位企業
2.グローバル特許出願方法
 2.1 特許は国毎の権利
 2.2 パリルート外国出願
  2.2.1 パリルートのメリット
  2.2.2 パリルートのデメリット
 2.3 PCTルート外国出願
  2.3.1 PCT出願のメリット
  2.3.2 PCT出願のデメリット
  2.3.3 PCTダイレクト出願
  2.3.4 日本でPCT出願された特許のリスクと対策
 2.4 欧州特許庁への外国出願
  2.4.1 直接欧州各国の特許庁に出願する場合
  2.4.2 欧州特許庁ルートで出願する場合(1978年以降)
3.グローバル知的財産権リスク
 3.1 世界の知財関連訴訟
 3.2 グローバル知的財産リスク対策
  3.2.1 「変える」
  3.2.2 「潰す」
  3.2.3 「買う」
  3.2.4 「止める」
 3.3 グローバル特許リスクに対する基本知財戦略
  3.3.1 アメリカに対する基本知財戦略
  3.3.2 中国に対する基本知財戦略
  3.3.3 日本に対する基本知財戦略
  3.3.4 欧州に対する基本知財戦略
4.企業でのグローバル特許出願戦略
 4.1 日本にだけ出願される特許の位置づけ
  4.1.1 メリット
  4.1.2 デメリット
 4.2 グローバル特許出願費用
 4.3 外国出願ブラッシュアップ
  4.3.1 従来の特許出願フロー
  4.3.2 「外国特許出願ブラッシュアップ審査会」の実施による特許の質の向上
5.グローバル特許出願国の選定方法
 5.1 企業のグローバル戦略(企業としての将来の世界市場進出戦略、製品毎の市場戦略)
 5.2 特許の強さ(独創性、新規性・進歩性、他社拘束性、実施可能性、経営貢献度、侵害立証容易)
 5.3 市場性(人口・GDP、産業構成)
 5.4 生産国(海外製造工場、海外企業と契約)
 5.5 競合他社存在国(先進技術開発国、特許出願数)
 5.6 特許の実効性(知財訴訟、損害賠償、差し止め請求、偽物対策)
 5.7 多数の出願国選定が必須分野(医薬品、標準化特許)
6.業種によるグローバル特許出願国の選定事例と考察
 6.1 自動車産業(トヨタ、フォルクスワーゲン)
 6.2 化学産業(三菱化学、BASF)
 6.3 電気機器産業の電気通信分野(パナソニック、三菱電機、ファーウエイ、クアルコム)
 6.4 医薬品産業(武田薬品、ロッシュ)
 6.5 今後注目すべき出願国
おわりに

 

◇第5章 外国特許の権利維持、放棄判断の考え方◇

第1節 グローバル特許の戦略評価と特許権の適正な保有件数
はじめに
1.「知財の与益」とは
2.一社を超えた俯瞰レベルからの強靭なサプライチェーンの構築
3.数量指標の戦略性
4.質的評価を裏付ける数量指標
5.特許発明に附帯する有用な秘密情報
6.特許の公開制度から得られる数量指標
7.特許ファミリー主義の評価
8.相対的時間軸に基づく戦略的評価
9.グローバル特許の戦略評価
10.グローバルな知財経営の観点から判断した特許権の適正な保有件数
おわりに

第2節 海外特許出願戦略と権利維持、放棄の考え方
はじめに
1.海外特許出願戦略
 1.1 海外特許出願の目的
 1.2 海外特許出願の考え方
 1.3 海外特許出願の現状
2.外国における特許権の維持・放棄の現状と課題
 2.1 特許権の維持・放棄の現状
 2.2 特許権の維持に必要な費用
 2.3 特許権の維持・放棄の課題
3.外国における特許権の維持・放棄の考え方
 3.1 外国の特許権の維持・放棄の判断手法(総論)
  3.1.1 市場性
  3.1.2 生産性
  3.1.3 開発力
  3.1.4 特許権の重視度
  3.1.5 特許関連費用
 3.2 外国の特許権の維持・放棄の判断手法(国別比較)
  3.2.1 アメリカ
  3.2.2 ヨーロッパ
  3.2.3 中国
  3.2.4 韓国
  3.2.5 台湾
  3.2.6 インド
  3.2.7 ブラジル
  3.2.8 アセアン
 3.3 まとめ
4.特許権の維持・放棄に必要な特許価値評価
 4.1 特許の価値評価の必要性
 4.2 特許の価値評価の進め方
 4.3 特許の価値評価の具体的方法
 4.4 産学連携に向けて
おわりに

第3節 外国特許の評価方法と権利維持/放棄の判断方法
はじめに
1.前提
2.対象特許の評価方法
 2.1 公表されている調査結果の紹介
 2.2 外部機関による価値評価指標
  2.2.1 パテントスコア(株式会社パテント・リザルト)
  2.2.2 YKS手法に基づくYK値及びYK3値(工藤一郎国際特許事務所)
  2.2.3 PFスコア(Patentfield株式会社)
 2.3 各企業における判断手法の実例
  2.3.1 NISSHA
  2.3.2 大王製紙
  2.3.3 日本アイ・ビー・エム
  2.3.4 日本電気株式会社
  2.3.5 凸版印刷株式会社
3.判断のタイミング
4.判断主体
5.放棄以外の検討
おわりに

第4節 出願から権利維持/放棄まで含めた海外特許出願戦略について
はじめに
1.海外特許出願及びノウハウ秘匿の進め方
 1.1 事業における知的財産活動の位置づけ
 1.2 産業財産権の調査の徹底
 1.3 産業財産権及び、ノウハウ秘匿の限界
  1.3.1 産業財産権の限界
  1.3.2 ノウハウ秘匿とその限界
 1.4 産業財産権の権利化とノウハウ秘匿の組み合わせ
  1.4.1 侵害検証できること
  1.4.2 特許網の構築
  1.4.3 ノウハウ秘匿
  1.4.4 権利の維持/放棄、ノウハウの管理
  1.4.5 産業財産権の継続的整理と、他社問題特許の対応
 1.5 経営、事業部との知的財産状況の共有
さいごに

第5節 アイシンにおける外国特許の評価方法と権利維持/放棄の判断方法
はじめに
1.外国特許の評価
 1.1 発明評価のタイミングおよび項目
 1.2 外国出願時の評価
 1.3 出願国および出願種別
 1.4 審査請求前の評価
2.権利維持/放棄の判断方法
3.今後の評価方法

第6節 電池分野における外国特許の出願戦略と権利維持/放棄の考え方
はじめに
1.電池に関する業界
2.社会における電池の役割
 2.1 二次電池(蓄電池)
 2.2 太陽電池
 2.3 燃料電池
3.現地代理人(外国の弁理士または特許弁理士)の活用
 3.1 現地代理人の選定
  3.1.1 現地代理人との連絡経路
  3.1.2 選定すべき現地代理人
 3.2 現地代理人との協力体制
4.外国特許の出願
 4.1 外国への出願にあたっての留意点
 4.2 制度の利用
5.外国特許の活用
 5.1 外国での特許に関する問題
 5.2 侵害品に対して
6.外国特許の権利維持/放棄
 6.1 外国特許の権利維持/放棄の概要
 6.2 特許庁の資料による権利維持/放棄の判断
 6.3 日本弁理士会の資料による権利維持/放棄の判断
おわりに

第7節 医薬品分野における外国特許の出願戦略と権利維持、放棄の考え方
はじめに
1.医薬品分野における外国特許の出願戦略と権利維持、放棄の考え方
 1.1 着目点1:長い研究期間と低い成功確率 −アグレッシブ・イン/アグレッシブ・アウト
 1.2 着目点2:独特の市場構造
 1.3 着目点3:特殊な制度
  1.3.1 特許期間延長制度
 1.4 着目点4:国による特許要件の違い
2.事例

 

◇第6章 外国特許出願/ノウハウ秘匿の選択基準◇

第1節 外国への特許出願/ノウハウ保護のメリットとデメリット
はじめに
1.外国への特許出願によるメリットとデメリット
 1.1 外国への特許出願によるメリット
 1.2 外国への特許出願によるデメリット
2.日本で特許出願して外国へ特許出願しないメリットとデメリット
 2.1 日本で特許出願して外国へ特許出願しないメリット
 2.2 日本で特許出願して外国へ特許出願しないデメリット
3.外国でのノウハウ秘匿によるメリットとデメリット
 3.1 外国でのノウハウ秘匿によるメリット
 3.2 外国でのノウハウ秘匿によるデメリット
4.特許出願するか、ノウハウとして秘匿するか判断するプロセス
5.営業秘密によるノウハウの保護
 5.1 営業秘密として保護される要件
  5.1.1 秘密管理性(秘密として管理されていること)
  5.1.2 有用性(事業活動に有用な情報であること)
  5.1.3 非公知性(公然と知られていないこと)
 5.2 営業秘密の管理
6.先使用権によるノウハウの保護
 6.1 日本における先使用権
 6.2 外国における先使用権

第2節 「オープン・クローズ」から「クローズド」へ:戦略転換と実践方法
はじめに
1.時流の変化
2.戦略の転換
 2.1 時流の変化への戦略転換のシグナル
 2.2 データ・ノウハウ・ブランドの無形資産を活用する「クローズド戦略」へ
3.ノウハウ・データ秘匿の選択基準と実践
 3.1 オフェンス(ビジネスチャンス): プロセスによる実践
 3.2 ディフェンス(リスク対応): データのサイバーセキュリティ等

第3節 特許出願/ノウハウ秘匿化の具体的な選択の考え方
はじめに
1.特許出願/ノウハウ秘匿の定義について
2.特許出願/ノウハウ秘匿の選択の目安
3.特許出願/ノウハウ秘匿の選択に係わる視点
4.特許出願/ノウハウ秘匿の選択を行なうための組織上の手立て
おわりに

第4節 ノウハウ秘匿か海外特許出願か,方針転換の際の留意点
はじめに
1.海外特許出願を取り止めてノウハウ秘匿を選択すべき場合
 1.1 侵害立証の可能性評価の下方修正によるノウハウ秘匿の選択
 1.2 特許取得見込み範囲の下方修正によるノウハウ秘匿の選択
 1.3 海外事業計画の停滞によるノウハウ秘匿の選択
2.ノウハウ秘匿を取り止めて海外特許出願を選択すべき場合
 2.1 ノウハウ秘匿維持の困難化による海外特許出願の選択
 2.2 侵害立証の可能性評価の上方修正による海外特許出願の選択
  2.2.1 技術的理由による侵害立証の可能性向上
  2.2.2 法制度上の理由による侵害立証の可能性向上
 2.3 侵害立証の可能性評価の上方修正による海外特許出願の選択
 2.4 競合の特許出願動向を理由とする海外特許出願の選択
 2.5 その他の事情による海外特許出願の選択
3.補足的考慮事項
 3.1 ノウハウ管理の負荷を過小評価すべきではない
 3.2 ノウハウ秘匿と特許出願は二者択一とは限らない
おわりに

第5節 横河電機のグローバル知的財産戦略
概要
1.横河電機の経営戦略
 1.1 横河電機の歴史
 1.2 中・長期企業戦略
 1.3 コア事業(制御,計測)における事業構造の変化と新事業への挑戦
2.横河電機のグローバル知財戦略
 2.1 経営・事業に資する知財活動−マーケティング本部に位置付けられる知財部門
 2.2 YOKOGAWAの全社基本知財戦略
 2.3 グローバル知財ポートフォリオ強化のための外国出願戦略
 2.4 M&A(企業買収),新事業・新会社の設立,事業譲渡に伴う知財ポートフォリオの強化
 2.5 知財部門の拡充・グローバル化
 2.6 知財DX(Digital Transformation)
 2.7 LoTネットワークへの加入
終わりに

第6節 NISSHAにおける外国特許出願とブラックボックス化
はじめに
1.NISSHAについて
 1.1 当社概要
 1.2 沿革
2.NISSHAの知財方針
 2.1 特許出願方針
 2.2 他社特許対応
3.外国特許戦略
 3.1 基本戦略
 3.2 案件選定
  3.2.1 重要度:その技術で稼げるか?
  3.2.2 権利化可能性:特許が取れるか?
  3.2.3 活用可能性:他社参入を防止できるか?
  3.2.4 費用とのバランス:コストパフォーマンスはよいか?
  3.2.5 当社事例
 3.3 出願国選定
  3.3.1 重要度
  3.3.2 自社事業との関係性
  3.3.3 国ごとの特長
  3.3.4 当社事例
 3.4 特許事務所選定
  3.4.1 事務所の規模
  3.4.2 日本事務所と外国事務所
  3.4.3 特許事務所の併用
  3.4.4 当社事例
 3.5 外国出願手続
  3.5.1 出願ルート
  3.5.2 OA対応
  3.5.3 年金管理
  3.5.4 当社事例
4.ブラックボックス化
 4.1 ブラックボックス化する意義
 4.2 ブラックボックス化の対象
 4.3 出願しない
 4.4 特許出願するが書かない
 4.5 技術秘匿体制
 4.6 先使用権
 4.7 当社事例

 

◇第7章 海外特許訴訟に巻き込まれないための進め方◇

第1節 米国での特許権侵害訴訟制度の特徴と対処の仕方
はじめに
1.米国での特許権侵害訴訟制度の特徴
 1.1 陪審裁判
 1.2 懲罰的損害賠償制度
 1.3 公判での集中審理
 1.4 証拠開示手続(ディスカバリー)
 1.5 第一審の重要性
2.米国での特許侵害訴訟に対する対応・心構え
 2.1 米国文化の理解
 2.2 初動対応の重要性
 2.3 侵害警告
  2.3.1 警告状の役割
  2.3.2 侵害警告への対応
 2.4 弁護士の見解・鑑定の活用による防衛戦略
 2.5 秘匿特権とワークプロダクト
 2.6 訴訟ホールド(証拠保全)の実施と弁護士との相談
 2.7 訴訟開始後の対応
  2.7.1 ローカル・パテントルールの理解
  2.7.2 裁判地移送を求めるモーション(申立)
  2.7.3 Eディスカバリー対応―有事の対応は平時から
  2.7.4 陪審員裁判に備えて
おわりに

第2節 中国における特許侵害訴訟の基礎と巻き込まれた際の対応方法
1.中国知財実務のポイント
 1.1 中国の実情に合わせた立証戦略を取る
 1.2 信頼できる調査会社を押さえる
 1.3 司法と行政
2.証拠保全のすすめ
 2.1 公証認証手続
 2.2 タイムスタンプ
 2.3 発票
3.特許侵害対応の基礎
 3.1 司法ルート
 3.2 行政ルート
4.巻き込まれた際の対応
 4.1 クリアランス
 4.2 攻撃の具体予測
 4.3 証拠管理
 4.4 初期対応
 4.5 抗弁
5.まずやるべきこと

 

◇第8章 各国のAI/IoT/DX関連特許の動向と、出願の狙い所◇

第1節 DX(AI,IoT)関連特許の特徴
1.DXとは
2.IoT,AIとは
3.IoT,AI関連技術と特許権
4.IoT,AI関連特許の問題点

第2節 AI・ソフトウェア分野において知財戦略を行う上での基礎と考え方
はじめに
1.ソフトウェア分野の特許戦略
 1.1 技術の進捗の早さ
 1.2 仕様の選択肢の広さ
 1.3 侵害把握の困難性
 1.4 各国への対応
2.AI分野の特許出願(事例検討)
 2.1 事例1
 2.2 事例2
 2.3 事例3
 2.4 事例4
3.知財ミックスの考え方
 3.1 知財ミックスの重要性
 3.2 まとめ

第3節 AI関連発明において外国へ特許出願をする際のポイントと注意点
はじめに
1.請求項のカテゴリー修正
 1.1 プログラムの請求項
 1.2 学習済みモデル
2.米国に出願する際のポイントと注意点
3.欧州に出願する際のポイントと注意点
4.中国に出願する際のポイントと注意点
5.韓国
まとめ

第4節 AI・DX関連発明における各国の特許審査の動向とその特徴
はじめに
1.韓国
 1.1 発明該当性
 1.2 記載要件
 1.3 新規性,進歩性
2.米国
 2.1 発明該当性
 2.2 記載要件
 2.3 新規性,進歩性
3.欧州
 3.1 発明該当性
 3.2 記載要件
 3.3 新規性,進歩性
4.中国
 4.1 発明該当性(不特許事由の判断を含む)
 4.2 記載要件
 4.3 新規性,進歩性
5.(補足)クレーム末尾の記載について
6.むすびにかえて

 

◇第9章 国別の海外特許出願、知財関連トラブル事例とその対策◇

第1節 海外特許出願、訴訟、知財紛争におけるトラブル事例とその対策
はじめに
1.出願に関連するトラブル
 1.1 外国出願の検討
 1.2 出願における留意点
2.第三者の知的財産権の侵害
 2.1 知的財産権侵害への対応
 2.2 パテント・トロールへの対応
 2.3 標準必須特許を巡る紛争
3.第三者による知的財産権の侵害
 3.1 模倣品・海賊版対策
 3.2 並行輸入対策
4.営業秘密を巡るトラブル
最後に

第2節 中国への特許出願,模倣品,冒認出願などの知財関連トラブルとその対策方法
はじめに
1.知財トラブルの事例
 1.1 冒認出願
 1.2 改良発明についてのライセンシーによる特許出願
 1.3 自社秘密技術についての他社による特許出願
2.対策方法
 2.1 事前の対策
  2.1.1 必要な出願をしておくこと
  2.1.2 公然実施の証拠を確保しておくこと
  2.1.3 中国での先使用権の証拠を確保しておくこと
  2.1.4 契約により知的財産を守ること
 2.2 事後の対策
  2.2.1 権利化阻止を目的として他者の特許出願に対して情報提供をすること
  2.2.2 専利の無効化を目的として他者の専利に対して無効審判を請求すること
  2.2.3 その他
おわりに

第3節 欧州連合商標をめぐる攻防
はじめに
1.欧州連合商標に対する不使用取消手続きと異議申立ての概観
 1.1 不使用取消手続き
 1.2 異議申立て
2.着地点としての併存合意
 2.1 併存合意とは
 2.2 併存合意の具体例

第4節 ASEANにおける模倣品対策
はじめに
1.フィリピン
 1.1 模倣品取締り機関
 1.2 オンライン上の模倣品取締り機関
2.インドネシア
 2.1 模倣品取締り機関
 2.2 オンライン上の模倣品取締り機関
3.マレーシア
 3.1 模倣品取締り機関
 3.2 オンライン上の模倣品取締り機関
4.タイ
 4.1 模倣品取締り機関
 4.2 オンライン上の模倣品取締り機関
5.ベトナム
 5.1 模倣品取締り機関
 5.2 オンライン上の模倣品取締り機関
6.シンガポール
7.カンボジア、ラオス、ブルネイ、ミャンマー
 7.1 カンボジア
 7.2 ラオス
8.まとめ


第5節 中国及びASEANでの模倣品、商標冒認登録などの知財関連トラブルと対策
はじめに
1.2. 中国模倣対策
 1.1 全体像
 1.2 実態調査
 1.3 警告状送付
 1.4 行政摘発
 1.5 刑事摘発
 1.6 民事訴訟
 1.7 税関差止
 1.8 冒認商標出願対策
2.ASEAN
3.インターネット対策
 3.1 調査
 3.2 削除要請
4.総括

第6節 商標のマドリッド制度の利点と国際特許出願
はじめに
1.マドリッド制度の仕組み
 1.1 マドリッド制度の仕組み
2.マドリッド制度のメリット
 2.1 出願時のメリット
 2.2 管理面のメリット
 2.3 事後指定のメリット
3.マドリッド制度利用上の留意点
 3.1 商品・役務の指定
 3.2 手数料の確認
 3.3 国際登録の基礎出願・基礎登録への従属
 3.4 指定国における対応
4.オンラインツール
 4.1 各種手続き等に用いるオンラインツール
 4.2 商標関連データベース
 4.3 WIPOウェブサイト


第7節 意匠のハーグ制度の利点と活用法
はじめに
1.ハーグ制度の仕組み
 1.1 一括出願、一括管理
 1.2 100までの意匠を1出願に
2.ハーグ出願の流れ
 2.1 出願
  2.1.1 提出官庁と方法
  2.1.2 国際出願日
 2.2 方式審査
 2.3 国際登録
 2.4 国際公表
 2.5 指定国での保護の付与
 2.6 更新・維持管理
3.ハーグ制度の近況
 3.1 ハーグ出願の利用状況
 3.2 規則改正及び新規加盟国
おわりに

 

◇第10章 各国の特許制度の特徴、法制度、出願の際の注意点など◇
第1節 米国の特許制度の特徴と法制度
はじめに
1.米国の法体系及び法制度
 1.1 法体系
 1.2 陪審制度
 1.3 ディスカバリ
2.米国の特許制度の特徴
 2.1 (先発表)先願主義
 2.2 日本にはない出願の形態
 2.3 ミーンズプラスファンクションクレーム
 2.4 情報開示義務
 2.5 特許の有効性と無効にすることの難しさ
 2.6 3倍賠償制度
最後に

第2節 中国の特許制度の特徴と法制度、出願する際の注意点
はじめに
1.中国特許制度の沿革
 1.1 過去の専利法改正
 1.2 2020年第4次専利法改正
  1.2.1 意匠の保護拡大
  1.2.2 職務発明制度の拡充
  1.2.3 存続期間延長制度の創設
  1.2.4 専利権の権利行使
2.特許権利化
 2.1 特許要件
  2.1.1 特許適格性と不特許事由
  2.1.2 新規性
  2.1.3 創造性
  2.1.4 記載要件
  2.1.5 重複出願と実用新案
  2.1.6 中国でされた発明
 2.2 権利化手続
  2.2.1 権利化手続の流れ
  2.2.2 補正
 2.3 覆審
  2.3.1 覆審の手続き
  2.3.2 覆審段階の補正
 2.4 無効宣告請求
3.特許訴訟
 3.1 裁判制度
 3.2 行政機関による救済
 3.3 司法解釈
 3.4 クレーム解釈と禁反言

第3節 欧州の特許制度の特徴と法制度、出願の際の注意点
はじめに
1.欧州特許制度の概観
 1.1 欧州特許条約(EPC)
 1.2 欧州特許条約(EPC)下での手続
 1.3 欧州特許条約(EPC)下での審査
 1.4 欧州特許の権利行使
 1.5 欧州特許の「統一」の影響
2.実務上の問題
 2.1 出願実務
 2.2 出願国選定と、権利維持/放棄基準、費用対効果でみる出願国の選定
 2.3 トラブル対策
最後に

第4節 ASEANの知財状況および出願国・出願種別の選択における留意点
はじめに
1.アセアン各国の知財状況
 1.1 アセアン各国における特許出願件数の推移
 1.2 アセアン各国における商標登録出願件数の推移
 1.3 アセアン各国における意匠登録出願件数の推移
2.特許・商標・意匠の利用度合いの比較
 2.1 特許・商標・意匠の種類ごとの傾向
 2.2 国ごとの傾向
3.分野別の特許・商標・意匠の出願状況の横断比較
 3.1 分野別の特許・商標・意匠の出願状況の横断比較
4.各国における出願から権利化までの平均期間
 4.1 出願から権利化までの平均期間の概要および留意点
5.どの国にどのような出願をすべきなのか?
 5.1 どの国に出願すべきかの検討の視点・注意点
 5.2 どの出願種別を優先するかの検討の視点・注意点
 5.3 出願時期の検討の視点・注意点