No.2198

塗布・乾燥のトラブル対策
-水性の泡立ち対策、膜厚制御と速乾性の両立-

 

■ 執筆者(敬称略) 

東亞合成(株) 高田 じゆん (株)林塗装工業所 林 栄治
三菱ケミカル(株) 太田 員正 ダイハツ工業(株) 神澤 啓彰
旭化成(株) 東 孝一郎 舘塗装技術研究所 舘 和幸
東京応化工業(株) 先崎 尊博 タクボエンジニアリング(株) 上村 一之
ジャパンコーティングレジン(株) 仁王 啓尊 東海大学 名取 隆廣
大日精化工業(株) 谷本 直樹 東京都市大学 白鳥 英
三菱ケミカル(株) 佐藤 嘉秀 東京都立大学 栗田 玲
クラリアントジャパン(株) 佐野 昌史 長岡技術科学大学 高橋 勉
ビックケミー・ジャパン(株) 若原 章博 芝浦工業大学 小野 直樹
(株)レゾナック 松谷 寛 エボニックジャパン(株) 徐 彩宣
新日本通商(株) 鈴木 洋平 東海大学 室谷 裕志
名古屋市立大学 鏡 裕行 ティーエーケミカル(株) 谷口 孝
宇都宮大学 佐藤 正秀 東京都立産業技術研究センター 佐熊 範和
(国研)物質・材料研究機構 荒井 俊人 南保技術研究所 南保 幸男
大日本塗料(株) 八木 貞幸 信越化学工業(株) 樋口 浩一
協和界面科学(株) 磯貝 洋幸 (株)フロロテクノロジー 伊藤 隆彦
東洋インキ(株) 藪野 通夫 (株)HAEWON T&D 桐原 修
(国研)産業技術総合研究所 齋藤 靖子 三菱ケミカル(株) 服部 剛
名古屋工業大学 玉野 真司 ニットーボーメディカル(株) 土澤 健一
山口大学 大佐々 邦久 (株)リコー 平岡 孝朗
郷司技術士事務所 郷司 春憲 兵庫県立大学 佐藤根 大士
DIC(株) 田淵 穣 マツモトファインケミカル(株) 大豆生田 勉
中外炉工業(株) 岩成 賢治 日亜化学工業(株) 田中 元太郎
(株)エスピーソリューション 佐野 康 マクセル(株) 水谷 拓雄
防衛大学校 大越 昌幸 (地独)神奈川県立産業技術総合研究所 瓦家 正英
岩崎電気(株) 武井 太郎 星光PMC(株) 松島 輝幸
長岡技術科学大学 河合 晃 (株)カタライズ 室伏 康行
元・職業能力開発総合大学校 坪田 実 (株)アントンパール・ジャパン 梶田 康仁
CEL 湯澤 智 (株)クボタ 赤堀 雅彦
日本ペイントコーポレートソリューションズ 石田 聡 武田コロイドテクノ・コンサルティング(株) 武田 真一
(独)国立印刷局 森川 徳幸 元・関西ペイント 中山 雍晴

■ 目  次


◇第1章 コーティング剤のレオロジーと不良対策◇

第1節 高分子溶液の粘度挙動
1.高分子による増粘の機構
 1.1 分子間相互作用と液体の粘度
 1.2 高分子添加による溶液の増粘機構
2.高分子のからみ合い形成と高分子溶液の粘度
 2.1 高分子のからみ合い
 2.2 高分子のからみ合いと分子量・濃度との関係
 2.3 高分子のからみ合い形成と高分子溶液の粘度
3.高分子溶液粘度のずり速度依存性
 3.1 ニュートン流体と非ニュートン流体
 3.2 高分子溶液のシアシニング機構
4.具体的なデータの解説
 4.1 ポリブチルアクリレートの粘弾性測定結果(温度分散)
 4.2 ポリブチルアクリレート溶液のずり粘度測定結果

第2節 コーティングカラーの高せん断粘度測定による効果と重要性
1.レオロジーと粘度について
2.高せん断レオロジー
3.高せん断粘度の測定
4.実験
5.結果
 5.1 実験@『粒度分布と粘度の関係』
 5.2 実験A『ラテックスサイズと粘度の関係』
 5.3 実験B『CMCとスターチの比較』
6.ケーススタディ
 6.1 サイズプレスアプリケーション
 6.2 ダブルコートアートペーパー
 6.3 ダブルコーティング折り畳みボックスボード
 6.4 コーティング開発
7.粘度とカーテンコーター

第3節 粘弾性流体の流れと抵抗低減効果、数値シミュレーション
1.粘弾性流体の乱流境界層流れの実験装置および実験方法
2.粘弾性流体の乱流境界層流れの可視化観察および速度場計測
3.粘弾性流体の乱流境界層流れの数値シミュレーション

第4節 溶解度パラメータ(3D、4D)の基礎とその応用
1.SP値の基礎
2.SP値の求め方
 2.1 化合物のiDSP値の求め方
 2.2 粒子表面のiDSP値の求め方
3.SP値の利用法
 3.1 ナノ粒子のぬれ/分散化のための良溶媒の選択
 3.2 樹脂中におけるナノ粒子の付着性と分散化
 3.3 高分子ブラシによる立体反発安定化
 3.4 ダブルハンセン球法による最適分散剤の選択
 3.5 4DSP値を用いた最適バインダーの選択

第5節 顔料粒子の特性と分散安定化
1.顔料の種類
 1.1 無機顔料
  1.1.1 酸化チタン
  1.1.2 ベンガラ
  1.1.3 カーボンブラック
 1.2 有機顔料
  1.2.1 アゾ系
  1.2.2 フタロシアニン系
  1.2.3 縮合多環系
 1.3 顔料の表面特性
 1.4 顔料表面の特性評価方法
2.顔料の分散プロセス
 2.1 ぬれ
 2.2 機械的解砕
 2.3 分散安定化
  2.3.1 静電反発による安定化
  2.3.2 立体障害による安定化
3.樹脂吸着の考え方
 3.1 非水系
 3.2 水系

第6節 湿潤剤及び分散剤の作用機構と再凝集の防止
1.顔料分散における湿潤分散剤の機能
2.界面活性剤としての湿潤分散剤
 2.1 界面活性剤の定義
 2.2 界面活性剤の分類
3.各分散プロセスにおける湿潤分散剤の働き
 3.1 「濡れ」プロセスにおける湿潤分散剤の働き
 3.2 「破砕・解砕」プロセスにおける湿潤剤の働き
 3.3 「安定化」プロセスにおける分散剤の働き
4.濡れ,分散安定化,吸着の作用機構と湿潤分散剤の構造
 4.1 湿潤剤による濡れ性向上のメカニズム
 4.2 分散剤による分散安定化のメカニズム
  4.2.1 静電反発による分散安定化
  4.2.2 立体障害による安定化
 4.3 分散剤の吸着メカニズム
 4.4 湿潤分散剤の構造とその吸着モード
5.混色安定性

第7節 消泡剤の選定・活用と最適添加量
1.泡の安定化と消泡メカニズム
 1.1 コーティング液における泡の発生
 1.2 泡が安定な理由と添加剤により泡を消すメカニズム
2.主な消泡剤の構造
 2.1 一般的な組成
 2.2 溶剤系用消泡剤
 2.3 水系用消泡剤
3.消泡剤の選定のポイント
4.消泡性の評価方法
5.消泡剤の添加時期と混合の注意点
6.最近の開発の方向:より環境負荷が小さく、持続的成長・循環経済に貢献する消泡剤

第8節 ラテックス塗料に使用する増粘剤の構造と作用機構
1.ラテックスの粘度
2.増粘機構と基本的な増粘剤の構造
3.HEURに対するラテックス粒子・顔料・界面活性剤・顔料分散剤・有機溶剤の影響
4.HECとHEUR以外の増粘剤
 4.1 ASE増粘剤
 4.2 HASE増粘剤
 4.3 HEAT増粘剤
 4.4 HMPAM増粘剤

第9節 多糖類ナノファイバーによる顔料の凝集抑制
1.有機顔料の凝集抑制
2. セルロースナノファイバー(CNF)の顔料分散剤としての応用
 2.1 CNFによるキナクリドンの凝集抑制
  2.1.1 CNFの概要と特徴
  2.1.2 CNF添加によるキナクリドンの吸着および分散挙動の観察
 2.2 セルロース繊維の解繊度合いがキナクリドン凝集抑制効果に与える影響
  2.2.1 解繊度の異なるセルロース繊維の作製とキャラクタリゼーション
  2.2.2 セルロース繊維の解繊度によるキナクリドン吸着能および凝集抑制効果の違い
 2.3 セルロースとキナクリドンの間に働く分子間相互作用
 2.4 CNFによるキナクリドンの凝集抑制メカニズム
 2.5 CNFによる凝集抑制がキナクリドンの発色に与える影響
3.キチンおよびキトサンNF利用の検討
 3.1 キチンおよびキトサンの特徴
 3.2 キチンおよびキトサンNFのキナクリドン凝集抑制効果に関する検討
 3.3 キトサンNFとキナクリドンの相互作用サイトに関する考察

第10節 ナノ粒子分散におけるシランカップリング剤の最適処理
1.表面修飾の必要性
2.シランカップリング剤
3.シランカップリング剤を用いた表面化学修飾
4.シランカップリング剤の選択
5.シランカップリング剤のハンドリング
 5.1 加水分解触媒およびpH
 5.2 処理温度
 5.3 撹拌速度(撹拌効率)・処理時間
 5.4 種類および添加量
6.表面修飾ナノ粒子の分析
7.湿式ジェットミル
8.ナノコンポジットの作製
 8.1 ナノコンポジット塗料の作製
 8.2 溶融混練ナノコンポジットの作製

 

◇第2章 コーティング方式の原理と塗工過程におけるトラブル対策◇

第1節 ダイコーターの原理、塗工プロセスと塗布面の品質安定化対策
1.装置の特長、仕様
 1.1 装置の特長
 1.2 装置の基本仕様
2.装置の基本構成
 2.1 ダイ走行・昇降機構
 2.2 スロットダイ
 2.3 ギャップセンサー
 2.4 基板吸着機構
 2.5 ダイ先端洗浄機構
 2.6 塗工液供給ポンプ・タンク
 2.7 自動ゼロセット機構
 2.8 制御システム・制御ソフト
3.コータにおける品質安定化対策
 3.1 塗布液中に存在しているもの
 3.2 塗布液の経時変化により発生するもの
 3.3 機械的要因で発生するもの
 3.4 その他外的要因によるもの

第2節 UV硬化系インク,及び塗料によるインクジェット加飾技術
1.インクジェット加飾による複合塗膜
 1.1 インクジェット印刷
 1.2 インク種類
  1.2.1 インク種
  1.2.2 色材
 1.3 インクと塗料による複合塗膜
2.製品加飾の技術動向
 2.1 UVインクを用いた意匠
  2.1.1 エンボス表現
  2.1.2 部分光沢調整
3.インクジェット加飾の今後の展望
 3.1 環境への取り組み
 3.2 塗装代替への取り組み
  3.2.1 インクの機能性
  3.2.2 インクジェットヘッドの高性能化
  3.2.3 曲面印刷/立体印刷

第3節 スクリーン印刷の「標準」及びインキ・ペーストの印刷性能とトラブル対策
1.「ペーストプロセス理論」の考え方と三要素の適正化手順
2.スキージの重要性
3.スクリーンメッシュの選択と印刷条件の適正範囲
4.印刷膜厚の決定メカニズム ライン幅による違い
5.ベタパターン印刷での「サドル」解消策
6.インキ・ペーストの印刷性能とトラブル対策
 6.1 インキ・ペーストの揮発性
 6.2 インキ・ペーストと基材との濡れ性
 6.3 インキ・ペーストの粘性と弾性

第4節 真空紫外レーザーを用いたシリコーンコーティング
1.実験方法
2.シリコーン薄膜の形成と評価

第5節 電子線の産業利用(コーティング、印刷を中心に)
1.低エネルギーEB装置の技術概要
2.印刷・コーティング分野での利用
 2.1 EB オフセット印刷
 2.2 EB フレキソ印刷
 2.3 EB コーティング
3.表面改質
 3.1 グラフト重合
 3.2 表面濡れ性の向上
4.素材改質(架橋反応)
5.そのほかの利用分野
 5.1 殺菌・滅菌
6.紫外線(UV)
7.EB装置の実際

第6節 塗布・コーティング膜の制御と各種トラブル対策〜異物、密着性、ピンホール〜
1.コーティング特性
2.表面エネルギーによる付着剥離性の解析
 2.1 分散・極性成分
 2.2 接触角法による分散・極性成分の測定方法
 2.3 拡張係数Sによる塗液の広がり評価
 2.4 拡張係数Sによる液中での付着評価
3.コーティングプロセスに起因した欠陥
 3.1 塗膜の表面硬化層
 3.2 濡れ欠陥(ピンホール)
 3.3 ポッピング
 3.4 環境応力亀裂(クレイズ)
 3.5 乾燥むら

第7節 塗膜のはく離事例 水道鋼管内面コートのはく離原因と対策
1.塗膜はく離の原因となる収縮力について
2.水道鋼管用ポリエチレン(PE)内面コートのはく離事件
 2.1 事件の概要
 2.2 鋼管のPE被覆作業と工程
 2.3 PE粉体と塗膜(被膜)の物性について
  2.3.1 PE粉体の溶融粘度
  2.3.2 PE粉体と被膜の熱的特性
  2.3.3 塗膜の体積収縮と収縮力について 
  2.3.4 気体透過性と吸水率
 2.4 プライマーの必要性について
 2.5 プライマーの有無実験について
  2.5.1 試験体について
  2.5.2 収縮力の影響について 
  2.5.3 付着性の評価について
 2.6 付着性劣化実験からわかったこと
  2.6.1 ブラスト材の種類の影響
  2.6.2 プライマー有無の影響

第8節 塗料塗布工程における異物対策
1.対象異物サイズ
2.気流と異物対策
3.浮遊塵
4.付着塵
5.浮遊塵と付着塵の関係
6.その他の要因

第9節 工業塗装における塗装不良の原因と対策
1.塗装の役割
2.塗装の種類
 2.1 静電塗装
 2.2 粉体塗装
 2.3 カチオン電着塗装
 2.4 樹脂塗装
3.塗装不良の原因と対策
 3.1 かぶり
 3.2 黄変
 3.3 剥がれ
 3.4 アワ(ワキ)
 3.5 リフティング
 3.6 タレ、ながれ
 3.7 ゴミ・ブツ
 3.8 メタリックムラ
 3.9 ハジキ
 3.10 スケ
4.塗装不良の実例
 4.1 塗装不良事例1「剥がれ」
 4.2 塗装不良の事例2「錆による剥がれ」
 4.3 塗装不良の事例3「ゴミ・ブツ」

第10節 レオロジー解析に基づくロール目の発生メカニズムとその制御
1.ロール目について
2.試験方法
 2.1 ロール目形成過程の観察
 2.2 レオロジー測定
  2.2.1 プレシア後の粘度測定
  2.2.2 粘弾性測定
 2.3 レベリング速度測定
 2.4 ロール目形状の定量化
3.水準
4.実験結果
 4.1 ロール目の形成過程の観察
 4.2 ロール目長さ Lsmの制御要因
 4.3 ロール目高さ Laの制御要因
  4.3.1 低せん断粘度とLaの関係
  4.3.2 Lsmのレベリングへの影響
  4.3.3 Lsmを考慮したη(t)とLaの関係

第11節 自動車上塗り塗膜の外観品質を左右する凹凸の形成機構
1.塗膜の表面形状に左右される外観品質の評価方法
2.塗着機構による凹凸形成
3.転写機構による凹凸形成

第12節 塗装とインクジェットの考えを融合させた局所部位へダイレクト塗布とマスクレス塗装を行うマスクレス コーティングシステム
1.本システムの目的
2.塗布したい局所部位へマスキング無しに塗料をダイレクトに塗布させる機構
3.マスクレスコーティングのイメージ
4.本システムが導入される実際の理由(新工法とマスクレス効果による生産工程の変革)
5.塗料について(ユーザー指定塗料の使用、専用塗料の開発)
6.マスクレス コーティング技術のポイント(配向制御)
7.特徴と開発背景
8.導入しやすい スタンドアロン型方コンパクトシステム
9.溝内部へのジェッティングにみるDot Jet Linerの特徴
10.目標形状と塗料の挙動に合わせたティーチング
11.正確な塗布量制御
12.干渉物際へのジェッティング
13.導入先でのマスクレス コーティングシステムがもたらす実際の効果「塗着効率100%」「マスキング工程不要」「オーバースプレーのブースレス」
14.塗装機としてのマスクレスコーティングシステム
15.方向性

第13節 2段階深層学習を用いた塗膜外観不良の自動検出と分類
1.塗装不良の検出
1.1 塗装不良の抽出手法
1.2 塗装不良の種類
2.深層学習を用いた塗装不良の分類
3.分類実験
3.1 実験に用いる画像
3.2 深層学習モデル
3.3 評価方法
3.4 実験結果

 

◇第3章 乾燥工程におけるトラブル対策◇

第1節 塗布膜乾燥のメカニズムと乾燥・膜厚制御
1.塗布膜乾燥のメカニズム
 1.1 塗布膜乾燥過程の2期間
 1.2 乾燥が進行する原理
 1.3 最適な乾燥方法
 1.4 塗布膜乾燥過程において支配的な動力学
2.塗布膜乾燥の数理モデル
3.数理モデルの数値計算結果例
4.膜厚制御の方法
 4.1 所望の膜厚分布を得るための乾燥(蒸発)速度、溶媒・溶質の選び方(拡散係数に関わって)
 4.2 乾燥中の人為的な制御の例

第2節 薄膜乾燥における液中微粒子の挙動とコーヒーステインの形成、その対策
1.コーヒーステイン現象のDeeganらによる解析
2.マランゴニ効果
3.マランゴニ効果利用によるコーヒーステイン現象の抑制
4.ピンニング抑制によるコーヒーステイン現象の抑制
5.化学的表面改質によるぬれ性制御ナノ粒子を用いたコーヒーステイン現象の制御

第3節 高分子溶液の乾燥過程におけるスキン層の形成と乾燥トラブル
1.液体の乾燥とその難しさ
2.乾燥制御の基本
3.接触線の固定化と液滴内の流れ
4.スキン層としわの形成
5.スキン層と気泡の形成
6.スキン層形成の理論モデル
7.均質な塗膜を作製するために

第4節 塗布溶液の表面張力によって発生する流れと膜厚ムラ
1.液膜流れの数理モデル
2.段型の端部隆起: double-peaked edge-bead
3.スピンコート中に発生する放射状スジムラ: striations

第5節 液膜結晶化における蒸発速度の制御と厚みの影響
1.液滴の乾燥
2.コーヒーリング効果
3.乾燥による結晶化
 3.1 液滴からの再結晶化
 3.2 粒子がある時の結晶化モルフォロジー
 3.3 結晶化モルフォロジー形成のメカニズム

第6節 コロイド懸濁液の乾燥プロセスと亀裂発生の観察
1.コロイド懸濁液の塗布膜の乾燥と亀裂の発生について
2.乾燥過程における液膜の体積分率分布の変化の可視化方法
3.体積分率分布可視化のための実験装置および校正式の準備
4.観察結果の例

第7節 塗布乾燥時における水分移動,熱移動と蒸発速度の推算
1.蒸発実験とモデル計算
 1.1 厚さ0.2 mmの液膜について
 1.2 厚さ5 mmの液膜について
2.膜厚の違いについての考察

第8節 塗膜のトラブルメカニズムと添加剤による物性改善
1.へこみ、ハジキと表面調整剤
2.たれ(たるみ)とレオロジー剤
3.ワキ、ピンホールと消泡剤
4.ゆず肌、鮮映性とレベリング剤
5.塗膜剥がれと付着改良添加剤

 

 

◇第4章 コーティング剤、塗料の配合設計と機能付与◇

第1節 ハードコート材料の設計と低温、短時間硬化
1.ハードコート技術の基礎
 1.1 ハードコート材料の設計
 1.2 ハードコート材料・技術の代表例
  1.2.1 ポリシロキサン系・・・熱エネルギー利用
  1.2.2 多官能アクリル系タイプ・・・活性エネルギー線利用

第2節 ハイブリッド型コーティング用樹脂の設計と特性付与
1.無機-有機ハイブリッド
2.ハイブリッド樹脂各論
 2.1 アクリルシリコーン樹脂の耐アルカリ性を改善する
 2.2 エポキシライクな無溶剤型シリコーン樹脂
 2.3 熱硬化型シリコーンハードコートに面白い機能を付与させる
  2.3.1 低収縮、高硬質アクリルハイブリッド化ハードコート
  2.3.2 セルフヒーリング性を有するウレタンハイブリッド化ハードコート
  2.3.3 耐炎性を有するメラミンハイブリッド化ハードコート
 2.4 水性ウレタン樹脂にシリカをハイブリッドしたら興味深い特性を得た
 2.5 広範囲に使える便利な水性ハイブリッド架橋剤(Hybrid Cross Linker:H-CL)
 2.6 もっと硬く、さらに強く (ハイブリッドUV硬化樹脂:HUV)

第3節 エポキシ樹脂の硬化反応と配合設計、塗料への応用
1.エポキシ樹脂とは
2.一般的なエポキシ樹脂の合成方法と用途
3.エポキシ樹脂の分類と各種硬化反応
4.塗料用エポキシ樹脂の動向
 4.1 缶塗料用エポキシ樹脂
 4.2 粉体塗料向けエポキシ樹脂
 4.3 水系エポキシ樹脂、耐候性エポキシ樹脂、柔軟性エポキシ樹脂

第4節 ポリイソシアネートの設計とコーティング用途への適用
1.ポリイソシアネート
 1.1 ポリイソシアネートの主な構造体と特徴
 1.2 ポリイソシアネートの分子量分布と物性の関係、および塗膜物性に与える影響
  1.2.1 ポリイソシアネートの分子量分布と物性の関係
  1.2.2 ポリイソシアネートの分子量分布が塗膜物性に与える影響
2.ポリイソシアネートへの機能性付与とコーティング用途への応用例
 2.1 低粘度ポリイソシアネートの設計とコーティング用途への適用例
 2.2 多官能ポリイソシアネート設計とコーティング用途への適用例
  2.2.1 多官能ポリイソシアネートと速乾塗料(塗膜の硬化性、乾燥性)
  2.2.2 ハイソリッド塗料(VOC削減)
 2.3 柔軟性ポリイソシアネート設計とコーティング用途への適用例
 2.4 ブロックポリイソシアネート設計とコーティング用途への適用例
  2.4.1 ブロック剤種と架橋温度の関係
  2.4.2 ブロックPI使用時の塗膜物性への影響
  2.4.3 ブロック剤種による焼付黄変への影響
 2.5 水分散ポリイソシアネート設計とコーティング用途への適用例
  2.5.1 親水基種とPI構造について
  2.5.2 水系塗料での安定性と塗膜物性への影響について

第5節 機能性コーティング剤の特徴と耐指紋・防汚性の付与、各種試験
1.機能性コーティング剤について
 1.1 機能性膜成分(シリカ、ウレタン、アクリル、フッ素)の評価
 1.2 機能性塗膜(防汚、指紋防止、防曇、落書き防止、耐食)の評価
 1.3 要求される機能(使用環境・用途、設置場所)の評価
 1.4 耐指紋性評価の考え方について
 1.5 汚れ防止機能の持続性(付着防止性、脱落性、スポット防止性)の評価
2.ナノシリカ系コーティングによる表面改質について
 2.1 疎水性ナノシリカの特徴とその働き
 2.2 表面観察、汚れはじき、フラクタル形態での防汚効果
 2.3 超撥水での耐候性の評価
3.超親水コーティングによる表面改質について
 3.1 親水化ポリマーの原理とその働き
 3.2 親水化機能による防汚効果
 3.3 セルフクリーニングと持続性、外観の変化
4.耐指紋、防汚性の評価方法について
 4.1 汚染予測シミュレーションについて
 4.2 汚れによる汚染防止評価について
 4.3 汚染防止性の基準化について
 4.4 各種汚染物によるスポット試験
 4.5 耐指紋性の評価について
 4.6 耐久性、耐候性試験での評価
 4.7 実使用条件との汚れ具合の相関性、まとめ
5.実際の塗膜での防汚機能の劣化と保証に関する考え方について
 5.1 長期性能維持のための保証について
 5.2 顧客への保証期間の設定方法とその劣化する事実への説明方法について
 5.3 通常の使用条件、使用環境によるモデル事例での紹介について
 5.4 実験室データと現場の長期耐候性との相関性について

第6節 シリコーンレジンの構造、設計とコーティングへの応用
1.シロキサン結合の特徴
2.シリコーンレジンの構成単位及び一般的性質
3.シリコーンオリゴマー
4.シリコーンレジン

第7節 フッ素系添加剤によるハードコート剤への防汚性付与
1.フッ素系コーティング剤の防汚メカニズム
2.防汚用フッ素系コーティング剤の種類と特徴
 2.1 シランカップリング型防汚コーティング剤
 2.2 金属用防汚コーティング剤
 2.3 UV硬化型添加剤
3.フッ素コーティング剤の磨耗性評価
 3.1 防汚性の評価
  3.1.1 滑落法動的接触角測定
 3.2 耐摩耗性の評価
  3.2.1 ディスプレイメーカーでの評価方法例
  3.2.2 弊社の提案
  3.2.3 簡易評価 (油性インキ・テスト)
 3.3 実際の評価例と基準
  3.3.1 滑落法接触角と摩擦試験を組み合わせた評価方法例
  3.3.2 簡易防汚試験と滑落法接触角を組み合わせた評価方法
  3.3.3 判定基準
4.フッ素系化合物の環境問題について

第8節 アクリル樹脂の設計と塗料への応用
1.アクリルモノマーのラジカル重合
 1.1 ラジカル重合の素反応
 1.2 ラジカル重合の特徴
 1.3 ラジカル共重合
2.アクリル樹脂の設計と塗膜物性 
 2.1 分子量
 2.2 架橋構造
 2.3 ガラス転移温度(Tg)
 2.4 溶解度パラメーター(δ)
3. 塗料用アクリル樹脂の実用例
 3.1 自動車外装用塗料
 3.2 船底防汚塗料
 3.3 建築材料用塗料
 3.4 景観舗装・建築塗床材
 3.5 耐候性ハードコート
 3.6 光学フィルム用ハードコート材

第9節 水溶性 PNMA の合成とシランカップリング剤添加による塗膜の耐水性付与
1.水溶性樹脂PNMAを用いた塗膜の設計
2.PNMAの合成と構造解析
3.加熱処理したPNMA塗膜の物性と構造解析
4.PNMA塗膜の密着性評価

第10節 自己修復性型塗料の設計と自動車への適用〜PUR塗料での機能性付与の観点から〜
1.PUR塗料の歴史とその機能性付与
2.機能性塗料とPUR材料・塗料
3.自己治癒・自己修復
4.PUR塗料と自己修復性
 4.1 自動車用塗料・上塗り塗料
 4.2 プラスチック用塗料・ソフトフィール塗料
5.PUR系自己修復塗料の採用事例
6.今後の技術課題とその開発の方向性
 6.1 水性2Kクリヤコート用ポリウレタンシステム
 6.2 水性ブロックイソシアネート(水性BL)

第11節 UV硬化塗料とカーボンブラック
1.カーボンブラックの特性
 1.1 カーボンブラックの4大特性
 1.2 吸光特性
 1.3 吸着特性
2.実験、結果並びに考察

第12節 化学修飾型親水コーティング材料の設計と応用、及びその評価
1.表面処理とは
2.基材表面の改質と塗布不良解消の関係
3.親水コーティング材料の設計
4.基材表面を化学修飾するコーティング材料および方法
5.化学修飾型親水コーティング材料の評価

第13節 常温硬化型ハードコート剤の設計と用途展開
1.常温硬化型ハードコート材料「SSGコート」
2.SSG HBシリーズ(床用ハードコート剤)
3.SSG MEシリーズ(金属用ハードコート剤)
4.MOKUTO(木塗)(天然木材用液体ガラス塗料)

第14節 水性粘着剤の開発と接着力、保持力の向上
1.各種粘着剤の分類と特徴
 1.1 粘着剤の分類
 1.2 アクリル系粘着剤とガラス転移温度(Tg)
 1.3 溶剤型のアクリル系粘着剤とエマルジョン型のアクリル系粘着剤
2.エマルジョン型粘着剤の開発
 2.1 耐水性の向上
 2.2 粘着力の向上
 2.3 保持力の向上と評価方法
3.品質不良等の対策
 3.1 はじき、泡立ち
 3.2 白化や着色
 3.3 エマルジョンの安定性
 3.4 エマルジョンの粘性
 3.5 エマルジョンの腐敗

第15節 環境調和型印刷および印刷インキの最近の動向について
1.印刷市場の動向
2.環境負荷低減に向けた印刷インキの取り組み
 2.1 大豆油インキから植物油インキ・再生植物油インキへ
 2.2 インキグリーンマーク制度
 2.3 植物インキマークからバイオマスマーク認定インキへ
 2.4 グラビアインキの環境対応への取り組み(バイオファーストインキマーク)
3.バイオマスマーク認定のインキ
 3.1 バイオマス活用の意義
 3.2 バイオマスマーク
 3.3 バイオマスマーク認定商品
 3.4 バイオマス化の課題と普及
4.持続可能な開発目標(SDGs)の取り組み

第16節 軟包装用水性フレキソインキの設計とトラブル対策
1.各印刷方式に対応したインキの基本組成
2.軟包装用水性フレキソインキの組成上の特徴
3.各構成成分の特徴
 3.1 着色剤
 3.2 バインダー樹脂
 3.3 溶媒
 3.4 添加剤、硬化剤
4.軟包装用水性フレキソインキの印刷トラブル: 原因と対処
 4.1 乾燥不良
 4.2 ゴースト(バックトラップ)
 4.3 版からみ
 4.4 インキの接着不良
 4.5 残留臭気
 4.6 インキカス飛び
 4.7 ロールブロッキング
 4.8 ドットゲイン
 4.9 ドットジャンプ
 4.10 インキの泡
 4.11 目詰まり
 4.12 印刷泳ぎ
 4.13 ピンホール・白抜け
 4.14 はじき
 4.15 印刷とび、インキ抜け、エア抱き込み
 4.16 バウンシング

第17節 UVインクジェットインクの開発と塗膜強度、速乾性の向上 〜低毒性化と新規材料〜
1.市販モノマーの安全性
2.新規高安全モノマーの獲得

第18節 軟凝集性スラリーの調製と塗布印刷技術への応用
1.良分散スラリーの特徴と保管時の問題
2.可逆的に分散状態制御可能な軟凝集性スラリー
 2.1 軟凝集性スラリーの提案
 2.2 軟凝集性スラリーの調製例
  2.2.1 水系スラリー
  2.2.2 非水系スラリー
3.軟凝集性スラリーの応用例

第19節 有機チタン化合物を活用したコーティング剤の開発とフィルム素材などへの応用
1.有機チタン化合物の構造と反応性
 1.1 チタンアルコキシド化合物
 1.2 チタンキレート化合物
2.有機チタン化合物による高屈折率膜形成コーティング剤
 2.1 有機チタン化合物のオリゴマー化と硬化膜
 2.2 有機チタン化合物による高屈折率膜形成コーティング剤
3.有機チタン化合物による密着性向上コーティング剤
 3.1 水系樹脂用プライマー
 3.2 シリコーンシーラント用プライマー
 3.3 付加型シリコーン系離型剤用プライマー

第20節 EB蒸着を使用した空隙を有する低屈折率薄膜の作製とその特性
1.成膜方法(EB蒸着)
2.低屈折率薄膜を形成する蒸着材料
 2.1 低屈折率膜作製のコンセプト
 2.2 蒸着材料の組成
3.蒸着方法
4.薄膜加工工程(平坦化)
5.薄膜加工工程
 5.1 空隙含有化工程
 5.2 薄膜加工工程(内部補強工程)
6.低屈折率薄膜の効果

第21節 真空蒸着及びスパッタリング法による光学薄膜の形成とトラブル対策
1.光学薄膜の形成技術
2.光学薄膜の各種トラブル
 2.1 分光不良とその対策
 2.2 膜剥がれ
 2.3 異物による外観不良

第22節 塗布型透明導電膜の材料開発とその応用展開
1.塗布型透明導電材料開発の歴史と背景
 1.1 塗布型透明導電材料開発の歴史
2.ITOを用いた塗布型導電膜
 2.1 金属酸化物を用いた塗布型導電膜
 2.2 ITOを用いた塗布型導電膜の特徴
 2.3 塗布型ITO膜の特性とデバイスへの応用展開
3.有機導電ポリマーを用いた塗布型透明導電膜
 3.1 有機導電ポリマー開発の背景
 3.2 PEDOT/PSSの特徴
 3.3 PEDOT/PSSを用いた塗布型透明導電膜の特徴
 3.4 PEDOT/PSSを用いた塗布型透明導電膜の応用展開
  3.4.1 タッチパネル用透明導電膜への適用
  3.4.2 PEDOT/PSS塗膜による電極パターニング形成プロセス
  3.4.3 PEDOT/PSS塗布電極の特性
  3.4.4 実用化に向けた検討事例
4.塗布型透明導電膜の特性まとめ
 4.1 各種塗布型透明導電膜の特性
 4.2 塗布型透明導電膜のデバイスへの展開

第23節 ペロブスカイト太陽電池のコーティング技術
1.PSCの概要
2.PSCの作製手順
3.PVK層の作製
 3.1 One Step法、Two Step法によるPVK層形成
 3.2 PVK層表面平滑化手法 <貧溶媒法(Anti-solvent法)>
 3.3 PVK層の大面積作製

第24節 高バイオマスで生分解性のコート剤の開発と各種機能性の付与
1.紙の通気性を高く維持可能な非フッ素系耐油コート剤
 1.1 基本設計
 1.2 基本物性
 1.3 耐油性能と透気度
 1.4 端面の耐油性能
2.防湿コート剤
 2.1 基本設計
 2.2 基本物性
 2.3 防湿性能

第25節 光触媒コーティング剤の設計と抗菌・抗ウイルス性・消臭性の付与
1.光触媒コーティング液の基本的構成
2.最近の開発課題
3.光触媒の試験方法
4.光触媒の空気浄化性能
5.触媒の抗菌・抗ウイルス性能

 

◇第5章 コーティング、塗膜の形成過程とその評価、解析、分析◇

第1節 コーティングにおけるぬれ性の基礎と評価方法
1.表面張力
 1.1 表面張力とは
 1.2 表面張力の測定方法について
 1.3 Wilhelmy法
 1.4 du Nouy法
 1.5 懸滴法
 1.6 静的表面張力の測定方法の比較
 1.7 最大泡圧法
2.接触角
 2.1 接触角とは
 2.2 接触角の感度と利用価値
 2.3 滑落角
 2.4 付着エネルギー
 2.5 接触角ヒステリシス
 2.6 表面自由エネルギー解析

第2節 コーティング材料、塗料の流動特性の評価、測定
1.流動特性とは
2.粘度とコーティング品質
 2.1 粘度とは
 2.2 粘度とせん断速度
 2.3 粘度測定の方法
 2.4 流動曲線、粘度曲線とコーティング
 2.5 ステップ試験とコーティング
 2.6 粘度とコーティング温度
3.粘弾性とコーティング品質
 3.1 粘弾性測定の振動測定とは
 3.2 ひずみ分散
 3.3 周波数分散
 3.4 温度分散
4.振動測定によるステップ試験とコーティング

第3節 塗膜の耐候性技術(実曝試験と促進試験)
1.耐候性と劣化因子
2.劣化因子による塗膜の劣化メカニズム
 2.1 光による劣化
  2.1.1 高分子の光分解反応 ( Norrish reaction )
 2.2 熱による劣化
 2.3 水による劣化
3.実曝試験と促進耐候試験
 3.1 「促進性」 と 「相関性」は、相反するのか!
 3.2 自然環境の多様性(複雑な環境要因)
 3.3 試験方法、機器の多様化
  3.3.1 実曝試験
  3.3.2 実曝環境の太陽光波長分布
  3.3.3 促進暴露試験6)(EMMAQUAR試験 = Equatorial Mount with Mirrors + Aqua)
  3.3.4 種々の促進試験法(ランプ式)
  3.3.5 促進耐候性試験の促進率(光単独の参考比較)
  3.3.6 ランプ方式の促進耐候性試験機のまとめ
 3.4 その他の促進試験法
  3.4.1 リモートプラズマ促進耐候試験
  3.4.2 過酸化水素負荷型促進耐候試験
  3.4.3 酸素分圧促進耐候試験
 3.5 評価方法の多様化
  3.5.1 外観観察
  3.5.2 化学変化(構造変化)
  3.5.3 物性変化
 3.6 物質の移動速度の差
4.耐候性の強い塗膜(製品)への設計思想
 4.1 塗料系(樹脂、顔料原料とクリヤ)からのアプローチ
 4.2 添加剤(UVA, HALSなど)によるアプローチ
  4.2.1 紫外線吸収剤 (UVA)
  4.2.2 ラジカル・トラッパー (光安定剤 HALS:Hindered Amine Light Stabilizer)
  4.2.3 UVA、HALSの流失(ブリードアウト)

第4節 塗装欠陥の可視化と分析解析技術、対策の考え方
1.考え方
2.解析手法概観
 2.1 分析科学的区分
  2.1.1 性状的観察
   2.1.1.1 ルーペ
   2.1.1.2 マイクロスコープ
   2.1.1.3 SEM(走査型電子顕微鏡)
   2.1.1.4 マイクロフォーカスX線CT
  2.1.2 化学的観察
   2.1.2.1 FTIR(フーリエ変換赤外線分光法)
   2.1.2.2 SEM-EDX(エネルギー分散型X線分光法)
   2.1.2.3 TOF-SIMS(飛行時間型2次イオン質量分析法)
  2.1.3 物性的観察
   2.1.3.1 ナノインデンテーター
 2.2 その他観察手法
  2.2.1 塗膜の品質測定
   2.2.1.1 膜厚計
   2.2.1.2 ウエーブスキャン
   2.2.1.3 分光測色計
   2.2.1.4 鉛筆硬度
3.塗膜欠陥対策の考え方
 3.1 対応ステップ
 3.2 対策の進め方
  3.2.1 困っている状態の見える化
  3.2.2 困っている状況を共有し、全員参加で改善スタート
  3.2.3 品質の見える化
  3.2.4 見える化ツールの活用による現象の見える化
  3.2.5 原因の考察
  3.2.6 対策と振り返り
4.見える化ツール
 4.1 マイクロスコープ
 4.2 HIDライト、LEDライト
 4.3 粘着シート
 4.4 落下塵カウンター、付着塵ロガー
 4.5 パーティクルセンサー(素粒子タイプ)

第5節 インクの分散・凝集状態評価法
1.インク分散体が用いられる製造プロセスと評価項目
2.インク分散体の評価手法
 2.1 濃厚系のままで希釈しない評価法
 2.2 超音波スペクトロスコピー
  2.2.1 超音波スペクトロスコピーの原理
  2.2.2 超音波スペクトロスコピーによる評価例
 2.3 自然沈降分析法および遠心沈降分析法
  2.3.1 沈降分析法による分散安定性評価
  2.3.2 沈降に対する安定性と凝集に対する安定性の関係
  2.3.3 自然沈降分析法および遠心沈降分析法の原理と測定装置
  2.3.4 遠心沈降分析法の応用例

第6節 UV硬化インキの硬化挙動解析
1.環境が求める印刷材料
2.環境からみたUVインキ
3.UVインキの光硬化
 3.1 開始剤の影響
 3.2 UVインキの粘弾性測定
 3.3 ワニスの赤外吸収スペクトル
 3.4 黄色顔料を配合したインキ印刷物の表面特性
  3.4.1 耐摩耗性
  3.4.2 耐摩擦性
  3.4.3 表面粗さ
  3.4.4 表面観察
 3.5 印刷物の密着特性
  3.5.1 インキ付着性
  3.5.2 印刷基材の表面観察
4.深さ方向におけるUVインキの硬化性評価
 4.1 UV硬化皮膜の作製
 4.2 深さ方向におけるインキの硬化性
  4.2.1 UV照射量とインキの硬化性
  4.2.2 インキの色みによる硬化性への影響